レミリアが休んでる部屋に着いた。
入るか……。
あ〜…気ィ重いわ…。
どんな話するんだ…?いや、分かってるが…。
俺とフランは付き合ってるが…レミリアも俺と付き合いたいと言い出してきた。
つまり、このままフラン一筋を貫くか二又になるかを話し合うのだ。
俺としては…レミリアが泣かなければいい。
「紅魔館を出ていく」って言っただけで大泣きするほど俺のこと想ってくれてたなんて…全く予想外だ。
もちろん俺は、レミリアが嫌いな訳じゃない。
でも二又ってのは人として…いや、イチ吸血鬼としてどうなんだろう?と思ってるのだ。
「外の非常識が幻想郷の常識」とか言われても、外から来た俺にはよくわからない。
悩みどころだな…。
「入るぞ」
「失礼します」
「………」
俺と咲夜さんは一応断りを入れるが…フランは黙って入る。さっきのをまだ引きずってるのかな。
「エスカルゴ…来たのね。朝からごめんなさいね」
「いや、大丈夫だ」
「止めてくれて…ありがとね。私ったら頭に血が上って…あのまま止められなかったら…」
「…お嬢様…」
「ああ…咲夜…ごめんなさい、これから少し、大事な大事な話をするから…一旦席外してもらえるかしら?」
「…わかりました」
少し寂しそうにして部屋を出る咲夜さん。
咲夜さんの為にも…早く決着つけるか。
「なぁ…レミリア。その…なんだ、えっと…」
「言いたいことはわかるわ…。これからどうするか、でしょう?」
「…まぁな…」
「あなたとフランが付き合ってるのはわかるわ」
「ああ」
「私も…エスカルゴと…。フランと一緒に、エスカルゴとお付き合いしたいのよ」
「…でもお姉様…エスカルゴは私だけのモノよ」
「でも私も…!私もエスカルゴが好き…!」
「私が先に付き合ってるんだからお姉様はダメ!」
「だから…だからフランと2人で付き合おうって…」
堂々巡りになってないか…?
「ちょ、ちょっと落ち着こう2人共!」
「元はと言えば、エスカルゴが1回でちゃんとお姉様の告白を断っていればこんなことにはならなかったのよ?」
ジロッと俺を睨むフラン。
全く以てその通りなのだが…泣きじゃくって大変なことになってたあの時のレミリアに…断るなんて…俺には出来ない。
そこまで非情には成れないよ…。
「ごめんな、ゴチャゴチャになっちまって…」
「…うん…」
「フランは…やっぱダメだろ?俺が二又するなんてさ…」
「そうだけど…」
ん?だけど?
「けど?」
「ねぇお姉様」
「なにかしら?」
「お姉様が今まで生きてきた中で…エスカルゴ以外の人を好きにならなかったの?」
「ならなかったわ」
即答…。
「そっか…。エスカルゴ以外に他に気になる人は居たりしないの?」
「そんなの居るわけがないわ。エスカルゴ以外、眼中に無いもの」
「……本気なの?」
「私はいつでも本気よ」
ガチのトーンで話してるのがわかる。
…肌がピリピリするよ…。
「…………仕方ないわね…」
え?
「お姉様が本気だっていうなら…しょうがないわ、エスカルゴの二又…認めてあげるわよ」
「それっ…」
「でも、寝るのも食べるのも今までと同じ!」
「それって…私だけ1人でってこと…?」
「ん〜…ずっと3人で寝る?」
フランが提案する。うーん、なんか凄いことに…。
「あったり前じゃない!」
マジでか!
『エスカルゴは?それでいい!?』
「お、おう…もちろん…。2人が幸せになれるなら俺はなんでもするよ」
…二又…?
うーん、やっぱり少し心に引っかかる…。
けど…誰も悲しまずに済むならそれが一番いい。
「ありがとう、エスカルゴ」
フランが礼を言う。
本当は独占したかったハズだろうに…。多分…。
「礼を言うのは俺だ。ありがとうな。これならレミリアも泣かずに……えっ?」
「…ひっく…うぅ……ふぇぇぇん…」
えっえっ、ちょっと、なんで!?
なんで泣くの!?
「ど、どうした!?」
「やっと…エスカルゴとお付き合いが出来る…」
「…フランがそれを許してくれたからだぞ?」
「…そう、ね…」グスン
「………」
「フラン…ありがとう…ね。スカーレット家の吸血鬼3人で…ううん、紅魔館に住む皆で、幸せになりましょうね」
「…うんっ♪」
こうして俺はフランとレミリア、2人同時に付き合うことになった。だが…やはり俺の心には一点の曇りがある。
なんか急激に大人っぽくなったフラン。
その理由(?)が次回…!
キリのいいところで今夜は止めておきます。