今回は前哨戦です。
俺(の妄想)は止まんねぇからよ、お前らが止まんねぇかぎり、その先に(小説の更新を続けた)俺はいるぞ!だからよ、止まるんじゃねぇぞ…!
天子を気絶させて宴会へ戻った俺は、霊夢の口嚼酒を持ってヒビキ達と飲んでいた。
カルゴ「おめー、なんでフツーの酒飲めんだよ?俺ぁ酒に弱くてダメダメだぁ…」
ヒビキ「甘酒(アルコール度数0.1未満)で酔ったもんなぁ、兄貴は」
ヒビキは俺と違って普通の酒を飲んでいる。が、顔色はいつも通りで、シラフなので酔っているのかすらわからない。いや、酔ってないのだろう。
カルゴ「ホントだよクソ〜…。でも、そのおかげでこうして霊夢の口嚼酒飲めるから、その点では感謝だけどよぉ〜…」
あーダメだ、頭がボーッとして来た…。
ヒビキ「(何でそれでも酔っているんだ兄貴は…。いくら何でも弱すぎだろ…)」
将輝「口噛みの酒は酔いにくいんですよね?エスカルゴさん、今絶対酔ってますよね?どんだけ弱いんですか(笑)」
楓「将輝っ!そんな言い方は無いじゃない!」
カルゴ「だーいじょぶだよ楓ぇ…んな事言われても事実だから反論しよーがねぇ…」
コンビニで買った甘酒程度で酔っ払ったのは、人生で唯一にして最大の汚点かもしれない。
終始笑いっぱなしで気持ち悪かったそうだ。
楓「しかしっ……」
将輝「そうだぜ楓、エスカルゴさんが大丈夫って言うんだから大丈夫なんだ!あはははっ!」
楓「(あーもー、完全に酔ってるし…)」
カルゴ「…椛は飲まないのか?」
正座+真顔で宴会を見守っている椛に声をかける。
椛「悪酔いしたら止めなければいけませんので。特にヒビキを…」
カルゴ「止めることより今を楽しんだ方が良いぞ…そんなに気を張ってたら疲れちまう。ここは神社だし、悪酔いしたら霊夢が止めてくれるさ」
椛「霊夢さん、そこで寝てます…」
俺の背後を差す椛。
振り返ると、確かに霊夢が寝ている。
またまた鬼達と居る事から、鬼殺しでも飲んだのだろうか。鬼達と霊夢ともう1人、見慣れない者が居る。頭にシニヨンキャップを被っているのと、右腕全体を包帯でグルグル巻きにしていて、左手首には鬼2人と同じような腕輪をつけている。
カルゴ「あるぇ…あの人誰だっけ?ピンクの…」
茨木…誰だっけ?
やばい、名前出てこないし…。
椛「茨木 華扇さんですね」
カルゴ「あー…思い出したかも…。仙人だっけ」
椛「そうです」
カルゴ「ほーん…」
何で今までは来てなかったんだろ…?
まぁいいや、俺にゃ関係無いだろう。
カルゴ「さーて…霊夢のこと寝かせてきますか」
地面に手をついて、よっこらせと立ち上がる。
椛「お手伝いします」
カルゴ「大丈夫だよ、いつもの事だから俺やる」
椛「お気を付けて。(大丈夫かな…)」
酔ってる俺は、半分意識があり半分意識は無い。
頭もろくに回らないため、怖いもの知らずだ。
それを自覚しているがために、自分から鬼達に近付くという行動に出たのだ。
カルゴ「ども…霊夢の回収に来ました」
萃香「悪いな〜!」
勇儀「酔い潰れて寝てしまったようだ。人間だし仕方ないな。お前も飲むか?」
カルゴ「いえ…丁重にお断りしますです…」
勇儀「(エスカルゴの酒癖はかなり悪いからな…。本人も自覚してる様だし、そりゃ断るか)」
初対面だし、挨拶くらいした方が良いよね…?
カルゴ「こんばんは…。初めまして、エスカルゴ・スカーレットです。以後お見知りおきを」
華扇「ご丁寧にありがとうございます。茨木華扇です、よろしくお願いします」
カルゴ「初対面の挨拶が酔ってる時とか…。何か申し訳ないです」
華扇「お気になさらず」
この人もさっきからグビグビ飲んでたよな?
なんで大丈夫なん?あ、ただの仙人じゃなくて、鬼であり仙人なんだっけ?
