みんなでピクニックへと出かけたこの日。
レミリアの発案により、夕飯を食べたら紅魔館に集合するという話になった。
今夜は満月。
つまり、皆でお月見をしようという図らいだ。
レミリア風に言うなら、お茶会だろうか。
弦月姫「お父様、もうすぐですね!」
カルゴ「ああ!」
咲夜「弦月姫、そんなにはしゃがないの」
待ちきれないといった様子ではしゃぐ弦月姫と、それを窘める咲夜さん。
現在俺は、お茶会の準備をしている母娘を手伝っている。全員が集まれば、先程のピクニックと同じく11人にもなるからだ。
カルゴ「まぁまぁ、今日くらい良いじゃありませんか」
咲夜「文の言ってた通り、エスカルゴさんは甘いです。このままでは、お嬢様方にまでこの様な接し方になってしまうかもしれないんですよ?」
カルゴ「俺が見てる限りでは、しっかりと公私は弁えてると思いますがね…」
咲夜「いえ。たまに、“私”の部分が垣間見えます」
咲夜さんの厳しい言葉に、弦月姫はしゅんとしてしまった。こんな時、俺は何をするのか。
それは、励ますことだ。
アメとムチを使い分けてこそ子供は成長するものと思っている。俺がアメ、咲夜さんがムチだ。
カルゴ「大丈夫だ弦月姫。これからちゃんとやっていけばいいさ。なっ♪」
弦月姫「ご期待に応えられるよう頑張ります!」
カルゴ「うんうん♪」
咲夜「(甘いですね…)」
それから約1時間が経って、ピクニックに行ったメンバーが勢ぞろいした。テラスにて、咲夜さんと弦月姫が淹れた紅茶を皆で飲んでいる。
巫月「ホントに綺麗だね!」
鈴仙「さぁさぁ、お団子食べましょ!」
霊夢「ほらみんな!早く食べないと私が全部食べちゃうわよー!」
霊愛「あっ、私も食べる!」
弦月姫「(食べたい…)」
穹「母上ー!良い写真が撮れました!」
文「この写真と比べて、どうぞ」
穹「えぇ!?本当に同じ月ですか!?」
文「まだまだですねぇ!」
みんなして、ピクニックの二次会のような感じでお月見を楽しんでいる。
カルゴ「そうだ。霊愛、そろそろあれやったら?せっかくの満月だし」
霊愛「ん?あぁ〜、やろっかなー」
文「おっ?何かやるんですか?」
紅茶のカップを持ちながらグッと顔を寄せる文。
相変わらず、好奇心旺盛だ。
カルゴ「アレだよ。“霊愛の吸血鬼化”」
鈴仙「あぁ、前言ってたアレ?」
文「そういえば、生では見たことありませんでしたね!」
霊愛が5歳になった年…つまり去年、ある満月の夜に、あることが発覚したのだ。
それは、
現時点で霊愛の吸血鬼姿を見たことがあるのは、紅魔館住まいの者と霊夢、魔理沙、そして俺だけであり、他の者がその姿を見るのは初めてだ。
霊愛「いっくよー!」
ぴょん、とテラスから外に飛び出し、満月の光を全身に浴びる。すると、巫女服をバリッと破って大きな翼が生えてきた。
霊愛「じゃーん!」
一同「おおおおおーーー!!!」
レミィ「何度見てもかっこいいわね、あの変身」
フラン「そうね〜。もし私が混血だったらあんな事も出来たのかなー…」
レミィ「どうかしらね。霊愛だけの特別な能力に思えるけど」
吸血鬼となった霊愛は、霊夢譲りの黒目から俺と同じ紅い目に変わり、牙が生える。
半妖ゆえに元々高かった身体能力も吸血鬼のそれへと入れ替わり、とんでもない強さとなる。
霊夢が吸血鬼になったら……という感じだ。
ここにいる11人のうち、8人は吸血鬼とその血を継いでいるっつーのは…なんかスゲェな。
子供たち4人にフラン、レミリア、咲夜さん、俺だから…うん、8人だな。吸血鬼多いなぁ…。
しみじみ思っていたその時、ある人物が箒に乗ってやってきた。
魔理沙「よぉ!なんだか楽しそうなことやってるじゃないか!」
霊夢「魔理沙!」
カルゴ「よっ!」
魔法使いとなった霧雨 魔理沙だ。
