─────ホームステイ2日目。
咲夜「お嬢様、妹様、エスカルゴさん。朝ご飯の準備が整いましたよ」
枕元に咲夜さんの声を聞いて目を覚ます。
目を開けているはずなのに、視界は狭い。
しかも体の上に温かい何かが乗っている。
カルゴ「にゃんだこれ…」
顔が圧迫され、上手く話せない。
咲夜「ふふっ、妹様ったら…エスカルゴさんの上に乗ってしまうなんて…♪」
この言葉を聞き、夕べのことを思い出した。
ベッドが狭いため、フランが俺の上に乗って眠ったという事を。
カルゴ「フリャン…少しどいてちょ…」
ポンポンと背中を優しく叩きながら呼び掛ける。
フリャンってなんだよフリャンって!
咲夜さんに聞かれてんじゃんかよクソー!
いい匂いだけど少し息苦しいっ!
フラン「っ……ごめんなさい!苦しかった!?」
目を覚ましたフランは体を起こし、焦って謝りながら俺の上に馬乗りになる。
カルゴ「いや、大丈夫だぜ。イイ匂いだった♪」
フラン「えへへ…♪」
カルゴ「ッ!!」
目が覚めてすぐに頬を触るが、ある事に気付く。
待て待て待て待て、その位置!!
降りろ、降りてくれ!今すぐ降りてくれ!!
何でこのタイミングで朝○ちしてるのかなぁ!?
フラン「ん……何これ、何か当たってる…/////」
カルゴ「あわわわわ…」
フランが馬乗りになった位置…そこは、「起床時あるある」が起こってしまった場所だった。
待ってくれ、咲夜さんもいるのにそんな…!
ましてやここは俺んちだ、親が来たらどうなる!
降ろさなきゃ…なのに……!
もっと触れ合っていたい。
そう思ってしまい、降りてくれと頼めない。
フラン「あ…コレか〜♪」
俺の太ももに座り直したフランは、自分の秘部と触れ合っていた物体を発見する。
うにゅああああっ!!
俺の!足に!フランの!!お尻の感触ぅぅぅ!!
キタ━━━━━━━━m9( ゚∀゚)━━━━━━━━!!
頭の中がHEAVEN状態に陥るが、次の一言でハッと我に返る。
フラン「ズボン膨らんでるわよ♪」
ズボン越しにソレをさするフラン。
咲夜「(あわわ…妹様、ダイタン…!)」
そういうのやめてくれ、我慢出来なくなるから!
カルゴ「ははっ…。朝はたまにこうなるから…」
フラン「そーなんだ。見〜せ〜て♪」
子供っぽく、可愛くオネダリするフラン。
カルゴ「ごめん、トイレ行かせて?」
フラン「ダーメ♪ 見せるのが先よ♪」
カルゴ「ちょ、我慢出来ない…」
別な意味で。
フラン「しょうがないわね…」
不満そうに俺の足から降りるフラン。
カルゴ「また今度な!ほらレミリアも起きろ!」
ベッドから降りる際にレミリアの足の裏を擽り、半ば無理やり目を覚まさせる。
レミィ「んんっ…くすぐったいぃ……」
足を引っ込めて丸くなるが、俺が部屋を出る頃には咲夜さんに起こされていた。
( ˭̴̵̶᷄൧ ˭̴̵̶᷅ )ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛♂
カルゴ「ただいまー♪」
はぁ、スッキリした。2つの意味で。
フラン「おかえりー!」
レミィ「遅かったわね」
咲夜「(まさか…?)」
カルゴ「すまんすまん。さ、行こうぜ」
フラン「うん!」
いつもの様に手を繋いでリビングに移動。
やはり、廊下に置かれているクイックルワイパー等の見慣れぬものには興味が尽きないらしく、何か見かける度に訊ねられた。
カルゴ「おはよー」
部屋に入ると、既に人数分の朝食が並べられていた。
母「おはよう。来るの遅いんじゃない?」
カルゴ「ちっと寝起き悪くてさ。…ヒビキは?」
母「朝練。もう始まってる頃じゃない?」
テレビの上に置いてある時計を見ると、針は6:57を指していた。
カルゴ「早くね?」
母「あんたも中体連県大前はこんくらいだったでしょ」
カルゴ「んだっけか?覚えてねーや」
俺は現在16歳。
中体連の県大会に出たのは中3。
去年の事なのに、部活の事は記憶の片隅に行き、すっかり色あせてしまっていた。
母「何でもいいけど、皿洗いお願い出来る?もう仕事行かなきゃだし」
カルゴ「はいよ、いてら」
母「いってきまーす」
忙しなくバタバタと出ていく。
カルゴ「さ、食べようぜ」
姉妹「そうね!」
席について食べ始める。
咲夜さんは既に食べた様だ。
味から察するに、咲夜さんが作った料理では無いらしい。
母さん…手伝いを申し出る咲夜さんを押し切ったな?
