※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

204 / 1140
巫月視点で、とある1日をお送りします。
エスカルゴ視点ばかりですしね。
たまにはこういうのもいい…かな?
ひらがなばかりだと(多分)読みにくい上に文字数が大変な事になるので漢字でいきます。
口調は子供っぽく書けるよう頑張ります。





巫月の1日(番外編)

鈴仙「朝よー。起きて〜」

 

巫月「っ……ふわぁぁ……おはよ…」

 

肩を優しく揺さぶられて目を覚ます。

障子越しに優しい陽の光が差し込んでくる、気持ちのいい朝だ。

 

鈴仙「おはよ。早く食べないと遅れちゃうわよ」

 

巫月「あ…寺子屋…」

 

眠い…あんまり昨日の疲れ取れてないかも…。

 

鈴仙「早く着替えなさい。お師匠様も待ってるから、早く来なさいよ?」

 

巫月「はーい」

 

未だ開ききらない、ショボショボする目をこすりながら布団から這い出し、枕元に準備しておいた服に着替える。この服は、紅魔館のメイドさん、十六夜 咲夜さんが私の為に作ってくれたみたい。

咲夜さんの服じゃないと動きにくいんだよねー。

人里で買った服は重くて…。

 

前に、エスカルゴと鈴仙の3人で、服を1着だけ買いに行ったことがある。可愛いからって買ってくれたけど、動きにくいから1回しか着てない。

そこはエスカルゴも分かってくれてるみたい。

エスカルゴも動きやすさ優先みたいだから…。

 

 

 

巫月「おはよーございまーす…」

 

あくび混じりに食卓へ向かう。

そこには、いつも通り綺麗な永琳先生と、お母さんの鈴仙が居る。お父さんのエスカルゴは、今は博麗神社に住み込んでて、私から見て異母姉妹?っていう霊愛ちゃんのお世話のお手伝いらしい。

「育児というより、家事をやってるだけだ」って言ってたけど。

 

鈴仙「今日はエスカルゴが送って行ってくれるんでしょ?早く行って喜ばせてあげなさい」

 

巫月「うん!」

 

永琳「また?相変わらず過保護ねぇ」

 

かほご…って何だろう?

あとでけーね先生に聞いてみよっと。

 

鈴仙「もう、1人で行けるんですけどね〜。そう遠いわけでも無いですし」

 

永琳「子離れ出来ない親だったりしてね」

 

鈴仙「あはは、そんなまさかー…(それっぽいから少し困るのよねー…。巫月ばっかりじゃなくて、もう少し私にも構ってくれてイイじゃない…)」

 

子離れ…? 子供が離れるの?

ヤだよ、私ずっとエスカルゴと鈴仙と居たいよ。

絶対子離れしないもん!

 

 

 

巫月「いってきまーす!」

 

永琳「いってらっしゃい、気を付けてね」

 

巫月「はーい!」

 

大丈夫大丈夫、エスカルゴから護身術っていうの教えてもらってるもん♪

「変な奴が居たら容赦無くスペルでぶっとばせ」

これがエスカルゴの教えだもん♪

 

鈴仙「エスカルゴに、早くここに来る様に言っておいてくれると助かるわ」

 

巫月「わかった!」

 

鈴仙「お願いね。じゃ、いってらっしゃい♪」

 

巫月「うん!」

 

カバンを背負って、手を振りながら笑顔で永遠亭を出る。エスカルゴとは、竹林を出た先で待ち合わせる予定。いつもの事だけど、2人で寺子屋に行くのがすごく楽しみ。

なんだけど………。

 

巫月「…迷っちゃった…」

 

竹林で迷っちゃった時はいつも、ある人を呼ぶことにしている。

 

巫月「妹紅お姉ちゃぁぁぁん!!」

 

慣れてきてるけど、たまーにだけ迷っちゃう。

そんな時は、妹紅お姉ちゃんに頼ってる。

少しだけ待つと、空から妹紅お姉ちゃんが降りてきた。背中には火で出来た翼があって、すごくかっこいい。一番かっこいいのは、もちろんエスカルゴだけど。

 

