※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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暴走を止めろ

お燐「着いた、ここだよっ!」

 

フラン「この穴見た事あるわね」

 

カルゴ「地底の入口だからね」

 

しばらく歩いた俺達は、地底の入口へと辿り着いた。

 

霊夢「ほら、もう離れて」

 

カルゴ「おう」

 

ここに来るまで、ずっと霊夢とピッタリくっついていた。勿論それは甘えなんかではない。

ある忘れ物(・・・)をしたからである。

 

カルゴ「よーし、俺が1番に行くぜ!」

 

この先の勝手は承知しているので、率先して穴に飛び込む。それを見て霊夢、フラン、レミリアに続いてさとりとお燐も飛び込む。

 

霊夢「あれ?あんた、翼が…」

 

カルゴ「ん?翼がどうした?」

 

穴の中を飛びながら霊夢を振り返る。

 

霊夢「…?何でもない。(穴に入った途端に翼が再生した様に見えたけど…気のせいよね?だって、ペンダントつけてるんだし…)」

 

カルゴ「急ぐぞ」

 

霊夢「ええ、わかってるわ」

 

フラン「ちょっと待ってよ〜!」

 

今日は、ペンダントを着けていない。

それはもちろん、死ぬ気で来ているからだ。

お空のあの力は凶悪だ。

お空を正気に戻すのが最優先事項だが、同じ位、みんなを守ることが大事だ。

下手したら全身が消し飛ぶかもしれない。

そんな事になったらペンダントも消えてしまう…かもしれない。日除けだからお空の攻撃を無効にしてくれる…とか思ったが、そんな事は無いだろう。だから、置いてきた。

道中は霊夢で日光を遮り、歩いた。

それでも俺の方が身長が高いので、翼等の末端部分は少しずつ削れていったが。

 

 

 

カルゴ「あっつ…!」

 

ようやっと地底の街へ着いたが、気温が高い。

 

炎火んとこと変わんねぇなオイ…!

 

さとり「私達が地底を出た時より暑い…」

 

お燐「まずいねこれは…」

 

流れる汗を拭う2人。

 

霊夢「何よこれ…」

 

フラン「暑いよぉ……」

 

レミィ「(ついてこなければ良かったかも…)」

 

??「(あっつ…)」

 

フランとレミリアと俺は、暑さすらもダメだからな…。いや、人間の霊夢もか。

クソっ、早く終わらせなければ…!

 

カルゴ「さとり、お空が居るのは地霊殿の奥で間違いないかな?」

 

さとり「はい…」

 

カルゴ「なら、真っ直ぐそこへ向かおう。雷装備『翼竜の舞』」

 

雷の巨大な翼を出し、1人でそこへ向かう。

 

霊夢「あっ、コラ!!」

 

霊夢は当然それを追いすがるが、速度が違う。

今の俺は鴉天狗並みだ。人間は追いつけない。

 

歩きながら回復したからいいけど、現在の充電はおよそ95%…もつかな?

四捨五入すりゃ100%だ、大丈夫だろう。

 

ヤマメ「待ちな!!」

 

カルゴ「っ!」

 

ヤマメが突如として行く手を阻んだのでブレーキをかける。

 

カルゴ「なんだ」

 

ヤマメ「さとりから聞いた。でも、本当にお空の暴走を止められるの?」

 

カルゴ「止められるかどうかはわからん。でも、まずはやってみなければな」

 

ヤマメ「別に止めはしないけどね、それならまず私を倒してから行きな!」

 

何故そうなる!

 

カルゴ「やだ。めんどい」

 

ヤマメ「来な。あんたの力、見極めてやる」

 

構えをとるヤマメ。

 

通す気は無さそうだな…。仕方ねぇ。

 

カルゴ「やれやれ…」

 

 

 

 

 

霊夢Side

 

霊夢「ったく…速すぎでしょあいつ!私のことも置いてくなんて…!」

 

ドゴォオオオオオオオオオン…

 

遠くから爆音が聞こえてきた。

それと同時に土煙が高々と立ち上る。

その方向は、今自分が向かっている先…エスカルゴが先に向かった方だ。

 

霊夢「何あれ!?」

 

エスカルゴ…もう戦闘に入ってるの!?

 

フラン「待ってってば〜!」

 

霊夢の後には、フラン、レミリア、さとり、お燐が続いている。

 

霊夢「遅いやつは置いてくわよ!!」

 

言うなり、煙の根元を目指して更に速度を上げる霊夢。

 

エスカルゴ…そこに居るの?

