レミィ「くっ…結構やるじゃない…!」
ユキ「そっちもね!」
4対2の戦いが始まり、およそ10分が経過しようとしていた。戦況は五分と五分。実力はほぼ拮抗していた。幻想郷の実力者4人とまともに戦えるとは、この2人はかなりの強者だと思う。
しかも、戦うと宣言してからは、ダダ漏れの殺気を隠そうともしていない。アリスの母親からは、殺しても構わないなどと言われているのだろう。
娘が、こんな敵とも渡り合えている事が嬉しい。
こんなことを誰かに言ったら親バカだと言われるだろうが、巫月、霊愛はもう、幻想郷の実力者の仲間入りだと思う。
まず、魔理沙は実力者だ。そこは間違いない。
その魔理沙に、この2人は安定して勝てている。
相性というのもあるだろうが、今の巫月と霊愛に勝てるのは、少なくとも勇儀さんレベルの者だ。
勇儀さんレベルなんて、そうザラには居まい。
俺の中では、魔理沙と互角に戦えたら実力者だと位置付けている。だが、そう考えたら、弦月姫と霊麗も入るだろうか。きっとこれからの異変は、楽に片付けられるに違いない。
尚、茜の本気は見た事がないので除外している。
レミィ「あんたらの弾幕、まるで遠慮というものが感じられないわねぇ…!どれもこれも殺傷力を高めてある感じで…!」
ユキ「逆になんであんたらは手加減してるのよ?手加減して負けるよりも、本気出して勝った方が良いでしょ」
レミィ「私たちの世界ではねぇ、しっかりとしたルールがあるのよ。決闘はあくまでもお遊びで、殺し合いじゃあ無いっていう!」
ユキ「呆れるルールね。魔界ではそんなルールは通用しないから、死んでも恨まないでね?」
レミィ「それはこっちのセリフよ!フラン、もう本気出しちゃいなさい!」
フラン「もっちろん、そのつもり!」
フランの本気と聞き、俺と魔理沙はギョッとするが、どうやら「きゅっとしてドカーン」では無いらしく、普通にスペルカードの詠唱をした。
フラン「禁忌『フォーオブアカインド』!!」
4人に分身するフラン。
これを見た2人は、目を大きく見開いて驚く。
ユキ「分身するなんて聞いてないんだけど!?」
フラン達「言ってないもん!キャハハハハハ!」
ご愁傷様…ユキ、マイ。
こうなったらもう、君たちに勝ち目は無いよ…。
ダラダラと勝負を続けたのが運の尽きだったね。
フラン1「禁忌『クランベリートラップ』!」
フラン2「禁弾『スターボウブレイク』!」
フラン3「禁忌『禁じられた遊び』!」
フラン4「秘弾『そして誰もいなくなるか?』」
完全に力押しだ。さすがフランと言えよう。
そして、それを合図に、レミリアが声をかける。
レミィ「今よ、畳み掛けなさい!神槍『スピア・ザ・グングニル』!!」
咲夜「奇術『エターナルミーク』」
巫月「幻惑『
7人分のスペルが一気に炸裂し、不可能弾幕などよりも更に鬼畜な弾幕となり、ユキとマイの2人に向かってゆく。
ユキ「ヤバイヤバイヤバイヤバイ!!何よ、この圧倒的物量!?バリア張るよ、マイ!!」
マイ「わかった!」
力を合わせてバリアを張る2人ではあるが、その決死のバリアさえ、7人ものスペルを受け止めるには至らず、2人は全身に被弾してしまう。
ユキ「…くっ……まさかこんな…子供に……」
レミィ「子供に見えたかしら。こう見えても私、515歳よ」
フラン「510歳〜♪」
巫月「12歳!」
咲夜「……」
めっちゃ若くて綺麗だけど、咲夜さんは多分俺と同じくらいの年齢だろうな…。知らんけど。
マイ「……」
ユキ「…だからって……まだ、負けてない!まだ戦えるんだからね!!」
レミィ「しつこいわねぇ…。やるわよ、フラン」
フラン達「はーいっ!」
姉妹「紅魔符『ブラッディカタストロフ』!!」
レミリアがナイフ弾、フランたちが大量の大玉を発射して、今度こそ、ユキとマイの意識を完全に刈り取った。
