今更だから言わなくていいって?
そうですね…(汗)
チュンチュン…チュン……ピィピィ………
カルゴ「っ…ふわぁ〜……」
小鳥のさえずりで目を覚ました俺。
体を起こそうとするが、左半身が重く、起こせない。
霊夢「ん〜………ムニャムニャ…」
重い左半身を見ると…なんと、霊夢が俺の左腕に抱きついているではないか。
カルゴ「えっ……」
当然、驚きの声を上げる。
抱きついていた事に対してもだが、その寝顔に対しても驚いた。霊夢は、普段のツンツンしている態度からは想像も出来ないほどあどけない寝顔で寝ていた。前に見たよりも更に可愛らしく…より女の子らしくなっていた。
めっちゃ可愛い…!
可愛いのは前からわかってたけどさ。
普段、あんなツンツンしてるのに…こんなに子供みてぇな顔して寝やがって…。
しかも抱きついてくるとか可愛すぎか。
当然、やらずには居られないな。アレを。
アレというのはもちろん…定番のアレだ。
ぷにっ…ぷにぷに……
カルゴ「やっべーなこれ……ははっ…」
思わず声が漏れるほど、触り心地は抜群だった。
いくら触っても飽きが来ない…それが女子の頬。
ムニー……
頬をつまんで引っ張ると、ドラ○エのスライムの様な横広がりな口になる霊夢。
それを見、思わず笑いが漏れそうになるが、起こすまいと必死に我慢する。
カルゴ「霊夢ちゃ〜ん…もう起きてますか〜?プククッ…」
顔を近づけ、おふざけ気分で問いかける。
答えは返ってこない…はずだった。
霊夢「起きてるわよ」
目を開け、視線を合わせて答える霊夢。
カルゴ「え」
顔中の血の気が引いたのを感じた。
霊夢「全く…私が寝てるからって…」
霊夢の手が俺の顔に伸びてくる。
カルゴ「ひぃッ」
ムニュッ…グニィィ…
俺の左頬をつねり、力強く引っ張る。
カルゴ「いでででっ!ひっはるな!!」
こいつ…寝惚けてるクセになんて力してやがる!
マジで“ほっぺが落ちる”ぞこりゃ!
いや、千切れる、だな。
霊夢「柔らかくないわね。っ…ふわぁぁ…」
パッと手を離し、欠伸をする霊夢。
欠伸顔、ごっつぁんです。
霊夢「何ジロジロ見てんのよ。ご飯にするわよ」
カルゴ「うい」
霊夢「肉、魚は買ったから…次はお野菜ね」
足軽に次の店へと向かう霊夢。
それを追う俺の足取りは重い。
荷物をほぼ全て持たされているからだ。
まだ肉と魚しか買ってないとはいえ、以前咲夜さんと買いに来た時とそう変わらない量を買っている。
これからも荷物が増え続けるのかと思うと、軽く目眩がする。
霊夢「早く来なさいよ」
カルゴ「ぐっ…こんにゃろ…」
後で覚えてやがれぇぇ…!
現在は夕方。
午前は掃除と街中デートをし、午後から買い物する事にしたのだ。
お昼は里にある食事処で済ませたので、あとは夕飯だけだ。
霊夢「やっぱこれも持って」
カルゴ「うっ!?」
血の流れが滞り、赤黒くなっている腕に更に袋を通す鬼巫女霊夢。これで、“ほぼ全て”から“全て”にランクアップしてしまった。
結局全部持たせんのかよ!
