※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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最近戦ってばっかりなので、そろそろしっかりした休息が欲しいものですね…。
エスカルゴ…そして、俺自身も…。

さて、今回は……。
サブタイトルの通り、血にまつわる話…です。
吸血鬼で、血…と言ったら、もうこれしか無いですね。

時間的には短い時間ですが…中身はそこそこ濃くなった…かなと思います。まぁ、長くなっただけなんですが…。


人間の血

……ん……?

 

しょぼしょぼと瞬きする。

よし…昨日決めた通り…自分で起きれたか。

上半身を起こし欠伸をする。

 

「ふあぁぁ……ん゙っ!?」

 

ズキッ

 

ゔっ…頭が痛い…。

それに、身体も重いような…?

 

そうか、フランに血を吸われてそのまんま…?

よく覚えてないな…。

んじゃこれは貧血…?これが貧血なのか…?

 

いや、フランのせいにするのはダメだ。

そこそこのとこで止めなかった俺が悪い。

俺だって、美味しい飲み物飲み始めたら止められないしな。うん、そうだ、フランは何も悪くない。

 

 

 

それにしても…。

 

へっ…血が無きゃ人間も吸血鬼もねぇな…。

 

「ハハッ…」

 

何故か笑いが漏れる。

 

貧血なんて、人間だった頃にもなったことが無い。

いや…鼻血の出しすぎでフラついたことはある。

あれかな?

 

 

 

ま、そんなことはさておき。

フランのこと起こして…あわよくばフランの血を飲ませてもらうか。

 

「フラ〜…」

 

起こしかけて気付いた。

 

そうだった、キスで起こす約束だったな。

 

 

 

フランの柔らかそうな唇を見つめる。

 

ドクン…ドクン…

 

うう…緊張する…!

 

いや、なにも緊張することはない。

ただ起こすだけだ。

 

ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン

 

ダメだァ…心臓がうるさい…。

 

「…スゥー………ハァー………」

 

深呼吸する。こうでもしなきゃ、寝ているフランにキスして起こすなんてこと出来ない。

 

「……よし!」

 

心を決め、ゆっくり唇を近付ける。

 

「んっ…」

 

柔らかいなぁ…。

 

やわらかさを実感したところで、唇を離す。

 

「はぁぁ…」

 

緊張したぁぁぁぁ!

 

「…スゥ………スゥ………」

 

寝てる…だと…!?

 

王子のキスでも姫は起こせないのかァァァ!?

…って!王子って!!姫って!!!

いや、そりゃあ俺にとってフランは姫だけど!!

 

「〜〜〜〜!!」

 

すげー恥ずかしくなってきた…。顔が熱い。

最近、自分の考えや言ったことで自分が恥ずかしくなるの多いなぁ…。

 

寝てるんならもう1回…いいよね?

 

1回キスして緊張はほぐれた…様な気がするし。

 

「………」

 

チュッ…

 

やはり柔らかい…。

 

唇を付けたまま、フランのほっぺに手を伸ばす。

勿論、むにむにする為だ。

 

ほっぺは、唇とはまた違う柔らかさだな。

 

「ん〜……んむっ♪」

 

あ、起きたか…。

 

「へへ…おはよ♪約束通りキスして起こしたよ♪」

 

唇は離すが顔は至近距離のままで話しかける。

 

「おはよ♪ありがとっ!ギュ〜♡」

 

ギュムッ

 

うー、朝からキスにハグ…いいなぁ…!

 

クラッ…

 

うっ…また痛みが…。

 

抱き締めたまま話しかける。

 

「なぁフラン…」

 

「なぁに?」

 

「夜言った通り…血、飲ませてくれない?」

 

「もちろん良いわよ♪はいっ♪」

 

そう言って首を差し出すフラン。

うー……この綺麗なうなじにまた牙を立てるのか…なんかごめんな…。

 

でも血を飲まなきゃ貧血(?)は治らないだろう。

ありがたくいただくとするか。

 

「…いただきます!」

 

ガブッ

 

「んっ…」

 

やっぱ気持ちいいのか…。

 

チュゥゥゥゥ……

 

そうだ…この感じ…いいな、美味しい!