本当ならば、箒に乗らずとも空を飛べるのだが、「箒に乗ってた方が私らしいぜ!」…との事で、魔法使いとなった今でも箒を愛用している。
よく考えれば、箒に乗ってなければ、彼女のあのスペル、「彗星『ブレイジングスター』」を使えないのでは、と思う。
そのスペルは箒の後ろにミニ八卦炉を取り付けて突進する技だし、箒は必須アイテムだろう。
カルゴ「つーかどうしたよこんな時間に。もう、11時回るぜ?」
魔理沙「誰かさんの雷が煩くてなぁ、文句言いに来たんだぜ!」
カルゴ「あれま」
紅茶などの準備が終わってから全員が揃うまで、弦月姫と特訓をしていたのだ。恐らくはその時の事を言っているのだろう。
カルゴ「すまない、睡眠の邪魔しちゃったか」
魔理沙「くくくっ……はっはははは!怖いくらい簡単に騙されるなお前!」
唐突に笑い出した魔理沙。
カルゴ「な、なにを!?」
魔理沙「今更お前の雷なんか気になるかっての!いつでもどこでもドンドンやりやがるから、とっくの昔に慣れちまったぜ!」
カルゴ「じゃあどうしてこんな時間に?」
魔理沙「風に乗って楽しそうな声が聞こえてきたのでな、覗きに来たんだ!」
カルゴ「なるほどな」
それならそうと素直に言やぁいいものを…。
魔理沙「この程度で騙されるなら、永遠亭のあのイタズラ兎に騙されまくってるんじゃないか?」
カルゴ「うぐ…」
鈴仙「その通りよ♪」
魔理沙「はははっ、チョロいなお前!」
顔を赤くする俺を指さして大笑いする魔理沙。
お遊びで言ってるのは分かっているが、どうにも恥ずかしいものだ。
カルゴ「うっせー!今すぐぶっ飛ばしてやる!」
魔理沙「おう!その勝負、ノッてやるぜ!」
啖呵をきった俺は上空に飛び上がって、満月をバックに魔理沙と向き合う。自分で言うのもアレだが、かなりカッコイイシチュだと思う。
レミィ「騒ぎ過ぎないでよね」
フラン「(エスカルゴの紅茶飲んじゃお♪)」
咲夜「お気を付けて」
巫月「頑張ってー!エスカルゴー!」
霊愛「私もやりたいけど霊力がー…」
霊愛は、昼間の影響でまだ完全に回復していないらしい。
穹「私は写真をっ!母上、どちらが綺麗な写真を撮れるか勝負です!私が勝った暁には、後日の新聞に掲載して下さいっ!」
文「フフン、良いでしょう!その勝負、受けて立ちます!!」
弦月姫「お父様ー!お気を付けてー!」
魔理沙「おーおー、人気だねぇ相変わらず」
テラスから声をかけてくる娘達を見下ろし、目を細める。
カルゴ「まぁね♪…さ、やるぞ!」
魔理沙「だな!それじゃあいくぞ!魔符『スターダストレヴァリエ』!!」
戦闘開始と同時にスペルカードを発動し、星型の弾幕をバラバラと発射する魔理沙。
魔法使いになったことで彼女の魔力量が増えて、長期戦が可能になった。また、弾幕の威力も上がった上、密度も濃くなって、人間の頃では考えられなかったものとなっている。
カルゴ「それくらいじゃあ、俺には当たらねぇ!フランの方が濃い弾幕放つからな!」
フラン「えっへん♪」
俺の言葉を聞いたフランは軽く胸を張る。
弦月姫「流石です妹様っ!」
フラン「それくらい当然よっ♪」
咲夜「(反則ギリギリですけれどね…)」
魔理沙「フラン程にするのは流石にキツいぜ!」
カルゴ「ははは、まぁこれからもっと強くなるんだろう!?」
そこそこ高密度な弾幕を避けながらも余裕の表情の俺。実際に、これくらいなら余裕だ。
問題はこれからだ。
魔理沙「当ったり前だぜッ!」
カルゴ「なら、これからに期待するぜっ!」
魔理沙「おい、今の私にも期待してくれよ!」
避け続けながら叫ぶように会話する。
ここまで話すのは魔理沙だけであるため、魔理沙との戦闘は内心楽しみにしていたりする。
カルゴ「おっ、そうだなぁ!!」
魔理沙「次行くぜぇ!恋符─────…」
やべ、マスパ来る!