妹紅「大丈夫か?」

 

巫月「また迷っちゃった…。道案内お願いっ!」

 

妹紅「もちろんイイとも」

 

巫月「ありがとっ!」

 

妹紅「礼なんか要らないさ。さ、ついておいで」

 

巫月「うん!」

 

お礼は要らないっていつも言うけど、エスカルゴからは「礼を言うのは忘れるな」って言われてるから絶対に言う様にしてる。

 

妹紅「どうだ、慧音の寺子屋は。慣れたか?」

 

巫月「慣れたよ!けーね先生ね、怒ると頭突きするんだけどね、私はされた事無いんだよ!」

 

妹紅「そりゃあいいな。なんで慧音が怒るんだ?滅多な事じゃ怒らないだろう」

 

巫月「チルノちゃんとかルーミアちゃんが、宿題忘れてくるからだよ!」

 

持ってきたところなんて見たことないけど。

でも、リグルちゃんとミスティアちゃん、大妖精ちゃんはいつも持ってきてる。

 

妹紅「宿題忘れかー、そりゃ怒るな。巫月はちゃんとやってるんだな?」

 

巫月「うん!いつも全問正解だよ!」

 

妹紅「おお、やるじゃないか。エスカルゴには、その事教えてやってるのか?あいつの事だから、凄く喜ぶだろう」

 

巫月「ちゃんと教えてるよ!すごく喜んでくれるんだよ!うふふ〜♪」

 

妹紅「(アイツは、惚れた女や娘にはデレデレだからなぁ…。見てるこっちが少し引くくらいに)」

 

そんなお話をしているうちに、竹林を抜けた。

そこには、右手だけで指立て伏せをしているエスカルゴが居た。

 

カルゴ「おお巫月、おはよう!(くぅぅぅ〜、相変わらず可愛いぜ我が娘よっ!!!)」

 

巫月「おはよっ!また妹紅お姉ちゃんに手伝ってもらっちゃった♪」

 

妹紅「おはよう。相変わらず元気だな」

 

カルゴ「おはよう、俺はいつも元気だぜ!」

 

ホント、エスカルゴはいっつも元気なんだ♪

 

巫月「ありがとね妹紅お姉ちゃん!いってきま〜す!」

 

妹紅「おう」

 

エスカルゴと並んで歩いて、寺子屋へ向かう。

この時間がとても大好きだったりする。

でもそろそろ、アレを言ってくる頃だと思う。

 

カルゴ「巫月。そろそろアレ、やらないか?」

 

巫月「やる!」

 

アレというのは特訓の事で、送り迎えの時に少しだけ特訓する。2人で弾幕を発射して、避けたりするんだけど、まだエスカルゴに当てたことは無い。

 

カルゴ「ほらほら、そんなんじゃ当たらないぞ、もっとちゃんと狙え!」

 

巫月「はい!」

 

特訓の時のエスカルゴは、すぱるた?だって鈴仙が言ってた。よく分からなかったけど、厳しいって言う意味みたい。この時のエスカルゴは、たまに少しだけ怖い時がある。けど、そんな所も合わせてカッコイイと思う。

 

巫月「スペルカード使っちゃダメ?」

 

カルゴ「いいぞ、好きに使っちゃえ!(上目遣いは反則だからやめろっての!!)」

 

巫月「やった♪」

 

まだ3枚しかないんだけどね…。

だぁって、思いつかないんだもん…。

なんでエスカルゴはそんなに思いつくの?

 

巫月「スペルカード発動!狂符『幻朧月睨(ルナティックレッドアイズ)』!」

 

まずは鈴仙譲りのスペルカードを発動させる。

符名はオリジナル?だけど。

 

こうすると幻覚を見せられるって言ってた。

でも、鈴仙ほど長く出来ないんだよな〜…。

鈴仙は、幻覚見せて分身したように見せて本物が攻撃するっていうやり方だけど、私は、弾が増えたように見せてその隙に攻撃するやり方の方が合ってる様な気がする!

