博麗神社に泊まった次の日。
霊夢たちに早々に別れを告げて、文の仕事場へと向かった。もしかしたら、共に取材に行けるかもしれないからだ。いつも執筆現場しか見れておらず、あまり文とゆっくり出来ていないのだ。
カルゴ「文〜、来たぜ〜」
ドアをノックしながら声を掛けるも返事は無い。
こういう時のために、文から鍵を預かっているので、合鍵を使って仕事場へ入る。仕事場とは言っても、文はここで暮らしているのだが。
カルゴ「やれやれ…取材中か。暇だなぁ…」
床にゴロンと寝転ぶ。
やる事が無いというのは、本当に暇だ。
外の世界なら、これ見よがしに寝たりなんだり、色々やるだろう。だが幻想郷だと、常にやる事が欲しいと思ってしまうのだ。
誰かと遊んだり、誰かと食べ歩きしたり……。
カルゴ「暇じゃぁ〜〜〜………」
ふと机の上を見ると、およそ8年前に撮影した、俺と文が頬をくっつけ合って笑っている写真が置いてある。木製の写真立てに入っているその写真は、8年経ってもなお色褪せること無く、見る者をほっこりさせるような笑顔を見せていた。俺も文も、容姿は当時と全然変わらない。
その隣には、親子3人で撮った写真もある。穹を真ん中にして、俺と文がその後ろに居る。撮影者は文の同僚のはたてで、この時は確か、穹の後ろで文と手を繋いでいたような気がする。
無邪気に笑う娘と違って、俺たち2人は若干頬を染めているので、恐らくそうだ。
カルゴ「チッ…もう少し早く来れば良かったぜ」
昼飯の準備はしておきたいが、昼前に2人が戻ってくる保証は無いしなぁ…どうしたものか…。
早苗《暇なら神社来ませんかー?》
カルゴ「うわぁっ!?」
突如として、神早苗の声が頭に響く。
驚きのあまり、ガバッと上半身を起こす。
急に何だ…不意打ちはちょっとばかり心臓にクるじゃないか早苗ぇ…。
早苗《あはは…そんなに驚きましたか?》
カルゴ《こんな風に話すの久しぶりだからなぁ。普段は諏訪子様としか話さないし》
早苗《そうですねぇ…。それで、どうです?もし暇でしたら、神社に来ませんか?最近はあんまり会っていませんし》
カルゴ《そうだなぁ…昼飯作る準備だけするわ。それ整えたらそっち行くよ》
早苗《は〜い♪》
早苗が人間から神になった時、俺や霊夢、魔理沙など、近しい人物だけで小さい宴会を開いた。
その際に、早苗とも交信出来るようにした。
カルゴ「全く…相変わらずだなぁ、早苗も……」
彼女とは久しぶりに話すが、前回話した時と全く変わらない様子に、フッと笑みを漏らす。
前回話した時と…というよりも、人間だった時と神となった早苗、あまり違いは無い。
蛙や蛇の髪飾りは相変わらず着けているし、容姿もそのままなので、人間だった時と見た目は何ら変わってはいない。敢えて変わった所を上げるとするなら、神々しさがプラスされた所だろうか。
現人神であった時に既に早苗が持っていた神々しさは、神へとランクアップした事で更に増した。
神となってからも布教活動を続けるのは、「信仰を得る為」「生活にメリハリをつけるため」等の理由があるらしい。
後から諏訪子様から聞いたが、三日三晩続いた謎の儀式は、早苗の中の神力を増幅させる為のものだったらしい。それで人間を辞めさせられるとは、本当に神とは理解不能だ。
魔法の方がまだ理解出来る様な気がする。
カルゴ「よーし、とりあえずこんなモンか」
スグに調理出来るように準備を整えた俺は、「守矢神社に居る。byエスカルゴ」というメモをドアに貼り付け、鍵を掛けて飛び立った。
