神綺「さぁ…かかってきなさい、侵入者たち」
手を広げ、臨戦態勢に入る神綺。特に構えのようなものは見せない。もしかすると、創造物だけで戦うというのだろうか。
魔理沙「言われなくとも!」
霊愛「さっさと終わらせるから!」
カルゴ「紅眼『吸血鬼の本質』!武器は…んー…雷武器『雷刀』!」
魔理沙は星型弾幕を放って、霊愛は御札を神綺に投げつける。霊夢は霊力弾を放ち、俺は刀を作り弾幕と共に神綺の懐へと飛び込む。
神綺「真っ直ぐ突っ込むだけでは勝てないわ」
すると、俺と神綺との間の地面が盛り上がって、一瞬で小高い山を創造してしまう。危うく頭から衝突しそうになったが、ギリギリで止まることが出来た。
カルゴ「おいおいおい…山作りやがった…」
魔理沙「なんのこれしき!吹っ飛ばしてやるぜ!恋符『マスタースパーク』!!」
カルゴ「危ねっ!?」
魔理沙のマスパが俺の身体を掠め、山にぶつかるなり粉微塵にして吹き飛ばす。
カルゴ「うひゃあ…壮観だぜ…」
確か、マスパの最大火力は山一つ焼き払うほど。でも今見たのは更に威力が上がってるような…。魔法使いになり、強くなったからだろうか。
焼き払うというか粉微塵なのだが…。
神綺「まさか、一瞬で壊されるなんて…」
魔理沙「おい霊夢!今日ばかりは、ルール無視で構わんよな!?」
霊夢「ここは魔界だからね!不可能弾幕でもなんでもやっちゃいなさい!」
魔理沙「よっしゃあ!久しぶりにやってやるぜ!恋符『マシンガンスパーク』!!」
神綺に向けて、マスパを三連続放ち、細かい弾幕をも飛ばす魔理沙。確かにあれは不可能弾幕なのかもしれない。だが神綺は、その都度壁や小山などを作り、攻撃を受け流している。
魔理沙「クソッ、キリがないぜ…」
霊愛「壊した瞬間に新しいの作るから…畳み掛けても大して効果なし…」
カルゴ「無尽蔵かよ、クソ…」
神綺「これが神よ」
攻撃がまるで意味を為していない事にやるせなく感じている俺たちに、神綺は「これが神」などと言い放つ。創造神の恐ろしさを思い知った。
だが、それで引く俺たちではない。
カルゴ「創造神だろうと何だろうと、俺らの方が上だから俺らが勝つ!禁弾『降り注ぐ厄雷』!」
神綺「ふん、生意気に!槍なんか降らせた所で、私には届かない!!」
分厚く、空中に浮かぶ巨大な屋根を作った神綺は俺の降らせた槍を受け止め、完璧な防御をする。
霊夢「あんたの方が生意気よ!所詮神のくせに!幻想郷にはねぇ、神なんかより優れたヤツらが、ゴロゴロ居んのよ!!」
神綺「神より優れた?思い上がりも甚だしいわ!これでも喰らいなさいっ!」
すると、地面がズゴゴ…と持ち上がり、土造りの巨人が生まれた。そして俺たちの姿を見るなり、地面を踏み鳴らして襲いかかってくる。
魔理沙「この程度のゴーレム、即破壊だ!」
再びマスパを放ち、ゴーレムに攻撃を加えるも、ゴーレムには傷一つ付きはしなかった。
神綺「私の力をたっぷり注いであるから簡単には壊れないわ!」
カルゴ「ならばこれでぶっ壊す!暴走『オーバードライブ』!………ア゙ア゙ァぁ゙アぁあア……」
神綺「っ…気配が…」
カルゴ「『きゅっとしてドカーン』!!」
手に集めた“目”を潰すと、俺に向かって拳を振りかぶっていたゴーレムは爆発四散してしまう。
この能力には神綺も目を見開く。
神綺「いっ…今、何が…!?」
魔理沙「さぁ、何だろうな!不思議な不思議な、おとぎ話みたいな魔法でも使ったんじゃないか?恋心『ダブルスパーク』!!」
神綺「しまった────ッ!」
呆気に取られている神綺を不意打ちして、それを合図に霊夢も夢想封印を放つ。
霊愛「お父さん、複合スペルで決めよ!」
カルゴ「ちャンと俺ニ合わセろヨ!!」
霊愛「そっちが合わせてよ!」