カルゴ「重い…」
霊夢「頑張れ頑張れー(棒)」
真顔で言うなよ…。
カルゴ「ったく…買いすぎんなよ?」
霊夢「心配しないで、財布のことも考えてるわ」
ニヤけた顔で俺の財布をヒラヒラさせる霊夢。
カルゴ「ならいいんだけど」
いくら物価が安いとはいえ、不安でしかないな。
咲夜さんとの時は、ちゃんとした予算があった訳だけど…これは俺のお金だぞ…。
女性「あら霊夢ちゃん!久しぶりねぇ!」
八百屋の女性が霊夢に話しかけてきた。
30〜40歳程の、中年女性だ。
霊夢「ええ、久しぶり」
女性「今日は何を買ってくれるのかな?」
霊夢「とりあえず全部頂戴」
女性「えぇっ!?(いつも特売のを数個しか買わないのに…)」
目に見えて驚いている女性店員。
霊夢「彼が限界だから出来るだけ早くお願いね」
女性「彼…(大きい翼のあるあの人?どー見ても人間じゃない…)」
商品を袋詰めしながら此方を見る。
カルゴ「…?どうも」
目が合ったので頭を下げる。
女性「ど、どうも…(汗)」
人里に堂々と妖怪がいるのって…どうなんだろ?
特別注目されるって訳でもないし、幻想郷の人間って肝っ玉据わってるんだな。
霊夢「はいこれ。お釣りは要らないわ」
お札を乱暴に渡す霊夢。
カルゴ「お い コ ラ」
霊夢「冗談よ」
ヒヤヒヤさせんなよ…。
霊夢ならホントにやりかねないからなぁ。
女性「ありがとうございました〜」
キチンとお釣りを受け取り、店をあとにする。
カルゴ「もー…無理じゃ…」
今回もまた、荷物を持つ腕が限界を迎える。
しかし今回は、前回のように休憩していないので人里を出る前に限界を迎えてしまった。
霊夢「諦めんの?」
カルゴ「ごめん、力使うわ」
霊夢「バカっ、人がいっぱい居るとこで…」
能力の使用を止めようとする霊夢。
やはり、人が多く居るところで能力を使うのは良くない事らしい。それもそうだ。下手を踏めば、住人達の平和を乱すことになりかねないからだ。
カルゴ「ホント悪いな。腕には変えられん」
霊夢「いつも腕切ってるくせに」
そんな頻繁には切ってないけど…言いたいことはわかるぞ。
カルゴ「強敵との戦闘なら兎も角、買い物で腕が死ぬとかマジありえねぇから。『分身』」
霊夢「待っ……」
霊夢の静止を振り切り、一瞬で分身を作り出す。
分身「またか」
カルゴ「頼むで。見た目は……文にしとけ。俺が2人とかおかしいから」
分身「オッケ」
荷物を預けながら指示し、姿を変えさせる。
瞬時に変えたから、見られてはいない…ハズだ。
霊夢「なんで文の姿なのよ」
カルゴ「文なら配達とかでここに来てるだろう。より自然に見せられるしな」
霊夢「そういう事ね」
偽文「おい、これクソ重いんだが」
カルゴ「悪いな(汗)」
そりゃ、半分も持たせりゃ重くなるわな。
うん、仕方ない。俺のせいじゃないぞ、こんなに買った霊夢のせいだ。
これだけありゃ、半月は十分に食えるだろうな。
住人1「あれ?あの子、あんな口調だったか?」
住人2「いや、違うだろ。声も違うし。というかあの男、この前親子で来てたよな?なんで巫女と新聞記者と…」
周囲の住人達が怪しむ。
目立つ翼に紅い瞳で、主に人間が住んでいる人里ではかなり目立つ風貌だ。
一度見たら中々忘れられない見た目なので、短時間滞在していただけで人々の記憶に深く刻み込まれたのだ。
ゲッ…そーだったな、前に巫月と鈴仙と買い物に来たんだった…。
巫女と新聞記者と居るのはおかしいか。
カルゴ「おい、声と口調!」
小声で分身に耳打ちする。
偽文「チッ。……これでどうでしょうか!?」
カルゴ「バッチグー」
霊夢「(うわ、そのまんまね…)」
住人3「やぁねぇ、浮気?」
住人4「子供も居るのに最低ね。今度なに食わぬ顔で来たらあの子(鈴仙)に言ってやりましょ!」
住人5「そうね、それがいいわ!」
また別なところで住人達が噂する。
もちろんそれらの話は、地獄耳の俺の耳に入っている訳で…。
カルゴ「はぁ………」
自分に向けられる、大人からの奇異の目。
(子供からは好奇の目を向けられる。)
そんなのにはとっくに慣れている。
買い物やデートスポットの下見などで、各人里をちょくちょく訪れているからだ。
幻想郷の奥様連中か?