よくわかんないけど、とりあえずすげぇ。
華扇「あなたが…霊夢さんの彼氏さん…ですか」
事実を確かめる様に、ゆっくりと口を開く華扇。
カルゴ「…?そうです」
華扇「(博麗の巫女が人を辞める程の魅力がこの男にあるとは思えないけど…。初対面だからわからないだけ…?)」
そのような事を考えながらまじまじと顔を眺める華扇。
カルゴ「あの…俺の顔になんかついてます?」
華扇「いえ。失礼しました」
カルゴ「??……では、失礼します」
浅く一礼し、霊夢をお姫様抱っこで連れていく。
勇儀「ほろ酔い…なのか?」
萃香「どーだろ…。前ほど酔ってないけど、普段のエスカルゴはあんな言い方しないし…。ほろ酔いなのかもね」
華扇「(あれが…博麗の巫女がその身を捧げた吸血鬼か…。何故霊夢はあんな男の為に…?)」
カルゴ「よいしょっと…」
霊夢「…むにゃむにゃ……」
カルゴ「よく寝てやがるぜ…」
毎度の事だが、こうして運ぶのがなんか楽しみになってきているような気がする。
霊夢「…待ってなさいよぉ……バカルゴぉ…」
カルゴ「………」
夢の中でまでバカルゴ呼ばわりはやめてほしい。
でもま、霊夢らしいからいっか。可愛いし。
霊夢「絶対……んにんに……」
カルゴ「???」
謎の言葉を発したなぁ…。んにんに?何だそれ?
霊夢「……」
あれ、寝言タイム終わりか。触っちゃお。
ヒビキ「兄貴ィィィィィ!!!」
眠っている霊夢の頬を触ろうとするも、俺を呼ぶヒビキの声が聞こえてきた。
カルゴ「チッ…うっせぇなぁ…」
宴会の場で騒がれるのは迷惑なので、触るのを諦めて外に出る。途端に、俺に注目が集まる。
ヒビキ「兄貴ィ!俺と勝負しろ!」
椛「酔いすぎだってば…っ!」
今にもこちらに走ってきそうなヒビキを、椛、楓、将輝が抑えている。
カルゴ「めんどくせーから嫌だ!」
ヒビキ「何を!?やっぱハーレムなんてズルいんだよ!だからぶっ飛ばすッ!!」
またそれですか〜…。
そりゃ男としては、モテるのは羨ましいだろう。
でも、意外と精神が削られるってのが分かってない。後悔してからじゃ、遅いんだ。
しゃーない、ぶっ飛ばしてわからせてやる!
カルゴ「しゃーねーな!相手してやんよ!」
威勢よく啖呵を切り、能力で剣を引き寄せる。
何度ぶっ飛ばされても立ち上がるコイツは本当に凄いと思う。負けたくないんだろうな。
観客「おぉー!兄弟喧嘩だー!」
観客「やれやれー!」
観客「死ぬなよー!はははははっ!」
観客達は面白がって囃し立てているけど、ヒビキからしたら半分本気半分遊びなんだろうな。
ヒビキ「俺が勝ったら巫月撫でさせろ!兄貴、娘の事もハーレムに入れようとしてるんだろ!?」
カルゴ「してねぇわバカタレ!娘だぞ!!」
ヒビキ「えぇい、もう何でもいい、勝負だ!!」
何でもいいのかよ!?
さっきから言ってることが支離滅裂だぞ!
この酔っぱらい天狗が!
カルゴ「俺ら酔ってるから、ルール設けようぜ」
ヒビキ「おう!」
カルゴ「一回被弾したら負け!!」
指を突きつけて大声で宣言する。
ヒビキは、スペルカードを1枚しか持っていないので、枚数の限定は出来ない。
ヒビキ「上等だゴルァ!かかってこいや!」
カルゴ「ギッタンギッタンにしてやる!!」
武器を構えて睨み合うが────。
巫月「わたしもやるー!」
観客席から飛び出す娘。可愛い。
鈴仙「巫月!?危ないわよ!」
巫月「れーせんもやろーよー!」
ピョンピョン飛び跳ねながら母親を手招きする。
鈴仙「全く巫月は!」
見かねた鈴仙も観客席から飛び出す。
巫月「いいでしょ!?」
カルゴ「いいぞ!」
巫月「やったぁ!」
俺の左側に立ち、戦う意思を見せる巫月。
なんというか…ただただ可愛い。
ヒビキ「おいぃ!2対1とか卑怯ダルォ!?」
カルゴ「良いじゃないか、子供の戯れだ」
鈴仙「私も来たわよ、全く…」
カルゴ「ははっ、親子3人か」
3対1…少し不満はあるけど、これは宴会の余興だしな、大丈夫だろう。
将輝「俺も参戦するっス!」
楓「将輝!?ダメだってば!」
椛「私達も行きましょ、楓」
楓「お姉ちゃん!?もう、しょうがないなぁ!」
こちらの人数増加に触発された将輝、椛、更には楓も参加する事になった。
観客「良いぞ良いぞー!」
観客「たまにはこういうのも良いなぁ!」
観客「いつも1対1だからなぁ!」
カルゴ「観客の反応も上々じゃないか」
周囲を見渡しながら満足そうに呟く。実際、満足している。こんなイレギュラーな弾幕勝負なんて初めてだから、なんと言われるのか内心不安であったのだ。
鈴仙「そうね…。でも、こんな戦争みたいな…」
ヒビキ「バイブス上がってキター!」