急がずともスグに目的の場所は見えてきて、境内からこっちを見て手を振っている早苗が視界に入った。
カルゴ「おはよ。来たぜ」
フワリと降り立ち、いつもの様に軽く挨拶する。
神となった時に、1度だけ「早苗様」と呼んだ事があるが、「これまで通り接して下さると嬉しいです」と言われたので、神という事は意識せず、友達の様に接している。それは俺だけではなく、霊夢や魔理沙も、早苗が神であることを知ってる者はみんなそうだ。
早苗「相変わらずお元気そうで何よりです!」
カルゴ「早苗こそ、元気そうでなによりだ」
やっぱデカいなぁ…。何処とは言わないが。
早苗「今、諏訪子様も神奈子様も寝てるんです!私の部屋に来ませんか!?いえっ、来て下さい!さぁ、早く中に!」
カルゴ「お、おう…お邪魔します…」
手首を掴んでグイグイ引っ張る早苗。
神になってから、俺達の距離が縮まった様な気がする。異性としてではなく、友達として。やはり外から来た者同士、誰よりも話が合うのだ。
早苗「さ、入ってください!」
カルゴ「失礼しまーす…」
女子特有の、ふんわりとした甘い匂いが漂う部屋に通される。綺麗で余計な物は一切無く、清潔感溢れる部屋だ。
カルゴ「早苗の部屋来るのは何年ぶりだっけ…。凄く久しぶりな感じがするな」
早苗の部屋に入るのは、これで2回目だ。女子の部屋というのは、本当に慣れない。鈴仙の部屋へ行く時も思うが、回数をこなしても緊張するのは何故だか不思議だ。
早苗「そうですねー、恐らく3、4年ぶりくらいですかね」
カルゴ「あー…多分そんくらいだな」
早苗「さて、今日は何をしましょう?ババ抜き?七並べ?大富豪でもスピードでも、なんでもいいですよ!」
俺が早苗の部屋に来たり、2人きりになった時はトランプで遊んでいる。諏訪子様たちともこれ位はするそうだが、いつも勝ってしまうため、ほぼ互角に勝負出来る俺と勝負している。
カルゴ「うーん…そうだなぁ…スピードかなぁ」(←自分に有利な勝負を申し込む元人間の屑
早苗「よーし、負けませんよ!」
カルゴ「へっ、こっちこそな」
2人「せーの……スピードッ!」
カルゴ「ほい、7戦全勝な」
結果は、上の言葉の通り。
“雷速の吸血鬼”の異名を持つ俺は、とにかく早苗を圧倒し続けた。シュバババッと、風切り音までもが聞こえてきそうな速さだった。
早苗「むぅ〜……速すぎます!少しは手加減して下さい!」
カルゴ「遅くやっても変わらないよ。俺が勝つのは運命なんだ」
早苗「なんですかそれ〜!うぅ〜…!」
悔しそうにテーブルをバシバシ叩く。
本気で悔しがっているようには見えないが…何とも、可愛らしい仕草だ。
カルゴ「じゃあ次はババ抜きでもするか?」
早苗「いえ、次はすごろくでも…あ、少々お待ち下さい、参拝客の方が来られた様なので」
カルゴ「お、おう…」
トランプを置いて、パタパタと駆けて行った。
参拝客?全っ然わかんないんだけど。
神様だからそういうのもわかっちゃうワケ?
これもうわかんねぇな。…とりま片付けとくか。
次はすごろく…と言っていたので、使い終わったトランプを片付け始める。青と白のチェック柄のトランプで、外の世界ではどこでも入手可能な、とてもありふれているものだ。
カルゴ「…トランプ…かぁ…」
人間の頃の俺には、ヒビキ以外にトランプなんてやる相手が居なかった。幻想郷に来て、弟以外にトランプをする相手が増えて…凄く嬉しかった。
懐かしいなぁ…。
でも、もう2度と帰りたくねぇよあんなとこ。
俺が幻想入りしてまる9年、外じゃ36年だ。
文明も発達してるのかな?