極彩色の極太光線が飛んでくると身構えた俺は、ポケットから魔法陣を出して両手に構える。
だが、俺の予想は見事に裏切られて────。
魔理沙「『ノンディレクショナルレーザー』!」
回転しながら5本、10本の細いレーザーを発射、それに大きめの星型弾幕と細かい星型弾幕を綺麗に織り交ぜてくる。
魔理沙の弾幕は、いつみても綺麗だ。
カルゴ「マスパじゃねぇのかよぉ!」
取り出した魔法陣をポケットにしまい、隙間から華麗に回避していく。
魔理沙「残念だったなぁ!ハッハッハッハッ!」
あまり使われないスペルなだけあって、俺はこのスペルが比較的苦手だ。数をこなせば何とかなるのは間違いないが、これを避けるのはあまり慣れていない。
カルゴ「ええい、俺も使うぜ!殲滅『Breath of Thunderstorm』!!」
右腕に雷を纏い、体重を乗せて前方を薙ぎ払う。
予想通りに、レーザーや弾幕が掻き消された。
魔理沙「チッ…!仕方ない、お待ちかねのアレ、使ってやるよ!」
カルゴ「おぉっ!」
よーし、受け止めるのは無しで、砕いてやる!!
魔法使いとなった魔理沙のマスタースパークは、本当にレベルが違う。
人間の頃のはまだ、パンチで打ち砕けた。
だが今の魔理沙のマスパは、幽香さんのそれと、遜色無いレベルまで達している。
カルゴ「『雷神拳』!!」
拳を強化し、向かってくるレーザーをぶん殴る。
腕が伸びきらないうちに衝突し、何とか拮抗している。だが少しでも気を抜けば、腕及び右半身が吹き飛びそうな威力だ。
魔理沙「まだまだだぜぇぇぇぇっ!!」
カルゴ「!!!」
さらに魔力を流し込んで、光線を太くして威力を上げる。受けているとわかるが、魔理沙はまだ7割も出していない。人間との違いが良くわかる。
受けてみたい人は是非受けてみるといい。
全身が消し飛んでも一切の責任は負わないが。
俺が消し飛ばないのも、絶えず拳へ電流を流しているからであり、流すのをやめた途端消し飛ぶ。
四姉妹の中で一番再生力に優れている巫月ですら致命傷になり得るレベルだろう。いや、正面から受ければ即死かもしれない。
魔理沙「押してるぜオラァァァッ!!!」
カルゴ「くっ……!」
魔理沙の言う通り、押されてきている。
必死に電流を流しているのにも関わらず、全力を出していない魔理沙のマスパに押されている。
ここまで来ては、俺が本気を出すしか無い。
維持でもパンチで攻略したいからだ。
カルゴ「出すぜ、本気…!魔理沙ァ…!」
魔理沙「お前が本気出した瞬間、私も本気出してやるよ!!」
満月は俺に、力を与えてくれる……!
