※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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あれ?なんで戦闘になったんだっけ…?
平和な宴会を書きたかったんだけどな(笑)
なるほどね、宴会に戦闘はつきものなんだな。


花見と新たな能力②

幽香さんよりも先に仕掛ける、と覚悟を決めた俺は戦闘態勢に入る。

 

観客「………」

 

観客達も息を呑んで見守る。

 

よし、やるか!

 

カルゴ「混合武器『雷銃&雷砲』!!」

 

魔法陣を大量に作成する。

それを1つずつ、上海と蓬莱に渡し、幽香さんに向けさせる。さらに、余った魔法陣を、霊夢の張った結界に向かって投げて貼り付ける。貼り付けられた魔法陣は結界と同化し、何処にあるか判別不能になる。

 

 

パチェ「へぇ…あんな使い方も出来るのね」

 

レミィ「パチェはあんな事出来たっけ?」

 

パチェ「出来ないわ。私の魔法陣とエスカルゴの魔法陣は、その本質が違うのかもね」

 

レミィ「??」

 

 

カルゴ「雷武器『雷銃』!」

 

全てを貼り終え、手ぶらになった俺は両手に銃を装備する。

 

このまんま発射したって意味ねぇな。

なら、せめて…。

 

カルゴ「雷銃操法『スパークショット』!!」

 

連射力を上げた弾幕は真っ直ぐに幽香さんへと向かう。幽香さんは口元に笑みを浮かべながら日傘を翳し、それらの攻撃を防ぐ。

 

 

 

カルゴ「クッソ…キリがねぇや…」

 

頬に流れる冷や汗を拭う。

 

あの日傘が邪魔過ぎる………けど。

防げるのは、当然ながら傘を向けている側のみ。

つまり、傘をどこかに向けさせておいて、その反対側から攻撃すればいいって事だ。

至って単純明快だ。

 

カルゴ「上海、蓬莱。結界内を飛び回れ。狙ったままでな」

 

上海「シャンハーイ!」

 

蓬莱「ホラーイ!」

 

小声で指示し、2人に予測不能な動きをさせる。

魔法陣は幽香さんを狙ったままだ。

同じ方向から攻撃しても意味が無い。

様々な方向から攻撃する為には、2人の陽動作戦は不可欠なのだ。

 

幽香「(人形達が持ってる魔法陣…あれからは何が出てくるのかしら?そう言えばさっき、他のを投げてたわね…。あれはどこに?)」

 

目だけを動かし周囲を見回すも、何も見つからない。

 

幽香「(透明になってるの?だとしたら警戒は必要ね)」

 

人形達を放ってすぐにやるんじゃ、陽動作戦の意味が無いし、もう少し気を逸らす必要があるな。

 

カルゴ「雷神『Thunder☆Fall』!!」

 

名前の通り、滝のように降り注ぐ雷。

 

幽香「くっ…少しキツいわね…」

 

雷に打たれながら呻く幽香さん。

 

いや、即気絶してもおかしくない電力なんだが?

仕方ねぇ、そっちが終わる前に!!

 

カルゴ「『エスカルゴ・スパーク』!!」

 

先に放ったスペルが終わる前に、全方位からの極太レーザー攻撃を畳み掛ける。もちろん、上海らの持っている魔法陣からも発射されている。

 

ゴオオオオオオオオオオオオオッッ……

 

結界の内部は、ペンキをかけたようにレーザーの色…即ち、黄色一色に光り輝いている。

 

 

魔理沙「やり過ぎじゃないか?流石の幽香もタダじゃ済まないんじゃ…」

 

霊夢「いいえ…幽香なら絶対ピンピンしてるわよ(もう結界にヒビ入ってるんだけど!?あーもー、少しは手加減してよ!結界壊れたら神社も壊れるんだけど!?)」

 

 

カルゴ「はぁ…はぁ…」

 

やべ…今のエスパの嵐で、力1割…いや、2割は使っちまったな…。

 

大量にエスパを放つと、消費量がえげつない。

 

幽香「やってくれたわね…!」

 

顔に青筋を浮かべる幽香さん。

服や日傘は所々焦げている。

 

幽香「喰らいなさい!花符『幻想郷の開花』!」

 

少し早めの弾幕を発射してくる幽香さん。

 

喰らえと言われて喰らう阿呆が何処にいる?