南海トラフとか首都直下とかの地震はどうなったんだろう。気になるけど…別にどうでもいいな。
俺はもう、仕事以外で外に行くつもりはさらさら無いし、行きたくない。仮にフランが騒いだとしても、俺だけは行かないだろう。
カルゴ「よし、片付け終わりっと」
トランプの片付けなどの変な所で几帳面な俺は、各マークごとに1〜Kまでキチンと並べた。
ジョーカーは一番最後に2枚まとめてある。
まとめたカードをケースに入れ、箱に入れる。
あとは早苗の帰りを待つだけだ。
早苗「お待たせしました〜」
丁度片付けが終わった時、早苗が帰ってきた。
だが、部屋には入らず、入口でこう言った。
早苗「弟さんが呼んでますよ」
カルゴ「え、ヒビキが?…りょーかい」
参拝客が弟だったのか…それとも、それとは別にヒビキがやってきて俺を呼びつけたのか…などと考えながら、早苗に連れられて縁側に出る。
そこには、ヒビキと椛と、そのあいだに生まれた子供、寿が居た。
ヒビキ「よっ」
ヒビキはいつも通り軽く手を上げ、
椛「おはようございます」
礼儀正しい椛はぺこりと頭を下げ、
寿「おはよー、エスカルおじさん!」
無邪気な寿は元気に手を振る。
ちなみに、俺は「エスカルおじさん」と呼ばれている。寿は、俺から見て甥っ子。つまり、巫月達四姉妹から見たら従姉弟だ。
カルゴ「おう、おはよう。俺を呼んだって?」
ヒビキ「呼んだっつーか…兄貴の匂いがしたから居るんじゃねーかなーって思ってな」
カルゴ「俺の匂いとかキモォッ!お前ホモか!?ホモなのか!?」
ヒビキ「あ゙ァ゙!?白狼天狗なんだから鼻が利くのはしゃーねーだろ!?」
カルゴ「フン。分かってんよ、そんなの。ちっとイジってみたくなった」
ヒビキ「焦ったぜ、全く…」
ホッと胸を撫で下ろすヒビキ。俺達のそんなやり取りを見て、苦笑いする早苗と椛。何がなにやら分かっていない寿は首を傾げる。
カルゴ「匂いがしたからってわざわざ親子3人で朝から神社に来たのか?」
ヒビキ「ンなわけあるか。今日はさ、剣術の試験みてーなのがあってよ。試合形式だから、勝利祈願に来たんだ」
それを聞き、寿と椛は頷く。
カルゴ「なるほどな」
しばらく雑談した後、寿は哨戒任務へ向かった。
あとには俺と早苗、ヒビキ、椛が残った。
カルゴ「ヒビキと椛は行かなくていいのか?」
ヒビキ「あー、兄貴にゃ言ってなかったっけか。俺達、隊長職を辞めてよ、正式に天魔様の直属の部下になったんだよ。何年前だったかなぁ…」
椛「寿が生まれた頃だから…2年前ね」
ヒビキ「そうだった。んで、天魔様直属の部下は哨戒任務は免除されるんだぜ。修行と警備だけの日々さ。悪くねぇ」
そう言って、ニッと笑う。
ヒビキはヒビキで、“今”を楽しんでいる様だ。
カルゴ「今はどちらもしていないようだが?」
ヒビキ「交代制だよ交代制。天魔様のところは、ブラック企業じゃねぇんだ」
カルゴ「ほー、そりゃ良かった」
詳しい内情は聞く気も無いが、平和そうで何よりだと安心した。あの天魔の事だ、ブラック企業の可能性が多分にあると考えていたからだ。
ヒビキ「…時に、兄貴よ」
カルゴ「あん?」
ヒビキ「この前外の世界の事を考えていた時に、ふと思ったんだけどよ」
カルゴ「ふむ」
ヒビキ「とある科学の超○○○ってアニメ、兄貴知ってるか?」
椛と早苗は首を傾げ、俺は眉をひそめる。
知っている。知ってはいるが、詳しくないので、なんて答えればいいのかと悩むのだ。
カルゴ「詳しくは知らねぇけど、アク○○○ータなら名前だけ知ってる。操祈と当麻も」
ヒビキ「御坂美○は?」
カルゴ「あぁ、知ってる」
ヒビキ「なんで先に○琴が出て来ねぇんだよ…」
カルゴ「知らん。で、それがどうした」
呆れるヒビキに、ピシャリと言い放つ。
ヒビキ「○琴は砂鉄の剣なんて使ってたけどよ、兄貴はそれ使わねぇの?」
カルゴ「あー……確かにそんなシーンあったな。でも形を変えられたりするのは雷刀も同じだからな、必要無いぜ」
ヒビキ「あれは触るだけで斬れるんだぜ?」
カルゴ「雷刀は触るだけで痺れるんだぜ?」
兄弟「………」
謎の沈黙が、縁側を支配する。
俺たちとは別に会話していた早苗たちも、僅かな空気の変化を感じ取り、こちらを見る。