 

カルゴ「弾が増えた所で、当たりはしないぞ!」

 

巫月「むぅぅ…!」

 

増えた訳じゃないけど、幻覚の弾すら全部避けちゃうからホントすごいと思う。

今までに鈴仙の幻覚の攻撃を見てきたからかな?

 

避けられ続け、ついにスペルカードの効果時間が終わってしまう。

 

カルゴ「(巫月の紅い目が光り終わったらスペル終了だからな…。うむ、わかりやすい)」

 

巫月「次だもん!狂砲『愛嬌有砲(ラブリーキャノン)』!!」

 

エスカルゴを狙って手をハートの形にしてハート型のレーザーを発射する。

 

カルゴ「雷壁『雷纏反撃壁』!!」

 

エスカルゴは壁を出してレーザーを受け止めて、ついでに反撃してくる。

 

この壁嫌いっ…当たる度に痛いの飛んでくる!

 

カルゴ「ほら巫月、足止まってるぞ!発射しながら避けてみなさい!」

 

巫月「は、はいっ!」

 

発射しながら動くのは、あんまり慣れてない。

だからこそ特訓するんだけど…。

 

巫月「ダメっ…ビリビリして…」

 

ダランと手を降ろし、レーザーの発射をやめる。

 

カルゴ「全く…これで痺れていては、自分の雷で痺れてしまうぞ?」

 

壁を解除しながらため息をつく。

 

巫月「うぅ…」

 

でも私は、そこまで雷の力が強くない。

エスカルゴみたいに、自分に纏うとか、自分ごと攻撃するっていうのがまだ出来ない。

1回の雷を落とす事にちゃんと集中しなくちゃ。

 

巫月「幻視『幻覚落雷(イリュージョンサンダー)』!!」

 

エスカルゴを狙って、一筋の雷を落とす。

 

カルゴ「ッ!!」

 

咄嗟に飛び退いて回避するエスカルゴ。

しっかり避けたのに、その顔は何か疑っている様だった。

 

カルゴ「(雷が落ちたのに地面は無傷…てことは、今の雷は幻…!?)」

 

エスカルゴに使うのは初めてなんだけど、もう見抜かれちゃったかな…。

やっぱりエスカルゴはすごいっ!

 

巫月「うふふっ♪」

 

口元に手を当てて笑って、本物の雷を落とす。

 

カルゴ「しまった────!!」

 

ドドオォォォォォォン

 

この瞬間、私は初めてエスカルゴに弾を当てた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カルゴ「本当にもう大丈夫か?何なら、寺子屋の前まで父さんと行こうか?」

 

巫月「大丈夫!もう目の前だもんっ!」

 

カルゴ「う、うむ…」

 

巫月「鈴仙が、早く来てって言ってたよ!」

 

カルゴ「なにっ?了解だ」

 

巫月「いってきまーす!」

 

カルゴ「頑張れよー!」

 

巫月「うん!」

 

手を振って寺子屋の中に入る。

中では、けーね先生が授業の準備をしていた。

 

巫月「おはよーございまーす!」

 

慧音「おはよう。いつも通り巫月は一番だな」

 

巫月「えへへっ、エスカルゴが送ってくれますからっ!」

 

慧音「ほう、エスカルゴが…。過保護だなぁ…」

 

巫月「そうだ!けーね先生、かほごってどういう意味ですか?えーりん先生もエスカルゴのことをそう言ってました!」

 

慧音「(だろうな…。傍目から見ていても過保護に見える。)過保護というのはな、ある対象…つまり巫月を、過剰に保護することだ」

 

かじょうに…?

