東方のちびキャラのカットイン、もうPlayストアで配信されてないんですね…画面が寂しいです。
それでは…どうぞ。
復活した易者を助け出した次の日。
俺は、今日も今日とてレミリア達と話し合いだ。
しかしそれはもちろん、永遠亭へ行くまでという限られた時間の中で、である。
魔界へ行く方法は決まった。しかし、人数とそのメンバー、日付けなど決めなくてはならない事は沢山ある。こちらが主催するのだから、率先して物事を決定せねばいけない。主催とは、なんとも面倒臭いものだ。
レミィ「はぁ〜…ダッル…」
机に突っ伏して腕を伸ばすレミリア。
この「ダルい」という言葉は、暑さからくるものではなく、この話し合いに対しての発言だった。
フラン「お姉様リタイア?じゃあ、エスカルゴと私と霊夢の3人で行こっ♪」
レミィ「誰がリタイアよ…。メンバー決めるのがメンドイのよ、候補が多くて。多過ぎてはダメ、少な過ぎてもつまらない。難しいわねぇ…」
パチェ「それはわかるけど、言い出しっぺがそれじゃあダメよ、レミィ」
レミィ「パチェまでぇ〜…」
候補は、俺の子供たち8人、嫁彼女友人合わせて6人、合計14人も候補が居る。
レミリアが聞いたところ、咲夜さんと弦月姫達も魔界への旅行を希望したらしいのでこうなった。
確定枠は、レミリア、フラン、俺、霊夢だ。
確定と非確定合わせて20人。これでは多過ぎる。
戦うにしても戦わないにしても、統率力の無い者が先導するのだから、こんな大人数では危険だ。
カルゴ「それじゃ人数は10人にしよう。確定枠の俺たちを合わせて10人だ」
レミィ「それ位なら丁度いい…かしら。って事は14人から6人選べばいいのね?」
カルゴ「そゆ事。…フランはどう思う?」
フラン「さーんせー。6人ならすぐ選べそうね」
カルゴ「ああ。…あっ、そうだ」
姉妹「?」
カルゴ「ちょっと、紙とペン持ってくるわ」
そう言った瞬間、時が止まった。
姉妹とパチュリーは瞬きを止めて、微風によってなびいていた髪や、紅茶の水面も動きを止める。
咲夜さん…もしくは弦月姫の仕業だ。
カルゴ「おっ」
無音の世界の中でも僅かな気配を察知した俺は、図書館の入口を見る。そこには紙とペンを持った我が娘、弦月姫が居た。
弦月姫「紙とペンです、お父様♪」
カルゴ「サンキュ、弦月姫♪」
弦月姫「いえ♪」
にこやかに短めの会話をして、弦月姫は仕事へと戻っていった。弦月姫が図書館を出た直後、時が再び動き出した。
レミィ「もう持ってるじゃない」
カルゴ「今、弦月姫が持ってきてくれたんだよ」
レミィ「そうなの。相変わらず気が利くわね」
カルゴ「ま、俺と咲夜さんの娘だしな♪」
レミィ「そうね」
どーして俺の声が図書館の外まで聞こえんだ…?
そういえば、レミリアが咲夜さんを呼んだ時も、そばに居るわけじゃないのにすぐ現れるよな。
ま、考えないでおこう。「この幻想郷では常識に囚われてはいけないのですね!」だ。
メタいことは考えちゃいけない。
それに、わからないからこそスゴいと思える…。
時を操るだと?ワケが分からん。でも、スゲェ。
レミィ「そんなに紙を睨んでどうしたの?」
カルゴ「えっ?……睨んでた?」
レミィ「ええ。結構怖い顔で。考え事?」
カルゴ「そんなトコ。色々考えたい事があって」
レミィ「ふぅん…」
レミリアの心配を軽く受け流し、紙にゴリゴリと線を書き入れながら、尚も考えを深める。
やっぱり、説明つかない方がすごいって思えるんじゃねーかな…。外の奴らは何でもかんでも解明解明解明解明、なんでも解明したがる。
神秘的なものを神秘的なものとして捉えない。
想像力の欠片もねぇよ。…いや、それは俺もか。
スペル考える時にまず考えちまう事が“原理”だ。
《こうすればこうなるから、それを更にこうした結果、このような反応を見せる》
…大体の場合は、こう考えてしまう。
15年も幻想郷で暮らしていても、外の考え方は、未だに抜けはしない。まるで、遺伝子に刻まれているかのように…。
根強く、しつこく…俺を解き放ってくれない。
一時期だけど、闇堕ちしてたあの時…。あの時はヤケクソになっていたから、原理もクソも、全く考えやしなかった。
その結果、そこそこ強いスペルができた。
あの時くらい思い切れたら…と思うんだが、意識してしまうと全てがおじゃんになるんだ。
心を無にするために「無になる、無になる…」と念じていては無になれないのと、理屈は同じだ。
変に意識していては、成長は見込めないんだ。
カルゴ「はぁ…」
フラン「どしたの?」
カルゴ「ううん、なんで────」
なんでもないと言いかけて、ふと脳裏に、小さな疑問が過ぎった。
カルゴ「フランってさ。スペルを考える時って、原理とか考えてるか?」
フラン「えー?そんなの考えないよ。思った事をそのまま形にしてるだけだもの。だから、手加減しようとしたら手加減できるんじゃん?」
手加減は出力の調整でも可能なワケだが…。
なるほど、フランはこのようにしてあのスペルを考案してきたのか。何だか色々と納得がいった。
カルゴ「パチュリー様…と、レミリアは?」
パチェ「スペルの制作って原理を考えるものでも無いんじゃないの?私は魔法使いなワケだけど、そもそも魔法って説明つかないでしょ?」
レミィ「エネルギーを弾や槍…何かの形にとか、その程度の事はたまーに考えるけどね。そんな事考えてちゃつまらないでしょ?せっかく、思った事を形にできる力があるんだから、もっと自由に生きましょ?不自由では長寿でも損するだけよ」
カルゴ「ふむ…」
思った事を形にしてきたつもりだったんだがな。所詮は、つもりになってただけか。…もしかして俺って…何も考えない時の方が強いんじゃ…?
