※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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見知った人物が魔界に…?

ルイズを(理不尽にも)撃破した俺達は、魔界の扉を開けて魔界に入った。空は紅く輝いていて、夕焼けを彷彿させる空模様だ。

昼間なのに空が赤いとは、変な感じがする。

空気は、幻想郷の空気の方がいい。

しかし、何故だろうか。見慣れなくて、普段ならソワソワとしていてもおかしくないというのに、心は静まり返っていた。

 

レミィ「やっと来たの?」

 

霊夢「遅い」

 

カルゴ「へいへい、所詮俺はビッケですよーだ」

 

遅いと言ったって1分も遅れていないのだが。

10数秒の差で、一体何を言っているのだろうか。

 

レミィ「それにしても、なんか落ち着くわね」

 

フラン「そうね〜」

 

魔界の景色を目を細めて見回しながら、吸血鬼の姉妹は大きく息を吸う。やはり落ち着くらしい。

 

咲夜「そ、そうですか…?私は逆に落ち着かないのですが…」

 

霊夢「落ち着かないわね」

 

同じく吸血鬼の咲夜さんと霊夢は落ち着かないと言う。この違いは一体何なんだろうか。先天的な吸血鬼だからか?違う。俺は後天的な吸血鬼だ。

それとも単なる個人差だろうか。

 

レミィ「エスカルゴはどうなの?落ち着く?」

 

レミリアの問いに、他の3人の吸血鬼もこちらを見る。俺はその問いに黙って頷いて答える。

 

レミィ「ほら、やっぱり落ち着くのよ。私達悪魔の聖地だからかしら?」

 

魔理沙「魔法の聖地でもあるんだぜ!確か」

 

カルゴ「ほー…初めて知ったな」

 

そんな話をしていると、巫月が裾を引っ張る。

 

巫月「ねーね、どこ行く?」

 

カルゴ「どこ行くったって…どこに何があるのかまだわからないんだぜ?」

 

巫月「そっかー…。…あれ?エスカルゴ…」

 

カルゴ「ん?」

 

霊愛「囲まれてるよ、私達」

 

霊愛の言葉でようやく気が付いたが、俺たち魔界旅行者を囲うように、鬼のような妖怪がたくさん現れていた。鬼のような…というより鬼だ。

紫色の体色に赤い目、ゴツゴツした棘付き金棒を持っていて、頭頂部には1本の短めの角が生えている。絵に描いたような鬼だ。

 

カルゴ「わーぉ…。鬼?ゴブリン?…鬼か」

 

レミィ「どっちでもいいわ。倒しましょ」

 

フラン「そーね」

 

倒す気満々のレミリアは真紅に輝くグングニルを出し、フランは巨大な炎の剣を出現させる。

 

カルゴ「しゃーねー、やるか。雷武器『雷鎚』」

 

霊夢「殺気がすごいわ。みんな、用心して!」

 

霊愛「もうっ、面倒臭いなぁ!」

 

俺はウォーハンマーをモチーフにした武器を出現させて、霊夢達母娘はお祓い棒と御札を構える。

 

魔理沙「いっちょカマしてやるぜ!」

 

咲夜「普通のナイフしか無いけど大丈夫かしら」

 

文「念の為に力は温存しますかね」

 

魔理沙はニヤリと笑ってミニ八卦炉を、咲夜さんはキラリと輝く材質不明のナイフを、文は団扇を構え、臨戦態勢に入る。

ほかの娘達は、と巫月と穹を見ると────。

 

巫月「穹、援護お願い!こんな奴ら、すぐにでもぶっ飛ばしてやるんだから!」

 

穹「もちろんです、姉上!」

 

この分なら大丈夫だろう。昨日の昼間、武器同士を組み合わせて発射する混合武器シリーズも教えたし、安心して良い…はずだ。

 

鬼「クヒヒヒ…地上人……美味ソウ…」

 

鬼「シカモ中々ノ上玉……!」

 

カルゴ「…!」

 

コイツら、2つの意味で食おうとしてる!?

 

レミィ「不愉快ね。消えなさい」

 

フラン「みんな死んじゃえ」

 

不快感を露わにしたレミリアは槍で鬼達を屠り、フランは炎の剣を振り回して鬼たちに攻撃する。それを見た俺達も、吸血鬼姉妹に続いて、怯んでいる鬼達に攻撃を仕掛ける。

 

カルゴ「つ、ぶ、れ、ろォォォッ!!」

 

鬼「プギャッ」

 

高々と戦鎚を持ち上げた俺は、容赦なく鬼たちを頭から叩き潰す。俺の女を取って食おうとしたら全員死刑だ。勿論、娘も俺の女枠に入っている。当たり前だよなぁ?