椛「落ち着かないと勝てないわよ。相手は3人、人数ではこちらが有利」
将輝「でも、数年前に天狗達と争った時は、エスカルゴさんがたった1人で数百人相手に…」
楓「大丈夫、あの時とは違って周りには観客が居るもん。エスカルゴさんだってそこまで力出せないわ」
男天狗「そっか!よっし、俺たちは勝つぜ!!」
ハモるなぁ…。
カルゴ「霊符『二重結界』!」
観客席の手前ギリギリまでを、ドーム状の結界で覆う。霊夢は寝ているし、紫さんは何処にいるのかわからないので、俺がやるしかない。
まぁ、自分の戦いなら自分で張るべきだと思う。
今までは霊夢や紫さんに頼りすぎた。
ヒビキ「よしお前ら!ぜってぇ勝つかんな!!」
普段隊長職に就いてるからか、隊長らしく号令をかけるヒビキ。
天狗達「はっ!」
カルゴ「鈴仙、巫月!絶対に勝つぞ!!」
巫月「はい!」
鈴仙「ええ!」
俺は剣を、鈴仙と巫月は指を鉄砲の形にして弾幕の発射の準備をする。
その場に、緊迫した空気が流れる。
観客も、息を飲んで開始を今か今かと待ち受ける。
ヒビキ「(緊張するぜ…。皆に見られてる…!)」
こういう注目される場に慣れていないからか、ヒビキの足は若干震えているように見える。
そんな中、先手を切ったのは────。
カルゴ「スペルカード発動!雷雨『村時雨』!」
珍しく、先手を切ったのは俺だ。
スペルカードの発動を宣言した俺は、ランダム性のある雷を数発発射する。ランダム性とは、不規則に雷が降ってくるからである。
ヒビキ「(しまった、先手を取られ…)ぎゃああああっ!手がッ!」
緊張で固まってしまったヒビキは、被弾寸前で雷を太刀で受け、悲鳴を上げる。対する将輝らは、歯を食いしばって何とか手の痺れに耐えている。
鈴仙「巫月、私達も!『幻朧月睨』!!」
巫月「うんっ!狂符『
まさかの幻朧月睨×2かよ!?
まぁ効果は違うけどさ!
ヒビキ「(巫月、スペル使えたのかよ!?)」
鈴仙「(あっ、これだとまずい!)エスカルゴ、私達より後ろに!」
カルゴ「えっ?わ、わかった!」
その場でジャンプをし、鈴仙と巫月を飛び越えて2人の後ろへ回る。
カルゴ「どうした?」
鈴仙「私は耐性あるけど、私達より前にいると、エスカルゴまで幻覚見ちゃうかもしれないから…」
巫月の肩に手を置き、前を見たまま答える鈴仙。
カルゴ「なるほど、サンキュ!」
目を見なきゃ幻覚には囚われないが…気をつけるに越したことはないね。
折角そう言ってくれるなら甘えちゃいましょう。
鈴仙は耐性があるのか。
俺に雷の攻撃が効かないのと同じだな。
さて、ヒビキ達は…。
ヒビキ「た、弾多過ぎんだろっ…」
将輝「ひええぇぇぇ…」
椛「避けても避けても…っ」
楓「避けきれない〜……><」
ヒビキは、己に襲いかかってくる大量の幻の弾幕に踊らされ、将輝はただただ怯え、姉妹は焦る。
幻覚は強し。
カルゴ「やべ…これ、巫月と鈴仙で4人に勝てんじゃね?」
巫月と鈴仙の2人に天狗4人が圧倒される様を見て、そんなことを考えてしまう。それ程までに、2人の力は圧倒的なものだったのだ。
鈴仙「このままいけばね…。でもこれ、そう長く持たないの…」
弾幕を発射しながら心苦しそうに返事をする。
カルゴ「巫月のなら兎も角、鈴仙もか?」
鈴仙「そうね…あなたの闇のスペルより短いわ」
カルゴ「なるほど」
あれより短いって事は、確かにそう長くないな。
椛「こちらだって…やられてばかりじゃありませんよ…!狗符『レイビーズバイト』!!」
弾幕を発射して、本物、幻覚の弾諸共掻き消す。
巫月「あぁ、もう!おわっちゃったよ!」
鈴仙「私も…」
掻き消されたところで、2人のスペルの効果時間が終わってしまったらしい。俺は認知出来ていないので、状況を把握しきれていないのだが。
ヒビキ「次はこっちの番だっ!はぁぁぁっ!!」
将輝「楓、俺らもっ!」
楓「うんっ!」
4人は、同時に弾幕を発射し始める。
個々の密度は大したことないのだが、やはり4人というのは大きく、そこそこ高密度な弾幕になっている。スターボウブレイクより少し薄い程度だ。
カルゴ「巫月鈴仙、これ位は避けられるな?」
巫月「はい!」
鈴仙「もっちろん!」
やっぱり普段から鍛えてるだけあるな。
2人共自信に満ち満ちている。
カルゴ「よっし。それなら、しっかり避けながら反撃だ!」
避けるので精一杯だというのなら、そちらに集中させようと思ったが、その必要も無さそうだな。
巫月「はいっ!」
鈴仙「任せて!」
観客「娘もやるなぁ」
観客「この前まで赤ん坊じゃなかった?」
観客「まだ赤ん坊のようなものだが…」
観客「何歳だっけ?」
観客「んー…と…」
2歳なんだよなぁ。やっぱ俺の娘はスゲェや!