ちゅるちゅるしてて…飲み終わったあともまた飲みたくなるような…。それでいて血の匂い、鉄分の味はそのままに…。そう、飽きがこない。

語彙力が無いからこれ以上はうまく説明出来ないがとにかく美味しい。

 

「ェス…カルゴぉっ…はぁ…はぁ…そろ、そろ…」

 

あらら…。そろそろ止めにするか。

フランまで貧血みたいになったら困るしな。

 

「ぷはぁ…美味しかったぁ…!」

 

「そう…?ありがと…」

 

「ごちそうさまっ!」

 

うん、やはり貧血だったんだな。

血を吸うなり、スグに元気出てきたぞ。

 

あっ、フランが貧血になってないか確かめなきゃ。

 

「そうだ、フラン。クラクラしない?」

 

「クラクラ?しないよ?」

 

良かったぁ…。ちょっと飲みすぎたのでは、と不安だったが…これなら安心だ。

 

「良かった…。じゃ、朝ご飯食べよ!」

 

「うんっ!」

 

 

 

扉を開けたそこには…

 

顔を赤らめた咲夜さんがいた。

なにやらモジモジしている。

 

「おはよっ、咲夜♪なにしてるの?」

 

「あのっ…妹様にエスカルゴさんっ!朝からなんてことをなさってるんですか!?そういうことは夜にとあれほど…!」

 

「変なことは何もしてないわよ?」

 

「嘘言わないで下さいっ!妹様の…声が…その…」

 

「…!まさか…」

 

声と聞いて心当たりが…。

そう…。さっきの…吸血行為だ。

 

「やはり何かしたんですね?」

 

「何もしてないってば!」

 

フランにとっては何もしてないんだろう。

でも咲夜さんにとっては…そう聞こえたんだろうな。

 

「あ、あの…説明すればわかりますから…!ちょっと時間はかかりますが…。あの…レミリア…起こしてます…よね?」

 

遅くなったらまた怒られるから、後程説明しようと試みる。

 

「お嬢様はまだ眠ってらっしゃいます」

 

「…え?」

 

「…怒られたくないでしょう?」

 

ニコッと笑う咲夜さん。助かった…。

 

「はい…ありがとうございます」

 

まぁ…咲夜さんが俺のせいにしたのがほとんどなんだけど、まぁそれは置いといて…。

 

「さて…説明をお願いします」

 

あっ…。まぁいいか…。

 

「わかりました…。ですが、ここじゃアレなので、中どうぞ…」

 

「…?わかりました…失礼します」

 

咲夜さんを中に入れ、椅子に座らせ、俺とフランはベッドに座り向かい合う形になる。

 

「あのですね…。吸血鬼が直接血を吸う時って…大体首に噛み付くのはご存知ですよね?」

 

「はい…。それがどうかしましたか?」

 

「首には、「性感帯」というのがありまして…。そこを噛み付く等して刺激すると気持ちよくなるんです。人間もです」

 

「なるほど…。つまり…血を吸っていただけ…と?」

 

「そういうことです」

 

「なら、私に言って血のジュースを用意させればいいではありませんか」

 

あぁ…そういえばレミリアはたまに血みたいなの飲んでたな。ワインとは違う…ホントに赤い…。アレか。

 

「えっとですね…フランから直接飲ませてもらうっていう話をしてまして…。な?」

 

「うんっ!」

 

「なるほど…直接飲んでただけですか…」

 

「そうです」「そうよん♪」

 

「ですが、まだ腑に落ちない所があります」

 

「なんです?」

 

「首に性感帯がある…と仰いましたが…首を刺激しても何ともありませんよ?」

 

自分の首を人差し指でツンツンしながら言う。

 

「そういう刺激とは少し違うんですよね…」

 

「そうなんですか?ならやってみて下さい」

 

「…え?え、なんでそうなるんですか…?」

 

「本当かどうか証明して下さい」

 

証明って…数学じゃないんだから…。

 

「つまり、吸っていい…と?」

 

「はい」

 

そうきたか…。

 

「なぁフラン…いいか?」

 

「しょうがないわ。疑われてるなら“けっぱく”を証明しないとね」

 

お、おう…潔白とかそういう言葉知ってたのか…。

いや、そんな事はいいとして…。

 

「では…首、失礼します」

 

「どうぞ」

 

そう言って首を差し出す咲夜さん。

よもやこんな事になるとは…。

 

フワッと優しい、いい匂いが来る。

 

カプッ

 

「ひっ…!」

 

噛み付いただけで声が漏れる。

 

「ふいまふよ(吸いますよ)?」

 

一応もう一度聞く。

 

「は…はい…」

 

ふむ、OKか。なら、まずは少しずつ…。

 

チュゥゥ……

 

「んぅ……んっ……」

 

少しだが声が漏れる。

咲夜さんの血…これは美味いな…。

 

咲夜さんは大丈夫そうだ。なら、も少し吸おう。

 

チュゥゥゥゥゥゥゥ……

 

「…んぁっ……んんっ…」

 

美味しい…人間の血ってこんな味なのか…!