 

 

 

霊夢「…居ないわね…」

 

霊夢は煙の根元に降り立つ。

続いて吸血鬼姉妹も降りるが、お燐とさとりはそれを一瞥し地霊殿へ向かう。

 

 

さとり「酷い煙ですね…迂回しましょう、お燐」

 

お燐「わかってるよ!」

 

空中に広がる土煙を避ける為、大きく迂回する。

 

 

レミィ「どうしたの?」

 

霊夢「エスカルゴがここで戦った形跡があるんだけど…エスカルゴもその相手も居ないのよね…。穴と煙しか無いわ」

 

地面にあいたクレーターをお祓い棒で示す霊夢。

 

レミィ「エスカルゴの事だし、もうお空の所に行ったんじゃないかしら?」

 

フラン「ねー!こっちに案内してくれた人が寝てるわよ!」

 

近くの建物の陰で何かを見つけたフラン。

霊夢とレミリアはそちらへ行く。

 

レミィ「あら、あの時の…」

 

そこにはヤマメが寝かせられていた。

服や髪などは所々が焦げている。

 

フラン「もしかして、エスカルゴと戦ったのってこの人なんじゃないかしら?」

 

霊夢「かもね。でも、エスカルゴが居ないんなら用はないわ。行くわよ」

 

姉妹に合図を出し、その場から飛び立つ。

 

倒すなりさっさと向かったのね、あいつ…。

あの爆音から真っ直ぐここへ来たっていうのに、途中で誰かが飛び上がった様子も無かった…。

もしかして…走って行ったのかしら?

 

 

 

 

 

エスカルゴSide

 

カルゴ「はぁっ、はぁっ、はぁっ…」

 

俺は走っている。

サウナのように蒸し暑い地霊殿の中を。

先程、ヤマメをノシた後はいつもの様に寝かせ、その場から走って地霊殿へ向かった。

飛ばなかった理由は主に2つ。

1つ目は、あそこで飛ぶと、空中に広がる土煙をモロに浴びてしまうので、それを避ける為。

迂回なんてしてられない。

暑い、ただそれだけで吸血鬼の行動は鈍くなるのだから、早く元を断たねばならない。

2つ目は、『翼竜の舞』より『クイック』の方が電力の消費が少ない事。

 

今は……90%あるか無いか…か。充電しよ。

 

モバイルバッテリーを取ろうとポケットを間探るが、そこには団扇もモバイルバッテリーも無い。

あるのはアレだけだ。

 

そっか、今日は何も持ってきてねぇんだった…。

クソッ、死ぬ気満々かよ俺!

あ、そうだ、準備しとこう…。

 

走りながら戦闘の準備を始める。

 

諏訪子《大丈夫なの?》

 

カルゴ《大丈夫じゃないっすよ!ヤマメのせいで余計な時間も食ったし…。早く終わらせます!》

 

その前に、熱中症でぶっ倒れる可能性もある。

水とか持ってくればよかったな…。

 

諏訪子《ごめんね、私達のせいで…》

 

カルゴ《悪いのは、力に呑まれたアイツっすよ。諏訪子様が謝る事じゃないです》

 

諏訪子《でも、私達が力を与えすぎなければ…》

 

まぁ、そうなるわな。

 

カルゴ《皆でアイツを弱らせた後で、霊夢と俺で八咫烏の力を封印します。…と言っても、完全に封印するのでは無く、強化前くらいの強さに戻します》

 

力のみの封印なんてやった事ない。

けど、霊夢となら出来る。俺はそう信じてる。

 

諏訪子《うん…それが良いね。ごめんね、後始末任せちゃって…》

 

カルゴ《それは大丈夫ですよ。諏訪子様のお役に立てて光栄です》

 

諏訪子《絶対に死なないでよね。今のあの子は、吸血鬼すらも簡単に倒せるくらいの力が…》

 

カルゴ《わかってますって。気を付けます》

 

そんな会話をしているうちに、以前お空と戦った場所へ着いた。

 

近づく毎に気温が高くなってきてるし、道がわかんなくても来れたかもしれねぇな。

 

お空「お?侵入者?」

 

六角柱の制御棒を此方に向ける。

 

カルゴ「おーい!地上を灼熱地獄に変えるなんてアホな事考えんなよー!んな事しようものなら、俺らが黙ってねぇかんなー!」

 

部屋の入口から声高に叫ぶ。

やはり、話し合いで済むのならそれが一番だ。

 

お空「私を止めに来たのね!でも、誰が来ようと私を止めるなんて無理よ!この力さえあれば、出来ない事は無い!」

 

ちぇっ…話は通じないか。

暴走してるからか、口調もいつもと違ぇな。

前の可愛い口調は何処行った?