ヒビキ「…コホン。で、作れたりするのか?」
カルゴ「作れるかも…だな。なんで?」
ヒビキ「生で見てぇんだよ!わかるだろ!?」
なるほど…確かに、生で見たいってのはわかる。
アニメでしか見れないものが、幻想郷なら…か。
ふむふむ、作ってみようかな。
殺し合い以外では使用しないけどね。
カルゴ「意図して砂鉄を集めたことないんだが…まぁ、やってみっか」
ヒビキ「おぉ!やったぜ!」
靴を履いて外に出、能力を使って砂鉄を集める。
段々と形作られ、長さ1.5mほどの剣となった。
ヒビキ「す、すげぇ!触ってもいいか!?」
カルゴ「いいけど、切れても知らねぇぞ?確かにこれ、なんか動いてる」
ヒビキ「こ、怖ぇ…」
これじゃスペルカード戦では使えないな。
俺も、やる気になれば色んなことが出来るのな。
砂鉄の剣を解除し、再び縁側に座る。
ヒビキ「れ、
カルゴ「多分ね。でも金属片が無いから無理だ」
ヒビキ「ちぇ…あれが一番見たいんだけどなー」
わがまま言うな…と言いたいが、実の所、俺自身あれをやってみたいという思いはある。
カルゴ「早苗、金属片ってある?」
早苗「小銭以外無いですよ」
カルゴ「そりゃダメだな」
ヒビキ「だな」
兄弟「………うーん………」
さなもみ「(仲良いのか悪いのかわからない…)」
女子達が和気あいあいと会話するのを余所目に、俺とヒビキは腕組みしてしばらく考え込む。
しばらくして、ある考えが浮かんだ。
カルゴ「あッー!そうだッ!」
ヒビキ「なんだ!?」
カルゴ「アイツに助けてもらおう!『分身』!」
人里〜守矢神社を往復出来る程のエネルギーで、素早く分身を作り出す。戦闘になったりしたら、少々まずいかもしれないが。
分身「なんか久しぶりだな」
カルゴ「数ヶ月ぶりか。さ、行ってこい!出来るだけ早く、な!」
分身「はぁ……」
バサッと翼を広げ、人里へ向かった分身。
俺とヒビキは、座ったままそれを眺める。
早苗「おや?エスカルゴさん、何処に行くんでしょうか」
カルゴ「俺はここに居るぞ。あれは分身だ」
早苗「なるほど。どうかしたんですか?」
カルゴ「金属片を得る為のツテを思い付いてね。取りに行かせたんだ」
早苗「金属片を得てどうするつもりなんです?」
カルゴ「超電磁砲っていう…えーと…何だっけ?すげー速いやつをさ、ドッカーンってやってみたいんだよね」
早苗「???」
あまりにも下手すぎる説明に、彼女の疑問は更に深まったようだ。尤も、俺自身があの説明で余計こんがらがった気がしないでもないが。
ヒビキ「音速の何倍もの速さで発射するんだよ。電気通るやつをな」
早苗「音速の何倍もの速さで?なんですか、その現実離れした発想は」
カルゴ「現実離れしたって…幻想郷で言うか?」
人間から神へと変貌を遂げた者が発する言葉に、思わずツッコンでしまった。
早苗「あははっ、それもそうですね!」
それから数分後、金属板を持った分身が帰還。
分身「これでいいか?厚さ7ミリだそうだが」
カルゴ「別にいいんじゃね。サンキュ」
金属板を受け取り、分身を吸収することも無く、分身を消去する。受け取った板は、雷刀で斬ると押さえているヒビキが感電してしまうので、妖魔雷霊剣で斬ることにした。
丸い形じゃなくてもイイという意見で合意して、3cm四方の正方形の形の小さいサイズの金属片を1つ、切り出した。
カルゴ「確かアイツは、メダルゲームのコインをローレンツ力で加速させて音速の数倍のスピードで撃ち出してるんだったよな?」
指の上に金属片を乗せ、弟に確認する。
ヒビキ「だな。(ローレ…ツ?ミスティアか?)」
早苗「おお、とうとう超電磁砲というやつを見られるんですか!?」
カルゴ「やった事ないけど、多分出来る。よし…やってみっか!」
ヒビキ「おおおおおおお!!」
アニメで見ていた物が実際に見られるとなって、ヒビキはテンションが上がっている。表には出さないが、俺自身もテンションが上がっている。アニメキャラの技を使えるなんて、心が躍る。
でも、それが出来るのが幻想郷なんだよな。
どうなるんだろ…出来んのかな…。
大丈夫、アンペールの右ネジの法則、フレミングの左手の法則は理解してる。そんで、ローレンツ力を発生させりゃあ、俺にだって……!