いや、そうに違いねぇよ。強敵に勝つ時とかって大体狂気を解放してる時だもん。
まぁ、解放しても考えはするけどさ、身体と心の動きがズレるんだよな。何となくそう感じる。
カルゴ「そーか。つまり、余計な事を考えなきゃいいんだな。納得だぜ…」
レミィ「…なんでもいいけど、書きものする時はちゃんと考えなさい。紙が真っ黒よ」
カルゴ「え…あっやべ」
レミリアに言われてやっと気付いたが、紙はペンのインクによって黒く染ってしまっていた。
幼稚園児が、グルグルと何重もの丸を書いた様な滅茶苦茶な図形が出来上がっていた。
カルゴ「裏は…あぁぁ…」
裏側にはインクが滲んでいて、もはや紙は使い物にならなくなっていた。A 4程の紙でたった1枚とはいえ、勿体無いことをしてしまった。
するとまた時が止まり、今度も弦月姫が全く同じ紙を持ってきてくれた。気が利きすぎるほどだ。
弦月姫「その紙は捨てておきますね」
カルゴ「いいよ。有効活用出来るかもしれん」
弦月姫「黒い紙で一体何が出来ると?」
カルゴ「まぁまぁ。弦月姫の作ってくれた四次元空間は容量無限だからな、ここに入れておくさ」
弦月姫「ふふっ、わかりました♪」
そして今度もまた、弦月姫は図書館を出ると同時に時の流れを再生させた。一方で俺は、本を読むフラン、ダラけるレミリア、魔法式を書いているパチュリーをよそ目に、今度こそ、紙に図を書き入れていく。
カルゴ「よっしゃ出来たァ!!」
パチェ「うるさい」
10数分かけてやっと図を書き終えた俺は、椅子に深く座り直して大きく息をつく。
レミィ「お疲れ様。あら、定規使ってたのね」
カルゴ「フリーハンドでこんなのは書けないさ」
と苦笑を漏らしながら図を他の2人にも見せる。
↑リーグ戦表(大人用)
↑リーグ戦表(子供用)
パチェ「なるほど、リーグ戦を行うのね」
カルゴ「ええ。これで一番勝率が高かった者を、まず選んで…。子供が8人、大人が6人なので、選ぶのは子供が4人、大人が2人ですかね?」
パチェ「子供が4人…か。大人との人数差的にはそれがいいのかも知れないけど、安全面の方ではどうなのかしら。囲まれた時とかを考えてみて。少し危なくないかしら?」
カルゴ「…ですね。なら、3人ずつにしますか。それくらいなら俺でカバー出来るでしょう」
レミィ「私もいるわよ」
フラン「私もね。皆に何かあったら大変だもの、囲まれた時は、私たちもしっかり援護するわよ。もちろん、囲まれなくともね」
カルゴ「…ああ。ありがとう」
それからしばらく、リーグ戦をするにあたってのルールをまた4人で話し合って、選考会の日時も決定できた。肝心の本番は、選考会の次の次の日あたりが良いという意見にまとまった。
カルゴ「それじゃー、選考会の時にな」
レミィ「ええ」
フラン「うんっ!」
各地への選考会の通達を終え、彼女らへの報告を済ませた俺は、本日寝泊まりする場所へ向けて、大きな翼を広げて飛び立った。
一体誰が勝ち残るだろうか。アイツは残るのか、という僅かな期待を抱えて。
話としてはあまり進展しませんでしたね。
カットインが消えて、少しモチベが下がっているのかもしれません…。