アメリカ、中国のこと怒らせない程度に関税かけてほしいですよね。トラ〇プ氏のことは好きでも嫌いでも無いですが、ニュースで見た限りだと、あの関税は高過ぎだと思うんですが(汗)
前までの話みたいに、米vs中なんて事にならないように祈ってますが…。
外の世界から帰還して数日。
彼女達への「ただいま」も済ませ、これといった予定もない俺は、諏訪子様と早苗に呼び出されて守矢神社に遊びに来ていた。
今回の誘い文句は、「一緒にお団子食べよー♪」だった。ものすごく可愛い。
そして、守矢神社に来た俺は、諏訪子様と早苗と俺の3人で縁側に座り、のんびりとお団子を食べ始めた。神奈子様はお昼寝だそう。
「こいついつも昼寝してんな」…とは言わない。
諏訪子「久しぶりの外、どうだった?」
カルゴ「空気汚くて最悪でした。自然はあっても大気汚染が酷かったです。幻想郷に帰ってきて、『やっぱこれだなぁ』って安心しましたもん」
諏訪子「やっぱイイよね、幻想郷!」
カルゴ「そうですね。ここだけは永遠に存続してほしいです。多少の異変はあっても」
諏訪子「うんうん!…はい、あーん♪」
串に刺さった三色団子を差し出す諏訪子様。それを、大人しく口を開けて口いっぱいに頬張る。
モチモチと弾力のある団子を、喉に詰まらせないようによく噛んで飲み込む。
カルゴ「美味しいですね、このお団子」
諏訪子「だよねだよね!お茶によく合う〜♪」
本当にその通りだ。
砂糖で出来た粉っぽいお茶菓子もイイと思うが、シンプルにお団子もイイと思う。
早苗「そうそう!異変といえばですね!」
思い出したように声を上げる早苗。
興味を惹かれた俺と諏訪子様は早苗を凝視する。
早苗「布教中に里の人達から聞いたんですけど、最近おかしいことが頻発してるみたいなんです。それ聞いて、もしかしたら異変じゃないかなって思ったんですよ〜」
カルゴ「おかしいことって?」
早苗「なんでも、雷が頻繁に鳴るそうなんです」
諏訪カル「…それ、積乱雲じゃね(ない)?」
この季節は積乱雲がよく見られるしね。
あー、もうすぐ台風が頻繁に来る季節だな。
今年もいろんな対策しなきゃだな…めんどくせ。
早苗「(うわ、息ぴったりだし…。)雷が鳴る時、決まって黒っぽい雲が…」
諏訪カル「積乱雲でしょ」
発達した積乱雲は下部が黒くなったりするし。
早苗「それだけじゃないんです!雷が鳴る時は、決まって何かの鳴き声が聞こえるんだそうです!へそを取られるって言って、皆酷く怯えてて…」
へそを…雷様がへそを取りに来るっていうアレ?
なんで今更そんな…と思ったがアレか。その考え自体が幻想入りしたのかな?外の世界の人たちは雷様なんて信じちゃいないし、そもそもへそが取られるなんて事は考えもしないしな。
カルゴ「鳴き声ねぇ…」
諏訪子「ほんとに〜?」
早苗「ええ!」
諏訪子様のジト目にも、真っ直ぐな目で答える。
カルゴ「でもさ、鳴き声とか見当もつかないよ。人里以外には現れないのか?」
早苗「確かに…。こっちの方ではエスカルゴさん以外にそういうの見ないですね。雨降る時以外は黒っぽい雲すら現れませんし」
雷落とせるのは、俺と衣玖さん、蘇我屠自古だけだったはずだ。でも、鳴らす時に雲は出ないし、鳴き声なんてのも出さない。
もしかして、スペルの詠唱なのかな…?