アナウンス「〜♪」
自治体の放送スピーカーから、音楽が流れる。
レミィ「あら、何これ。外から?」
フラン「朝っぽい音楽ね!」
カルゴ「あぁ、エーデルワイスだな。この団地、毎朝7時になると流れるんだ」
レミィ「へぇ…。目覚まし代わりになりそうね」
カルゴ「と、思うだろ?それがさ、全然代わりにならないんだよな〜。毎日聞いてると、鳥のさえずりと同じくらい自然に聞こえるから」
レミィ「なるほどね」
咲夜「あの…」
朝食を食べ終わり、3人で漫画を読んでいる時、咲夜さんが話しかけてきた。
カルゴ「はい?」
咲夜「少し、気になるものがあるんですが…」
カルゴ「何です?」
咲夜「この、大きな黒い板とその上の…何枚もの板は何ですか?上のは赤く光ってますし…」
テレビとその上のWiiU、ソフト達を指さす。
カルゴ「大きいのはテレビ、小さめのはWiiUで、隣にあるのはゲームソフトと呼ばれるものです。遊び道具ですね」
咲夜「…!そうなんですか」
フラン「遊び道具なのっ?やってみたい!」
レミィ「私も」
咲夜「わ、私もよろしいでしょうか…!」
意外な事に、咲夜さんも外の世界の娯楽に興味津々のようだ。
咲夜さんが興味を示してくれるなんて、任天○も鼻が高いだろうな。
カルゴ「もちろん!何やります?」
遊ぶ時間無いから25本しか買ってないけどね…。
フラン「えっとね〜……これ!」
フランはスーパーマリオコレ○ションを、
レミィ「私は……これかしらね」
レミリアはWiiスポーツリゾートを、
咲夜「私はこれを…」
咲夜さんはマリオカ○トWiiを手に取る。
わ、わお…見事にみんなバラバラだな。
うーむ、俺としてはマリカやりてぇな。
けどまぁ、ここは平等に、ね。
カルゴ「じゃんけんで決めよ。そんで、ちゃんと全部やろうぜ。時間はたっぷりあるからな♪」
咲夜「では、お嬢様方お先に…」
カルゴ「いえ、咲夜さんもじゃんけんに混ざって下さい。俺、それやりたいんで♪」
最後の一言はボソリと耳打ちした。
俺がやりたいから参加を求めるとか俺もなかなか酷いな。
咲夜「は……はいぃ…/////」
レミィ「…?どうしたの?顔真っ赤よ?」
咲夜「い、いえ…何でも…無いです…/////」
姉妹「??」
咲夜「(凄く近かった…)」
じゃんけんの結果、先ずマリカ、次にマリコレ、最後にスポリゾとなった。
フラン「そっちも面白そうね!」
カルゴ「だろ?よし、やるぞ」
リモコンを嵌めたハンドルを3人に配る。
レミィ「あなたのは赤いのね。私のは白だけど」
フラン「私のは緑だわ」
咲夜「私のは水色です」
カルゴ「普通のは黒と白なんだ。水色と緑と赤は特別バージョンみたいなモンだ」
因みに、赤はマリオを、緑はルイージをモチーフとしているらしい。MとLが書かれている。
レミィ「そうなんd…私のが普通!?私のを特別のにしなさいよ!」
カルゴ「どれも性能は同じだぞ。じゃ、テレビつけるぞ〜」
喚くレミリア、リモコンを渡そうとする咲夜さんを止めてテレビを着ける。
ちょうど占いが終わりそうな場面だ。
TV「今日の12位は〜……ごめんなさい、いて座のあなた!コップ一杯の水を頭から被るといいでしょう!それでは今日も一日、頑張って下さいっ!」
あ、母さん最下位や。
3人「キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!!」
カルゴ「どした!?」
咲夜「え…え…うご、動いてる…!?」
フラン「人の声が聞こえてきたわ!」
レミィ「光ってる!?黒かったのに!」
テレビか…。
仕方ない、知ってる限り教えるか♪
それから、小一時間かけてようやくテレビの説明を終えた。
レミィ「外って凄いのね…」
咲夜「驚かされてばかりですね…」
フラン「中身見てみたいわ!」
カルゴ「だ、ダメダメ!元に戻せないから!あ、ちょっと待って、今調べる!」
ポケットからスマホを出し、ググってテレビの中身の画像を見せる。
フラン「なんか、線ばっかりね」
レミィ「他にも色々板みたいなのがあるけど…。どれも幻想郷じゃ見ないものね」
カルゴ「そりゃ、外の技術だからね」
咲夜「なるほど…凄いですね…。さっきテレビに写っていた人達はどんな能力を持ってるんでしょうね♪」
ニコニコしながら天然発言をする咲夜さん。
カルゴ「あ、いえ…この人達も普通の人なので、能力なんてものはありませんよ(汗)」
咲夜「そうなんですか…お恥ずかしい…/////」
やっぱ天然咲夜さんめちゃくちゃ可愛ええ!