カルゴ「暴走『オーバードライブ』!!!」
コントロール出来るようになった狂気を引き出し本領を発揮する。まともな思考が出来なくなって人格が豹変するが、ある程度はコントロール可能になった。
魔理沙「!?ま、待て、そっちの本気!?」
焦った魔理沙は、マスパの発射を一旦中断。
カルゴ「ウウウゥ゙ゥ……オ゙ォ゙オォ゙ォォ!!ウゥゥアォ゙オ゙ォ゙ォ゙!!!(やってやんよぉぉぉぉ!!!)」
相変わらず、暴走すると力が溢れてくる。
レミィ「…大丈夫かしら…」
フラン「大丈夫大丈夫、エスカルゴだもの♪」
咲夜「(今の私にはもう、エスカルゴさんを止める術が無い…。どうかご無事で…!)」
霊愛「なんかマズいような……」
霊夢「そーゆーの感じ取れるようになったのね。じょーでき、じょーでき」
お団子を食べ続けながら娘を褒める。
傍から見れば、褒めてるようには見えないが…。
レミィ「え゙っ、それってマズくない?」
霊夢「大丈夫でしょ、今のアイツなら」
レミィ「もしダメだったら殺せって言われてるし…大丈夫…かしらね…。やりたくないけど…」
魔理沙「うっ…耳がビリビリするぜ…!さぁて、お望み通り……本気を出してやるよォォォォ!!恋符『マスタースパーク』!!!」
莫大な量の魔力がレーザーの形をとって迸る。
カルゴ「ガルァァァ!!(さぁ、行くぜッ!!)」
雷を纏ったままの拳で、そのレーザーを殴る。
意地は張ってナンボだ。
魔理沙「やばいやばいやばい!押されてる!!」
カルゴ「グガァァァァァッ!!(うおおおお!)」
先程は押されていたのに今回は押している理由。
それは、肉体が暴走している故に、能力の底上げが成されたということ。つまり、能力の底上げに伴い、電力、電圧が跳ね上がったという訳だ。
通常時に纏う雷が電圧は1000億V、電流は5000万アンペアだとすると、暴走時はそれぞれ10倍〜1000倍ほどになる。
魔理沙「(あれ…なんか服がバチバチいってる?)」
ここまでくると、周囲の物体までも電気を帯びてしまう。金属、非金属に関わらず、紙だろうと木の葉だろうと、触れると火花が飛ぶ。
ちなみに、自然の雷は200万~10億Vで、電流は強くても50万A程度だそう。大したことは無い。
カルゴ「魔、理、沙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ッッ!!」
雄叫びを上げながら、レーザーの中を突き進む。
理性が無いと命をも投げ出すような行為を易々と行ってしまうのは、傍から見ていて恐ろしい。
魔理沙「ゲェッ!?(本気出してんのに押せない!こりゃあ、ちょっとまずいぞ!)」
そう判断した魔理沙は、マスパの発射を中断して上空へ回避し、再びミニ八卦炉を構える。
次なる技は、マスパの強化版……。
魔理沙「魔砲『ファイナルスパーク』!!!」
カルゴ「雷装備『翼竜ノ舞』!グガァアァァァアアアア!!」
濁った声でスペルの詠唱。
高速で降ってくる強化版極太光線を回避。
ドオオオオオオオオオオオ!!!
地面に落ちた光線は、轟音を上げてクレーターを作る。
魔理沙「消えたっ…ど、どこだ!?」
目の前から突然消えた俺を探そうとキョロキョロ辺りを見回す。
霊夢「魔理沙、後ろよ!!」
そんな様子に我慢出来なくなった霊夢はテラスから声をかけ、魔理沙の注意を促す。
フラン「なんで言っちゃうのよっ!」
霊夢「魔理沙が心配だからでしょ!」
フラン「確かに心配だけど!」
魔理沙「サンキュー霊…うわぁっ!?その得物を仕舞えぇぇぇ!!」
振り返った魔理沙は、俺が剣を構えていることに驚き、攻撃をすることを忘れ慌て始める。
カルゴ「魔剣『妖魔雷霊剣』」
俺も全力を出し、剣の全エネルギーも引き出し、本当の意味での本気を出す。勿論これは、人間を辞めた魔理沙なら、恐らく耐えられるレベルだ。人間なら問答無用で消し飛ぶが。
魔理沙「くっ…!」
ヤバいと感じた魔理沙は、背を向けて猛スピードで飛び始める。次の技を察したのだ。
