終わったと思ったら終わっていなかった。
その繰り返しに嫌気がさしたエスカルゴは、その任務を放棄しようとしていた。
だが、紫から有力な仮説を聞かされ、再び戦闘に赴いた。
カルゴ「…まだか…?」
俺は今、腕組みして敵が来るのを待っていた。
ここは、妖怪の山頂上よりも遥か上空。
高度8000m程だ。
ここら辺になると、吸血鬼でも少しキツい。
何故こんなところに居るのか。
そのワケは、5分ほど前に遡る。
カルゴ「……わかりました、殺ります。しかし、俺からもお願いがあります。それを聞いて頂けるなら…この仕事、完璧にやり切りましょう」
紫「大丈夫よ、何でも言って」
カルゴ「では…俺を、高度8000m程の地点へ連れて行ってください。それから、敵をスキマで俺の前に送って下さい」
霊夢「高っ!」
紫「もちろん良いけど…どうしてそこなの?」
カルゴ「紫さんと霊夢は、地に足をつけていたから、足元に開かれたスキマに落ちたんです。でもこれなら、落ちる事はありません」
紫「名案だとは思うけど、動いた先に開かれたら同じ事でしょう」
カルゴ「それも大丈夫です。動かなければいいだけの事ですから」
新スペル、やっとまともに披露出来るかな…♪
紫「それは分かったけれど、どうしてそんなに高い所へ行く必要があるの?」
カルゴ「それは…………聞いて怒りませんか?」
紫「(何を考えているのかしら…。)大丈夫よ」
カルゴ「…あまり低い所で行うと、幻想郷が滅ぶ可能性があるからです。幻想郷を守るために戦うのに、俺が幻想郷を滅ぼしてはいけませんから」
紫「そんな事許せるわけないじゃない!!」
テーブルを叩いて語気を強める紫さん。
カルゴ「ですから、そうならない様に俺をはるか上空へ連れて行って下さいと言っているんです。そのスペルの弱体化させたバージョンを、1人で訓練してましたがご覧の通り、幻想郷には何の異変もないでしょう?つまり、上空なら安全なのです」
紫「……それは、本当の本当に確実なのかしら?幻想郷を賭ける気は無いわよ?」
カルゴ「俺だって賭ける気はありませんよ?確実だから言っているんです」
いつもとは違って強気に紫さんと対話する。
紫「はぁ…。他に私がすべき事はあるかしら?」
カルゴ「紅魔館へ向かっているコイツを、上空へ移動した俺の前にトバして下さい」
紫「スキマ使うのね」
カルゴ「そうです。コイツが油断している時等を狙って…スキマを出し、俺の前に繋げて下さい」
紫「わかったわ」
カルゴ「霊夢。ありったけの霊力強化の御札、頂戴。今持ってる分全て」
霊夢「なんでよ〜…。まーた作らなきゃじゃないの〜…面倒臭いんだけど…」
テーブルにうつ伏せる霊夢。
可愛い。ひたすら可愛い。
カルゴ「俺が上空へ移動して、敵もそこへ来たとする。けど、敵からしたら逃げやすい環境だと思わないか?」
紫「そうね。エスカルゴが動かなくても、敵からしたらスキマ出し放題よね。霧にもなれるし」
カルゴ「そういう事です。…だから、スキマが開けなくなるほど強力な結界を張るんだ」
スペルでの攻撃が有効な程の、超という言葉では到底足りないほどの巨大な結界を…ね。
紫「ちょっと待って。スキマが開けなくなるほどって言ったらあなたの前に敵を送れないわよ?」
カルゴ「紫さんのスキマが開き、敵が来た瞬間に御札を貼ればなんの問題もありませんよ」
紫「なるほどね。霊夢、面倒くさがらないで御札お願いね」
霊夢「はいはい。……はいこれ」
懐から札束程の厚みがある大量の御札を出す。
一体どこにそんなにあったのか気になる。
まさか、PADの代わりに御札を使ってたんじゃ?
…んなわけないか。
カルゴ「サンキュ」
その大量の御札を受け取ると、ほんのり体温を感じられる。
カルゴ「これが霊夢の温もりか…」
霊夢「ばっ…そ、そんなのどうでもいいから早く行きなさい!紫、早くスキマ出して!!/////」
紫「健闘を祈るわ」
ニコッと微笑んで隙間を出す紫さん。
カルゴ「どもっす」
俺はそれに笑顔を返し、スキマに飛び込んだ。
因みに、最終作戦を纏めると以下のようになる。
1.俺が上空へ移動する。
2.技が及ぶ範囲の超巨大な結界を張る。
3.麗葉、結界内部(俺の近く)にIN。
4.3の直後に御札を貼る。
5.殺害。
6.復活。
7.5と6をとにかく繰り返す。
8.麗葉消滅
9.Mission clear.