フラン「そういえばさっきのアレ、なんで水被るといいの?」
カルゴ「知らんな…」
咲夜「風邪ひきそうですね」
レミィ「そもそも12位って?」
カルゴ「朝に色々教えてくれる、情報番組ってのがあってな。その後は占いをやるのもあるんだ」
レミィ「今やってるのが情報番組?」
テレビを指さすレミリア。
TV『ってなんでやねーん!』
TV『あははははは!』
ベタだな…。
カルゴ「これは、お笑いってやつだな。あんなふうに観客を笑わせるんだ」
フラン「観客写ってないわよ?どこにいるの?」
カルゴ「カメラの手前にいるから、声しか入らないんだ」
フラン「へー……」
レミィ「人間達は笑ってる様だけど、何が面白いのか全くわからないわ」
カルゴ「俺もそう思うけど、そう言うなって。この人たちも頑張ってるんだ」
レミィ「ふーん…」
咲夜「情報番組があるということは、新聞なんて要らないのではないですか?先程、お母様は新聞を読んでいらっしゃいましたが…」
カルゴ「新聞だと地元の情報も載ってるんです。なので情報番組と併用するのが良いかと」
咲夜「なるほど!」
フラン「ねーねー、早くやろー!」
待ちきれなくなったフランがオネダリする。
可愛すぎて理性がぶっ飛びそうである。
カルゴ「おっ、そうだな!」
本体の電源をオンにし、入力切替を行う。
レミィ「今やったのは何?」
カルゴ「入力切替ってやつ。このテレビだと、1がAQUOSブルーレイ、2がビデオ、3がDVD、4がWiiU、5と6と7は設定してない」
レミィ「よ、よくそんなに覚えられるわね…」
カルゴ「何年も使ってたからな」
フラン「あくおすって何?」
カルゴ「まぁそれの説明はまた後でな」
フラン「そうね!」
まずは基本の操作から教えた。
フランはベビィ○ーチ、レミリアはデ○ジー、咲夜さんはロゼッ○を使用。俺はほ○クッパだ。
姉妹と俺はバイク、咲夜さんはカートだ。
ドリフトは、初心者はオートがいいと言っているのにマニュアルにすると言って聞かない。
俺はもちろんマニュアルだが。
最初は練習から始めた。
練習としては定番の、ルイー○サーキットだ。
咲夜さんは、ラップ3ほどにもなるとドリフトを使いこなせるようになっていた。
ゲームでも完璧だとは思わなかったので、とても驚いた。
フラン「急カーブだと曲がりにくいぃぃ〜…!」
ハンドルを傾けながら自分も傾くフラン。
可愛すぎて理性がぶっ飛ぶどころではない。
後ろから抱きついてめちゃくちゃにしたくなる。
レミィ「使いづらい…」
カルゴ「後ろのBボタン押すんだって。そうすれば火花出るから。出たらそれを離して。バシュッ ゴオオオオオってなるから」
レミィ「何よその説明…!」
フラン「もっと詳しく教えて〜…」
カルゴ「ふふっ、仕方ないなぁ♪」
背後から抱きつく体勢になり、フランと2人でハンドルを持つ。
カルゴ「こう、傾けながら…ここ、ここを押すんだ。離せば…」
ぬわぁぁぁぁぁフランの頭が目の前ぇぇぇぇ!!
