※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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七夕の願い事

弦月姫「やっと終わりましたぁ〜…。かなり疲れました…ふぅ……」

 

咲夜「何をこの程度で音をあげているの?もっと大規模な宴会なんて幻想郷ではザラにあるわよ」

 

弦月姫「そうですけど〜…」

 

カルゴ「まぁまぁ…。さ、完成した料理、持っていきましょう」

 

咲夜「ですね。弦月姫、行くわよ」

 

弦月姫「はい…」

 

今日は、7月7日。

七夕という事で、みんなで紅魔館に集まり、宴会を催すことになった。俺が幻想入りして、交流が広がってからは毎年恒例の行事だ。

今年からは、守矢神社の三柱も参加している。

その理由を知っているのは、俺の他には三柱と、運命を視たらしいレミリア、すべてを察している咲夜さんの5人だけだ。いや、もしかしたら、皆察しているかもしれないが……。

 

カルゴ「料理来たぜ〜ぃ」

 

霊夢「キタキター!」

 

会場に料理を持って行くと、まず最初に、霊夢が飛びついてきた。しかし他のみんなは、別な物に夢中であまり料理に興味を示さない。

 

フラン「ん〜…どーしよ…、なんて書こう?ね、お姉様はなんて書いたの?」

 

レミィ「ん」ペラッ

 

フラン「白紙じゃない」

 

レミィ「沢山ありすぎてねぇ…」

 

フラン「そうよねー…」

 

別な物…そう、願い事を書くための短冊だ。

紅魔館には、期間限定で大きめの笹を飾ってあるのだが、それに飾るために、皆で短冊を飾ろうとしていた。

しかし、みんな悩んでいるようで、スカーレット姉妹に限らず、鈴仙達や神様達、魔理沙やアリスも悩んでいるようだ。

各テーブルの上に料理を配ってあるが、それには見向きもせず、腕組みして考えたり、短冊とにらめっこをしている。書けているのは数人だけで、大きめの笹の木に寂しげに吊り下げられている。

 

カルゴ「おーい。早く食べないと霊夢が全部食べちまうぞー?いいのかー?」

 

霊夢「幽々子と一緒にしないで」

 

そう返しつつも料理に伸ばす手を止めない。

もっとも、こうなることは分かっていたので多めに調理してあるので、そこまで問題では無い。

 

霊愛「お父さんは書かないの?」

 

カルゴ「ずっと考えてたんだが、ありすぎてな。あまりに多すぎて、ノート1冊必要かもな」

 

霊愛「欲張りだね」

 

カルゴ「まーね。霊愛はなんて書いたんだ?」

 

霊愛「飾ってからのお楽しみ♪」

 

そう言って短冊を巫女服の袖に隠し、料理を食べ始めた霊愛。あの様子から察するに、もう書けたのだろう。

 

カルゴ「俺も食べよっかな」

 

紅魔館、永遠亭メンバーはもう食べ始めている。

今日ばかりは美鈴も屋内にいる。その代わりに、俺の分身を立たせてあるのは言うまでもない。

しばらくして、新たな招待客が来た。

 

慧音「すまない、明日の準備をしていたら遅れてしまった」

 

妹紅「おーっす」

 

カルゴ「お、いらっしゃい」

 

巫月の寺子屋繋がりで、慧音も呼んだ。

それから、普段から世話になっている妹紅もだ。

2人は、咲夜さんから短冊とペンを受け取って、互いに見えないように書き、引っ掛けに行った。実に行動が早い。

それと、一応、バカルテットの4人と大妖精にも声はかけてあるが、来るかどうかはわからない。

なお、今回の宴会に参加している・呼んだメンバーは以下の通りだ。

 

博麗霊夢

博麗霊愛

霧雨魔理沙

アリス・マーガトロイド

 

レミリア・スカーレット

フランドール・スカーレット

十六夜咲夜

十六夜弦月姫

紅美鈴

パチュリー・ノーレッジ

小悪魔

 

鈴仙・優曇華院・イナバ

巫月・優曇華院・スカーレット

八意永琳

因幡てゐ

藤原妹紅

上白沢慧音

蓬莱山輝夜(永遠亭で格ゲーしてるらしい)

 

河城にとり

射命丸文

射命丸穹

東風谷早苗

八坂神奈子

洩矢諏訪子

 

チルノ(来るのかわからない)

大妖精(〃)

ルーミア(〃)

リグル・ナイトバグ(〃)