 

霊夢「倒しても倒しても出てくる…!コイツら、ゴキブリなの!?『封魔針』!!」

 

霊愛「気持ち悪いこと言わないでよ、お母さん!霊符『夢想妙珠』!!」

 

魔理沙「恋符『マスタースパーク』!!!」

 

巫月「誰にも私達は食べさせない!月に代わってお仕置きよ!混合武器『雷刀&雷銃』!!」

 

穹「『加速』!!」

 

穹は巫月に触れて、巫月の発射物を全て、音速を超えるほどの速度にする。ここまで来るともう、スペルカードルールなどガン無視だ。

俺ですら目で追えなくなる速度だ。

 

カルゴ「どっせぇええええいッッ!!」

 

巨大化させた戦鎚を地面へと振り下ろし、大地を揺るがせ、地震を起こす。

 

鬼「ナッ、ナンダァ!?」

 

霊夢「ったく、無茶するわねぇ…!みんな、一気に叩くわよ!!」

 

魔理沙「いくぜぇぇ…!」

 

レミィ「はぁぁぁ…!」

 

巫月「いっくよー!!」

 

そして、全員のスペルカードがヒットした鬼たちは、欠片も残さずに消え去った。

少しやりすぎ…かと思うが、仕方ない。

 

巫月「ふー…。あれ、みんな消えちゃった?」

 

穹「そ、そうみたいですね…」

 

霊愛「別に、妖怪殺しなんて日常茶飯事だし」

 

レミィ「あんな下賎な輩に襲われたら……ねぇ?殺すしか無いわよね?」

 

フラン「うんうん」

 

カルゴ「やられたらやり返す。倍返しだ」

 

魔理沙「倍返し…ははっ…。ま、命が危なかった訳だし、これは仕方ないか」

 

咲夜「ですね」

 

文「エスカルゴさんの新しい武器が見れて、私は満足です♪」

 

霊夢「ほら、観光はこれからよ。行くわよ」

 

妖怪殺しをずっと続けている霊夢は、鬼を倒したことなど気にせず、観光を続けようと言う。

流石の図太さだ。

 

カルゴ「巫月、大丈夫か?」

 

巫月「ん?何が?」

 

この調子なら、巫月も大丈夫だろう。生来の妖怪としては、これが普通なのだろう。そりゃ、捕食のために人間を殺して、その度に罪悪感に陥っていてはキリがない。

 

カルゴ「いや、何でもないよ。よくやったぞ」

 

巫月「えへへっ♪」

 

頭を撫でて褒めると、翼を小刻みに動かし、顔をほころばせて喜ぶ。同様に、援護を頑張った穹もしっかり褒める。

 

カルゴ「霊愛、よくやっ…」

 

霊愛「みんなの前で撫でないでよ恥ずかしい」

 

カルゴ「Σ>─(´・ω・`)→」

 

パシッと手を跳ね除けられた俺は、精神的に結構な大ダメージを負う。

 

霊夢「あ、エスカルゴ死んだ」

 

カルゴ「死んでねーよ…」

 

すると、ガシッと俺の肩を掴み、顔を寄せてきた霊夢。あまりに急なことでビックリしてしまう。

 

霊夢「あのね、霊愛の性格わかってる?あの子、多分ツンデレってヤツよ?わかんないけど」ボソッ

 

カルゴ「…で?俺にどうしろと」

 

霊夢「後で誰も見てない時にやるのよ。11年間も育ててきてまだわかんない?」

 

カルゴ「だって最近だもの…。霊愛がツンツンとし始めたのって…。父ちゃん泣いちゃうよ…」

 

霊夢「だからあんたは鈍感なんだってばっ!いい加減、この程度は察せるようにしなさいよね!」

 

カルゴ「はぁい…」

 

魔理沙「ボソボソ何言ってんだお前ら」

 

霊夢「ちょっとね」

 

魔理沙「…?」

 

文(こりゃあ…霊愛ちゃんが思春期に入ったら、色々と大変そうですねぇ…)

 

霊愛「フンッ…人の気も知らないで…。お父さんのバカ…///」

 

 

 

それからしばらく歩き、街中に来た。

襲われたら適当にノす。街中でも、襲われるのはあまり変わらなかった。おかげで住人達には警戒されまくっているが、そんなのはどうでもいいと言わんばかりにズンズン進んでいる。

そして、ルイズのカバンを見た時に感じていた事だが、魔界の方が幻想郷や地底、冥界よりも文明が発達しているような気がする。

何故そう思ったかというと、チラホラではあるが「○○会社」というのを見かけるからだ。

会社なんて、幻想郷では聞いた事がない。地底や冥界などの、他の世界でもだ。

天子の居る天界…は、多分無さそうだ。

会社なんて言葉を見かけるのは随分久しぶりだ。

 