フラン「出来た!こうね!」
カルゴ「そうそう!」
物覚えの良いフランは、ほんの数回そうしてやるとすぐにマスターした。
レミィ「フランばっかりじゃなくて私にも教えなさいよ!」
カルゴ「どぉしよっかなぁ〜?ほっぺ触らせてくれたら考えてあげるけど〜?」
レミィ「好きなだけ触っていいから早くして!!このレース、フランにだけは負けないわ!!」
カルゴ「はいはい♪」
同じように背後から手を回して2人でハンドルを持つ。翼が小刻みに動き、かなりくすぐったい。
カルゴ「レミリア、くすぐったい」
レミィ「なにが?」
カルゴ「翼。動いてるぞ」
レミィ「ごめんなさいね、意識しないと勝手に動いちゃって…」
カルゴ「ふっ…」
喜んでくれてるなら別にイイけど。
それから約3時間。
猛特訓の末に、3人は見事マニュアルドリフトをマスターした。が、総合的なテクニックで見ると、咲夜さん、レミリア、フランの順で速い。
咲夜「あら、もうこんな時間。エスカルゴさん、キッチンお借りしますね」
カルゴ「あっ…すみません、お願いします」
やっぱ、料理のレパートリー増やしとかなきゃ。
レミィ「ゲームどうするの?」
カルゴ「COMにしよう。えーと……ほい」
プレイヤー4からCOM1へと表示が変わった。
レミィ「COM?なにそれ」
カルゴ「機械がやってくれるんだ。COM消すことも出来るけど敵がいた方が盛り上がるだろう?」
レミィ「それもそうね」
完成した昼ご飯をササッと食べ、また俺達はマリカへ向かう。3時のおやつも食べ、そろそろ他のゲームもやりたいということになったので、最後に4人で4コース走って終わろうということになった。
1コース目は、レミリアの選んだキノ○キャニオン。トランポリンのように跳ねるキノコが群生している、幻想郷ならありそうだなと思わせられるコースだ。
フラン「いよいよね…!」
レミィ「私が勝つわ!」
咲夜「私も負けませんよっ!」
カルゴ「……」
ジュゲムがカウントダウンし、スタートする。
ロケットスタートは俺のみ成功。
いくら俺が熟練者でも、手抜きなんかしない。
レミィ「少しは手加減しなさいよ!!」
フラン「追いつけないぃぃ…」
咲夜「…つ、強い…!」
3ラップ目に入る頃には、最後尾のフランを視界に捉えていた。
カルゴ「ふははは!俺はここから本気を出す!」
俺は、全てにおいて手を抜かない。
妨害においても。
2位との差は、4分の3周ほど開いている。
とても圧倒的な差だ。キラー3つは必要だろう。
アイテムボックスに留まり、アイテムをGETし、投げ続ける。ちなみに、設定は“ダイナミック”にしてあるので、強めのアイテムばかりが出てくる。
1位が得るアイテムは、ニセアイテムボックスとバナナ、バナナ×3がほとんど。
俺はそれらを投げ続け、2位のプレーヤー…咲夜さんが俺の位置に来た頃には────。
咲夜「何ですかこのバナナの壁は!?!?」
道を越え、ダートゾーンまで続く、万里の長城の様なバナナの壁が出来ていた。
たまに、ニセアイテムボックスがあるが。
カルゴ「さぁ避けられるものなら避けて下さい!この、妨害『Banana’s Wall』を!!」
レミィ「なんでスペルみたいに言うのよ!?」
カルゴ「かっこいいだろ?」
フラン「ダサいかも」
カルゴ「( ´・ω・`)」
咲夜「無理でしょうこれは!避けたら谷底に真っ逆さまですよね!?」
カルゴ「突っ込まなきゃ行けませんよ♪」
咲夜「くっ…後続も迫ってる…行くしかない!」
バナナに突っ込み、スピンする。
だが、そんなのは一時的なものなので───。
咲夜「ふぅ、突破しました!」
カルゴ「では俺も行くとしますかね」
咲夜「え?」
現在ほねクッパの後ろにはバナナ×3がある。
咲夜さんが抜けた隙間を通り、後ろにつけたバナナでそれを塞ぎ、再発進する。