諏訪子「人里周辺だけとか怖いねー。もし落雷を受けたら、殆どの人は一発で死んじゃうじゃん」
カルゴ「人に落ちるのは宝くじ当たる確率よりも低いと聞いたことがありますが…確かに、危ないことに変わりないですね」
諏訪子「もし誰かが意図的に起こしてる雷なら、人に落ちる確率はグンと跳ね上がるんじゃない?エスカルゴは狙ったとこに落とせるでしょ?」
カルゴ「落とせますね。…自然の雷じゃなくて、人為的なのかなぁ…。どうも要領を得ない話で、なんとも言えないですが…」
団子を食べる手を止めて、ボーッと空を眺めながら考え込む俺たち3人。程なくして、早苗が提案する。
早苗「エスカルゴさん!これから、一緒に調査に行きませんか!?」
カルゴ「調査にって…人里に?」
早苗「そうです!ほとんど毎日起こっているそうなので、今日も起こると思うんです!正体を掴んでやりましょう!」
えー…どーしよっかな…。まぁ、夜まで暇だし、文に新聞のネタを提供するのにも丁度いいかな。その時は長い取材が待ってるだろうが、別にいいだろう。
カルゴ「オッケ、行こう。諏訪子様は?」
諏訪子「私は行かなーい。あと、“様”は取って?慣れないのはわかるけど、壁感じるし」
カルゴ「は、はーい…」
うーむ…やっぱり慣れないなぁ…。そーいやぁ、フラン達のことも最初は様付けで呼んでたよな。すげー懐かしいぜ。
早苗「(ついでに、食べ歩きデートなんてのもしてみましょうかね…ふふふっ♪)」
早苗が内心でそんなことを考えているとは露知らず、誘われるがままに人里へ向かった俺。
そこにはいつも通り平和な人里があって、梅雨時では比較的珍しい、快晴の空があるだけだった。今のところ、黒い雲は見当たらない。
カルゴ「平和だねぇ…」
早苗「今の所は…そうですねぇ。暇ですし、何か食べません?何か食べたいのありますか?」
聞き込みとかはしないスタイルなのね…。
布教の時に話聞いたからもう大丈夫って事かな?
カルゴ「ババロア食べたいな。あったっけ?」
早苗「あったはずです!行きましょ!」
そう言って、唐突に俺の手を掴む。
俺の手が、筋肉質でない柔らかい手に包まれる。
カルゴ「うお…どした?手なんか繋いで…」
早苗「えっと……デート?…みたいな…///」
カルゴ「お、おう…なるほど…」
意識し始めたら緊張してきたぞ…。
早苗と手を繋ぐのは初めてか。そりゃ、付き合い始めたあの日から1週間経つか経たないかくらいだし、そんなもんか。
…それにしても、積極的だなぁ…。
早苗「(すんなりOKしてくれて良かった〜♪)」
手を繋ぎ始めてから、早苗の足取りが軽くなった。歩くのが常人より速い俺でも、多少引きずられる。
里人「おい、見ろよあれ。早苗さんと魚売りの兄ちゃんが…」
里人「えっ、薬売りの姉ちゃんと新聞記者と博麗神社の巫女だけじゃないのか!?」
里人「翼生やした双子みたいな子供とも…」
里人「巨乳の門番が居るあの赤い館のか」
里人「あれ?薬売りの姉ちゃんと子供作ってなかったっけか」
カルゴ「………(汗)」
普段から人里に通っている早苗は、人里での認知度は霊夢と大差無いレベルまできている。そんな有名人と俺が手を繋いでいるのだから、当然の事ながら、周囲から浴びせられる視線は普段以上に鋭く刺さる。
聞こえていないだろうと思ってヒソヒソ話をしているのだろうが、デビルイヤーはそんな声も聞き逃しはしない。
早苗「どうかしました?」
気まずそうに目を泳がせる俺を見た早苗は、心配したように声をかけてくれる。
カルゴ「ううん、何でも」
早苗「…?」
里人「くそう…あんな気軽に話せて羨ましい…」
里人「ほんとだぜ…」
頼む、俺に聞こえないように話してくれ…。
つーか他人のデートをそんなジロジロ見るんじゃないよ目ん玉くり抜くぞ。…やらないけど。
早苗「ここです!…あちゃ〜、結構並んでますね…。美味しいから仕方ないけど…」
早苗の案内でしばらく歩き、甘味処に到着した。美味しいと評判らしく、小さな列が出来ている。しばらく待つ事になりそうだ。
里人達からの視線を浴びながら待つのは、羞恥とイライラが混ざって自分でもよく分からない感情が芽生えてくる。
早苗「顔、赤いですよ?熱でもあるんじゃ…」
カルゴ「!!」
顔が赤くなっている俺を案じた早苗は、人目もはばからず俺の額に手を伸ばす。色々考え込んでいた俺は、急な事に反応出来ずに硬直してしまう。
