※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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次回、久しぶりにあの子が…?
まて、前書きで次回予告ってどゆことwww

(*`・∀・´*)<(この幻想郷では常識に囚われてはいけないのですね!)


俺が主人だ

諏訪子《それで、どーやってペットにするの?》

 

カルゴ《うーん…ボロボロになるまで甚振るとかですかねぇ…。気は進みませんが》

 

異変の犯人、サンダーバードを手懐けてペットにしようと決めた俺は、妖力から霊力に切り替え、サンダーバードの攻撃を喰らいながらもその後の作戦を練っていた。

無論、1人では無く、諏訪子様と2人でだ。

早苗のことは、結界に集中させてある。それでも時間はあまり残されていないので、迅速な決断と対応が求められるだろう。

幸い、サンダーバードに逃げる気配は無い。

 

諏訪子《えぇ〜…それはちょっとなぁ……》

 

カルゴ《そうですよねぇ…》

 

作戦1:ボロボロになるまで甚振り、無理矢理に服従させ、その後手懐ける。しかし、トラウマが残る可能性が高いだろう。

 

作戦2:程よく甚振り、己の無力さを痛感させ、服従せざるを得ない状況を作り出す。だがその場だけの服従の可能性が高い上、これもトラウマが残る可能性がある。

 

ざっと思いつくのはこんなモンだ。力づく以外で服従させる方法は無いのか?うーん、どれもクソだなぁ。もっとさぁ、平和に懐かせる方法とか…思い付かないものなのかねぇ?

 

また、異変を解決するための(・・・・・・・)手段としては、もう1つだけ選択肢がある。即ち、「殺害」だ。これだけはやらないが。

 

諏訪子《ペットとか飼ったこと無いの?》

 

カルゴ《猫は一匹飼ってましたが、餌やおやつでまったりと手懐けましたね…。でも今回はそんな時間も余裕も無いですし…》

 

諏訪子《うーん………あっ、そうだ!催眠術でもかけちゃおうよ!》

 

カルゴ《催眠…俺には出来ないです…》

 

諏訪子《ほら、前に医学書読み漁ってたじゃん?脳操作だよ、脳操作!》

 

カルゴ《成る程…》

 

行動や思考を司る部位を刺激すれば…か。微調整だが、やるっきゃねぇな。こういう時は、鋭く、細く…細部への刺激が可能な武器が良い。

でも多分、こいつにも俺の雷の攻撃は効かない。

だからこいつの動きを止めるには、動きを封じるしかないと思う。でもそのためには抵抗をどうにかしなきゃダメなんだよな…。抵抗を止めさせるには動きを封じるしか………ありゃ?

堂々巡りになってるじゃん。

いや、頭イジれば動きや抵抗は抑えられるな。

そうそう、そういう事だよ。

あ!霊力に切り替える必要無かったじゃんか!!

あーもー、損した気分だぜ!!

 

カルゴ「ちっと手荒になるぜ?」

 

全身に雷を浴びながら接近し、サンダーバードの首を鷲掴みにする。絞めすぎず、緩すぎず、絶妙な力加減で捕らえる。

 

巨鳥「キィェエエエエエ!!」

 

カルゴ「悪い、すぐ終わるぜ。雷武器『雷針』」

 

左手で首をガッチリ固定したまま、右手に極細の針を出す。長さは10cm程度、細さは髪の毛程。逃げようとバサバサと大きく羽ばたくが、そんなことは全く意に介さない。

一時的でいい。一時的でいいので、こいつの行動を封じて、空中という不安定な場所から地上の様な安定した場所に移動する。

硬度を落とした針を、前頭葉に突き刺す。

瞬間、サンダーバードの動きがピタリと止まる。

 

カルゴ《早苗、もう解除していいよ。里の外れにこいつを下ろす。そんで、洗脳開始だ》

 

早苗《わかりました…!》

 

刀を小さくすると、脳のほかの部分も刺激しそうだったから、針にして正解だったはずだ。

 

 

 

カルゴ「結界、ありがとうな。助かった」

 

早苗「いえいえ!でもそんな事より…。すごく…大きいですね。何で動きが止まってるんです?」

 

カルゴ「あれ、俺の思考読んでなかったのか?」

 

早苗「案外、結界の維持が大変で…。呼ばれた時以外は反応する余裕が無くって…」

 

先程の自信満々な発言を思い出したのか、顔を赤くしてモジモジと指を絡ませる。

どうやら俺の仮説は当たっていたらしい。

 

早苗「私、あんまり長時間は力使えないので…。もっと修行しなくちゃダメですね…」

 

カルゴ「そだね。頑張って!」

 

グッと親指を立ててウインクする。決してバカにしている訳ではなく、心からの応援だ。

 