アリス「まさか、ユキさんとマイさんに勝てるだなんて!すごいです!」
戦いを終えた俺たちは、アリスの家・パンデモニウムに行くついでに、ユキとマイの2人もそこへ連れていくことにした。俺がユキを、咲夜さんがマイを運んでいる。
レミィ「攻撃力は高かったけど、耐久力がまるで無いわよ、あの2人。フランのスペルで、すでにガタガタだったからね」
フラン「そーそー♪ 私たちが特に強いって訳でも無いからね〜」
アリス「えっ…あなた達より更に強い方が…?」
レミィ「…普段はにこやかだけど、本気の戦闘になれば、アイツの上に立てるやつは…そう居ないでしょうね」
そう言って、ちらりと後ろを振り返るレミリア。
その視線と俺の視線がバチッとぶつかると、フッと意味ありげに笑ってみせた。
アリス「強い方ばっかりなんですね〜…。あぁ、やっと見えてきました。あの大きな建物が私の家です!」
そうアリスが指差した先には、黒塗りの高…じゃなく、黒塗りの大きな建物があった。
大地の色も、その建物がある所と今俺たちが居るところでは色が違う。どうやら境は近いらしい。
アリス「この先は飛んでいきましょう。その方が歩くより速いですから!」
魔理沙「おっそうだな」
アリスと巫月を先頭に飛んでいき、遂に、大きな門の前に到着した。紅魔館よりも、ずっとずっと大きい建物だ。
すると、玄関が開き、ロングの金髪で赤い半袖のメイド服を着ていて、胸元には黒い紐を蝶々結びにしている、綺麗なメイドが出てきた。
??「アリス様…その方々はもしや…」
アリス「魔界で暴れてたっていう侵入者の人達。お母さんに会わせて、ちゃんと話をしたいの」
??「…わかりました。お入りください」
初対面の時の咲夜さんの様に自己紹介をするワケでもなく、あくまでもアリスとだけ話をし、中に入るよう誘導する。訝しんで中に入るのを躊躇っていると、アリスが「ワナとか無いから大丈夫!」と言ってくれたので、覚悟を決めて中に入る。
パンデモニウムの中は見た目通りでとても広く、ルビンの壺の絵柄をあしらった床が所々にある。一面にではなく何故所々なのかはツッこまないでおこうと思う。
魔理沙「…随分歩くな」
カルゴ「ああ…。なんかヤバそうだな」
建物の中をしばらく歩き、大きな扉の前に出た。メイドは重そうなそれを開き俺たちを誘導する。ペコリと軽く頭を下げ、部屋に入る。
そこには、赤い衣を纏って、白銀色の髪を左上でサイドテールにしている、ロングヘアーの女性が1人でポツンと佇んでいた。
??「神綺様。アリス様と、ここまで辿り着いた侵入者達を連れて参りました」
神綺「ありがとう、夢子ちゃん。アリスちゃん、なんでその人達と居るのかしら?」
アリス「あのねお母さん、この人達にも、暴れた理由があったんだよ!それでね、(ry」
と、アリスはまたも説明をしてくれる。
この3人の会話から察するに、アリスの母親は、神綺といい、金髪ロングのメイドは、夢子というらしい。そして、このアリスはお嬢様らしい。
神綺「そう…。事情はわかったわ。でも、魔界で暴れ、人民を傷付け、殺したのは事実なのよね。ならばその罪は償ってもらわないと、あなた方を地上へ帰すことはできません」
魔理沙「…最初に襲われたのはこっち側なんだがなぁ。私らにどうこう言う前に、まず下っ端共の教育、躾をした方が良いんじゃないのか?」
レミィ「いや、それより…名乗りもせずに上から目線で色々言われるのはムカつくわね、はっきり言って。この私を誰だと思ってるの?」
神綺「あぁ、名乗りもせず失礼しました。…私は神綺。魔界に存在する全てのものを創り出した、創造神です」
カルゴ「ッ!?」
【悲報】次の相手、万物の創造が可能なチート。
フランのせい(笑)で、「禁」の字がゲシュタルト崩壊しちゃいましたwww