 

慧音「過保護は、特に子供の養育において、必要過多な保護、甘やかしを行う事が多く、子供自身の自主性を尊重し過ぎて、まともな社会人として巣立つのに必要な躾けをせずに済ますことを指すんだ」

 

巫月「…へー…」

 

どうしよう、全然わからない…。

けーね先生、意味をすぐ教えてくれるのは嬉しいんだけど…もう少しだけ易しく教えて欲しい…。

エスカルゴは教えるのも上手だし…。

 

慧音「(…ん?口に出してみると、過保護とは少し違うのか?巫月は、まともに社会に出れるような躾はされているし、特に問題も無い。まさに絵に描いたような優等生だ。ということは…エスカルゴが心配性なだけか。うむ、それなら納得だ)」

 

私が“かじょうに”の意味を考えていると、チルノちゃん達が来た。

 

チルノ「おっはー!」

 

大妖精「おはようございます」

 

みすちー「おはようございます♪」

 

リグル「おはようございます!」

 

慧音「うむ、みんなおはよう!チルノ、おはようございますだろう?」

 

チルノ「おはよぉございマース」

 

大妖精「ち、チルノちゃんっ!(汗)」

 

慧音「(次回もまたこんな調子なのだろうな…)」

 

けーね先生はそんなチルノちゃんに、誰にも聞こえないようなため息を漏らした。

けど、地獄耳ってヤツらしい私には聞こえた。

こんなのがいつもの事だけど。

 

慧音「おや、ルーミアは?」

 

大妖精「それが…昨日湖に落ちて、風邪引いちゃったらしくて…」

 

慧音「そうか…。みんなも気をつけるようにな」

 

一同「はーい!」

 

チルノ「あたいは風邪なんて引かないから大丈夫!だってサイキョーだもん!」

 

最強はエスカルゴだもん。

 

慧音「はいはい、そうだな。さてと、1時間目の授業を始めるぞー」

 

 

 

1時間目は算数。

私と大妖精ちゃんは少し特殊な勉強をしている。

エスカルゴに言ったら、「出来る子にはトコトンやらせるんだな」って笑ってた。

 

慧音「チルノ、この問題を」

 

チルノ「3+1=8!」

 

4だよ…。

 

慧音「うむ、前に来い」

 

チルノ「はーい!」

 

あ、頭突きされるやつだ…。

毎日こんなやり取りしてるんだもん、さすがのけーね先生も怒るよね…。

 

そして、予想通り頭に頭突きされる。

 

チルノ「ぎゃあああああああ!!」

 

あーあ、かわいそ…。

 

 

 

慧音「さて、大妖精と巫月は…今日はこれをやろうと思う」

 

そう言ってけーね先生が出した紙には、よくわからない記号がいっぱい書いてあった。

 

大妖精「四則演算の発展ですか…」

 

慧音「その通り。2人共、算数はズバ抜けているからな。さぁ、やってみなさい。わからなかったら聞いてくれ」

 

大妖精「はい…」

 

巫月「けーね先生ー!この曲がった線は何ですか?」

 

慧音「これは( )(カッコ)だな。結構前にやったはずだが…そうか、これを授業でやった時は通ってなかったな。これはな、括弧の中を先に計算するんだ」

 

巫月「括弧と掛け割りだと、どっちを先にやればいいですか?」

 

慧音「括弧だ」

 

巫月「わかりました!」

 

慧音「(流石エスカルゴの娘なだけあって、理解が早くて助かる。その点、チルノは…)」チラッ

 

チルノ「みんな〜!チルノの算数教室、始まるよ〜!あたいみたいな天才目指して、頑張っていってね〜!」

 

慧音「くぉらチルノぉぉ!訳分からん事言ってないで、問題を解きなさい!!」

 

チルノ「はぁ〜い」

 

たまーに、エスカルゴもあの歌を歌ってるような気がする。教えてって言っても誤魔化されるんだけど。

 

 

 

2時間目は国語。

これは、私も大妖精ちゃんもみんなと混じって勉強している。

 

慧音「『○肉□食』、この四字熟語はなんだ?そうだな……巫月!」

 

はっ!さ、指された!

えーと…なんだっけ…なんだっけ…!

 

──────────回想──────────

カルゴ「鈴仙の焼肉定食、ホント美味いな」

鈴仙「それは良かったわ♪」

──────────────────────

 

そうだ!!