ちなみに、結界を馬鹿デカくするのは、連続する俺のスペルによって壊れるのを防ぐためだ。
そのスペルは、俺に近ければ近いほど威力が高い。つまり、結界を小さくしてしまっては、強化した結界すら壊れる可能性があるのだ。
だから高度8000mもの場所へ行くのだ。
結界は、半径8000mの球体型にするつもりだ。
当然、そんな巨大な結界を維持出来るはずがないので、その意味でも御札は必須なのだ。
来やがれ、不知火 麗葉。
再生不可能になるまで殺してやる。
大丈夫…俺なら殺れる。幻想郷は俺が守るんだ。
麗葉Side
エスカルゴが上空で待機し始めた頃、麗葉は霧の湖の上を飛んでいた。紅魔館へはもう少しだ。
さてさて、間抜けの記憶で見た、“ありとあらゆるものを破壊する程度の能力”とやらを頂きに行こうか…。
その女…「ふらんどーる」とか言ったか。
そいつはこの間抜けに心底ベタ惚れらしい。
これを利用しない手は無いだろう。
「れみりあ」の“運命を操る程度の能力”。
これはあまり興味無いな。捨て置こう。
「さくや」の“時間を操る程度の能力”。
これは是非手中に収めておきたいものだ。
「めーりん」の“気を使う程度の能力”。
これも必要無いだろう。攻撃なら揃っている。
というか、気を使うってなんだ?人間関係にか?
「ぱちゅりー」の“火水木金土日月を操る程度の能力”。何なんだこれは。全く意味がわからん。
間抜けの記憶違いじゃないのか?
「こあくま」の能力は……間抜けも知らんのか。
偽カルゴ「…どうするか…」
皆して間抜けとそこそこの関係を築いているようだし、その関係を壊すのもいいだろう。
だが、関係を壊すのと館の者を皆殺しにするの、どちらが間抜けは絶望するだろうか?
やはり皆殺しだな。その方がいいだろう。
今年の“えいぷりるふーる”とやらでは、フラれて絶望した間抜けが館を破壊したとか…。
「ふらんどーる」は間抜けの心の支え…。
うーむ…私には理解出来ない感情だ。
にしても、館を囲むあの水色の壁は…?
美鈴「あ…なんか、エスカルゴさんそっくりの人が近付いてきてません?」
分身「本当だ!奴め、何だってここに…!」
美鈴と分身は、猛スピードで接近してくる偽物を発見した。だがその瞬間……偽カルゴの目の前にスキマが開いた。
偽カルゴ「え───」
エスカルゴSide
暇だ。兎にも角にも暇だ。早く来ないかなー。
パンチやキックの練習をしていたその時。
俺の前にスキマが開き、中から黒目の俺が飛び出してきた。
偽カルゴ「え…えぇ!?(く、空気薄い…!)」
やっと来た!!
もうここからは出れないぜ!?