外の世界のそれとあんまし変わんないな。
噂するだけならまだしも、次来た時にチクるというのは少しタチが悪い様な気がするけど。
霊夢「全く、勝手な事言ってるわね」
カルゴ「そりゃ誰も、俺に彼女がろ…5人も居るなんて思わねぇさ。あんなのはスルーして、もう帰ろうぜ」
霊夢「…そうね」
少し機嫌悪くなっちまったな…。
??「はぁ〜…誰も驚いてくれないなー…」
反対方向から、人里内では珍しい、奇妙な姿をした少女がやってくる。
一つ目に大きな口、長い舌、下駄を履いている茄子の様な色の化け傘を手に持ち、特徴的なオッドアイ。左眼が赤色、右眼が水色。
少女の髪や服装は右眼の水色に近い。
少女自身も下駄を履いている。
どー見ても妖怪…だが…。人間かな?
人型だと妖怪と人間の区別がつかないんだよ…。
…おっといけない、彼女と買い物デート中(?)に他の女を見るなど…。
霊夢「あら?あんた、あの時の鍛冶屋じゃない」
霊夢がその少女に声をかける。
??「わっ…こんなとこで巫女と会うなんて…」
鍛冶屋……だと?
ホントに人は見かけによらないな。
霊夢との面識もあるのな。
霊夢「彼と買い物に来ただけよ。あんたはこんな所で何やってんの?」
??「いつも通り人間を脅かそうとしてるだけ。っていうか、彼って………エスカルゴさんが?」
此方を見上げる少女とパッチリ目が合う。
霊夢「エスカルゴ、小傘と知り合いだったの?」
カルゴ「いや。どこかで会ったことあるっけ?」
小傘「え、えーと、風の噂で聞いたというか…。私はからかさお化けの多々良 小傘です、よろしくお願いします!」
ペコッと頭を下げる小傘。
礼儀正しいな。
カルゴ「吸血鬼のエスカルゴ・スカーレットです、よろしく」
礼儀に対しては礼儀で返す俺は、種族、名を名乗り出来るだけ礼儀正しく接する。
多々良小傘…えーと…どこかで聞いた事あるな。
あっそうか!安藤が「小傘が大好き」って言ってた、あの小傘か!
すまねぇな安藤!俺、小傘と会っちまったぜ!
安藤というのは、俺が人間だった時に東方関連の話をしていた友達である。
小傘のことをすぐ思い出せなかった辺り…やっぱ俺、にわかだな…。もっと調べときゃよかった。
霊夢「挨拶済んだとこ悪いけど、もう行くわよ」
カルゴ「ちょっと待って。早速で悪いんだけど、少し小傘と話してもいいかな」
鍛冶屋……らしいし、“屋”とつくからには依頼も受け付けているんだろう。
小傘「?」
霊夢「は?もう帰りましょうよ。(早く帰ってゆっくりしたいんだけど…わからないのかしらこの鈍感野郎は…!)」
カルゴ「まぁまぁ。小傘、鍛冶屋ってほんと?」
小傘「うん、ほんとだよ。最近の人間は全く驚いてくれないしね、これで食べていくしかないの。それに、鍛冶なら自身もあるしね!」
カルゴ「ほうほう…」
驚く?食っていく?やばい、わからん…。
小傘「何でそんな事聞くの?まさか、依頼してくれるのかな?ん?ん?」
依頼が欲しいらしく、ぐいぐいと詰め寄ってくる小傘。
なんか可愛いな…。
カルゴ「うん、依頼したいな」
小傘「良いよ良いよー!よぉーし、そうと決まったら早速、工房行こー!ついてきて!」
カルゴ「はーい」
霊夢「おい」
グイイッ
小傘について行こうとする俺の腕を引っ張って引き止める。
カルゴ「な、なんだよ?」
小傘「?」
小傘は俺の声を聞きつけ、立ち止まって振り返る。
霊夢「荷物」
カルゴ「あ」
すっかり忘れていた。やばいな、どうしよう?