早苗「熱は無さそうですね。大丈夫ですか?」
カルゴ「大丈夫だよ。ありがとう」
早苗「なら良いんですが…」
俺たちがそんな話をしている間も、里人たちの会話はとどまることを知らない。
里人「うわぁぁぁぁぁ!早苗さんにおでこ触られてるぞ!羨ましいいいいいい!!」
里人「早苗さんが普段見せない笑顔…羨ましい…」
里人「…なぁ。あの2人、どこまで進んでるのかなぁ」
里人「さぁ?薬売りの姉ちゃんよりかは進んでないように見えるが」
里人「今度さ、俺たちで襲わね?」
里人「止めとけ、殺されるぞ」
里人「構うか!女1人と男数人だ、力の差は明確だろう!」
里人「それなら薬売りの姉ちゃんと娘もついでに襲わね?もっと男呼んでよ」
里人「ひゃはは、サイコー!自分の娘が汚されたと知ったら、兄ちゃんどんなツラすんだろうなぁ?」
カルゴ「……早苗、ちょっと場所取ってて」
早苗「え、次の次ですよ?」
カルゴ「すぐ戻るよ。……すみません、ちょっと抜けます」
早苗を列に並ばせ、後ろの人に声をかけて、その男たちの所へ、いつもの営業スマイルで向かう。営業スマイル以外だと、警戒されるかもしれないからだ。
カルゴ「あの〜、すいませ〜ん」
里人「は、はい!何でしょう?」
里人「(聞こえてた?まさかな…)」
里人「(噂をすれば…か。バレてねぇよな?)」
俺のいつも通りの軽い様子に、警戒を緩める。
逃げる様子は無いと感じ取った俺は、殺気を全開にして脅す。
カルゴ「ちっと、妄想が過ぎるンじゃねぇの?」
里人「…な、何のことかな…?」
カルゴ「丸聞こえなんだよ糞野郎共が。俺の女に手ェ出すんじゃねぇよ?もし触ったらテメェらの一族ごとぶっ殺すかんな?」
里人達「!?!?」
カルゴ「もしくは、強姦未遂罪で自警団に突き出そーか?死刑と牢獄、どっちがいいよ?あ゙?」
里人「……ど、どっちも……嫌…」
ガクガクと足を震わせる男たち。さっきまでニヤついていた顔は、恐怖で凍りついている。
里人「じ、自警団にそんな事言っても…と、取り合ってくれないだろ…。証拠も無いし…」
カルゴ「俺ってさ、これまで何回もここらで妖怪退治して里を守ったからさ、結構な信頼得てるんだよね。頼み込めば普通に取り合ってくれるよ?自警団の連中から四六時中見張られるクソな生活を送りたいかよ?」
里人「…嫌、だ…」
カルゴ「だよな?」
里人達「はい…」
カルゴ「じゃあ手ェ出すんじゃねぇよ?わかったな?」
里人達「はい…」
カルゴ「少しでも触れたらぶっ殺…」
早苗「エスカルゴさーん、順番来ましたよー!」
再度脅そうとしたが、早苗に呼ばれる。振り返ると、いつの間にか列は短くなっていて、早苗が店の入口に立って手招きをしている。
カルゴ「あいよ、今行く!……フンッ」
早苗に返事をし、もう一度男達を見やって睨みを効かせ、俺も店へ入る。
大丈夫かなぁ…かなり滅茶苦茶な言い分だが…。自警団にチクられたり…は、しないか。悪いのはアイツらだし、自ら墓穴を掘る様なことはしないだろう。
里人「こ、怖ぇ…」
里人「殺されるかと思った…」
里人「チビった…」
早苗「もうっ、何してるんですか?話すのはいいですが、こっちの方をチラ見してもいいと思うんですけど」
イスに腰を下ろしながら頬を膨らませる。確かに早苗の言う通りだと思う。
カルゴ「そうだね、ごめん」
早苗「何話してたんです?」
カルゴ「んーと…秘密☆」
早苗「ふふっ、何ですかそれ」
軽く笑いながら、テーブルに置かれた水に口をつける。冷蔵庫から出したばかりなのか、かき氷のように頭がキーンとなる。
店員「ご注文がお決まりになりましたら…」
早苗「あっ、もう決まってます!ババロアを2つお願いします!」
店員「かしこまりました」
マニュアル通りに話す店員を遮って注文する。
言葉途中で注文されたのにも関わらずしっかりとメモする店員を見て、何故だか咲夜さんを思い出した。
早苗「まだかな〜♪」
カルゴ「今頼んだばかりでしょ…」
早苗「そうですけど、待ちきれなくて♪」
カルゴ「ははは…。待ってる間さ、その謎現象の対策とか対処法とか考えとこうよ」
早苗「いいですね!(デートっぽくない…。けど、元々の目的がそれだし、仕方ないかー…)」
諏訪子《(やれやれ…相変わらず鈍感だなぁ…)》
それからババロアが届くまでの約10数分間、諏訪子様も交えてしっかり対処法を話し合った。