ミスティア・ローレライ(〃)

 

古明地さとり

古明地こいし(居るのか居ないのかわからない)

火焔猫燐

霊烏路空

黒谷ヤマメ(あまり地上に来たくない)

キスメ(〃)

星熊勇儀(地底の宴会に行くらしい)

 

多々良小傘(鍛治の予約が溜まってて来れない)

森近霖之助(人が集まる所は極力避けたい)

 

ザッとこんな感じだ。

小さい宴会と言いつつ、そこそこ呼んでいる。

輝夜が来れない理由を永琳から聞いた時は本気で驚いた。「河童が作った格闘ゲームに夢中」。

にとりに聞いてみた所、プログラミングが得意な河童が作ったそう。キャラは幻想郷にいる人間、妖怪、妖精達で、鈴仙曰く「自キャラを自分、敵キャラを妹紅に設定して、妹紅をボコボコにして1人で騒いでる」らしい。

今以上にニートになるのも時間の問題だろう。

霖之助が来ないのは何となくわかっていた。

妖夢達には、声をかけようとしたが何故かいつも留守で、声をかけられなかった。

 

カルゴ「はー…食った食った。やっぱ咲夜さんと弦月姫の料理ァ最高だ…」

 

パンパンになった腹をさすりながら、大きく息をつく。何度食べても美味しい。飽きが来ない。

誰かに勝負を挑もうか、と席を立とうとすると、隣に守矢神社の三柱が現れた。

 

諏訪子「ねー、私たちの分の短冊ちょーだい?」

 

カルゴ「はい、すぐに」

 

即座に短冊とペンを3組ずつ用意する。

 

カルゴ「お願い事は決まっているんですか?」

 

諏訪子「もちろん!」

 

神奈子「1つしかない」

 

早苗「色々ありますが、1番はこれですかね〜。かなり迷いましたけど」

 

書き終えるなり、ペンを俺に渡して笹の木に飾り付けに行った。俺はそれを追わず、また後で、皆のとまとめて見ようと思う。

 

 

 

それからしばらくし、チルノ達5人が到着した。

 

チルノ「わーい、来たぞー!」

 

大妖精「こんばんは!」

 

リグル「こんばんは〜」

 

みすちー「こんばんは、お招きいただき、ありがとうございます♪」

 

るみゃ「お肉ある?」

 

カルゴ「やぁ、こんばんは。いつも巫月が世話になっているな。好きに食べて好きに飲んで行ってくれ。あと、お願い事書く短冊もあるから、もし良ければ書いて行ってくれ」

 

山のような料理や、短冊を入れてあるケース等を示しながら説明する。

 

チルノ「あたい短冊書く!大ちゃんも書こ!」

 

大妖精「うん!」

 

リグル「私も!」

 

みすちー「では私も♪」

 

るみゃ「エスカルゴー、肉食べさせてー」

 

他の4人が短冊を書きに行くのに対し、ルーミアは俺に寄ってきて肉の催促をする。

 

カルゴ「仕方ないな。左腕持ってて」

 

左腕をルーミアに持っててもらい、右手に出した刀で切り落とす。それを見たルーミアは目を輝かせて喜ぶ。

 

るみゃ「いいのか!?食べてもいいのかー!?」

 

カルゴ「おうよ。食わなきゃ勿体無いぞ」

 

るみゃ「わはー!いただきまーす!」

 

宴会料理には目もくれず、ムシャムシャと俺の腕を食べ進める。俺はその様子を最後まで見ずに、そっとその場を離れる。

周りを見ると、文・穹親子は宴会場の写真撮影をしていて、チルノたちは短冊を書き終えたのか、料理を食べ始めている。さとり、お空、お燐や、霊夢、霊愛、スカーレット姉妹、美鈴はデザートを食べているようだ。咲夜さん達はレミリア達の背後でしっかり従者をやっている。

鈴仙は、てゐと何か言い合いをしていて、永琳はそれを酒を飲みながら黙って見ている。

妹紅と慧音は、2人で酒を酌み交わしている。

魔理沙はというと、酔ったアリスに抱きつかれていて大変なことになっていた。

パチュリーは、宴会の喧騒をBGMに紅茶を飲んでおり、傍らには小悪魔がついている。

にとりはリュックの中の工具を床に広げて何かを作っているらしく、トントンと耐えず音がする。

守矢の三柱も、なにか話しながら飲んでいる。

姿が見えないのは、こいしと巫月の2人だけだ。

 