ニヤリと笑って、持っている御札を全て投げる。
それらは結界に貼り付き、同化して見えなくなる。
カルゴ「やっと来たか」
偽カルゴ「お前…何のつもりだ!何だここは!」
カルゴ「お前を閉じ込めておくための空間さ」
敵を前にして、今度は俺が余裕を見せていた。
何故なら、俺は完璧な不死身であり、殺し合いで負ける事は有り得ないからだ。
偽カルゴ「閉じ込めておくため…だと?(バカめ、スキマを開けば1発なんだよ!)」
スキマを開こうとするが、スキマは開けない。
何度も試そうとするが、開けない。
偽カルゴ「何なんだよこれはァァァ!!」
イラつきが頂点に達したのか、雄叫びを上げる偽物。
カルゴ「結界を張っているからな。出たきゃあ、結界の元凶を殺ればいい」
偽カルゴ「ふん…お前を殺したところですぐ復活するだろうが。力ずくで壊してやる!」
言うなり、さらに上空に飛び立って、勇儀さんの姿になって結界を壊しにかかる偽物。
偽勇儀「四天王奥義『三歩必殺』!!」
カルゴ「……」
敵に追いついた俺は、敵の行動を見張る。
偽勇儀「………3!!」
3歩目で、結界を粉砕せんとばかりに拳を振るう偽勇儀。だが、傷1つ付きはしない。
カルゴ「だから言ったろ。結界の元凶自体を潰さなきゃお前はここから出られない」
偽勇儀「…余程殺されたいと見える…!」
怒りに口元をワナワナと歪め、青筋を浮かび上がらせる。
カルゴ「さぁ、殺されるのはどっちかな?雷爆符『ギガサンダー』!!」
偽勇儀「ッ!!」
自分の中にある雷エネルギーを自分を中心にして四方八方に爆散させる。
これは、球形にエネルギーが拡散する。
空中戦専用スペルと言っても過言では無い。
偽勇儀「クッ…クククッ、そんなのが効くか!」
逆にこの程度で効いたら悲しい。
カルゴ「ま…効くとは思ってなかったよ。雷爆符『テラサンダー』!!」
先程よりも、威力を数倍上げてエネルギーを爆散させる。
偽勇儀「グッッ……」
腕を胸の前でクロスさせて防御するが、少しは堪えた様だ。苦痛に顔を歪めている。よくよく偽物の腕に目を凝らすと、腕が軽い火傷を負っているのが認められる。
カルゴ「まだまだ、こんなもんじゃないぞ?俺はもっと強い」
偽勇儀「図に乗るなァァァッ!!!」
煽りにブチ切れた偽物は、物凄い勢いで殴り掛かってくる。当然俺はそれを潜って避ける。
すると、それを読んでいたかのように避けた先に足がある。偽勇儀は蹴りの体勢になっていた。
ボールを蹴るように俺の頭を蹴飛ばし、ブチッと千切れた頭は流星の如きスピードで結界内を飛翔した。
麗葉Side
頭の千切れた胴体が落ちていくのを見届けた偽勇儀は、結界の破壊に取り掛かっていた。
だが、どう足掻いても壊せない。
偽勇儀「ダメか…」
間抜けの言う通り、結界は元凶を潰せば消える。
まぁ、モロければ壊せるのだがな。
早くここを抜け出し、幻想郷を破壊しよう。
昔の博麗の巫女と八雲 紫…あの時に2人同時に殺せていれば、今頃幻想郷は無くなっていた。
巫女を殺しても八雲 紫が居る。
殺そうとしても、封印されては適わん。
偽勇儀「…それにしても…」
何故この結界は消えない?
復活するとしても、死から再生までの時間がある限り結界を持続させることなぞ出来ないはずだ。
僅かな綻びさえあればスキマで脱出可能だが…。
再度スキマを開こうとする。やはり開けない。
苛立ちを覚え、舌打ちをする。
これは…結界の元凶があの間抜けでは無い、という事か?
結論を導き出した時、復活したエスカルゴが地上から飛んできた。
エスカルゴSide
うへぇ〜…地上からここまで来るのキツスギィ!
カルゴ「さぁ、続きと行こうか」
偽勇儀「面白い!お前を使って、結界の元凶を聞き出してやる!」
カルゴ「そうかよ!雷爆符『ペタサンダー』!」
先程よりも、更に威力を上げてエネルギーを爆散させる。実はこの戦い、雷爆符系しか使わないつもりである。敵を舐めている訳では無い。
実は、この方が効率的なのだ。
偽勇儀「はははっ!その程度の爆発でこの身体が殺せるか!強靭な鬼の肉体だぞ!(腕が…!)」
威勢よく振る舞う偽勇儀ではあるが、腕は焼け爛れていた。殺せはしなくても、かなりのダメージを与えたようだ。
カルゴ「なら次だ」
ダメだ、次に移行するには2割位足りてない!