 

楽々と弾幕を回避していく。

しかし、スペルを中断したのか、元々そういうスペルなのか、ものの数十秒で終わる。

 

幽香「全く…ちょこまかと…!幻想『花鳥風月、嘯風弄月』!!」

 

密度を増やす弾幕。

しかし、これも難なく避ける。

 

幽香「やっぱり私は、弾幕よりこっちが合ってるわね…」

 

傘をこちらに向ける。

それの意味するところ───。

 

幽香「元祖『マスタースパーク』」

 

細い傘からは想像も出来ないような極太の光線が伸びてくる。

 

カルゴ「やばい、逃げろ!」

 

上海と蓬莱を結界の外に出し、強制的に戦線を離脱させる。そして……。

 

カルゴ「うおおおおお!!『雷神拳』!!!」

 

目の前に迫る光線を、避けたり相殺するのではなく、拳で砕こうと試みる。

 

 

霊夢「バカッ!!逃げなさい!!」

 

結界を維持するのに精一杯であるが、必死に回避を促す霊夢。

 

 

逃げてばかりでは何も生まれないぜ、霊夢。

 

そのまま右ストレートを繰り出すが。

 

バヂュンッ…

 

耳を塞ぎたくなるような気味の悪い音を立てて、レーザーが右半身を通過する。

 

霊夢「エスカルゴぉ!!」

 

霊夢が悲痛な声で叫ぶ。

 

カルゴ「…?」

 

視界が揺れる。体が傾く。意識が薄れる。

そのまま重力に従い、地面に倒れる。

 

カルゴ「…え…ぁ……」

 

倒れた衝撃で意識がハッキリし、自分が地面に倒れていることに気付く。

 

ズキッ

 

カルゴ「あがぁッ!!」

 

意識がハッキリしたせいで、痛みに気付く。

 

カルゴ「あ…ぅああ…」

 

右半身が、抉られたように消し飛んでいた。

右腕は付け根から、右足も付け根から。

腰や腹も抉れ、臓物がこぼれ落ちてきている。

もう少しずれていれば心臓も消し飛んでいた。

 

幽香「大丈夫よ、ちゃんと手加減してあるから。急所は外してあるわよ」

 

カルゴ「くっ…!」

 

手加減した?

それに、急所を外しただと…?

あくまでも格上だという余裕か…。

 

幽香「あなたは戦闘不能、私の勝ちね」

 

嘘だろう?自分で設定した…それも、自分が一番得意なルールで負ける?ふざけんなよ…。

 

カルゴ「…10秒だ」

 

幽香「?」

 

カルゴ「今から10秒以内に俺が立ち上がったら、勝負続行だ」

 

咄嗟に思いついた苦し紛れの案だ。

だが、どんな形であっても、負けるのは嫌いだ。

 

幽香「良いわよ、待ってて上げる。10秒ね」

 

カルゴ「ああ…」

 

立つには、少なくとも足は再生しなければならない。だが、再生には優先順位がある。

1.臓器などの重要部位

2.四肢、翼などの末端部分

3.骨折等

4.切り傷等の日常生活内で起こりうる軽い怪我

腰や腹が抉られている現状では、そこが優先されるため、10秒で右足の再生まで完了するのかは本当に五分だ。

 

霊夢「ダメよ!!10秒なんかで治りっこないわ!それに、これ以上続けてなんの意味があるのよ!死んだらどうするのよ!」

 

カルゴ「俺は死なねぇよ?吸血鬼(俺)のしつこさは霊夢がよく知ってんだろ?」

 

地面に倒れたまま、無理に明るい声を出して霊夢に応える。

 

霊夢「そ、そうだけど!今回ばかりはダメよ!!投了しなさい!」

 

再生に必要なのは、「治す」という思い。

思いがスペルを生み、思いが人との関係を作る。

更には、思いが己の体をも作る。

ここで「治す」ことを諦めたら、この体の再生は止まり、失血死するだろう。

 

カルゴ「大丈夫だっての…。見ろよ、もう塞がってるぜ?へへ、へ…」

 

二チャッ…ズルルッ……メキッ…ゴキッ…

 

何度聞いても、再生する音は聞き慣れない。

 

クッソ…耳障りな音だぜ。

 

幽香「6……5……4……」

 

残り4秒の時点で、スネまでは再生している。

 

やばい、間に合わないかもしれない。

 

カルゴ「治れ治れ治れ治れえええええええ!!」

 

思いをより強固なものにする為、大きな声を出し己を奮い立たせる。

 

幽香「……1……」

 

───治った!

