そして、鈴仙とエスカルゴの関係はどうなる!?
「えっ…?なに…やってるの……?」
そこに居たのは…レミリアだった。
「えっ?なんで…ここに…?」
質問には答えず、聞き返す。
「あんたを迎えに来てやったのよ…!そしたらなんなのよこれは!!!」
やべ、キレてる!
「違う!これはちょっと訳があって…!ほ、ほら!障子吹っ飛んで外が見えてるだろ!?鈴仙が暴れるから沈めてたんだよ!」
「暴れるって…あんたが鈴仙を襲おうとしたからじゃないの…?ハッ!まさかあんた、入院にかこつけて浮気してたの!?」
や、やば…((((;°Д°;))))
「ち、違うって!!」
「じゃあなんで暴れたのよ!!!」
「そ、それは…」
鈴仙に告られ、それを断ったら暴れた…と、そのまま馬鹿正直に言ってもいいのか?
「なに?言えないの?」
「違う!…その…なんて言うか……」
「早く答えなさいよ!!!」
「あぁもう!鈴仙に告られたんだよ俺はっ!!」
…あ。急かされてつい言ってしまった…。
「…は?それでなんで暴れるのよ…」
全く予想してなかった答えだからか、怒りから一転、驚きの表情を見せる。
「それは、だな…。俺にはお前らが居るからダメだって言ったんだよ…。そしたら、急に襲ってきて…」
「へ、へぇ…。断ったの。で、でもなんでいつもみたいに痺れさせて黙らせなかったのよ?」
「そうしようとしたんだが、身体が鈍ってるからか、力が上手く出せなくてな…どれもほぼ不発に終わったんだよ。結局、力技で押さえ込むしか出来なかったんだ」
「そ…そうだったの…」
ドタドタドタドタ……
ん?今度は誰だ?
「エスカル…キャアアア!何!?何やってるの!?」
「ああフラン、今レミリアにも言ったんだが…」
「信じらんない!!エスカルゴったら浮気してたのね!?」
「ちが、話を…」
「えぇぇぇい!!」
やば、殴りかかってきた!
「フラン」
ゴスンッ
「うぎゃっ」
レミリアがフランにゲンコツした。痛そう…。
「な、何するのよお姉様ぁ!」
泣きそうな声でレミリアに抗議するフラン。
「あのね?ちょっと話を聞きなさい?私がわかりやすく教えてあげるから」
優しい言葉だがかなり威圧感がある…。
「う、うん…」
フランも圧されたようだ。
「いい子ね。……エスカルゴは、鈴仙に好きだって言われたそうなの。それでね、エスカルゴは、私たち姉妹がいるからダメだって断ったの」
「えっ…?そう…なの?」
「だから浮気はしてないのよ。…わかった?」
「………わかった」
「なら、エスカルゴに謝りなさい?なんだかんだで一番可哀想なのはエスカルゴでしょ?」
「…うん。……ごめんなさい…」
素直だな。…2人共すぐ納得してくれてよかった。
「ああ、大丈夫だよ」
「…よかった!えへへっ♪…それにしても、お姉様といい鈴仙といい…エスカルゴったらモテるのね」
「あ…いや…まぁ、な…。あは、は…」
答えに困る…。
「……グスン…うっ…うわぁぁぁん!」
『!?』
鈴仙が仰向けのまま泣き出した。
「泣いてないで教えなさい?あなたはエスカルゴのどこが好きなの?」
レミリアが泣いてる鈴仙に尋ねる。
「…うっ…うっ……甘えん坊で……たまに優しいところ…うっ…」
「ま、エスカルゴは優しいものね…」
レミリアはそう言うが…そんな事ないと思うぞ…。
「また明日、エスカルゴを寄越すわ」
「…えっ?」
泣いてる鈴仙も驚いて顔を身体を起こす。
「明日、エスカルゴをここに来させるから。話付けましょ。文句無いわね?」
威圧するように鈴仙を見下すレミリア。
「は…はい…」
「さ、行きましょ」
「あっおい!」
俺の腕をとり歩き出すレミリア。
「永琳先生?どこかで聞いてるんでしょう?…お金は明日、エスカルゴに持たせるわ」
「わかりました、お待ちしております」
やっぱ聞いてたか…。というか部屋から出ろよぉ…。
「さ、行くわよ」
ズルズルズル…
「あああ〜……」
そのまま、引き摺られるようにして紅魔館へ帰った。
そして、その夜。
「…………………」
俺は床に正座させられていた。
前に立つのは美鈴以外の皆だ。
「へぇ、このヘタレエスカルゴがねぇ……なんでそんなにモテるのか、私には理解不能だわ」
「優しいからよっ!」
「なんで優しいとモテるのかしら?」
「わかんない!」
「やれやれ…」
パチュリーとフランが俺を見下ろしながら話す。
「まぁ…確かに優しいとは思いますが…」
「さ、咲夜…?まさかあなたも…」
咲夜さんがフランに同調し、レミリアが焦る。
「いえ、それは無いです(キッパリ」
「そ、そうよね…」
「はい」
キッパリ言われると逆に傷つくが…まぁいいや。
「エスカルゴさんは優しいですよね〜♪」
脳天気な口調で小悪魔が言う。
「なんでそう思うの?」
パチュリーが小悪魔に尋ねる。
「この前も、本の片付け手伝って下さったりとか〜…本読みながら寝てしまったフラン様や私に、わざわざ上着を取りに戻ってまでかけて下さったりとか〜…」
うっとりした感じであの時のことを話す小悪魔。
「まぁ…!」
咲夜さんが驚く。
「エスカルゴさんがモテるというのも、よくわかるかも知れません〜」
ちょ、ちょっと…?