咲夜さんは我慢してる…のかな。

ならもーちょい…吸ってもいいよな。

 

ヂュゥゥゥゥ……

 

「あっ…んぁぁっ!…ひぁっ…あぁあっ…も…」

 

色っぽいな。

フランとは違うがこれまた…色っぽいな。

 

何か言おうとしたかな…?

まぁいっか…もう少し…。

 

ヂュルルルル……

 

「ひゃうっ……もっ…もぉ…やめ、てっ……」

 

うー、そろそろ…。

 

「ぷはぁっ…。ごちそうさまでしたっ!!」

 

咲夜さんの首から口を離し、満面の笑みを浮かべる。

美味しかったぁ…。

 

「なる…ほど…今のが…吸血…」

 

すっかり息が切れてる。

 

「そうです。これで証明は出来ましたよね?」

 

「はい…疑ってすいませんでした…」

 

咲夜さんが謝るが…吸血された事ないならわからない事だよな、仕方ない。

 

「謝ること無いですよ、咲夜さん。吸血された事ないならわからない事ですから。そりゃ、朝からそんな声聞こえたとなれば疑いたくもなりますよね」

 

「はい…ありがとうございます」

 

やっと息整ってきた感じか。

 

「ねぇねぇ」

 

フランが話しかけてくる。

 

「ん?」

 

「咲夜の血、美味しかった?」

 

うん、美味かったな。

 

「美味しかったよ」

 

「そっ、そんな事…」

 

否定しようとするが…

 

「私も飲みたいっ!!」

 

…やはりこうなったか…。

 

「あのっ…そろそろお嬢様のこと起こさなくては…」

 

「えー!少しだけならいいじゃない!」

 

フランが引き止める。

 

「その…紅魔館のメイドとして…」

 

「エスカルゴには飲ませたじゃない!」

 

「それは…疑いを晴らしてもらう為で…」

 

「私も飲〜み〜た〜い〜!」

 

「うぅぅ〜………少しだけですよ…?」

 

やっと折れた咲夜さん。

なんか…ごめんなさい。

 

「はーい!じゃ、いただきまーす!」

 

ガブリッ

 

元気よく噛み付くフラン。

 

「はぅっ…」

 

…ちょっと強めに噛み付いたか?

 

チュゥゥ…

 

「うぅぅ……ハァ、ハァ、ハァ……」

 

目がトロンとしていて、息を荒らげている。

すごく…感じてるようだ。

 

首だけでそうなるものなのか…?

フランでもそうはならなかったぞ?

人間と吸血鬼では感じ方は違うのかな。

 

「んふっ、おいひい♪」

 

「いもっ…とさまぁっ…そろ、そろ…っ」

 

「うぇ〜、もーふこひ〜(少し〜)」

 

俺も吸ったから…下手したら貧血になるかもしれない。フランには悪いが……止めるか。

 

「フラン。俺も吸ったから、あまり吸うと身体に良くない。その辺で止めておこう?」

 

「うぅ〜〜…」

 

ちょっと睨んでくる。

「エスカルゴは好きなだけ吸ったじゃない」とでも言いたげな目をしている…。

 

「な?」

 

「…わはっは(わかった)」

 

渋々首から口を離す。

 

「はぁっ…。ふぅ、美味しかったわ♪」

 

「…ありがとう…ございます…」

 

「…さっ、お姉様起こしに行きましょっ♪ね?」

 

急に俺を振り返りそう言う。

 

「え、俺も?」

 

「妹様方も行かれるのですか?」

 

「だめ?」

 

「いえ、そういう訳では…」

 

「なら行きましょ♪」

 

「…はい」

 

「えと…フラン?俺も…か?」

 

「もちろん!行こっ!」

 

手を差し出された。

小さい…手だ。いつも繋いでるのに、何故かより小さく見えた。

 

「…ああ」

 

俺はその手を取り、咲夜さんの後ろについていくフランと歩いて行った。




もう少し、もう少し…と引き伸ばすのは人間も吸血鬼も同じですね(多分)

フランちゃんがちょっとワガママになりましたが…前までより少し子供っぽさが出たかな、と思います。

意味深?な終わり方ですが特に意味はありません。
伏線?(ヾノ・ω・`)ナイナイ、アルワケナイデショ。
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