カルゴ「巫月ー、どこだー?」

 

姿が見えぬ娘が気になり始めて、声をかけながら宴会場を見て回る。すると突然、俺の背後から声がした。

 

??「巫月ちゃんなら、トイレの方に行ったよ」

 

カルゴ「そっか、トイレか。ならい…うわっ!」

 

声のした方を振り返り、思わず驚きの声を漏らしてしまった。そこには、呼ぼうとしたが呼べなかった、魂魄妖夢の姿があったからだ。しかし、ピンクの悪魔…じゃなく、幽々子さんが居ない。

 

妖夢「そんな驚かなくても…」

 

カルゴ「ごめん…。どうしてここに?」

 

妖夢「今晩、紅魔館で七夕宴会をやるって文さんから聞いて、呼ばれてないけど来ちゃった。邪魔だった?」

 

文、グッジョブ!

後でたっぷり礼を言っておこっと。

 

カルゴ「いやいやいや。呼ぼうとしたけどいつも不在でさ、寧ろ丁度良かった。幽々子さんは?」

 

妖夢「紫様の所でお酒飲むって。2人で飲みたいって言ってたから、私も藍様も暇になって。藍様は橙ちゃんの所に行ったけど、私は他にどこにも行くあてがないから、こっち来たの」

 

カルゴ「そーだったんだ。宴会、楽しんでくれ」

 

妖夢「もちろん。……あ、短冊…」

 

短冊がチラホラかかっている笹を見つけた妖夢はボソリと声を漏らす。

 

カルゴ「書く?」

 

妖夢「良いの?」

 

カルゴ「もちろん。…ほれ」

 

妖夢「ありがと!」

 

短冊とペンのセットを渡すと、パアァッと明るい表情となる。その笑顔に、思わず心臓がビクンと跳ね上がる。

 

カルゴ「文から聞いたって、どこで聞いたん?」

 

妖夢「里で買い物中にね」

 

カルゴ「なるほどね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

娘達と色々な話をした後、俺は1人で、テラスでジュースを飲んでいた。

館の中から聞こえてくる、宴会を楽しむみんなの声をBGMにして、夜空に美しく輝く天の川を眺めながら。

 

カルゴ「晴れてて良かった…」

 

ボソッとそう呟く。

生憎、今夜は満月では無いが、雲が全く無いので星々が良く見える。外の世界と違って建物や電気が少ないので、空気も澄んでいるし、星も特に輝いて見える。

 

霊夢「ここに居たのね」

 

カラカラとテラスへ通じる引き戸が開く音が聞こえてきたと同時に、霊夢の声も耳に入ってきた。

 

カルゴ「霊夢…。どした?」

 

霊夢「あんた居ないから探しに来たの。…また、星を眺めてたの?」

 

俺の隣に腰を下ろしながら尋ねてくる。

 

カルゴ「ああ。今夜は晴れてるから、よく見えるだろ?見ないわけが無いさ」

 

霊夢「そう……。織姫と彦星、ちゃんと会えてるかしら」

 

カルゴ「会えてるさ、きっと」

 

霊夢「…突っ込まないのね」

 

カルゴ「何に?」

 

霊夢「織姫と彦星の下り」

 

カルゴ「突っ込むなんて野暮だろ?昔の人の様にロマンチックに考えるのもアリでしょ」

 

霊夢「それもそうね」

 

それから数分、2人で無言で星空を眺める。沈黙に耐えられなくなったのか、霊夢が口を開く。

 

霊夢「あの星も恒星なの?」

 

カルゴ「うん」

 

確かそうだったはずだ。

 

霊夢「名前とか星座とかあるの?」

 

咲夜「あら、霊夢が星に興味を持つなんて意外」

 

霊夢「そう?……って、咲夜!?」

 

さり気なく会話に入ってきた咲夜さんに、霊夢も俺も腰を抜かすほど驚いた。いつの間にか、咲夜さんも俺の隣にいた。

 

カルゴ「びっ…ビックリしました…。どうしたんですか?」

 

咲夜「エスカルゴさんを探していたんです。そうしたらテラスから声が聞こえてきたもので、つい時を止めて…」

 

カルゴ「なるほど」

 

神出鬼没すぎて読めねぇな。

いや、時って「つい」で止めるものか?