 

巫月「焼肉定食です!」

 

慧音「う…うむ、ある意味合ってはいるが、この場合は違うな。ミスティア!」

 

違うの!?( ºΔº )〣

 

みすちー「魚肉定食♪」

 

慧音「……………違うな。チルノ!」

 

チルノ「氷菓定食!」

 

慧音「“肉”は何処に行った!?いい加減定食から離れろ!大妖精!」

 

大妖精「弱肉強食」

 

慧音「うむ、正解だ。この弱肉強食とは、弱い者が強い者の餌食になる事。また、弱者の犠牲の上に強者が栄える事を言うんだ」

 

一同「へー…」

 

また大妖精ちゃんに負けた…!

 

チルノ「??…つまりあたいはサイキョーね!」

 

慧音「………」

 

だから何でそうなるの…?

 

慧音「さて、次行くぞ。『台風一□』、この四字熟語を考えてみてくれ。一文字だけだから大丈夫なはずだ」

 

これは分かる!『台風一過』!

 

 

 

数分後

 

慧音「そろそろ何かしら思い付いたな?リグルから黒板に書いて行ってくれ」

 

みんなでゾロゾロと前の黒板へ行く。

 

リグル『台風一号』

 

みすちー『台風一家』

 

チルノ『台風台風』

 

大妖精『台風一過』

 

巫月『台風一過』

 

慧音「リグルは………うむ、あながち間違いでも無いな。だが違うな。ミスティア…台風が一家で襲ってきたら恐ろしいぞ!チルノォ!!台風台風とは何だ!やる気あるのか!…大妖精と巫月は正解だ」

 

リグル「違うのか〜…」

 

みすちー「あっ…漢字間違えちゃった…」

 

チルノ「出来なくても生きていけるし!」

 

巫月「やっと出来た〜…」

 

こんなんじゃ次のテストで満点取れないよ…。

 

 

 

3時間目は家庭科。

みんなで野菜炒めを作ることになった。

私はエスカルゴから教わっているから、一番に出来た。

 

慧音「リグルは…えっと…この黒い粉は一体?」

 

リグルちゃんのお皿には、黒い粉がほんの少しだけ乗っているだけだった。

 

リグル「焦げました…」

 

慧音「ミスティア…自分の屋台持ってきて八目鰻を焼いたか…。(野菜は自分の物にしたか…)」

 

通りでいい匂いがすると思った〜。

今度エスカルゴと鈴仙と食べに行こっと♪

 

みすちー「先生もお1つ如何ですか?♪」

 

慧音「夕方に、妹紅と飲みに行くことにするよ。さてチルノ…。これはなんだ…」

 

チルノ「氷!!」

 

チルノちゃんのお皿には何も乗っていなくて、本人が大きな氷を持っているだけだった。中には先生から渡された野菜が入っているのが見える。

 

慧音「野菜を凍らせてどうする!!!」

 

チルノ「やっぱりあたいはサイキョーね!」

 

慧音「全くお前というやつは……!」

 

けーね先生が頭を抱えるのも仕方ないね…。

 

 

 

4時間目はまた算数。

けど今回は確認テストみたいな感じで、問題を解いた人から教卓の先生に持っていく事になっていた。

 

大妖精「出来ました」

 

大妖精ちゃん早いっ…!

 

慧音「どれどれ……ふむ……うむ…」

 

繰り返し頷きながらサラサラと丸を付けていく。

点数は、聞かなくてもわかっていた。

 

慧音「大妖精、満点だ!」

 

大妖精「やった♪」

 

私、あと1問残ってるのに…っ!

でもこの問題、わかんない記号がある…!

かっこの右上にちっちゃい2が書いてある。

(3+4-2)²なんて出来ないよ…。

 

みすちー「出来ました♪」

 

えっ…ミスティアちゃんが私より早く!?

負けてられないっ!