霊夢「さすがに襲われまくりで疲れたわ」

 

カルゴ「だな。襲うのはともかく、彼女ら以外に襲われるのはごめんだぜ」

 

霊夢「…何考えてんの?あんた…///」

 

カルゴ「ん?戦闘についてだが?…あぁ、霊夢はアレの方を考えてるのか」

 

霊夢「あ゙?」

 

カルゴ「黙ります」

 

魔理沙「はは…なーに言ってんだか、コイツら」

 

巫月「私は襲っちゃダメなのー?」

 

カルゴ「ん…巫月ならイイぞ、いつでもこい!」

 

そんな普通の会話をしながら、魔界人たちの視線を感じつつも町中を歩いていると、目の前に1人の少女が現れた。

 

???「そこまでよ!」

 

カルゴ「ん?」

 

その少女は大きな本を抱えるように持っていて、金髪のショートヘア、青のリボンを着けている。金色の瞳で、青と白のドレスを着ている。

 

???「なんでここの人達に酷いことするの!?もうやめてっ!悪いことするなら帰って!」

 

カルゴ「とは言ってもなぁ…。襲われたからやり返してるだけなんだが」

 

魔理沙「てかお前……アリスか?」

 

カルゴ「!」

 

そうだ。この子は、何となくアリスに似ている。

過去に来てアリスの子供の姿を見ているようだ。

 

アリス「え…なんで私の名前がわかるの…?」

 

本人も目を丸くしているらしい。

同名…もしや魔界とは、過去の世界なのか?

 

魔理沙「はははっ…こりゃあ驚いた。なぁ、何でアリスが子供になってこんな所にいんだ?」

 

アリス「? 私、元々子供よ?」

 

魔理沙「いやいや、私の知ってるアリス・マーガトロイドはもう立派な大人だぜ?」

 

アリス「……!私、アリス・マーガトロイドじゃないもん!」

 

魔理沙「へ? でもさっき、アリスって…」

 

アリス「私はアリス…ただのアリスよ!」

 

魔理沙「ほう…つまり同名なのか。こりゃあ失敬失敬。さて、お前は私らをどうするつもりだ?」

 

アリス「悪い事するから、私が倒す!もしも私が勝ったら、魔界から出てって!私が負けたら……煮るなり焼くなりすればいい!」

 

カルゴ「…10人の中で誰と戦うつもりだい?」

 

今まで俺らを襲ってきたのは、一貫して低級の鬼のような妖怪達だった。だから(ルイズ以外の)一般の魔界人には全く手を出していないのだが…こうなったらしかたない。

 

アリス「えっと…そこの兎!代表として、今すぐ私と勝負よ!」

 

巫月「えっ、私?……エスカルゴ、行ってきてもいい?あの子倒したい」

 

カルゴ「良いけど殺すな。あの子はさっきまでの鬼たちとは違うからな」

 

巫月「わかってるよ」

 

巫月が列から出て、アリスと正面から向き合う。

俺と霊夢で、後ろの皆に下がれと促す。

 

穹「あの、父上。写真撮っても良いですか?」

 

カルゴ「戦いの記録として残してはおきたいが…やめておこう。あの子の出方を見てからだ。初めての相手だから、どういう技が来るかわからん」

 

文「なら、私がやりましょう!」

 

カルゴ「…お願い」

 

穹「んなっ…なぜ母上に!?」

 

カルゴ「こんな危険な事、穹にはやらせられないからなぁ…。もう少し大きくなったらな」

 

文「あやや〜…?私にはその危険な事をやらせて良いと…私がどうなっても、良いということなんですかね…?」

 

カルゴ「えっ!?…あー…子供にはまだ早いって事だよ!うんうん!」

 

文「なら良いんですがねぇ…」

 

 

 

アリス「いくよ!」

 

巫月「来なさい!返り討ちにしてあげる!」

 

大勢の魔界人、そして俺たち地上人たちの見守る中で、幼い子供2人の戦いの火蓋が、切って落とされた。




あまり長くすると今以上にダラダラになるので、一旦切上げます。いやはや、次の話を書き始めるのに時間を置くとクオリティ下がりますね。


アリス・マーガトロイドとアリスは同一人物?
神主が同一人物と発言してる?
知らんな。
※いつものように、「知っててわざと」なので、そこに関してのツッコミは無しで(汗
他になにかあれば遠慮無く。

「ただのアリス」というのは、リヴァイのセリフから取りました。
ケニーに「ただのリヴァイ」と名乗ってたので。
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