うーむ…やっぱ時間停止能力はチートだよな。

 

霊夢「(何で邪魔すんのよこのメイドぉぉ…!)」

 

咲夜「それで、霊夢。いつから星に興味が?」

 

霊夢「えっと……確か、何年か前にエスカルゴが話してくれて、それから……って、そんなのどうでもいいでしょ、気になるから聞いたのよ!そこニヤけるな!!」

 

霊夢の反応が可愛くて、ついニヤけてしまった。

 

カルゴ「そっかそっか、俺の話がきっかけか♪」

 

霊夢「そ、そんなこと無いし!もっと前から興味あったから!!それで、織姫と彦星の星の名前はなんて言うのよ、教えなさい!」

 

可愛すぎて鼻血が出そう…。

 

カルゴ「織姫星はこと座のベガ、彦星はわし座のアルタイルっていう名前で呼ばれているよ。この2つは、天の川をはさんで向かい合うように位置している。ま、見ての通りだよな」

 

霊夢「ベガにアルタイル…か。ふーん……」

 

軽く聞き流しているような返事をしながら、再度空を見上げてそれらの星を一瞥する。

 

咲夜「私には、ベガとアルタイルの方がしっくり来ますね。子供っぽい感想ですが、カッコイイなと感じました」

 

カルゴ「あーわかりますそれ!なんかかっこいいですよね!」

 

咲夜「はい!」

 

霊夢「(何盛り上がってんのよコイツら…!)」

 

む…なんか霊夢の目付きが険しい…?

そうか、咲夜さんと話してたからか。

2人同時の相手なんて出来ましぇーん!

 

カルゴ「霊夢、口嚼酒持ってきてたりする?」

 

霊夢「あー…今日のために作ってきたんだった…ごめん、置いてきちゃった」

 

カルゴ「そっか…。なら、今度一緒に飲も?」

 

霊夢「私は普通の酒でいい」

 

カルゴ「そか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数時間後。

料理やデザートも尽きてきて、そろそろ今回の宴会も終わりになろうとしていた。

そんな中、娘達に急かされた俺は、自分の短冊を書き、吊り下げようとした。

だがその前に、みんなの願い事を見る事にした。

 

 

 

霊夢『お賽銭と参拝客が来ますように』

霊愛『夏が無くなりますように』

魔理沙『次の七夕までにエスカルゴを倒す』

アリス『魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙魔理沙』

 

レミリア『デート以外に、日常に刺激が欲しい』

フラン『エスカルゴともっとラブラブになる♡』

咲夜『お嬢様方の安全、幸せを』

弦月姫『お母様と肩を並べるメイドになりたい』

美鈴『(暇だから)話し相手が欲しいです!』

パチュリー『喘息が治りますように』

小悪魔『性行為の時に腰を抜かしませんように』

 

鈴仙『このまま一生マンネリ化しない付き合い』

巫月『エスカルゴといっぱいデートする♡』

永琳『無病息災』

てゐ『「嘘も100回つけば本当になる」を実践』

妹紅『少しでも長く慧音といられますように』

慧音『少しでも長く妹紅といられますように』

 

にとり『発明しまくるぞー!』

文『スクープ連発!』

穹『美しい写真を撮れますように』

早苗『ポッピングシャワー食べたい(*`・∀・´*)』

神奈子『信者よ、増えろ』

諏訪子『エスカルゴといっぱい遊べますように』

 

チルノ『ずっと大ちゃんと一緒にいる』

大妖精『ずっとチルノちゃんと一緒にいる』

ルーミア『生肉』

リグル『蟲達ともっと仲良くする』

ミスティア『商売繁盛』

 

さとり『妹の健康』

こいし『』

お燐『猫缶見ても騒がない』

お空『もっと力を高めたい』

 

妖夢『エスカルゴみたいに、思った事をちゃんと言える物になりたいです』

 

 

 

カルゴ「みんなしっかり書いてるなぁ…。あれ、こいし何処だ?白紙のまま吊り下げてるんだが。…まぁ、いっか」

 

美鈴よ。「暇だから」の所、ちゃんと消さないと見えちゃうぜ…?

え、待って。チル大、もこけね…すげー尊い…。

あ、ダメだ。寿命ネタ思い出しちゃった……。

 

皆の願い事を一通り見てから、一番下の、およそ目立たないところに、自分の短冊を吊り下げた。

 

『次の宴会で幽香さんを倒す』




こいしの願い事が気になる。
エスカルゴの願いが意外?
彼女達のことは常日頃願ってるから、多少はね?
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