 

慧音「満点!」

 

みすちー「やりました♪」

 

リグル「出来た!」

 

ミスティアちゃんに続いてリグルちゃんまでも、答案を先生に持っていく。

 

慧音「最後の問題が違う、やり直し」

 

リグル「えぇ〜……何だろ…」

 

最後だけ間違えたらしいリグルちゃんは席に戻って問題を解き直し始める。

 

チルノ「出来た!」

 

慧音「おお!どれど…れ………何で全部9なんだ全部やり直し!!」

 

チルノ「ちぇ〜…」

 

慧音「これらの答えは全部分数か少数になるぞ!整数になんてならないからな!」

 

え…私の答え全部整数…。

という事は全部間違ってるの!?

 

消しゴムで答えを消そうとしたその時。

 

慧音「あぁ、大妖精と巫月は別な問題だから整数で大丈夫だぞ!」

 

巫月「はーい!」

 

良かったぁ…。

 

 

 

それからもこの問題に苦戦する。

最後に残ったのは、チルノちゃん…じゃなくて、私だった。

 

慧音「どうした?巫月ならとっくに出来てるはずだが…」

 

確かに、いつもなら大妖精ちゃんと同じくらいに解き終わる。でも今回は最後の問題に苦しめられて、ずっと悩んでいる。そんな私の様子が気になったけーね先生が、私の答案を覗き込む。

 

慧音「あ゙っ…すまない巫月、これは次回やろうとしていた問題だ…!」

 

巫月「ええ!?」

 

けーね先生の顔がみるみる青くなっていく。

 

慧音「(この最後の問題で躓いていたのか。無理もない、二乗なんてまだやってないからな…。)すぐ紙を取り替えよう」

 

巫月「大丈夫ですっ!この、ちっちゃい2の意味がわかれば解けますから!」

 

慧音「う…しかし、もう時間が無いぞ…」

 

巫月「すぐ出来ます!」

 

慧音「(巫月の学力ならば…。)では、詳しい事は明日説明しよう。まずやり方だが、これはさっきまでと同じく、括弧の中を先に計算するんだ。その後、この小さい2を使う。この小さい2は、その数字をもう1度掛けるという意味なんだ」

 

巫月「えーと……(3+4-2)を先に計算して…と。5になりました!」

 

慧音「うむ。では、5をもう1度掛けよう」

 

巫月「???……5×5ですか?」

 

慧音「そうだ!答えはどうなる?」

 

巫月「25です!」

 

慧音「正解だ!(やはり理解力あるな…)」

 

けーね先生はそのまま、私の答案の丸つけを始める。

 

慧音「全問正解だ、おめでとう!」

 

巫月「やったぁ!」

 

チルノ「やっと終わったのか、早く終わったあたいと比べるとまだまだだな!」

 

全部間違えてたくせに…!

 

慧音「今巫月がやった問題は、チルノが来年やるはずだった問題だぞ」

 

チルノ「!?…つまり…巫月がサイキョー…?」

 

慧音「かもしれんな」

 

チルノ「うあああああああああああああっ!!」

 

頭を抱えて叫ぶチルノちゃん。

私はそんな様子をスルーして、先生に質問する。

 

巫月「最後のこの問題、小さい2だから2回掛けたんですか?」

 

慧音「(目の付け所が違うな…。)その通りだ。もしそれが小さい3だったら3回、4だったら4回掛ければ良い。ただそれだけだ」

 

巫月「わかりましたっ!」

 

慧音「明日が楽しみだ。…さて、今日の授業はもう終わりだ。皆、気を付けて帰るんだぞ!」

 

一同「はい!ありがとうございましたー!」

 

チルノ「大ちゃん、遊ぼー!」

 

大妖精「いーよー♪」

 

みすちー「先生達がいらっしゃる前に準備しなきゃ♪」

 

リグル「復習しなきゃ…っ」

 

皆していそいそと帰っていく。

でも私は、急ぐ理由が無いので、ゆっくり帰る。

 

巫月「さよならー!」

 

慧音「はい、さよなら!」

 

今度は迷わない様にしないと♪

 

 

 

 

 

 

 

エスカルゴSide

 

ふむ…こんな感じで授業しているのだな。

最後の方しか見れなかったけど。

そんなに心配しなくてもいい感じかな。

 