 

カルゴ「そうか、ならぶっ倒すまでだ!」

 

お空「やれるものならね!えいっ!」

 

弾幕を発射するお空。当然それを回避。

 

カルゴ「雷武器『雷鎌』!!いやもう1本だ!!『クロスインパクト』!!」

 

両手に鎌を装備し、X字のエネルギー波を放つ。

それは弾幕を破壊しながら突き進み、お空に直撃する。

 

お空「うにゅっ……痛いなぁ…!」

 

キッと此方を睨むお空。

 

“痛い”だと!?

本来なら一撃で気絶するんだが!?

畜生、この暑さのせいか!

あと、属性的にも俺が不利だ!

 

さとり「お空、もうやめなさい!」

 

お空「さとり様…!」

 

さとりとお燐の登場により、弾幕の発射を中断するお空。

 

お燐「そんな力得た所で、あんたが偉くなった訳じゃないんだからね!勘違いすんじゃないよ!」

 

お空「わかってるよ!でも、地上を支配して皆を追い出せば、さとり様やお燐…皆とも楽しく遊べるじゃん!」

 

レミリアと同じ様な発想だな…。

 

お燐「地獄にしてからじゃあたいらも遊べやしないよ!なに馬鹿なこと言ってんだい!」

 

お空「大丈夫だもん!何とかするもん!だから、邪魔するやつはみんな倒す!えいっ!」

 

入口に居る2人目掛けて大きな弾を発射する。

 

2人「!!」

 

言ってる事もやってる事も支離滅裂だ!

一緒に遊ぼうとしてる相手倒してどうする!?

 

カルゴ「危ねぇ!『エスカルゴ・スパーク』!」

 

立ち竦む2人の前に出、ポケットから出した魔法陣を使い、極太レーザーを放つ。

大きな弾とレーザーは拮抗する。

 

カルゴ「おい2人共!霊夢達をここに!その後は安全なとこに避難してろ!!」

 

レーザーを放ちながら早口で説明する。

 

さとり「はい!(力を封印…なるほど)」

 

お燐「わかった!(親友を助ける為に出来る事が…増援を呼ぶって事だけか…もどかしいね…!)」

 

部屋から離れる2人を見送り、視線をお空に戻す。

 

やっべ、これって力がドンドン無くなるな…。

85………84………83………エグいな。

って、待てよ?この状況、アレに似てない?

 

お空の弾を受け止めながら、何故か昔のことを思い出す。

 

合体ザマ○の『聖な○逆鱗』をかめは○波で受け止めたあのシーン!!アレにそっくりだ!!

よっしゃ、俺は勝てる!アレだって、劣勢だった戦況をひっくり返したんだから!

悟空に出来て俺に出来ないことは無い!

 

カルゴ「ハァーーーーーッッッ!!!」

 

一時的に出力を上げ、弾を押し返す。

レーザー諸共お空に命中させようとするが……。

 

お空「危なっ!」

 

当然お空はそれを避ける。

 

カルゴ「チィッ…」

 

お空「やったなー!核熱『ニュークリアフュージョン』!」

 

くそッ、スペル使ってきた!

核の力使ってるから被弾は厳禁かもな。

触れたら溶けて無くなるかも?

 

諏訪子《そうだね…当たり所悪かったらそのまま死んじゃうって事も…あるかも…》

 

カルゴ《めんどくさいっすね!》

 

とりあえず相殺しなきゃ!!

 

カルゴ「雷符『Midnight☆Thunder』!!」

 

俺を中心に闇が広がる。

だが、スペルの弾幕は止まない。

見えなくても攻撃は続行する気だ。

 

カルゴ「紅眼『吸血鬼の本質』!!」

 

これで全ステータスは上げた。

 

弾幕を見極め、間を縫って移動する。

そして、お空の背中をとる事に成功する。

 

カルゴ「後ろ、ガラ空きだぜお空!!雷武器『雷刀』!!」

 

両手に長刀を装備する。

 

皆が来る前に、俺がキメる!!