「へー…私にはそんなに優しくしてくれたこと無いんじゃない?」
ぱ、パチュリー…?あわわ…なんて返せば…。
ハッ!そうだ!
「え…えっと…パチュリー様はなんというか…凄すぎて近寄り難いと言いますか…」
「あらそう…」
ふぅ…。
「あら?私には普通に近付いてくるわよね?私は凄くないって言いたい訳?」
れ、レミリアぁ…お前まで俺をいじめるなぁ…。
「いや、そんな事ないよ」
「ふーん」
なにこの反応の冷たさ…。
「ねーねー、結局どーするの?」
待ちかねたようにフランが言う。
「どーするったって…ねぇ…その…」
レミリアは、何故だか鈴仙相手だとあまり強く言えないらしい。なんでだろう?
「レミィ?あなたらしく無いわよ?鈴仙との交際も許可するか否か、さっさと決めたらどうなの?」
「うう…そんな簡単に決められないわよ…」
「あなた…、この前自分がフランからエスカルゴを奪いそうになったからって鈴仙に同情してるでしょう?」
な、なるほど。流石だ…。
「そ、そんなこと………………ない…わよ」
図星だったか…。
「そんなことない?どの口が言ってるのかしらね」
「なによ…全く…」
「まぁ、この前のレミィと今回の鈴仙はあんまり変わらないと思うわ。正直私は、エスカルゴの事なんて『親友の彼氏』としか思ってないから、席外させてもらうわね」
「あっちょっ…」
「待って下さいパチュリー様ぁ〜」
バタン…
レミリアが止めようとしたにも関わらず部屋を出ていった。小悪魔もついて行った。
「…私としましては…」
残ってる皆が咲夜さんを見る。
「私としましては、今回の鈴仙はお嬢様と同じ立場だと思うので、許されては如何かと…。少なくともお嬢様は何も言えませんよね?」
咲夜さん…賛成派?嘘だろ?
「うう…」
レミリアは悔しそうに唸る。
正論だから言い返せないんだろう。
待てよ?…もしこれでレミリアもフランもOKしたら断った意味が無いんじゃないか?泣かせちまったのに…。
誰も俺のことを責めようとしないから余計に辛い。
「私は……いいよ?」
『えっ??』
皆でフランを見る。
「だってさ、エスカルゴと鈴仙が付き合ったとしても、向こうはあそこで住み込みで働いてて、エスカルゴはここで暮らしてて…。それに、離れてるから簡単に会えないじゃない?」
「そ、そうだな」
うん、それはそうだ。
俺はさっき帰ってくる時にわかったのだが、永遠亭〜紅魔館は結構距離があった。
「ということは、付き合ってても友達でも変わらないのよ、多分」
「ええ…そうか?」
「そうよ!付き合ってっていうのは向こうの“じこまんぞく”だと思うの」
「じ、自己満足…」
「だからね、今までの生活とあんまり変わらないなら良いよ?私は、エスカルゴと一緒に居れれば良いもの」
「フラン……」
驚いた。子供だと思ってたフランがそこまで考えていたとは…。
「そう…ね。そうよね」
えっ…レミリア?
「そうよ、何も変わらないんなら良いじゃない!」
えええええええ……。
「じゃ、明日はエスカルゴが自分で言ってきてね♪」
「な、何を…?」
「決まってるじゃない!告白の答えよ!」
「そ、そんなぁ…」
「どーせ、エスカルゴは私たちが許可したら付き合ってもいいかな、とか思ってたんでしょ?」
ジト目でフランが言う。
なんでこうも見透かされるかな…。
そりゃ、皆が満足してくれるならそれで…。
「まぁ…………」
「ほら見なさい!」
「じゃ、明日はエスカルゴ1人でね♪」
「…………わかった…」
くそぉ…。
「じゃ、咲夜。アレを」
「はい」
タッタッタッ…
ん?何しに行ったんだ?
「どうぞ」
「あ、どうも」
チャリン♪
咲夜さんから受け取ったもの…それは、お金だった。
「えっと…これは?」
「病院代よ。明日払うって言ったでしょう?」
「ああ……わかった」
「バッチリ、キメて来なさいよ!」「うんうん♪」
彼女から告白の返事を応援されるってどうなんだろうか…。
まぁ…あの時同様、話し合いで解決するならそれでいい。
「…わかった」
その後、久しぶりに3人で寝た。
でも、2人共なんだかんだ言って乗り気じゃないのか、ハグ以上の事はしなかった。
そして翌日。
「じゃ…行ってくるね…?」
「うん。気を付けてね!」
「本当に…良いのか…?」
「昨日決めたでしょ?今までとあんまり変わらないなら良いって」
「ああ…そう…だな」
「早く行ってきなさい?帰ってきたら私たちの相手してもらうわよ?ウフフッ」
「お、おう…」
「早く帰ってきてよねっ!」
「わかった」
「じゃ、行ってきます」
『頑張れー!』
やっぱ、気が進まねぇなぁ…。
はぁ…昨日あんなに泣かしたのに、どの面下げて…それに、なんて言えば良いんだよ…。
などと考えながら、重い足取りで永遠亭へ向かった。
はぁ…今日はもう1話いける…かな?
濃密な1話を書いてみたいよ…でも無理よねw
あやややや〜……。