俺は今、寺子屋の軒下にぶら下がっている。

娘の様子を見守っていたのだ。

どうしてこうなったのかと言うと、話は朝まで遡る。

 

 

 

俺は今朝、巫月を送り届けたあとに一度永遠亭へ行き、鈴仙にお願いされて一戦交えた。

 

カルゴ「はぁ〜………ごめん鈴仙、最近あんまり一緒に居れなくて……」

 

布団の上で手を繋ぎながら謝る。

 

鈴仙「ホントよ…いつも巫月巫月って…もう少し私にも構って…?」

 

カルゴ「それはわかっているんだが、どうしても気になってしまってな…」

 

鈴仙「気になる気持ちもわかるわ。けど、あの子だっていつまでも赤ちゃんじゃないんだから…。そんなに心配しなくても大丈夫よ」

 

カルゴ「うぅ…。そうだな…」

 

鈴仙「それよりほら、巫月が帰ってくるまでまだ少し時間あるから…もう1回シよ?」

 

カルゴ「ははっ…わかったよ」

 

それからお昼まで第2、第3ラウンドと続け、外も明るいうちから何度も身体を重ねた。

そして、お昼。

 

鈴仙「あんっ…うぅんっ、気持ち、イイよぉ♡」

 

カルゴ「俺も…っ、イイ…!」

 

などとシていた、その時。

 

永琳「ウ・ド・ン・ゲ♡」

 

襖の向こうから、不自然なほど明るい永琳の声が聞こえてきた。

 

鈴仙「ふぇっ…お師匠、様…?」

 

永琳「呼んでも来ないから何をやっているのかと思えば…!」

 

鈴仙「!?すすすすいません今すぐ行きます!」

 

永琳「もうお昼休みです。…全く、今日は比較的少なかったからいいけど…次からは気を付けなさいよ?」

 

鈴仙「はいぃ…」

 

永琳「エスカルゴ。巫月ちゃん、もうすぐ終わりよ。迎えに行ってあげたら?」

 

カルゴ「!!はい、スグ行きます!」

 

永琳にそう言われ、急いで支度を始める。

 

鈴仙「きゃうんっ…そんな急いで抜かないでよ、びっくりするじゃない…」

 

カルゴ「ご、ごめん!じゃ、迎え行ってくる!」

 

鈴仙「うん、気を付けて…」

 

未だ焦点が定まらない裸の鈴仙を置いて、急いで服を着て縁側から飛び立つ。

少し飛ぶとすぐに寺子屋に付いた。

 

カルゴ「隠密『スカーレットデビル』!」

 

1匹の蝙蝠へと変身し、窓の目の前の軒下にぶら下がる。すると、巫月の声が聞こえてきた。

 

 

巫月「最後のこの問題、小さい2だから2回掛けたんですか?」

 

 

小さい2だと? 累乗か?…ええ!?

2歳児に累乗やらせるのか!?

それだけ頭がいいってことなんだろうが…。

 

 

慧音「その通りだ。もしそれが小さい3だったら3回、4だったら4回掛ければ良い。ただそれだけだ」

 

巫月「わかりましたっ!」

 

 

ふむふむ…巫月、理解力あるんだなぁ…。

さすが俺の娘だ…♪

 

 

慧音「明日が楽しみだ。…さて、今日の授業はもう終わりだ。皆、気を付けて帰るんだぞ!」

 

一同「はい!ありがとうございましたー!」

 

 

あ、もう終わるところだったのか!Damn it!