レミィ「あーーーーーー!!!また壁になってるしーーーー!!!」
3位のレミリアは叫び、
フラン「(今のうちにお姉様を追い抜くわ!)」
フランは内心ほくそ笑む。
カルゴ「さぁ咲夜さん、追い付きますよ♪」
咲夜「いいえ…!折角壁を突破したんです、このまま1位を死守します!」
その時、2人は────。
レミィ「何かしらこれ…。黒い………巨大な弾?きゃああああ!!速っ!!」
レミリアはBanana’s Wallの手前のアイテムボックスでキラーを引き当て、急加速する。
フラン「あ♪強そうなアイテム出た♪えいっ!」
最下位のフランが手に入れたのは…。
ビービービービービー…
咲夜「あら?ハンドルが…」
咲夜さんの持つハンドルから警告音が鳴り響く。
カルゴ「1位は俺が貰います」
ズドォォォン…
洞窟内のキノコ群生地で、ジャンプした瞬間の咲夜さんにトゲゾーが落ちた。
咲夜さんの操る機体はそのまま谷底へ。
咲夜「えええええ!?何ですかそれぇぇぇ!!」
カルゴ「1位だけを狙うアイテムです。ではではまた後で♪」
追い抜き、トップゴールをキメる。
咲夜「うぅぅ…!」
レミィ「咲夜発見よっ!今のうちにっ!」
咲夜「あぁっ!くっ…なんとしても追いつく!」
群生地を抜けた所でレミリアと接戦になる。
フラン「次のアイテムは…あ、星だ!」
同じく群生地を抜けたフランは、うまくゲット出来たアイテムを早速使用。
フラン「あっ、これ速ーい!」
レミィ「やった!2位よ!!」
咲夜「せめてっ…妹様にだけは…」
ゴールラインまであとカート2台分…。そこまで迫った時、咲夜さんの背後にスターフランが追い付いた。
フラン「ドカーン☆」
満面の笑みで咲夜さんに追突し、弾き飛ばす。
一方フランはゴールイン。
咲夜「ええええええええ!?そんなぁ!!」
フラン「何とか勝ったわ☆」
レミィ「結構危なかったけどね…」
咲夜「ま、まだです!まだ1レース目です!」
レミィ「ええそうね!さぁ、次よ!」
2コース目は、フランが選んだムーンリッジハイウェイ。
ぶつかると爆発するボム兵型の車や、車やトラックのおかげで、とんでもない大混戦となった。
1位は変わらず俺、2位はフラン。
3位は咲夜さん、4位はレミリアとなった。
レミィ「何よあの車!邪魔ったらありゃしない!特に爆弾の車!!ムキィィィィ!!」
フラン「キュッとしなくてもドカーンしたね〜」
咲夜「まさか甲羅でも爆発するとは…」
3コース目は、咲夜さんの選んだクッパキャッスル3。
ジャンプ台の向こうにほんの少しズレている足場がある部分では、角度を変えるのを間違えてマグマダイブする事件が多発した。
1位はこれまた俺、2位はフラン。
3位はレミリア、4位は再び咲夜さんとなった。
フラン「エスカルゴ速いよ〜…」
レミィ「むぅぅ…次よ次、ラストに賭けるわ!」
咲夜「次こそは…!」
4コース目は、俺が選んだレインボーロード。
レミィ「なんでこんなとこ選んでるのよー!!」
フラン「落っこちちゃう〜!」
咲夜「エスカルゴさん鬼畜です…」
カルゴ「俺がゴールした時最下位だった人は少し手伝ってあげるよ〜ん」
ゴールまで残り1周。
2度のトゲゾー、1度のサンダーを喰らったが2位のレミリアとは半周以上の差がある。
レミィ「私は最後まで自分でやってやるわ!」
フラン「うーん…手伝ってもらおうかなぁ…」
咲夜「(チャンス!?)」
現時点では、咲夜さんが3位、フランが4位だ。
ゴール直前に更なるトゲゾーを喰らったが、無事にオール1位を取れた。
カルゴ「さて、最下位は…」
咲夜さんか。さっきは確か3位だったはずだが。
カルゴ「どうしますか?」
咲夜「お願いします…♪」
カルゴ「途中までやりますか?それともさっきのフラン達のように後ろからやりますか?」
