少しはクオリティ戻ったかな…?
書かないとメモ欄ばかり増えて困りますね。
それでは、どうぞ。
カルゴ「それじゃ、行ってきます」
穹「行ってらっしゃい!」
文「お気を付けて!」
カルゴ「文と穹もね」
仕事場の玄関前で、俺たち3人は方々に散る。
文と穹は、散歩や各地の写真を撮りに。
そして俺は、あの事件以降初の、紅魔館への訪問だ。特に緊張はしないが、スキマでは無く普通に飛んでいこうと思う。理由は特に無い。
カルゴ「この景色も久しぶりだな…」
山を降りてしばらく飛べば、眼前には霧の湖が。
その先には、真紅の大きな館がある。一週間ほど訪れていないからか、とても懐かしい。
美鈴は、今日もスヤスヤと寝ている。
確か、前に館が崩れた時に、居眠り感知センサーを取り付けるのを忘れたんだったか。
カルゴ「風も気持ちいいな」
空中でホバリングしていても、心地よいそよ風が俺を撫でる。今日は晴れ。白い雲が、空のおよそ半分を覆っている。雲量5、晴れだ。…しかし、明日か明後日あたりにはアイツが来るはずだ。
紫さんの予想も絶対だ。余計な仕事がまた…。
カルゴ「───さて」
意識を、未来のことから現在へ引き戻す。
そろそろ美鈴を起こそう。
美鈴「( *˘꒳˘*)スヤァ…」
目の前に立っても、美鈴が目を覚ます事は無い。
しっかり夜は寝ているはずなのだが…おかしい。なぜこんなに眠るのだろうか。寝過ぎて疲れて、その疲れで眠る…なんという、負のスパイラルに陥っているのだろうか?
カルゴ「美鈴、来たz────」
風が吹き、美鈴のチャイナドレス(?)が捲れた。
パンツは見えなかったが、美鈴の太ももにある物を発見する。黒いベルト…しかも、ナイフの様なものが3本装備されている。
咲夜さんが普段使用しているナイフホルダーだ。
カルゴ「なんで美鈴がナイフを……?」
その時突然、頭に女の声が響いてきた。
?「起きて下さ〜い。朝ですよ〜?」
?「ご飯も出来てますよ〜」
カルゴ「はっ───!」
気付いたら俺は、文の仕事場で眠っていた。
目を開けると、目の前には2人のそっくりすぎる母娘が俺の顔を覗き込んでいた。
穹「おはようございます!」
文「あややっ、やっと起きましたか。だいぶうなされてましたが、大丈夫ですか?」
カルゴ「あ、ああ…大丈夫…」
ズキズキと頭が痛む。確か…博麗神社で萃香と酒を飲んでいたはずだが…いつの間に帰ってきたのだろうか。
文「なにか悪い夢でも見てたんですかね?覚えていたりします?」
夢をネタに新聞を書こうとしているのか、文花帖を取り出してペンを構える。
カルゴ「えーと…」
さっきまで俺………あれ、何してたんだっけ…?
なにか夢を見ていたような気がするが、全く以て覚えていない。夢を見ていたのかさえもあやふやになってきた。
カルゴ「…覚えてないや。さて、朝ご飯作るか」
穹「もう出来てますよ」
カルゴ「えっ…すまん」
穹「大丈夫ですよ、いつもは父上が作っていますので!ひどくお疲れの様でしたし、たまには私が作らないと!」
グッと親指を立てる穹。
こういったさり気ない仕草も、文とソックリだ。
カルゴ「それじゃ、食べようか」
母娘「はいっ!」
いつの間にやら着替えていたらしい寝間着から、ラフな普段着に着替える。Tシャツと羽織るだけの上着を着用。下はもちろん半ズボンだ。
動きやすい格好は実にいい。
食卓に向かうと、ちょうど穹が水を入れたコップを用意したところだった。
穹「では、食べましょう!」
3人「いただきます!」
カルゴ「それじゃ、行ってきます」
食後、しばらく食休みした後、俺たちはいつもの日常に戻る。文と穹は取材や散歩に。俺は今日、久しぶりに紅魔館へと向かう。
穹「行ってらっしゃい!」
文「お気を付けて!」
カルゴ「文と穹もね」
軽く手を振りあって、玄関前で解散する。
文は竹林の方へ、穹は無縁塚の方へ。また何か、特ダネを狙うつもりだろう。無縁塚は色々と不安だが、霖之助と違い余計な物は拾わないだろう。
カルゴ「この景色も久しぶりだな…」