カルゴ「サン……ニィ……イチ………ゼロッ!」
昂る気持ちを抑え、金属片を上空に放つ。
ヒビキも早苗も椛も、高々と舞い上がった金属片を注視する。そして、クルクルと回転しながら落下してくるそれを、電気を纏った指で、弾いた。
ズガァァァァァァァァァァァッッ
カルゴ「ふぁっ!?」
ヒビキ「うわぁっ!?」
2人「きゃああああっ!?」
鼓膜を突き破るかと思うほどの轟音と共に発射された金属片は一瞬で見えなくなり、境内の地面を深々と抉った。もうもうと土煙があがっていて視界は最悪だ。
ヒビキ「なん、だ…今のは…耳痛てぇ…!(アニメでこんな描写あったっけ…?いや確か、超電磁砲初登場回で黒子が耳塞いでたな…。それは、これがあるからってことか?単純にうるさいからってだけかもしれねぇが…)」
椛「凄い音…」
早苗「い…今のが…れ、超電磁砲…ですか…?」
カルゴ「視界悪いな…雷爆符『ギガサンダー』」
1割程のエネルギーを爆散させて、風圧で土煙を吹き飛ばす。
早苗「きゃああああああああ!?け、境内の地面がぁぁぁ!」
音でなんとなく察していたが、実際に目にするとかなり悲惨な状態になっている。地割れかと思う程に、深々と抉られていた。
カルゴ「うひゃぁぁ…やっべぇ……!こんなのが諏訪子様たちに見つかったら…!」
ヒビキ「し、知ーらね。行こうぜ、椛(滝汗)」
椛「え?う、うん…」
カルゴ「て、テメェ!逃げんのかぁ!?」
ヒビキ「しゅ、修行に戻るぜー!じゃーなー!」
椛の手を引き、大急ぎで飛び立ったヒビキ。
明らかに焦っているのが、素人目にもわかる。
逃げやがったァァァァァァ!!!
早苗「どうしてくれるんですかこれ…!」
早苗は、肩をカタカタと怒らせ、怒りを露わにする。
カルゴ「さ…早苗の奇跡で…」
早苗「多少の天気は操れたとしても、抉れた地面を元に戻すなんて事出来っこありません!」
カルゴ「ご…ごめんなさい…」
早苗「謝るのなら全て元に戻して下さい!!」
カルゴ「はい…」
早速作業に取り掛かろうとするが、そんな俺にさらなる災難が。
諏訪子「何今の音!?」
神奈子「何かあったのか!?」
どうやら、あの轟音は神の眠りを妨げてしまったようだ。勿論、この後に待っているのは……。
神奈子「うおおお!?何だこれは!!」
諏訪子「凄いね、結構遠くまで抉れてる…」
早苗「エスカルゴさんが、超電磁砲を使用したらこうなってしまいました!」
カルゴ「あっ、ちょっ…」
言われちゃったァァァァァァ!!
神奈子「エスカルゴ。そこで正座しなさい」
カルゴ「……はい」
諏訪子「お仕置きが必要だねぇ〜?」
カルゴ「ひィっ────」
その後、約2時間に渡って拷問にも等しい説教が為され、それから3時間、昼ご飯抜きで工事に集中した結果、元通り綺麗な境内に戻った。
金属板は何処から?その謎は次回。
描写が薄いのは問題だけど、「内容が薄い」って言うのは少し違うと思う。
(などと言って開き直る人間のクズ)
あくまでも「生活」だから、日常系なワケ。
例えばさ、コナンだったら、「犯人を捕まえる」「黒の組織を潰す」とか、何かしらの目標がある訳じゃん。
でもこの小説では、その「目標」が無いの。
「生きるのが目標」って言い換えることは出来るけど、それは小説の主旨とは違うからね。多分。
月面戦争や麗葉の時みたいに、何かしらの目標を作った所で所詮はその場凌ぎ。どうしたものか。
今のところ「内容が薄い」なんて言われたことは無いけど、いつか言われると思うんだよね。
とはいえ、薄い日常をどれだけ濃く書けるかってのは大事だよね。一体どうすれば、濃い内容で、読みやすくて、面白いと思ってもらえるような文を書けるのだろうか。
日常系アニメが減ったのって、もしかしてこれが原因じゃないか?