初日からキツい!
ドドォォォ……ドガァァァァン………
……何の音だようるさいな……。
起きちゃったよ…これじゃフランとレミリアも起きたんじゃねぇの…?
「おは……あれ?」
あれ、二人が居ない。なんだ?
ガチャッ
ん?咲夜さんだ。
「失礼します!エスカルゴさん、大変です!お嬢様と妹様が!!」
「…?」
頭が回らん。
「兎に角来て下さい!!」
「はぁ…」
咲夜さんに連れられてきたのは特訓部屋だ。
パチュリーも小悪魔までいる。
「おはようエスカルゴ。目覚めはどう?…なんて言ってる場合じゃないわね」
「そうですね…」
朝からなんだ?
つーか扉吹っ飛んでるし。なぁにこれぇ?
「お2人がこの中で…」
「戦ってる…と?」
「はい…」
朝からなにやってんのアイツら…。
少し中を覗いてみる。天井落ちてるし…。
確かに2人が戦ってるのが見える。
「私もそこに入れなさぁぁぁい!!!」
レミリアだ。
「ダメったらダメェェェ!!!」
フランも大声で答える。
………………。
何の話してんのか…少しだけわかったよーな…。
これ俺のせい…?
「あの…咲夜さん」
「なんでしょう?」
「止めた方がいいですよね?」
「そうですね…でもこればっかりは私も…」
「…俺やります」
「…すいません、お願い致します」
「はい」
天井の瓦礫に隠れながらこっそり移動する。
正面から2人にぶつかるより不意打ちの方が良いと思ったからだ。
「エスカルゴは私の彼氏なの〜!!」
「私もエスカルゴが好きなのよ!!」
「お姉様はダメェェェェェ!!!」
「なんですってぇえええ!?」
ドドドォォォォ……ドォォォ…
………やはりか…。なんかごめん…。
ふと上を見ると…綺麗な青空が見える。
あは…いい天気だなぁ…。
2人を鎮めたらピクニックにでも行こうかな…。
…よし、やるか。
あの暴れようじゃ、俺も本気を出さざるを得ない。
フル装備で行こう。
「雷鎧『サンダーアーマー』!」
バチッ…バチバチッ…
防御はこれだ。真正面から攻撃を受ける訳じゃないから壁は使えない。
「次は……雷武器……『雷砲』」
雷刀と迷ったがこれにしてみた。
ダメなら武器を切り替えればいいだけの話だ。
「最後に……紅眼『吸血鬼の本質』!」
誰からも見えないように厨二病ポーズを決め、自分の全ステータスをアップ。鎧の電力が一気に強くなる。
バヂィッ…バヂバヂバヂ…
ふむ…俺自身も少し痺れるな…。
これは初めて知った。早く決着つけないとな。
それにしても…考えてみると、俺の能力って相手を倒すというより鎮圧するのにトコトン向いてるよな。
痺れさせればいいんだから。
…さて、どうやって攻撃するか…。
不意打ちがいいと思ったが、片方攻撃したらもう片方は俺に気付くから片方しか鎮圧出来ないかもしれない。
一網打尽にしなければ…。
目くらまし…出来ればいいのか。
何も見えなくなったら一瞬戸惑うハズだ、その隙に2人共痺れさせれば…。
よし、それで行こう。
「雷符『Midnight☆Thunder』!!!」
ブワッ……
「何も見えなくなった!」
「エスカルゴ!?」
よし、やはり動きは止まった!今だ!
「サンダー!!」
ドシュゥゥゥ…
「キャッ!」
カッ…ドォォォッッ…バリバリバリバリィッッ
光っても闇の中では見えないのか。
2人共眩しがらない。
ただ、モロに爆発と落雷を受けたレミリアはそこそこのダメージがあったようだ。動きが止まった。
「…すまん!『キュッとしてバチバチ』!!」
バチバチバチバチッッ
「キャアアアアアッ!!」
よし、レミリアはKOっと。
そのまま咲夜さんたちのところに運ぶ。
「お嬢様!!」
「痺れさせただけなので大丈夫です」
「良かった…」
さぁ、次はフランだ。
俺がやるまでもない。闇の雷が全てを片付ける。
バリバリバリバリバリィィッ
「うっ…くっ………ああああああ!!」
少しは耐えたようだが、流石に効いたろう。
シュゥゥゥ…
「はぁ……はぁ……」
「なっ…!?」
耐え切っただと!?
スゥゥゥゥ…
チッ!晴れてきやがった!!
「フラン!動くなよっ!!」
「えっ?なに?なんなの!?」
よし、パニクってる今なら!
「『キュッとしてバチバチ』!」
バチバチバチバチバチバチィィッ!!
