※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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日常に増えた吸血鬼

永遠亭を飛び立った俺たちは、まず最初に、娘の待つ博麗神社へ帰ることにした。その後の事は、今現在、飛びながら話し合っている。

候補は、「家族でゆっくり過ごす」、「幻想郷中挨拶巡り」、「親しい者だけ挨拶巡り」の3つがあって、1つ目か3つ目の案に決まりそうだ。

1つ目としての理由は、ただ単に、ゆっくり過ごしたいからである。3つ目としての理由は、こうした重要な話は、できるだけ引き伸ばすべきではないとも考えるからだ。

 

霊夢「迷うわねぇ…。早く言わなきゃ、『なんで早く言ってくれなかったんだ!』とか何とかって文句言われそうだし…。かと言っても、わざわざ言いに行くのも面倒臭いしダルいし…はぁ…」

 

カルゴ「そうだね。でもまずは、神社に帰って、ゆっくり過ごしたいな。行くにしても今すぐじゃなくていいんじゃないかなー…とか思ったり?」

 

霊夢「じゃ、ゆっくり過ごすで決定ね。誰かから文句言われたら全部あんたのせいにするから」

 

カルゴ「うっ…仕方ないなぁ…」

 

霊夢「ありがと♪」

 

隣の霊夢は、仕方ないと受け入れた俺に、ニコリと微笑む。とてつもなく可愛いのだが、俺の目はどうしても別な方へと向いてしまう。

 

霊夢「…どこ見てんのよ」

 

カルゴ「横乳?」

 

霊夢「モロに言うな変態ッ!」

 

カルゴ「ッ!?」

 

瞬間的に物凄い力を入れて、繋いでいる手の骨にヒビを入れる霊夢。吸血鬼の握力はヤバい。

 

カルゴ「いってぇなぁ…パキッつったぞ」

 

霊夢「変態なあんたが悪いんじゃない」

 

カルゴ「サラシ巻いてないから、どーしても目がそっちいくんだよ…。風ではためいて見えそうで見えない感じが凄くそそるというかさ…」

 

霊夢「言うなってのっ!」

 

カルゴ「イデデデッ!」

 

霊夢がサラシを巻いていない理由は、ただ1つ。背中から生える翼が、サラシを巻くのにちょうど邪魔なのだ。

 

霊夢「それにしてもこの翼、結構重いのね」

 

カルゴ「そか?俺は全く気にならないが」

 

霊夢「私にとっては初めての吸血鬼化だからね、慣れない事の方が多いのよ」

 

カルゴ「とか言いつつ、もう飛べてるじゃんか。慣れるの早いってイイねぇ…俺なんて最初は全く飛べやしなかったのに」

 

フランの弾幕だって、外で鍛えたフットワークで避けてたんだから。あぁ懐かしい…10年も前か。

 

霊夢「これは翼で飛んでるんじゃなくて、《空を飛ぶ程度の能力》で飛んでるの。さっき飛び立とうとした時、上手く飛べなかったから」

 

カルゴ「じゃあ、翼で飛ぶ練習でもするか。また後でな。いちいち能力使うのも面倒だろう」

 

霊夢「別に面倒じゃないわよ。ま、出来ることは増やしておきたいし、吸血鬼の身体のこと、色々教えなさいよね」

 

カルゴ「はいはい♪」

 

これでまた、霊夢と2人きりになる時間が作れるんだな♪ ふふふ、今から楽しみだなぁ♪

 

霊夢(これでまた、エスカルゴと2人きりになる時間が作れるのね♪ 今から楽しみだわ♪)

 

2人して内心で喜んでいて、そんなフワフワした気持ちのまま、誰とも会うことなく神社に到着。そこには、霊夢の唯一無二の親友、霧雨魔理沙がいた。霊愛と2人で、アイスを食べている。

分身がいない…また扱き使われたのだろうか。

 

レイカル「ただいま」

 

霊愛「おかえ……え?お母さん…?」

 

魔理沙「霊夢、お前…!?」

 

霊愛も魔理沙も、霊夢の紅い目、それから、背中から生える大きな翼を見て、目を丸くする。

 

霊夢「私、仙人辞めて吸血鬼になったわ」

 

2人「えええええええええええッッ!?!?」

 

2人の大声が、ビリビリと鼓膜を震わせる。

貧血の俺の頭には、その声がガンガンと響く。

 

魔理沙「どういう事だよ霊夢!?お前、吸血鬼になる薬でも飲んじまったのか!?それとも、エスカルゴに無理矢理飲まされたか!?」

 

霊夢「そんな訳ないでしょ。…魔理沙、私よりも紅魔館との繋がり深かったのに知らなかったの?『吸血鬼は吸血によって眷属を増やせる』って」

 

魔理沙「はぁ?なんだそりゃ。私は知らないぞ。それより、どーゆー事か説明してもらうぞ!」

 

霊夢「ほら、わかりやすく説明したげて」

 

カルゴ「えぇ…なんで俺が。…吸血するときに、エキスを注入することで、同族を増やせるんだ。俺はそれで、霊夢を吸血鬼に変えた」

 

魔理沙「だーかーらー!!なんで霊夢が吸血鬼になったのかって聞いてんだよ!」

 

テーブルをバンバンと叩きながら声を荒らげる。

そりゃあ、出かけていた親友が、吸血鬼になって帰ってきたら、こんな反応もするだろう。

 

カルゴ「霊夢…あの事話してもイイよな?アレを言わなきゃ説明は不可能だ」

 

霊夢「チッ…自分が負けた話なんてしたくないんだけど…致し方ないわね」

 

カルゴ「…俺は昨日、霊夢と散歩していたんだ」

 