周囲の景色を眺めながら、湖の上を飛ぶ。
天気は晴れ。風もあり、雲も多くある。雲量は、目測だが、およそ半分ほどだ。
遠目だが、美鈴が眠っているのが目に入る。
たしか、もう普通に眠れるんだった。これでこそ紅美鈴だという感じがする…と思っているのは、本人に失礼だから黙っていよう。
カルゴ「風も気持ちいいな」
湖上では、チルノや大妖精をはじめとする妖精が遊び回っている。いつも通りリグルやルーミア、ミスティアもいる。
ルーミアの本当の姿を知っている俺からすれば、子どもに混じって大人が遊んでいるように見え、ふふっ、と少しばかり笑ってしまう。
そういえば、そろそろあの季節だ。
今年はなんだかんだでいつもより遅いが、紫さん曰く「今年もまたよろしくね〜♪」だそうだ。
全く…余計な仕事が増えてしまう。
カルゴ「───さて」
意識を現実に引き戻し、再び飛行を開始。
今回もまた、美鈴を起こす役割を担いそうだ。
美鈴「( *˘꒳˘*)スヤァ…」
カルゴ「ん…?」
違和感を覚えた俺は寝顔を見ながら首を傾げる。何に対してなのかは、自分でもよくわからない。だが、何故か既視感があるのだ。美鈴が眠ってるのは日常茶飯事だが、それとはまた違う。
文たちと別れた時のセリフもそうだが、なぜか、一度体験したかのように記憶している。
既視感を覚えることは多々あれど、今までよりも鮮明に蘇ってくる。鮮明すぎて気持ちが悪い。
カルゴ「…いつもの事か」
やれやれ、と首を横に振る。
およそ1ヶ月に1度の頻度で既視感を覚える俺。
これは人間の頃から変わっていなくて、幻想郷に来てからは寧ろ治まってホッとしていたのだが…久しぶりに
さて、まずは美鈴を起こそう。久しぶりだから、たまには優しく起こしてやってもいいかなぁ…?いや、そういう甘さが他人をダメにするんだな。
よし、普通に声をかけよう。
カルゴ「美鈴、来たz────」
その時、ビュオッと強めの風が吹き、美鈴の緑のチャイナドレスが捲れた。残念ながら、パンツは見えなかった。しかし、それの代わりに、美鈴の太ももにある物を発見してしまった。黒いベルトを着けている上、ナイフが3本装備されている。
咲夜さんが普段使用しているナイフホルダーだ。
カルゴ「なんで美鈴がナイフを……?」
…いや、待て。この光景にも見覚えがある?
そんなワケ無いだろう…ここでナイフを使うのは咲夜さんと弦月姫だけ。あと、レミリアが弾幕でナイフ型の弾幕を飛ばすのみだ。美鈴がナイフを装備しているなんて、今初めて知ったんだ。
なんなんだこの既視感。
俺の記憶は誰の記憶?…俺の記憶だ。
なのになぜ、初めての経験を既に記憶している?
まさか、知らないうちに記憶を消されて、過去にタイムスリップして…いや、そんなワケが無い。
記憶が流れ込んできたとも違うだろう。
SFじゃあるまいし。……気持ち悪っ。
とりあえず、美鈴を起こすか。
カルゴ「美鈴、来たよ」
美鈴「んん〜…?」
手で口を隠しながら小さくあくびをし、眠気眼で目の前の俺を見る。すると、薄らぼんやりしていた目が一気に開かれた。
美鈴「わぁ〜!エスカルゴさんじゃないですか!お久しぶりですね!」
小さく飛び跳ね、ニコニコと微笑む。跳ねる度に胸も上下に大きく揺れているのだが、そこに目をやってはいけないと自分に言い聞かせる。
カルゴ「うん、久しぶり。元気してた?」
視線を美鈴の目に固定したままで、固めの笑みを返してみせる。
美鈴「もちろんです!…でも、お嬢様と妹様と…弦月姫ちゃんが、このところ塞ぎ込んでて…」
カルゴ「えっ」
美鈴「と言っても、単にエスカルゴさん不足だと思うんで、お会いになられたらすぐに元気になるはずなんですけどね、それでも心配で…」
カルゴ「俺不足って…俺は栄養か何かか?…ま、わかったよ。報告ありがとう」
美鈴「いえいえ!」
軽く手を振って門を開けようとするが、ナイフについて尋ねるのを忘れていた事を思い出して足を止める。
カルゴ「そういえば、そのナイフどうしたん?」