「ああああああああああああ!!!」
はぁ…はぁ…俺の息も上がってら…。
全てのスペルを解除し、フランを抱き抱えたまま咲夜さんたちの元へ戻る。
レミリアのことは既に部屋に置いてきたようだ。
「ありがとうございました」
「いえ…大丈夫です…」
咲夜さんは礼を言うが…これは俺のせいだから、俺が終わらせなければならなかったんだ。
「やれやれ…また館を修繕しなければ…はぁ…」
咲夜さんが溜息をつく。
この前直してもらったばかりなのにな…。
「またにとりさんですか?」
「そうですね…」
「どうやってお願いしたんです?」
「美鈴に連れてきてもらったんです」
なるほど、美鈴をパシリに使ったのか…。
「今回もそうするんですか?」
「そうですね…。では、エスカルゴさんはお2人の看病をお願いできませんか?」
「え?」
「私は瓦礫の整理をしますので」
「いえ、それは俺がやるんで、咲夜さんが看病をお願いします。ちょっと強めにやってしまったので…いつもより痺れが酷いと思うんです」
「なるほど…わかりました」
「お願いします」
「はい」
フランを咲夜さんに任せ…整理を始める。
「チッ…あいつらこんなに荒らしやがって…」
あ…俺が暴れた時は咲夜さんがやってくれたんだから…他人のこと言えねぇな。
「エスカルゴ〜!来たよ〜♪」
「おお、フラン!身体は大丈夫か?」
「うんっ!」
「良かった…。ごめんな、ちょっとやり過ぎた」
「大丈夫♪」
「そか…」
「それより…」
「ん?」
「お姉様のこと」
「あっ…」
忘れてたぁぁぁ……。
「お姉様もエスカルゴの事好きだったなんてね…」
「…初めて聞いたときは驚いたよ」
「私も驚いた…。お姉様は『2人同時に付き合うのは可能』って言ってたけど…」
「…………」
「どう思う?」
「… どうって…」
「お姉様に好きって言われた時…ううん、2人同時に付き合おうって言われた時、なんて言ったの?」
「……『フランが良いって言ったら』…って言ったハズだな」
「…私がそんなの許すと思う?『エスカルゴは私のモノ』…って前から言ってるでしょう?」
「…だよな…」
「そうよ」
「でも俺…レミリアのことも泣かせたくないし…」
「泣く?お姉様が?」
「うん…。この前フランのことを1人で寝かせた事あったでしょ?」
「あったわね」
「その時、新しい技の練習してたんだけどさ、そこレミリアに見られて。すげーツンツンした態度でムカつくこと言われて…」
「…それでどうしたの?」
「俺、『ここ出てく』って言ったんだ」
「えっ!?」
「そしたらそのあと泣いて謝ってきて…」
「そんな事があったんだ…」
「だからもう…泣かせたくないから…、俺は自分でそれを決められないからフランに決めてもらおうとしたんだ…。フランが言うことなら、悪い結果になっても認めてもらえるような気がして…」
「………ホント優しいのね」
「えっ?」
「私に判断を任せたのも、お姉様を泣かせたくないからでしょ?」
「…うん…」
「あと、お姉様に好きって言われた時どう思った?」
「……嬉しかったな」
「どうして?」
「いつも俺にツンツンした態度とってるから…嫌われてるのかなーってさ」
「嫌われてると思ってた相手からそう言われたら嬉しいわよね…」
「…そういうこと…」
「………なんかお姉様が可哀想に思えてきたわ」
「うん……。なんて言えば…良いのかな…」
『………どうしよう…?』
その後なんとか2人で掃除を終えた。
丁度そこへにとりが来て、また修繕してもらった。
「は〜い、これでお終いっ!」
「ありがとう…」
「良いって良いって!それにしても、これまた派手に壊れたねぇ〜。今回は誰が暴れたんだい?」
「…スカーレット姉妹」
「たはー、2人共かー!そりゃーこうなるよー」
「あはは…」
「じゃ、またよろしくね〜」
「…壊さないように気をつけるさ」
「壊れてもまた直すから大丈夫だよ〜」
「じゃあ…その時はまたお願い」
「はーい!じゃーねー!」
「ありがとなー!」「バイバーイ!」
こうしてにとりは仕事を終えるなりすぐ帰った。
まだ残ってる仕事があるのだろう。
「凄いねー、すぐ終わったねー」
「ああ、ホント凄いよな」
「…それで、お姉様の件はどうするの?」
「そっ…それは…レミリアが目覚めてからで…」
「お嬢様がお目覚めになりました」
ふぁっ!?咲夜さんいつの間に!?
って、もう目覚めた!?流石だな…。
「じゃ、お姉様のとこ行こ?」
「あ、あぁ…そうだな」
こうして俺は朝飯を取らずに修羅場(?)を迎えることになった。
昨日が長かった分今日は短めですね。
バラツキが多くてすみません┏○┓