このまま持ってると、半分ほどの荷物でも腕がオワりそうだな。
霊夢「その依頼、今度じゃダメなの?」
カルゴ「工房がわかればそうするさ。折角霊夢と2人で来てるんだしさ」
霊夢「う…ぁ……わ、わかってるじゃない…」
カルゴ「でも工房が分からないし…教えて貰ったところで方向音痴な俺じゃあ…。ね?」
いつも空を飛んで移動している為、実はかなりの方向音痴な俺。せいぜい、妖怪の山や迷いの竹林までしか移動出来ない。竹林は1人で突破出来ないし、魔法の森ではぶっ倒れたので道はわからない上に、地底までの行き方もわからない。
方向音痴なのは、竹林が突破出来ないことや魔法の森で数時間迷った事で証明されている。
霊夢「じゃあ私は何してればいいのよ…」
コツン、と地面に転がる小石を蹴飛ばす。
うお、今のすげぇ可愛い…。
カルゴ「荷物は分身に持たせるとして…」
偽文「あ゙ァ゙!?」
文の顔と声でそんな言葉吐くなよ…。
カルゴ「…出来るだけすぐ終わらせるし、依頼が終わったら何か奢ってやるかr」
霊夢「さぁ、さっさと行くわよッ!!」
奢ってやる、の一言を聞くなり、途端に元気になる霊夢。
チョロい…(汗)
分身に荷物を全て持たせて先に帰らせ、小傘の案内で工房へと向かう。工房は人里内にある様だが、段々と人気が無くなっていく。外れにある様だ。
小傘「ようこそ、私の工房へ!」
カルゴ「おー…」
The・鍛冶屋って感じやね。
道具も豊富にあるし…うーん、これを1人で…?
広いだけあって、寂しくないか?
慣れてるってこと…かな。慣れって怖いな。
小傘「何を作って欲しいのかな?」
カルゴ「剣。片手剣を一振り、作って欲しい」
小傘「オッケー、刀じゃなくて剣だね!」
カルゴ「そう。何日くらいかかりそう?」
小傘「そうだなぁ…色んな組み合わせを試したいし、1週間後かなぁ…うーん…」
腕組みして考える小傘。
カルゴ「了解、1週間後にまたここに来るよ。迷わないよう、ここの近くに目印立てとくけど気にしないで」
小傘「(目印?なんだろう?)わかった!!人間の鍛冶屋よりも数段上の剣を拵えますよ。マ・ジ・で!」
最後の一言をやけに強調する小傘。
相当自信があるんだな…。
カルゴ「ふふっ、楽しみにしてるね」
工房から出た俺らは人里に戻り、甘味処でスイーツを注文する。
霊夢「ん〜♪この餡蜜美味し〜♪」
餡蜜を口に運び、幸せそうな声を上げる霊夢。
カルゴ「それは良かった。ところで、なんで霊夢は小傘が鍛冶屋だって知ってるんだ?」
霊夢「結構前に、針を新調してもらった事があってね。その時に本人が言ってたの」
餡蜜を口に運びながら答える霊夢。
カルゴ「ほーん…針ねぇ…」
弾幕みてぇにぶん投げるあの針か?
あんなのを新調するなんて事無いよな?