偽勇儀「させるか!」
爆発させる構えを見せると、焦った偽勇儀は姿を変えて、再び俺の姿になる。
焼け爛れていた腕は復活した。
偽カルゴ「(やはり、吸血鬼と蓬莱人の体の方が再生が早いな。鬼の体で蓬莱人の能力を利用しても再生が遅い。)自分の技で無惨にやられるがいいさ!一閃『Mishap of Thunder』!!」
俺の頭上に展開される巨大な魔法陣。
普通なら逃げるであろうこれを、俺は笑顔で受け止めようとしていた。
吸収すれば、充電になるからだ。
偽カルゴ「大きく…もっと大きくなれぇ!!」
ジワジワと魔法陣を広げていく偽物。
技の使い方も、記憶を見て心得ているのだ。
自分の技で死んだら、そこをネタにして色々言ってくることだろうな。
でも俺は、電気的攻撃では絶対に死なない。
武甕槌大神のですら受け止めたのだから。
偽カルゴ「っしゃああっ!喰らえや、召喚!!」
瞬間、ズドンと身体に衝撃が走る。
しかし、それは俺の中に還元されていく。
カルゴ「はははははっ!充電完了ォ!!!」
偽カルゴ「効いてないだと!?……あぁっ!」
一撃に力を使い果たしてしまった偽物は、人間の不知火
麗葉の姿になる。
そして、舌打ちした後再び妹紅の姿になる。
記憶を見、この体だけが不死身だと理解しているのだ。
カルゴ「喰らえ!雷爆符『エクサンダー』!!」
準中規模から中規模へ、中規模から準大規模へと爆発の範囲を広げ、威力を上げる。
偽妹紅「ぎゃあああああああああっっ!!!」
その頃──────地上。
大妖精「もう暗くなってきたから今日は帰ろ?」
るみゃ「暗いのかー?まだお日様出てるよー」
大妖精「もう少ししたら真っ暗になっちゃうよ」
⑨「暗くても大丈夫だよ!だってあたい、サイキョーだもん!ほら!!」
氷漬けにしたカエルを見せびらかす。
大妖精「カエルさんが可哀想だよ……。あのね、サイキョーとかじゃなくって…あぶn」
⑨「あ!地面になんか刺さってる!!」
地面に刺さっている黒い物体を見つけ、興味をそそられてそれへ向かうチルノ。
大妖精「聞いてってば!待ってよー!」
るみゃ「刺さってるのかー」
チルノを追いかける大妖精とルーミア。
大妖精は相変わらず振り回されている。
⑨「…なんだこれ?」
大妖精「はぁ、はぁ…やっと追いついた…」
るみゃ「剣が刺さってるね。忘れ物なのかー?」
⑨「ふーん。抜いてみよ!」
チルノが剣の柄に手を掛けようとしたその時。
バチバチバチバチィッ
⑨「ぎゃわっっ!」
強力な結界が、バチバチと嫌な音を立ててチルノを弾き飛ばした。飛ばされたチルノは、仰向けに倒れて目を回している。
大妖精「チルノちゃん!?大丈夫!?」
慌ててそれへ駆け寄り、抱き起こす大妖精。
実は、麗葉が探していた“結界の元凶”は、エスカルゴでは無くこの剣、妖魔雷霊剣だった。
しかも、本人しか触れない仕掛けがある。
本人以外が触ろうとすると、その者の力量に応じた力で弾き飛ばされる。つまり、紫ほどの実力者が触ろうとすればこの程度では済まない。
チルノ「びっくりした〜…。あれ…?」
大妖精「チルノちゃん…?」
チルノ「…大ちゃん、空見て。何か光った」
空を見上げたまま大妖精に呼び掛けるチルノ。
言われるがままにそちらを見るが、見えるのは真っ暗な闇だけである。
大妖精「光ってないじゃない」
チルノ「ううん…チカッ、チカッ、て…なんて言うんだろ…えーと…」
るみゃ「点滅してるのかー」
チルノ「多分それ!ずっと見てて!きっと、また光るから!」
3人で空を見上げる。
真っ暗になった空では、星が見える程度だ。
チカッ
チルノ「ほら見えた!」
大妖精「ホントだ!何だろう?星じゃ無さそうだけど…」
るみゃ「謎なのだー」
カルゴ「…もう、そろそろか…!!」
こいつ、確実に再生が遅れてきてる。
紫さんの話によれば、終わりはもうすぐだ。
偽妹紅「(クソ…まただ、再生が効かなくなってきてる…不死身じゃないのかこの体は!!)スキマがダメなら!廃線『ぶらり廃駅下車の旅』!!」
とても旧く、時代の移り変わりを感じさせる様な電車が突っ込んできた。
カルゴ「雷武器『雷斧』!!」
真正面から突っ込んでくるそれを、避ける事無く巨大な斧で二分する。
妹紅の姿のまま紫さんの能力を行使するとは…!