 

心の中で叫んでみる。

そんなことをしているうちに、皆がワラワラと出てきた。巫月は一番最後のようだ。

 

 

巫月「さよならー!」

 

慧音「はい、さよなら!」

 

 

巫月までも出てきた。俺も帰ろうかな。

 

慧音「ふぅ…。おい、そこの蝙蝠」

 

カルゴ「キィッ」

 

慧音「エスカルゴだろう?気配でバレバレだぞ」

 

えぇぇ…そんなぁ…。

 

ポンッ

 

蝙蝠から吸血鬼の姿に戻る。

 

カルゴ「チェッ…完璧だと思ったんだけどなぁ」

 

慧音「見るなら堂々と見ればいいものを…。覗かれているようであまり良い気分はしなかったぞ」

 

カルゴ「あら…すんません…」

 

慧音「別にいいが、今度から堂々と来なさい」

 

カルゴ「他の子がどういう反応するか…」

 

特にチルノ。

 

慧音「特にチルノ、か?」

 

カルゴ「ま、まぁ…そんなところ…」

 

心読んだのかよこの人は…。

 

慧音「ならば、蝙蝠の姿で中に入ってくればいいだろう」

 

カルゴ「なるほど、流石慧音先生」

 

慧音「あまり子供に依存するなよ?」

 

カルゴ「はぁーい…。それじゃ俺も帰りますね。さよなら〜」

 

慧音「さよなら」

 

 

 

 

 

 

 

巫月Side

 

寺子屋から帰ってからは、竹林の中でエスカルゴと合流したり、お昼食べたあとはみんなでお団子食べたりして、すごく楽しかった。それと今晩は、エスカルゴが泊まって行ってくれるみたい。

 

巫月「あのね、今日ね、エスカルゴに弾幕当てられたんだよ!凄いでしょ!」

 

カルゴ「(今朝のあれか…)」

 

鈴仙「そうなの!?凄いじゃない巫月!」

 

巫月「えへへへ〜♪」

 

カルゴ「その調子で、もっと特訓頑張ろうな♪」

 

巫月「うん!」

 

特訓中みたいに凄く厳しいのも、こうして優しいのも、全部合わせて私のお父さん・エスカルゴだから、私はこんなお父さんが大好き♪

大好き…なんだけど…。

1つだけ悩みがあって……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その晩

 

カルゴ「出すぞ、鈴仙…!」

 

鈴仙「んぅぁっ♡ うんっ、出してぇ!」

 

巫月「………………………………」

 

エスカルゴがお泊まりする時は、私が寝てると思っているのか、いつも裸でぶつかりっこしてる。

2人の好きにさせてあげようとしてるけど、鈴仙にはもう少し声を抑えてほしい…。

眠れなくなっちゃうよ…。

 

鈴仙「もう1回♡」

 

カルゴ「(どんだけ欲求不満なんだ…なんかごめんなさい…。)わかったよ」

 

ちょっと待って、私眠れないよ…。

 

鈴仙「やったぁ♡」

 

カルゴ「でも、もーちょい声抑えないと巫月が起きちまうよ…」

 

エスカルゴはいつもこう言ってて、私のことを思いやってくれる。他の部屋でして欲しいけど…。

 

鈴仙「気持ち良すぎて抑えられないの♡」

 

鈴仙、抑える気無いでしょ…。

 

カルゴ「抑える気無いべ?」

 

考えが被っちゃった…流石お父さん♪

 

鈴仙「努力はしてるわよ。でもね、エスカルゴがあんまり激しく突くから…♡」

 

カルゴ「うーん…防音の結界、部屋じゃなくて布団の周りに張るか…。巫月の為にも」

 

鈴仙「それが良いわね」

 

それっきり、2人の声は聞こえなくなった。

目を開けたらバレそうだから開けないけど、多分防音の結界っていうのを張ったんだと思う。

 

という事は、もう悩まなくて良いんだ♪

ありがと、エスカルゴ♪

 

巫月「おやすみなさい♪」

 

1人でボソリと呟いて、深い眠りについた。




漢字混じりで子供っぽい口調というのに違和感を感じるのは俺だけでしょうか…?
「あれれ〜?おっかし〜ぞ〜?」by某眼鏡探偵
みたいに、平仮名の方が子供っぽく見えるしそう聞こえると思うんですよね…。
でもこの場合は漢字混じりで正解だった…よね?



東方紅魔郷が届いて発狂しました。
幻想万華鏡 永夜異変の章 後編②も!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。