そう前置きして、ひまわり畑での出来事を簡潔に話した。一旦は死に、なんとか蘇生できたこと。

しかし、一向に目が覚めないので、吸血鬼として甦らそうとしたこと。その考えに至ったワケは、永琳が「朝までに目覚めなければ(ry」と言って、その朝を迎えてしまって、一生目覚めない心配があったからだということ。

 

魔理沙「死神のせいか」

 

話を聞き終わった魔理沙、霊愛はそう納得した。

厳密には霊夢を守れなかった俺のせいなのだが、話の中では、死神に悪役になってもらった。

 

魔理沙「チッ…それで霊夢が仙人を辞めるハメになったってのかよ…。おい霊夢、修行サボりすぎだぜ?死神に殺されるなんて」

 

霊夢「っ…魔理沙に言われる側になるなんて…。でも、その通りね。まだ怠け癖が抜けてなかったみたい。それは認めるけどね、エスカルゴは私を生き返らせるために、自分が死にそうになるまで血をくれてたのよ。コイツは悪くないわ。さっきみたいな言い方はしないでもらえるかしら?心底腹が立つわ」

 

自分が死にそうになるまでってのは大袈裟な気がするけど…。鈴仙からの話を拡大解釈したんか?

 

魔理沙「う、うむ…。すまん」

 

霊夢「私じゃなくてエスカルゴに謝って」

 

カルゴ「いや、俺は別に…」

 

魔理沙「すまん。…これでいいだろ」

 

霊夢「最後の一言が余計だけど…まぁ、いいわ。霊愛も納得してくれたかしら?」

 

霊愛「まぁね。だって、これまでの生活と大して変わんないんでしょ?」

 

さすがは霊夢との娘。

理解が早い上に、どこか大雑把である。

 

霊夢「そう、ほとんど変わらないわ。変わった所といえば、死神からの襲撃が未来永劫無くなる事くらいかしらね。身体能力も優れてるし、吸血鬼って便利で良いわね」

 

魔理沙「ここ数年で吸血鬼増えたなぁ」

 

頭の後ろで手を組み、俺と霊夢を交互に見ながら苦笑する魔理沙。もともとスカーレット姉妹しか居なかったのに、俺が来てから、紅魔館で唯一の人間である咲夜さんも吸血鬼になった上、今度は霊夢ときた。

吸血鬼だけにかかわらず、血が流れていると考えれば、俺の娘は全員吸血鬼の血を引いている。

吸血鬼の血は、この幻想郷にかなり増えた。

きっと、これからも増え続けるのだろう。

レミリア、フラン、俺、咲夜さん、霊夢、巫月、霊愛、穹、弦月姫。とうとう9人になった。

弱点さえどうにかすれば、吸血鬼は実にいい。

 

霊夢「そうね。久しぶりに弾幕ごっこでもする?慣れる為にも、少しはこの身体動かしたいし」

 

魔理沙「おう、いいぜ!修行不足を思い知らせてやるぜ!」

 

カルゴ「お、頑張れー。霊愛、俺もアイス食っていいよな?」

 

霊愛「いーよー」

 

霊夢対魔理沙の戦いを見ながら、霊愛とアイスを食べよう。そう思ってアイスを食べようとするのだが、俺の予想は、見事に裏切られた。

 

霊夢「何言ってんの?あんたらもやるのよ」

 

父娘「え?」

 

予想外な霊夢の発言に、素っ頓狂な声を上げる。

 

魔理沙「この前みたいに複数で戦うのもいいな!てことで、霊愛とエスカルゴも参加だ!」

 

父娘「え〜……」

 

カルゴ「なら俺と霊夢でいいよな?」

 

霊夢と組みたい、という俺のこの発言に、霊夢はニンマリと口角を釣り上げて笑う。

 

魔理沙「いや、私とお前だ。霊夢とお前組ませると勝ち確だろ」

 

霊夢「あら?私に修行不足を思い知らせてやるんじゃなかったの?」

 

魔理沙「エスカルゴが活躍するだろっての!」

 

霊夢「それじゃ複数でやる意味無いのよねぇ…。あっ、そっかぁ……魔理ちゃん、私に負けるのが怖いのね♪」

 

俺と組みたいが為に魔理沙を挑発する霊夢。

それがわかっている俺は、どうしても頬の緩みが抑えられない。可愛い。可愛すぎる。

もう、ここ最近の霊夢は今まで以上に可愛い。

 

魔理沙「何をぅ!?よぉし、そこまでいうなら、お前ら親子対私で良いぜ!表に出ろ!計算違いを思い知らせてやるぜ!」

 

霊愛「やだなぁ〜…」

 

霊夢「霊愛はそっちでいいわ。人数は平等にね。さぁエスカルゴ、やるわよ!」

 

カルゴ「おうよ!」

 

 

 

結局は霊夢の思い通りに事が進み、終始俺と霊夢が2人を圧倒し続けた。ふてくされた魔理沙は、冷蔵庫からアイスをゴッソリ盗んでいき、逃げるように…いや、逃げ帰った。俺はそれを直接目にしながらも、霊夢には言わないでおいた。

 

そして時間が流れ、吸血鬼となった霊夢と過ごす初めての夜が始まった。




300話目ももうすぐですね。
何かリクエストとかありますか?
1話完結で、何かリクエストあればどうぞ。
本編と繋がらなさそうでも、出来る限り無理やり繋げますのでw(ゴリ押し得意な俺ですからw)
クロスオーバー、グロ、ヒロイン増える…などはナシでお願いします。
(クオリティは低そうですが)エロはOKでw

次回、多分エロで。多分。
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