そんな事も出来るとは思ってなかったな。
いや、さっきのヒビキの話によれば、俺の姿でスキマを使ったらしいし、今更か。
偽妹紅「(そうか分かったぞ!力を使いすぎると能力が使えなくなるんだ!つまり、このまま殺され続ければ私は……!)」
カルゴ「そろそろ決めたいなぁ…今日だけで20回は死んでるぞ?」
苦笑いを浮かべて、全力攻撃の準備に入る。
次第に、身体がバチバチと音を立て始める。
痛てぇ…!
慣れてきたけどやっぱ痛てぇな…!
なぜ何度も全力攻撃が出来るのか。
それは、
死んでパワーをリセットし、再度仕掛ける。
これを既に、少なくとも20回は繰り返している。
カルゴ「全力の…!雷爆符『ヨタサンダー』!」
偽妹紅「……ッ!!」
肉体諸共、力を爆散させて自分ごと敵を滅する。
もう数時間の間、自殺と復活を繰り返している。
自分は数秒で復活するが、敵は段々、復活までに時間がかかってきている。つまり暇になる。
その際はパシリレベルの分身とジャンケンなどをして時間を潰している。
偽妹紅「クッ…!(これからどうする?出れないし殺せない!しかもこの体は、終わりを迎えようとしている…。間抜けなんか、もう1人の自分と『じゃんけんぽい!あっち向いてホイ!』なんて言い合っている…!)」
カルゴ「…チッ、また復活したのかよ。いい加減死んでくれ。雷爆符『ヨタサンダー』!!!」
カルゴ「……暇や!」
分身「そう言うな。終わらせるんだろう?」
カルゴ「おうよ。けど…暇だなぁ」
分身「…見ろ、火の鳥が来たぞ」
カルゴ「チッ」
だが、復活した敵は、心臓辺りに手を当てていた。
偽妹紅「ぐっ…ぬぁっ……!」
どうした?様子が変だな…。
その時、偽妹紅の身体が白い粒子に変わり始めた。
カルゴ「え…」
偽妹紅「あぁ゙ぁああ゙ぁあ…ぁあ゙ぁああぁああぁあ!嫌、だ…死にたくないぃぃ…!!」
消えかかりながらも此方に手を伸ばしてくる。
カルゴ「……」
偽妹紅「消え…たく……な……………」
言葉途中で完全に消え去った偽妹紅こと無面鬼・不知火
麗葉。この世への未練から、悪霊化しないか心配だ。
カルゴ「……解除」
…さて、剣を取りに行くか。
チルノ「光らなくなったね〜」
大妖精「そうだね〜…綺麗だったけどね」
るみゃ「( ˘ω˘ ) スヤァ…」
チルノ「帰ろっか!」
大妖精「うん!…あ、剣のとこに誰か降りた…」
チルノ「あれは…あ!エスカルゴだ!おーい!」
なんでこんな時間に居るんだこやつは…。
カルゴ「おう、どうした?」
チルノ「今日エスカルゴの娘と遊んだぞ!」
大妖精「とっても可愛かったですよ♪」
ホントに遊んでたのか。へー、なんか意外だな。
バカルテット+大妖精のとこに巫月も入ったか。
巫月の方が頭良いけどな。大妖精位…かなぁ?
カルゴ「ふふっ、ありがとな。そういえば、誰か変な女とかに会わなかったか?」
大妖精「あぁ…見た事ない女の人が、巫月ちゃんと握手してましたよ」
その時にコピられたんだな。
チルノ「あたいが弾幕発射したらすぐ竹林の方に逃げたけどな!」
その足で俺のとこに来て、目玉を抉った、と。
てことは、あの時巫月は近くに居たのか。
カルゴ「それは良かった。ありがとな、チルノ」
チルノ「ふふん♪」
カルゴ「それじゃ、俺はもう帰るよ。お前らも、夜遅くならないうちに帰ろよ?」
つーかルーミア寝てるし…。
地面に刺しておいた剣に手を伸ばす。
大妖精「あのっ、その剣触れないですよ!弾かれちゃうんです!」
カルゴ「俺以外触れない様にしたからね。俺なら触れるよ」
チルノ「とか言って、無理矢理奪うんだろ!その剣はあたいが見つけたんだぞ!」
カルゴ「違うって。見てな。ほい」
事も無げに剣を抜いて見せた。
チルノ「やった、抜けた!これでその剣はあたいのものd…ぎょええっ!」
俺の手からひったくろうとするも、再度結界に弾かれるチルノ。
大妖精「エスカルゴさんのだから仕方ないって。奪ったりしちゃダメだからね!さ、帰ろ?」
チルノ「はぁ〜い…。じゃーな、エスカルゴ!」
カルゴ「おう!」
その場で別れ、それぞれの帰路についた。
それにしても…あの技、思ったよりも負荷が大きかったな…。俺もいつか死ぬんじゃないか…?