 

お空「いつの間に────」

 

“後ろ”と言われ、見えないながらも振り返る。

 

カルゴ「オルァァァッ!!!」

 

硬度を下げ、お空の首を斬る。

これで完全に気絶する……ハズだった。

 

 

 

 

 

 

 

霊夢Side

 

霊夢「それにしても暑いわね、何なの!?」

 

レミィ「ホントよ…!何なの、この暑さは!」

 

フラン「お空が暴走するとね、地底全体の気温が高くなるの。前もそうだった」

 

霊夢「あぁ、あんたらは前にも同じようなことを体験したんだったわね」

 

フラン「うん。でも、雷と火は、相性が悪いの。エスカルゴ、攻撃が効かないってイライラしてたもん…。早く行かなきゃ…」

 

霊夢「…そうね」

 

あのエスカルゴがイラつくって…そんなに?

この地底全体の気温を上げるほどの力か…。

気を引き締めて行かなきゃね。

 

 

 

さとり「霊夢さん!」

 

地霊殿の門を抜けた所で、さとり、お燐と合流。

 

霊夢「さとり!?」

 

お燐「エスカルゴがあんたらを呼んでる!」

 

フラン「エスカルゴ…!」

 

血相を変えて地霊殿へ飛び込むフラン。

当然、レミリアはそれを追う。

 

霊夢「あんたらは戦いの邪魔だからどっか行ってなさい!死にたくなければね!」

 

キツめの言葉を浴びせ、霊夢も2人を追いかける。

 

 

 

 

 

 

 

エスカルゴSide

 

お空「核熱『核反応制御不能』!!」

 

カルゴ「しまっ…」

 

攻撃が効かなかった事に心を乱し、その隙につけ込んだお空の攻撃を至近距離から受ける。

 

カルゴ「うああああああッッ!!」

 

咄嗟に左手でガードするも、腕ごと後方に吹き飛ばされる。

 

お空「おにーさんの攻撃、全然効かないよ!」

 

カルゴ「ッ…!」

 

闇の雷でも、首に直接流しても効かなかった。

やっぱ不利だから…殺す気でやらなきゃ。

ダメだ、本当に殺してしまったら…!

 

ニュルンッ

 

はぁ、少し時間かかったな…。

再生力も環境に左右される、か。なるほどな。

 

お空「あれ?腕生えた…。おにーさんトカゲ?」

 

カルゴ「吸血鬼だバカタレ!!」

 

お空「…バカ?そう言われるの、大ッ嫌い!!!爆符『プチフレア』!!」

 

やべ、怒らせた!相殺しなきゃ───。

 

フラン「禁弾『カタディオプトリック』!!」

 

俺目掛けて発射されたスペルによる弾幕は、突如現れたフランのスペルによって相殺された。

 

フラン「間に合った…」

 

カルゴ「フラン!」

 

相当急いだのか、肩で息をしている。

 

レミィ「私も来たわよ…!」

 

霊夢「はぁ、はぁ…追いついた……」

 

レミリアと霊夢も…!

 

お空「侵入者増えた…」

 

急に増えた侵入者に驚きを隠せないお空。

 

カルゴ「よし皆、やるぞ!」

 

3人「ええ!」

 

お空「やれるものなら…ね!!」

 

大量の弾幕を発射するお空。

 

フラン「禁弾『スターボウブレイク』!!」

 

レミィ「天罰『スターオブダビデ』!!」

 

霊夢「霊符『夢想妙珠』!!」

 

カルゴ「雷神『Thunder☆Fall』!!」

 

全員でスペルを発動し、お空を攻撃する。

 

お空「うぅぅ〜っ……」

 

押され気味になり、悔しさのあまり歯をギリギリと食い鳴らすお空。

 

強い…たった1人で4人と互角にやり合うなんて…。これが八咫烏の力ってやつなのか…。

 

お空「消えちゃえっ!爆符『ペタフレア』!!」

 

高密度な弾幕を発射するお空。

大小様々なサイズの弾が混在しており、しかも速度もあるので、避け続けるのは多少困難だった。

 

クソっ、避けるのが辛くなってきた!!