普通の裁縫の針だよな。
霊夢が裁縫なんて想像出来ねぇけど。
霊夢の性格上、アッチを新しくしたら「あなたで試し撃ちさせて」とか言いそうで怖い。
霊夢「何ジロジロ見てんのよ。見てるくらいならあんたも何か注文すれば?」
俺は注文せずに、餡蜜を食べている霊夢を眺めているだけである。
カルゴ「いや、俺はいい」
そう言って、霊夢の口元から人々の行き交う通りへと視線を移す。
霊夢「…?ご馳走様」
カルゴ「え゙、もう食べ終わったのか!?」
霊夢「もう1つおねがーい!」
注文しようと声を張り上げる。
店主「はーい、少々お待ちをー!」
店の奥から老婆の嗄れた声が返ってきた。
カルゴ「おいおい…餡蜜食べ過ぎて夕飯ちゃんと食えなくなるとか、そーゆーのは無しだからな?」
霊夢「わかってるわよ」
俺のお金なんだよなぁ…。
まっ、デート代として我慢しますかね。
霊夢とデートすると出費がえげつない…か、覚えておこっと。いや、今日は大量の買い物があったから特別だな。
霊夢「ほら、帰るわよ」
カルゴ「うい」
人里を出た所で、手を繋いで飛び立つ。
カルゴ「餡蜜食い過ぎだわアホ!」
十分人里から離れたところで怒鳴る。
霊夢「美味しかったんだもん、イイじゃないの。でも、夕飯は軽くしか食べれないわね」
だから言ったのに…。
結局3つも食いやがってコンニャロぉ…。
幸せそーな顔してる事だし、後悔はしてないけど。寧ろ、可愛い顔を見れて此方としてもお腹一杯だぜ。
霊夢「何食べたい?」
カルゴ「えっ?そ、そうだなぁ…」
俺に聞くか…予想もして無かったぞ?
カルゴ「………うーん………」
何でもいい…なんて言うと、「何でもいいってのが一番困るのよ!夕飯抜き!」とか言われそうだし…うあああ、どうしよう?
霊夢「ほら、早く決めて。もう神社に着くわよ」
言われるまで気付かなかったが、確かに神社が見えてきた。この速さなら30秒あれば到着する。
カルゴ「えぇ、急に言われてもな…うーん…」
霊夢「早く決めて、3秒で!3、2、1…」
あわわ、急すぎ!!
諏訪子《俺、霊夢が食いてぇ!!!》
カルゴ「俺、霊夢が食いてぇ!!!」
急ぎ過ぎたあまり、頭の中に浮かんできた言葉を確認する事なくそのまま口に出してしまう。
霊夢「は…?」
目を見開き、間抜けな声を漏らす霊夢。
カルゴ「え゙……」
なななな何言ってんの俺!?
諏訪子《あっははは、ホントに言っちゃったね!あー面白い面白い!》
諏訪子様の笑い声が頭に響く。
カルゴ《諏訪子様!?通信は切っていたはずでは…》
諏訪子《うんにゃ、今朝から切ってなかったよ。そっちの動向も知りたいしね♪》
諏訪子様がウインクしている様が目に浮かぶ。
カルゴ《えええええええ……》
諏訪子《別にいいじゃない、襲っちゃえば?前から霊夢の事襲いたいとか思ってたじゃん》
カルゴ《……》
昨晩は特に、無防備な寝顔見せられて、我慢するのがやっとであった。それに、通信時は心が読めるので、諏訪子様の言葉に嘘は微塵も無い。
諏訪子《今日はいつもより頑張ったもんね、霊夢も受け入れてくれるって♪》
カルゴ《はは…。それもいいですけどね、温泉に誘いたいんで、まずはそれが優先ですよ。まぁ、襲いませんけどね》
諏訪子《…とりあえず、一応通信切っとくね♪》
カルゴ《ちょ、急に…!言い訳考えて下さいよ!諏訪子様の責任でしょ今のは!》
だがもう、返事は帰って来なかった。
霊夢「…た、食べるってその…えっと……/////」
顔を真っ赤に紅潮させ、モジモジとする霊夢。
カルゴ「いやその…えっ、と…。い、今言ったのは、わ、忘れてくれていいんだぜ…?」
なんと言えば良いのか分からず、吃ってしまう。
カルゴ「そ、その代わりといってはアレだけど、今晩は一緒に温泉入らないか?霊夢が嫌なら仕方ないが…」
霊夢「…良いわよ。入りましょ♪」
ニコッと微笑む霊夢。
カルゴ「やった♪」
快諾が嬉しく、手を繋いでいない方の手でガッツポーズをする。
霊夢Side
あーあ、餡蜜でお腹一杯になっちゃった…。
何だかんだ言って、最後まで付き合ってくれるのがエスカルゴのいい所よね。
私のわがままも聞いてくれるし。
今日はかなり付き合わせたし…何かしらのお礼をするっていうのも良いかもね。何にしよう?