カルゴ「巫月、次だ!ヒビキにぶち込んでやれ!防御は俺がやる!」
巫月「はいっ!狂砲『
手をハートの形にし、ヒビキ目掛けてレーザーを発射する巫月。
ヒビキ「なんだそのスペル可愛すぎかよ!って、うあああ油断したああああああ!!」
巫月の可愛さに目を惹かれていたヒビキは呆気なく被弾してしまう。
椛「ヒビキ!?」
巫月「やったぁ!おじさんにあてたよ!」
カルゴ「よくやった巫月!」
避けながらも、器用にハイタッチをキメる。
椛「油断したらダメだっていつも…!」
ヒビキ「すまん!」
ヒビキは結界の隅へすごすごと退散。残り3人。
椛「2人共、もっと力入れるわよ!」
2人「はい!」
数分後、擬似戦争のような弾幕ごっこに決着がついた。勝者は、娘の巫月。
巫月「やった〜!!」
カルゴ「おめでとう巫月!よくやった!」
全身で喜びを表す巫月を抱き締める。
すると、嬉しそうに小刻みに翼を動かす。
鈴仙「まさかエスカルゴが被弾するなんてね…」
カルゴ「弾幕の雨の中だったしなぁ…。俺もまだまだだな…」
ヒビキが被弾した少し後、将輝と楓が、椛の放つ弾幕に乗じて突っ込んできた。
太刀を持っているので俺が応戦し、弾幕の雨の中で2人の相手を強いられ、相討ちになったのだ。
次に、巫月を庇って鈴仙が被弾し、巫月と椛の一騎討ちとなった。椛も、幼子相手に太刀を使用するのは気が進まなかったらしく、弾幕のみで勝負し、体の小さい巫月が勝った。
椛「巫月ちゃん、思ったより手強かったです…」
カルゴ「俺の娘だもん!ははっ☆」
ヒビキ「くっそ〜!触りたかった!」
地団駄を踏んで悔しがるヒビキ。
一方巫月は、鈴仙と一緒にご飯を食べている。
カルゴ「残念だったな、娘には触らせんぞッ!!俺と鈴仙と…えーと……あと数人だけだ!」
諏訪子《いや〜、まさかエスカルゴが被弾するなんて思ってなかったよ!》
カルゴ《うわっ…ど、ども、お久しぶりです》
諏訪子《久しぶり〜!最近冬眠してたから全然話してなかったね!》
冬眠…まだ夏手前なんですがそれは…。
諏訪子《まぁまぁ、細かい事は気にしないで♪》
カルゴ《はぁ…》
相変わらず可愛い声だなぁ…。
後で生の諏訪子様に会いに行こうかな?
諏訪子《良いよ良いよ〜!今すぐでも来てよ!》
カルゴ《ありがとうございます♪》
神奈子《ついでと言っては悪いが、今回の事件の全貌を聞かせて欲しい》
カルゴ《了解です》
神奈子《(エスカルゴがすんなり頷いた!?)》
酒を持って守矢神社の面々の陣地へ移動しようとするが、その前に2人の女性が立ち塞がる。
??「さっきの戦いを見ていたら、私も戦いたくなってきてねぇ。相手してくれるかい?」
??「私もやるぞぉー!そういえば、エスカルゴとやるの初めてだなぁ!」
??「2人でやらないか?」
??「おー!それも面白そうだなぁ!」
カルゴ「!?!?!?」
ちょっと待て、これボロ負けするんじゃね!?
天狗達との戦いを終えたばかりの俺の前に立ち塞がったのは────。
…とまぁ、これが前哨戦です。本番は次回に。
弟を噛ませ犬にするという人間の屑(白目)
幻想万華鏡が神過ぎて頭から離れん。