早苗「その時はその…一緒に…やりませんか…?教えて頂きたいこともありますし…」

 

カルゴ「おう、手伝ってやんよ♪」

 

神様からそう言われると嬉しいねぇ♪

もっと強くなろう。他の神様にも認めてもらえるように。娘達や彼女達…みんなを未知の異変から守る為に。自分を守るためではなくて、他の者を守るために…もっと強くなってやる。

 

早苗「それで、どうして動かないんです?」

 

カルゴ「前頭葉を一時的に麻痺させた。前頭葉は主に、思考や判断をして行動に移す機能を司る。前面部にある前頭連合野…だったかな?それは、思考や意思決定、創造などを司るんだ。で、後方にある運動野は運動指令を司ってる」

 

早苗「えーと…つまり?」

 

カルゴ「考える事も動く事も出来ない、ボーッとしてる状態ってわけさ。多分、まだ起きてるよ」

 

早苗「こっわ…。やっぱり、脳は大事ですね…」

 

頭を押さえ、怯えた顔をする。

確かに脳みそは大事だ。もしここが死んだら人間

…いや、生物として機能しなくなる。

 

カルゴ「でも、こんな荒業は多用しないよ」

 

早苗「何でですか?」

 

カルゴ「だって、幻想郷にはスペルカードルールがあるでしょ。今回はスペルを持たないこういう妖怪だったから、今はルールを無視出来たけど、こんなの使いまくったらルールの意味が…ね?」

 

脳をいじるって事は、下手したら殺すって事だ。もしも異変解決で相手を殺したら、スペルカードルールの存在意義が無くなる。紫さんは確か、人の頭をいじって一生再起不能にする事が出来ると聞いた事がある。それをやらないのは、ルールを守っているからに他ならない。

逆に言えば、紫さんを本気にさせたら殺されるも同然の処置を取られるってわけだ。おっかねー。

 

早苗「なるほど…。それで、これからこの鳥さんをどうするんです?」

 

カルゴ「もう少し経てばジワジワと目覚めてくるだろうから、服従させるんだ」

 

早苗「どうやって…?」

 

カルゴ「それは、見てからのお楽しみさ。全てをバラしちゃつまらないだろ?」

 

早苗「それもそうですね!じゃ、しばらくの間、考えてることを読まない様にしておきますね!」

 

カルゴ「オッケ」

 

催眠術は使えない。だが、催眠状態に陥らせる事なら出来る。あいつの頭に俺の声だけを聞こえるようにさせてから、洗脳する。

 

早苗「あ!」

 

麻痺状態から目覚めたらしく、サンダーバードはモゾモゾと翼を動かしている。口ばしもパクパクと動かしているが、鳴き声は出せない様だ。

 

そろそろ洗脳を始めますかね…。

 

カルゴ「今から洗脳するけど、直視しないでね。もしかしたら神にも影響あるかもしれないから」

 

早苗「わ、わかりましたっ……!」ビクビク…

 

カルゴ「悪夢『魔王の子守唄』」

 

魔力と妖力と電力を合わせ、自分でも鳥肌が立つような禍々しい光を放つ。ろくに動けない今ならこの光から逃れることすら出来なくなるだろう。そう踏んで、今このタイミングで発動させた。

以前、近所の氷精を相手に使用したが、効くまである程度時間が必要だった。つまり、先程の様に動ける状態で使用しても逃げられるかもしれないので、抵抗される場合は動きを封じるしかない。

また、洗脳にはある程度の判断力が必要なので、少しだけ目覚めるまでわざわざ待った。

何も考えられない状態では洗脳など出来ない。

「思考可能な状態から不可能な状態に追い込んでこそ洗脳の意味がある」と、香霖堂で売っていた催眠術関連の本で読んだことがある。

 

カルゴ「お前は俺の言うことだけを聞く。お前は俺の言うことだけを聞く。お前は────…」

 

洗脳中に頭に刷り込み教育を施しておけば、正気に戻っても俺に懐くはずだ。

 

俺がブツブツと言葉を呟いていく毎に、サンダーバードからの目から警戒の色が薄れていく。催眠は成功しているようだ。五円玉に紐を通してブラブラ揺らす催眠なんかよりもずっと強力だろう。これは、脳に直接作用するからだ。

 

早苗「(なんか…聞いてるだけで寒気が…。抑揚が無いってだけなのに…)」

 

目は光を失い、焦点があっていない。

 

カルゴ「立て」

 

俺の声を聞いたサンダーバードはフラフラと立ち上がる。催眠が効いている何よりの証拠だ。

 

早苗「すごっ…」

 

カルゴ「さて、そろそろキメよう。拷問『Thorny Restriction of Thunder』」

 