 

足が完全に再現した所で、左腕をバネのようにして飛び起きる。

 

カルゴ「間に合った…」

 

幽香「あら、本当に間に合ったわね。腕は?」

 

右腕がまだ完全に再生し切っていない。

 

カルゴ「これくらい屁でもない……。そもそも、レーザーを殴ろうとしたのが馬鹿だった」

 

こうして話している間に、腕の再生が完了する。

 

幽香「じゃあ、続きをしましょう───」

 

再度傘をこちらに向ける。

 

マスパか!

 

カルゴ「させるか!雷神『荒れ狂う霹靂神(はたたがみ)』!!」

 

結界内でこれでもかと暴れ回る雷。

雷神『Thunder☆Fall』の強化版であり、電力も増している。その分、他のスペルよりズバ抜けて消費が激しいので多用は禁物だ。

 

幽香「ぐっ…!中々やるじゃないの!」

 

結界内にもうもうと立ち込める土煙の中で、幽香さんの声が聞こえてきた。

その声から察するに、大してダメージを与えられていないだろう。

 

カルゴ「絶雷『紫電一閃』!!」

 

幽香「!」

 

スペルの宣言により身構える幽香さん。

 

シ──────ン……

 

 

フラン「あれ?何も来ない…」

 

レミィ「失敗…なの?エスカルゴが?」

 

鈴仙「スペル使うほどの力が残ってなかったってこと?」

 

 

幽香「…?」

 

宣言したにも関わらず、未だ訪れない攻撃に首を傾げる幽香さん。

 

カルゴ「……」

 

そんな様子を見て、俺は内心ほくそ笑む。

 

────いけ。

 

ズガァァァァァァッ!

 

ワンテンポもツーテンポも遅れて落ちてくる雷。

 

幽香「ッ!?」

 

油断していた幽香さんに、雷が直撃する。

 

 

観客達「遅っ!!」

 

霊夢「時間差攻撃…?」

 

 

これは、一閃『Mishap of Thunder』の魔法陣が出現しないVer.だ。

だが、魔法陣が無いという事は召喚の詠唱の必要も無い訳であり、不意打ちが可能となる。

 

 

その頃────妖怪の山。

 

天魔「む?(晴れておるのに雷鳴…?よもや、またエスカルゴか?)」

 

同時刻────地底。

 

キスメ「あれ?雷?また大雨降るのかなぁ…」

 

───────天界。

 

天子「あ、雷の音だ。…ご主人様、早く戻らないかなぁ〜…こっちは暇でしかないわよ…。また異変起こそうかなぁ…」

 

 

また、このスペルを使った場合、雷鳴は幻想郷中に轟く。迷惑極まりないので、多用は禁物だ。

 

幽香「な…中々の一撃だったわ…!」

 

小刻みに息をしながら、見る者をゾッとさせるような笑顔で称賛の言葉をかける幽香さん。

 

カルゴ「うっす。でもまだ勝負は…」

 

幽香「ついてないわよ」

 

冷たい声色でそう言い放ち、俺を倒さんと肉薄する。

 

せめて傘を弾き飛ばせれば…!