彼へのお礼に何をしようかと考えを巡らす。
別に、調べたり何だりしたからアレでも良いんだけど…自分から誘うなんてアレよ。
痴女ってやつよ。
でもそれ以外だと…何が良いかしらね?
そうねぇ…料理が良いかしら。それがいいわ!
エスカルゴの好きな料理作ってあげるの!
それなら喜んでくれること間違い無しね!
霊夢「何食べたい?」
カルゴ「えっ?そ、そうだなぁ…」
急すぎたかしら?
でも仕方ないわね、神社はすぐそこだし。
ちんたら考えて時間を無駄にしたくないしね。
カルゴ「………うーん………」
何でもいい、とか私を困らせる様な事言ったら、夕飯抜きよ。サクッと決めてよね。
お刺身とか納豆とか。
納豆は今朝食べたから、多分違うわね。
霊夢「ほら、早く決めて。もう神社に着くわよ」
カルゴ「えぇ、急に言われてもな…うーん…」
やっぱり急だったかしらね。
でも、時間も無いからさっさと決めてもらうわ。
それにしても遅いわね、エスカルゴらしくない!
霊夢「早く決めて、3秒で!3、2、1…」
返事が遅く、焦れったく感じた私は返事を急かす。
カルゴ「俺、霊夢が食いてぇ!!!」
だが、彼から出たのはそんな言葉だった。
霊夢「は…?」
な、何言ってんのよコイツ…?
は?え?どういう意味?
私を食べるってそれ…や、ヤりたいって事なの?
本当に、ヤりたいってのを食べたいって言うの?
香霖堂から持ってきた本そのまんまじゃない…。
カルゴ「え゙……」
そんな事を言った本人も目を見開いている。
何でコイツも驚いてんのよ?
自分で言ったのに。
ま、まさか、私がそれを快諾するって思ってた?
そりゃ…ね、少しは調べたりしてるけど…そんな急に言われたら誰だって驚くでしょう?
別に、心の準備が出来てない訳じゃないわ。
こうなるのは分かってたはずよ、博麗霊夢。
でも、OKする前に、確認はしなくちゃ。
霊夢「…た、食べるってその…えっと……/////」
ダメ、緊張して上手く言えない…!
「エッチするって事よね?あなたならイイわ」って言えばいいのよ私!それさえ言えれば…!
カルゴ「いやその…えっ、と…。い、今言ったのは、わ、忘れてくれていいんだぜ…?」
え……なんで?
シたいんじゃなかったの?
カルゴ「そ、その代わりといってはアレだけど、今晩は一緒に温泉入らないか?霊夢が嫌なら仕方ないが…」
昨日の夜…確かそんな事言ってたわね。
イイわよ、エスカルゴ。
そこであんたを骨抜きにしてあげる!
霊夢「…良いわよ。入りましょ♪」
カルゴ「やった♪」
笑顔で返すと、子供みたいな笑顔で喜んだ。
私だって、兎やレミリア達に遅れる訳にはいかないからね。覚悟してなさいよ!
はい、そんな訳で、次回はR-18キますね。
エス「マジか!霊夢とヤレるのか!」
筆者「初めてなんだからな、優しくしろよ、このヤ○○ン野郎」
エス「その言い方は酷いが…もちろん、優しくするつもりだ」
筆者「お前が暴走しがちだから言ってんだよ」
エス「………」