咲夜「後ろからで……/////」
若干頬を桜色に染めながらお願いする咲夜さん。
カルゴ「了解!ハンドル、離さないで下さい!」
咲夜「はい…♪」
それからは1度も落ちる事無く、ジャンプアクションもドリフトもほぼ完璧に決め、フランを抜き去り、2位のレミリアに迫っていた。
レミィ「まずい、早く逃げ切らなきゃ…!」
レミリアのラストアイテムはデカキノコ。
可哀想としか言えない。
そしてこちらもラストアイテムをゲットした。
咲夜「あ、目玉の弾が…」
カルゴ「キラーですね!」
早速それを使用し、目の前のデカレミリアにぶつかり、飛ばした衝撃で道から落とす。
レミィ「あーーー!!折角2位だったのに!!」
キラーの姿のままゴールインする。
咲夜「やった…2位になれましたっ!ありがとうございます!(もう終わりなのね…。はぁ…)」
カルゴ「いえいえ!」
フラン「お姉様落っこちたのね!やったわ♪」
フラン「あっ、コラ待ちなさい!早く降ろしてよハゲメガネ!!」
ハゲメガネとは可哀想だな…ジュゲムが泣くぞ。
フラン「やった〜♪私、3位だわ!」
レミィ「うぅぅぅ…!」
こうして、ドタバタした4レースを終えた。
総合順位は、
1位:俺(40pt)
2位:フラン(24pt)
3位:レミリア(18pt)
3位:咲夜さん(18pt)
フラン「はー、楽しかった〜!」
レミィ「悔しいわねぇ…!」
咲夜「楽しかったです♪(最後が特に…♡)」
カルゴ「そりゃ良かった。次はマリコレだな」
フラン「やっぱりこれ続けたいわ!」
そんなにマリカにハマったか。
俺としては嬉しい限りですな。
レミィ「そうね。私もこのままでは収まりがつかないわ!」
咲夜「私ももう少しこれを……♪」
カルゴ「よしっ、やるか!!」
母「ただい…」
カルゴ「ハーッハッハッハッ!まだまだだな!」
レミィ「ムキィィィィ!!」
フラン「1位になれない〜…」
咲夜「強すg……おかえりなさいませ、お母様」
時を止めて母の前に移動し、深々と頭を下げる咲夜さん。
母「相変わらず凄いわね、タネなし手品♪」
なんでそれで済ませられんだよすげぇな母さん。
咲夜「うふふっ…♪」
母「あらあら、マリオカートやってたのね。さ、お夕飯作るわよ♪」
咲夜「お手伝いします」
母「じゃあ…お願いしちゃおうかしらね!」
レミィ「お母様のお料理、とても美味ですわ♪」
母「うふふっ、ありがとう♪」
ヒビキ「たでーまー」
夕飯を食べている時、ヒビキが帰宅した。
カルゴ「おけーり」
ヒビキ「うお…マジで兄貴じゃんか!母さん言ってた通りだ!…って…レミリアぁぁぁ!?!?」
レミィ「っ!」
初対面の相手に呼び捨てにされたことに、少し眉をひそめるレミリア。
カルゴ「呼び捨てにすんなやコラ。俺の女だゾ」
ヒビキ「マジでか!!!!」
フラン「私が正妻よん♪」
ヒビキ「さっ、咲夜さんは!?」
咲夜「私はメイドです」
ツンと澄ましている咲夜さん。
ヒビキ「へ、へぇ…マジで来てたんか…。その翼触ってもいい?」
カルゴ「俺のだけ、な。この3人には指1本触れさせねぇ」
背中を向けて翼を触るよう促す。
ヒビキ「筋肉質なのか…。(フランの翼がすげー気になるんだが…)」
母「あんたもさっさと食べなさい」
ヒビキ「おう」
母の隣に腰を下ろしたヒビキは、こちらをチラチラと見てくる。
カルゴ「久しぶりだな。元気してたかよ?」
ヒビキ「まぁね。兄貴こそ、何ハーレム作ってんだよ羨ましい」
カルゴ「知らん。いつの間にか出来てた」
ヒビキ「おお…」
そんな他愛の無い話を食後も続け、その日も昨日同様に重なり合って床についた。
ヒビキ…後に兄の後を追って幻想入りする男である。
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