素早く100mほど離れ、さらに離れようとする。
通常時は、この技はそこまで遠くには伸びない。
だが今は、暴走中だ。
飛距離があることを予測出来ればよかった。
カルゴ「『風ノ傷』!!!」
4色の衝撃波が魔理沙目掛けて伸びる、伸びる。
魔理沙「(へへっ、それが来るのはわかってたぜ!ここまで遠くには……)え…うわぁぁぁぁっ!?」
逃げ切ったと思ったらしい魔理沙を、伸びてきた衝撃波が飲み込む。威力も上がっているので、魔理沙はそれだけで気絶し、落下する。
カルゴ「…グッ……」
魔理沙をキャッチし、テラスへ戻る。
みんな、ハラハラした様子で俺を見る。
レミィ「…お疲れ様。大、丈夫…なの?」
最初に口を開いたのはレミリアだ。
その声は若干震えている。
カルゴ「ダイ……ジョ、ブ…」
よろめいた足取りで、空いている椅子に気絶した魔理沙を座らせ、自身はその場に座り込む。
いや、倒れ込むと言った方が正しい。
そして、暴走の解除をする。
溢れていた力が、堰き止められたように収まる。
カルゴ「はぁーっ……はぁーっ……しんどっ!」
大きく呼吸した後、吐き出すように文句を言う。
暴走したあとは、しばらくの間満身創痍となる。
電力が足りていない訳では無い。
暴走とは、それほど肉体に負担がかかるのだ。
咲夜「(目が元に…。本当に、コントロール出来るようになったんですね…)」
霊夢「なんで暴走なんてするのよ?普通に、本気出しておけば良かったでしょうに」
カルゴ「だって…マスパ砕きてぇんだもん」
大の字に寝転んだまま答える。
その顔は、子供のように無邪気で、まっすぐで、純粋な意思を感じられる。
霊夢「それでそんなに疲れてちゃ、折角のお月見も楽しめないんじゃない?」
カルゴ「…団子全部食っといてよく言うな?」
一同「えっ?」
俺は見ていた。
魔理沙を下ろす時には既に、霊夢が団子などのお菓子を食べ尽くしていたのを。皆は、俺の戦闘を注視していた為、気付くことは無かったのだ。
一同「ああああああ!!お菓子が何も無い!!」
テーブルを見た皆は口を揃えて残念がる。
咲夜さんや弦月姫さえも、気付きはしなかった。
カルゴ「巫月、霊愛、穹、弦月姫。俺が許可するから、今すぐ霊夢をぶっ飛ばせ。お菓子の…敵を取れ。お前らならイケるぜ」
四姉妹「はいっ!!」
笑いながら娘達に指示をすると、中々いい返事が返ってきた。種族や母は違えど、なんやかんやで仲が良い子達なので、安心だ。そして……。
ウド咲「───ッ!!」
俺のあまりの幼稚さに、咲夜さんと鈴仙は思わず吹き出しそうになったらしく、顔を真っ赤にして口を抑えている。
文はと言うと、寝転がる俺の撮影だ。
恥ずかしいので止めさせたいが、言ったところで聞いてくれるわけがないので、されるがままになっている。
カルゴ「1人でお菓子食いやがって…この、貪欲怠惰巫女め!」
霊夢「なにをー!?」
巫月「霊愛、大丈夫?」
俺達が言い合っている間、子供達は子供達で戦略を練っている。戦略…というより、戦えるか否かの確認だけだが。
霊愛「もう大丈夫よ、お姉ちゃん!」
巫月「ならいいわ。さ、いくわよっ!」
カルゴ「やれ!!」
四姉妹「はいっ!ええぇぇぇいっ!!」
狭いテラスで、4人一斉に弾幕を発射する。
4人の弾幕は、穹の能力で更に速度が上がる。
霊夢「ゲッ…」
まずいと思ったらしい霊夢はテラスの外に回避して、体勢を立て直す。
フラン「私もやるわ!」
レミィ「私もっ!」
霊夢「!?!?」
面白そうだと判断したスカーレット姉妹も、便乗して戦闘に参加。6対1だ。
霊夢「早く起きなさいよ魔理沙ぁ!!」
未だ目覚めぬ魔理沙に呼び掛けるが、微動だにしない。
霊夢「やるしかないわね…!」
逃げた所で追い付かれるのがよく分かっている霊夢は、彼女らを迎え撃つつもりだ。
霊夢「返り討ちにしてあげる!!」
その後、約1時間にも及ぶ激闘の末、食べすぎて体調を崩した霊夢は降参し、しばらく紅魔館のトイレに篭ったそう。