 

カルゴ「フンッ!!」

 

傘を弾き飛ばそうとアッパー攻撃を仕掛けるが、空振りに終わる。

 

幽香「ここよ」

 

いつの間にか背後に回り込んでいた幽香さん。

振り返る隙…否、後ろ蹴りを喰らわせる隙すら与える事はなく、閉じた傘をバットの様に振るう。

 

カルゴ「───ッ!!」

 

バキバキと嫌な音を立てる背骨。

打たれた体は数m吹っ飛ばされる。

 

カルゴ「ゲホッゲホ……ガフッ……」

 

うつ伏せのまま、咳とともに吐血する。

 

折れた背骨がなんかの臓器に刺さったかな…。

 

幽香「ふふ…結構楽しめたわ。また戦いましょ。次までにもっと強くなっておく事ね」

 

傘をさしてくるりと背を向ける幽香さん。

それを見て、霊夢は結界を解く。

 

カルゴ「クッソ…!」

 

腕よりも様々な神経が通っている背骨は、胃等の臓器なんかよりも治りがずっと遅い。

それ故、立ち上がる事も幽香さんを追うことも出来ないのだ。

 

クソ…たかが背骨1本でこんなにボロ負けすんのか俺は…。

 

カルゴ「ちぇ…もっと強くなるっきゃねーな…」

 

背骨が治ったので、ゴロンと仰向けになる。

 

あぁ、綺麗な空だ。快晴だな…。

くっそー…悔しいな…。

 

霊夢「大丈夫?」

 

霊夢が俺の顔のそばにしゃがむ。

スカートが長いため、中は見えな(ry

 

カルゴ「大丈夫に決まってんだろ?俺を誰だと思ってんだよ」

 

霊夢「私の彼」

 

真っ直ぐに目を見つめてそう呟く。

 

カルゴ「……………」

 

そんな事言う奴だったっけ…?

 

霊夢「違うの?」

 

カルゴ「…いや、そうだぜ」

 

照れ隠しのために、軽く笑う。

 

霊夢「お疲れ様」

 

ギュッ…

 

俺の上半身を起こし、抱き締める。

 

カルゴ「…!」

 

霊夢「でも、次は負けないでよね。私(博麗の巫女)の彼なんだから、負けたら許さないわよ」

 

んな事言うなよ、照れるから…。

 

カルゴ「わかってる。次は勝つ」

 

霊夢「…うん♪」

 

ふと桜の木の下を見ると、巫月とフランが此方に来ようとしているが、それぞれ鈴仙とレミリアに止められている様子が目に入る。

 

鈴仙とレミリアは、いっつも空気を読んでくれるからなぁ…ありがたいよ、ホント。

 

霊夢「風呂貸すから、すぐに入りなさい。折角の花見が台無しよ」

 

カルゴ「そうだね。そうさせてもらうよ」

 

霊夢に引っ張られて立ち上がる。

 

霊夢「肩、貸す?」

 

カルゴ「大丈夫だよ」

 

霊夢「そう、ならいいわ。サッと入って、サッと出てよね。みんな、あなたを待ってるわ」

 

カルゴ「…ああ」

 

霊夢とはそこで別れ、風呂へと向かった。




あ、あれれ?
相打ちに持ち込ませようとしてたのにいつの間にか負けてた…。

ま、勝ってばっかじゃつまんないもんね。
俺なら、主人公が勝ってばかりな漫画やアニメ、小説はあまり好かないな。
いくら主人公補正があるとはいえ、敗北を味わって強くなるべきだと思うんだよね。
(あくまでも個人の考えですぜ?)

しかも今回の負けた理由がなぁ…。
あっ、これ以降は次回に(汗)


幽香さん、スペカが2枚ととても少ないので、非常に書きづらいですね…。
おかげで、ただのおっかない人物になりましたw
でも、多かったら多かったで、どれ使えばいいか迷うな…w


因みに、天子は未だに「エスカルゴは幼児化している」と思ってます。
なのであれから来てませんw
何故かというと、元に戻る薬の存在を知らないからですね。
元の青年の姿に戻る(つまり、成長する)まで、何年もかかると考えています。可哀想な勘違いですね。


紫電一閃の意味はYahoo知恵袋で調べました。
雷の類語としての意味で調べたので、四字熟語の方とは意味が違いました。
遠くまで聞こえる雷……という意味でした。
(山や地底、天界の下りはそこから持ってきた)


いつかこの小説をゆっくり茶番化したいな。
はやいとこ編集技術身につけたい。


次こそは平和な宴会にします。
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