美鈴「えっ…なぜナイフを装備していると…?」
ピラッとドレスを捲る。
スベスベしていそうな太ももがあらわになるが、ホルダーとナイフを見せるとすぐ隠してしまう。
カルゴ「さっき風でめくれて見えたんだ。あっ、もちろん自然の風だぜ?人為的なやつじゃなく」
美鈴「ふふっ、わかっていますよ。実は私、咲夜さんからナイフの手ほどきを受けているのです」
そう言って軽くドヤる美鈴。
カルゴ「なんで?」
美鈴「咲夜さんが吸血鬼となった今では、吸血鬼の弱点を突いて暴走を止められる者がパチュリー様しか居ないのです。なので少しでも負担を減らそうと、ナイフ術を教わっているのです」
カルゴ「なるほど…」
咲夜さんが吸血鬼となった弊害が今になって…。
弱点を突いて…ということは…。
カルゴ「そのナイフ、銀だな?」
美鈴「流石エスカルゴさん!その通りです!」
カルゴ「それくらいは誰だって察せる。弱点って言われちまってるもんな。しかも、教えてるのが咲夜さんだ。そのナイフ咲夜さんのお下がりか?ホルダーは…新たに作ってもらったって感じか。銀製じゃなくても、ナイフはまだ使ってるし」
美鈴「ですです!すごいですね、あれだけの話でそこまでわかるとは!いつぞや漫画で見た、探偵とかいうやつみたいです!」
カルゴ「はは…ありがとう」
美鈴も漫画読むのか。全然イメージ湧かないや。どういうジャンルが好みなんだろう?
推理系なのかな…?
そういえば、レミリアと漫画の貸し借りもしてるとかいう話は聞いた事あるぞ。あとでレミリアに聞いてみるか。
美鈴「そうだ!少し、お手合わせ願えませんか?今の私のナイフ術がどれほど通用するか、経過を見ておきたくて…」
パンッと手を合わせ、早口でお願いする。その目は、若干キラキラと輝いているようにも見える。
おぉ、面白そうだな。銀のナイフで切られると、細胞が傷んで再生が遅くなる…が。当たらなきゃ良いだけの話だ。美鈴の事だから、格闘や弾幕と織り交ぜてナイフ使ってくるんだろうなぁ。
すごくやりにくいパターンですねわかります。
咲夜さんがナイフ術を使う時は体術×ナイフ術の場合がほとんどなんだよね。弾幕はナイフ術とはまた少し違うから。
カルゴ「イイよ、来いよ。でも、どうせやるなら殺す気で頼むぞ?中途半端は良くない」
美鈴「もちろんですとも!もしかしたら、初めて格闘以外でもエスカルゴさんに勝てるかもしれませんから!本気でいきますよ!」
その油断が命取りだ────と言おうとしたが、その忠告自体が俺の油断だな、と思い直す。
俺だって完全ではない。油断は大敵だ。
習っている途中とはいえ、美鈴には勝算があると見える。面白くなりそうだ。
カルゴ「始めるか」
美鈴「ええ!」
俺はポケットに手を入れ、小傘に改良して貰った黒光りする折りたたみナイフを取り出して逆手に持ち、美鈴は太ももから1本の銀製ナイフを取り出す。
俺はナイフを右手…利き手に持ち、美鈴は左手に持っている。右手はいつも通り、握り拳を作っている。予想通り、混ぜてくる気満々と見える。
カルゴ「行くぜ美鈴!はァァァッ!!」
美鈴「たぁぁぁっ!!」
俺たちは掛け声と共に、ほぼ同時に地を蹴って、武器を交わらせ始めた。
久しぶりの戦闘の開始だ。
確かレミリアのスペルで、ナイフを飛ばしてその軌跡から赤い弾幕が発生して飛んでくるのあったよね。グリモワマリサでは、「血液を飛ばして」って表記されてたっけ。凄いよなぁ。
暴走を素早く止めるには弱点を突き動きを封じるのが得策だと思う。
フランが暴走した際は、レミリアが相手をして、隙を見てパチュリーが流水で封じ込め、咲夜さんがナイフでフランを…ってイメージで書いてる。
美鈴はサポート。
けど咲夜さんが吸血鬼になったから、従来の様な戦法が取れなくなったために、自身のナイフ術を美鈴に教え込んで、有事の際に備える…。
という意味で、ナイフを使わせ始めました。
とはいえ、美鈴の主体は変わらず拳法なのでそこの心配は要りませんd('∀'*)