棘を除いたただのロープを、サンダーバードの首に巻き付ける。締め付けないように、それと頭が抜けないように、程よい大きさの輪を作る。

そう、首輪だ。

それへ紅い妖力を流し込み、コーティングする。

ロープで輪を作ったあとは、結び目からブツンと断ち切る。こうすることで、輪だけが首に残る。

 

早苗「器用ですねぇ…」

 

固形物が作れるようになったのはつい2年くらい前の事だ。雷のエネルギーで何かを作り、それを妖力で包み込む。そのアイディアは天魔のあの技から得た。己の妖力を流し込むというあの技だ。

周りの行動やら何やらも利用し、応用し、己の糧とする。それが俺だ。

因みにこれは、雷刀と違って質量がある物体だ。

質量保存の法則を無視しているが、幻想郷だからという事で、敢えて深くは追求しない事にした。

科学や物理で証明出来ないからこその幻想郷だ。

 

 

 

カルゴ「ふぅ……こんなものか」

 

早苗「(ブツブツと怖かったですねぇ…。もしあの光を直視していたら、この私もああなっていたのでしょうか…)」

 

首輪をつけてから、約30分が経つ。延々と呪い(洗脳)の言葉を聞かされたサンダーバードは既にフラフラだ。ここで、一気にトドメを刺す。

…と、その前に、洗脳を解く。

もう洗脳の光を継続する必要は無いだろう。

 

カルゴ「解除」

 

スペルによる邪悪な光を消し、洗脳を終了する。目に光が戻り、焦点も合う。

しかし、サンダーバードが逃げる様子は無い。

 

早苗「なんで解除するんです!?もしも逃げられたら…………逃げ、ない…?」

 

カルゴ「見ての通り、刷り込みが効いたんだよ。見てろ、ビシッとキメるぜ」

 

早苗「は、はぁ……」

 

スゥッと腹いっぱいに空気を吸い込んで、たった二言で何リットルにも及ぶその空気を吐き出す。

 

カルゴ「俺が主だ!跪け!!」

 

俺の言葉通りに跪くサンダーバード。

解除した後にも関わらず跪いた。それは、完全に俺に服従した事を表していた。

 

早苗「お〜っ!」

 

その一部始終をその場で見ていた早苗は、俺が言わずとも、服従させるのに成功したのを感じて、歓声を上げて手を叩く。

 

カルゴ「ふぅ…首輪も付けたし、これで大丈夫」

 

早苗「その首輪には、なにか効果が…?」

 

カルゴ「うんにゃ、俺にしっかり服従するよう念込めただけ。あくまでも念の為に。ほかには特に特別な効果は無いよ」

 

それを聞くと、プクッと頬を膨らませる早苗。

外から来た彼女の事だ、何かのゲームのように、「〇〇の効果がある」というのを期待していたのだろう。

 

カルゴ「…どんなの想像してた?」

 

早苗「何かに変身させたり、能力アップだとか、攻撃力アップとか…」

 

カルゴ「ゲームの装備品かよ…」

 

早苗「そうそう、そんな感じです!」

 

カルゴ「はぁ…。おいで」

 

巨鳥「キュィィ…」

 

サンダーバードに手を向けると、その手に頬擦りした。懐いてくれたようだ。

 

早苗「すごっ……」

 

カルゴ「ペットだから…名前付けっか」

 

サンダーバード……サンバ…うわダセェ。バードストライク…不吉だな…。いや、待てよ?炎火のサラは、どうしてサラなんだっけ?サラマンダーだから…だったか?

 

カルゴ「おい、サンダーバード!今日これより、お前の名は『サン』だ!かなり強引だったけど、宜しく頼むぜ?」

 

サン「キィィ〜♪」

 

カルゴ「またなんかあったら呼ぶ。今日の所は、帰っても大丈夫だぜ」

 

サン「キュィィ…」

 

ほんの少しだけ寂しそうな顔をしたサンは、再び雷雲を纏って空へ帰っていった。しかし今回は、ゴロゴロの音は鳴らさなかった。

 

カルゴ「よし早苗、食べ歩きデートの続きだ!」

 

早苗「はいっ!!」

 

再び手を繋いだ俺たちは、空が晴れて活気が元に戻った人里の中へと戻っていった。




キャラ設定のコーナー(いえーい、パチパチ〜)

サン

種族:サンダーバード(神鳥)
性別:不明
身長:およそ3m
横幅:およそ7m
体重:不明
所持スペル:無し

外の世界で存在が忘れられたので幻想入りした。羽ばたいて強い静電気を起こし、それを雷として飛ばして攻撃する。
その威力は、自然の雷以上エスカルゴ未満。
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