因みに、威力や代償としてはこんな感じだ。
ギガサンダー……1割程の力を爆散させる。
テラサンダー……3割程(ry
ペタサンダー……5割程(ry
エクサンダー……7割程(ry
ゼタサンダー……10割程(ry+満身創痍になる。
ヨタサンダー……肉体諸共爆散させる。自爆攻撃故に、攻撃力はとんでもないものになる。
攻撃力や効果的には、
『天翔雷霆零槍』=『ゼタサンダー』である。
前者は武器の形にして一点集中的に攻撃する。
後者は、自分を中心にして全方位攻撃。
範囲が広かったり、便利なのは後者だが使い易さは前者だ。
早朝訓練に使っていたのはギガサンダーである。
これらは、お空の「プチフレア」「メガフレア」「ギガフレア」「ペタフレア」に則って、名前はパクらせてもらった。接頭辞からとっている。
エクサンダーに使っているのは「エク」では無くて「エクサ」だが。
「エクササンダー」より「エクサンダー」の方が言い易いし語感もいいし。
霊夢たち、喜んでくれるかな…♪
この勝利も霊夢や紫さんの協力あってこそだし、自分が強くなったなんて勘違いしないようにしないとな。まずこの作戦は結界ありきだから、霊夢の協力が不可欠だった。そもそもの話、俺が結界張れるようになったのも霊夢のおかげだしな。
帰ったらよく礼を言わなきゃな。
鼻歌交じりに空を舞い、神社へと向かった──。
はいどぉもー!
vsチート編、書いてて頭こんがらがることも多少ありましたが、なんとか書き終える事が出来て良かったです!
次回はホームステイ番外編を1話書いて、その次は久しぶりにアイツ出すか、R-18にしようか迷ってますw
不知火 麗葉(しらぬい かずは)まとめ
種族・無面鬼(むめんき)
性別:(一応)女
能力:ありとあらゆる能力を模倣する程度の能力
実体が無く、他人の姿を借りて生きている。
不知火 麗葉という名も、過去に喰らった人間の女の名前である。
風貌は、輝夜が少し幼くなったような和風美人。
姿を模倣した際は、その姿の者の口調になることが稀にある。
模倣出来ない能力は無いが、使える範囲には限界があり、本家の能力者より劣る。
“老いることも死ぬこともない程度の能力”を模倣し、死と再生を繰り返したにも関わらず終わりが来たのは、“模倣した能力の限界”が来たからに他ならない。または、“本家の能力者より劣っているから”とも言える。
所詮は偽物だ。
また、力を使い過ぎると一定時間その能力が使用不能となってしまうという弱点もある。
紫の言う通り、そこまで万能ではない。
今回の総まとめ
時が流れ、封印の力が弱まって封印から脱出。
幻想郷の破壊及び、八雲 紫と博麗の巫女の殺害を目論み、まずは一番邪魔をしそうな者を始末し、めぼしい能力を奪おうとし、妹紅の能力を奪って散々利用し、不死身になったかと思われたが、観察の甲斐があり完全な不死身ではない事が判明。
結局、麗葉の計画は阻止された。
死に方は、“死”というより“成仏”に近い死に方をイメージしました。
実体が無いという事から、リアルな死は少し違和感を感じたので。
今回出た接頭辞まとめ
メガ:M
ギガ:G
テラ:T
ペタ:P
エクサ:E
ゼタ:Z(今回は出てないか…)
ヨタ:Y
彼の持つ雷爆符系統のスペルではギガが最弱。
最強はヨタ。
数学的(単位的?)に考えるなら、ギガ→ヨタで
1,000,000,000,000,000倍になっている。
1000兆倍。この時点で最早意味わからん。
(メガだったら100京倍になったね)
スペル名に接頭辞使うのが、なんかカッコイイと思ってしまったんです(笑)
半径8000m(8キロ)の球体型結界デカスギィ!
直径16000m(16キロ)って…!
それだけ新スペル(ヨタサンダー)の範囲が広いのと、霊力強化の御札がヤバい代物なのだ、と御理解下さいw
結論:霊夢すげぇ!