 

カルゴ「雷神『荒れ狂う霹靂神』!!」

 

避けるのをやめ、相殺を試みる。

 

フラン「禁忌『クランベリートラップ』!!」

 

レミィ「呪詛『ブラド・ツェペシュの呪い』!」

 

霊夢「霊符『夢想封印』!!」

 

他の皆も俺にならい、スペルで一気に相殺する。

 

お空「うにゅにゅっ……」

 

相殺しきったが、こちらのスペルの効果はまだ続いており、お空は全身に被弾する。

 

フラン「いけるわ!」

 

レミィ「まだ終わってないわ、油断はダメ!」

 

緊張を緩めたフランに、レミリアが警告する。

 

カルゴ「霊夢、あの力封印出来るか?」

 

霊夢「もっと弱らせなきゃ失敗するわ!」

 

つまり、弱らせれば封印出来る訳ね。

 

カルゴ「…聞いた通りだ、もっと弱らせるぞ!」

 

フラン「うん!」

 

レミィ「ええ!」

 

皆で追撃しようと構える。だが…

 

お空「させない!!皆で……皆で遊ぶんだぁああああああ!!!」

 

制御棒から巨大な弾を乱射する。

 

ドオオ……ドドオオオ……

 

カルゴ「うわっ!」

 

フラン「きゃあっ!!」

 

レミィ「くっ…!」

 

霊夢「やってくれるじゃないの…!」

 

それぞれ、キチンと回避していく。

着弾した場所は溶け、大穴があく。

それを見、絶対に避けなければならない、という重いプレッシャーに襲われる。

 

 

 

霊夢「(くっ…反撃の隙が無い!避けるので手一杯…早く何とかしないと……)」

 

レミィ「(早くこいつを倒して、早くここを出る!これっきゃ無いわ!)」

 

避けながらも必死に隙を伺う霊夢とレミリア。

 

ドォオオオオ……

 

フラン「きゃああっ!」

 

そばに着弾し、爆風によって大きく体勢を崩すフラン。

 

レミィ「あのバカ…!」

 

お空「今だ!ええぇぇい!!!」

 

フランを狙い、一際大きな核弾を放つ。

 

フラン「動…けな…」

 

やばい、あんなのに触れたら!!

マジで溶けて無くなる!!

 

足が竦んでいるフランの元へ駆け出す。

 

カルゴ「フラァァァン!!!」

 

諏訪子《ダメ、近付いたらエスカルゴがっ…》

 

カルゴ《例え俺が死んでも、恋人だけは守らなきゃダメだ!》

 

諏訪子《ダメだってば!》

 

近づく毎に、感じる熱が増す。

 

熱い…触れなくても消えて無くなりそうだ…。

 

カルゴ「すまねぇフラン!!」

 

ドカッ…

 

咄嗟にフランを蹴飛ばす。

 

フラン「ゔっ…」

 

苦痛に顔を歪め、身体をくの字に曲げて飛ばされる。

 

悪い、フラン…。

 

こうしたのは、『フランを抱き抱えて逃げる』という事が出来ないからだ。

それ程の余裕も無かった。

 

熱い…。弾が…もうそこまで…。

 

お空が発射した巨大な核弾は、俺から見て右側、距離にして約1m程に迫っていた。

 

レミィ「エスカルゴおおおおおお!!!」

 

霊夢「逃げなさい!!!」

 

カルゴ「…………」

 

いや、相対的に考えて無理だわ。

 

 

 

 

俺の初速度と弾の速さ…弾が圧倒的に速い。

 

 

 

 

しゃがむ?床諸共溶けて消えるだけ。

 

 

 

 

飛ぶ?初速度が遅い上に、ジャンプしようと足を曲げたらそこでオダブツだ。

 

 

 

 

相殺?間に合わねぇよ。

 

 

 

 

ステップバック?これも初速度が遅い。

 

 

 

 

もうダメじゃん、死ぬしかないじゃん。

 

 

 

 

まっ…彼女守れただけ、上出来だわな。

 

 

 

 

そもそも、非モテだった俺に彼女が出来ただけで上出来さ…。

 

 

 

 

フラン…ごめんな…。痛かったろ…?

 

 

 

 

核弾は数センチの所まで迫っている。

 

 

 

 

熱さも何も感じない…。変な感じだな…。

 

 

 

 

太陽もこれくらい熱いのかな…?

 

 

 

 

 

 

 

 

波瀾万丈な人生の最期に聞いたのは………

 

 

 

 

己の身体が蒸発する音だった────。




蹴飛ばす、なんて行為に出たのは、それ程切羽詰まった状況だったからですね…。

つーか主人公死んだし、どーすんの…。
巫月主人公にして2期やるか?
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