タダでさえ膨大な力持て余してるっつーのに…。
全く、生意気言う娘だぜ。
霊カル「人鬼愛『封殺夢雷』!!」
霊愛の霊力と俺の霊力を合わせて、練り上げて、高密度且つ高威力な弾幕にする。そして今回限りは“不可能弾幕”というオマケ付きだ。
体勢を崩している今ならば、避ける事も創造する事もかなわない…はず。
神綺「まずい…!っ、うぅぅっ…」
痛みに顔を顰める神綺。魔界の神ということは、
神綺は“魔”の属性を持っていると思われる。霊力からしたら、格好のエサだろう。
ゲームのような言い方をすれば、弱点属性だ。
属性的にこちらが有利。このまま、力で押せる。
カルゴ「ハアあぁぁァッッ!!」
霊愛「ちょ、お父さん!?合わせてってば!これじゃ術の枠組みが崩れる…!」
カルゴ「今ならキメられるダろう!モう、全部を出し切るンだ!」
霊愛「もうっ、しょうがないなぁ!全部使い切るから、あとは任せるからね!(ったく、テンションアガるとこれだから困るよお父さんは…!)」
カルゴ「オウッ!!」
俺は、霊愛共々力を最大限に上げ、全ての霊力を使い切るまで弾幕を放ち続けた。しかし、神綺もただやられるばかりではない。
神綺「創造するのもダメ、避けるのもダメなら…相殺するまでよ!!」
神綺も負けじと高密度な弾幕を発射する。霊夢や魔理沙、霊力を使い果たしてしまった霊愛と俺も回避行動に入る。不可能弾幕という程でもないがかなりの高密度だ。
神綺「もう…力を出しますよ…!」
4人「───ッ!?」
諏訪子《ちょちょちょ、待って!それ以上に力を上げたらまずいんじゃないの!?》
神奈子《創造神…これ程とは…》
早苗《神よ…どうかエスカルゴさんたちをお守り下さい!》
カルゴ《神が神に祈ってどーすんだよ…》
魔理沙「なんだ、ありゃあ…!」
「力を出す」と宣言した神綺の背中からは何と、白い翼が3対…6枚生えてきていた。天使の様なフワフワした翼ではなく、まるで悪魔のそれだ。そして翼が生えたと同時に、神綺から感じられる力が急激に強まった。神の本気という所だろう。
霊愛「お母さん、お父さん、魔理沙!私もう霊力尽きたから下がるよ!」
カルゴ「わカッた!」
霊夢「回復したら戻ってきなさいよね!その前に終わるだろうけど!」
魔理沙「あとは私らに任せな!」
神綺「力を増した私に、3人で立ち向かうって?ふん、随分とまぁ舐められたものね!」
カルゴ「舐めテルのはどっチか…教えてヤるよ。堕心『暗がりへ身を落とす吸血鬼』」
魔理沙(っ……苦手なんだよなぁ…闇の力を使う時のエスカルゴの雰囲気…。こっちの心まで闇に侵食されてく様な感覚に陥るぜ…)
霊夢(何度見ても、闇の力は嫌ね…。妻として、本当だったら使うのを止めさせた方が良いのかもしれないけど…今はそんな事言ってられる状況じゃないわね…)
神綺(何かしら、あの黒いオーラは…。危険だと私の勘が告げてる…?嘘よ、そんなのは…。私が
カルゴ「フフ…ふ…フハハハ!!…潰す…皆ぶッ飛ばス…!もう俺ヲ止めルモのは何も無イ!!」
霊夢「ちょ、ちょっと…?」
魔理沙「なんか…ヤバそう?」
カルゴ「あっはははは!ひゃはははははっ!!」
壊れたかのように繰り返し笑って、腕を広げて、小さめのスキマを大量に発生させる。
カルゴ「禁光『完全無差別光線』!!」
開いたスキマに黄色と黒の縞々のレーザーを打ち込んでいき、スキマの出口を様々な場所に開く。
文(黄色と黒の縞模様…。いつか外の本で見た、踏切とやらに酷似していますねぇ。何となーく、離れたくなる色合いですね)
カルゴ「散れ!散レ!砕け散れ!消え去れ!こノ世界諸共、皆、消エてシまえぇぇぇええええ!」
叫びと同時に落雷、レーザー、威力は低いが弾幕が乱発する。それは神綺にだけではなく、霊夢や魔理沙、後ろで戦いを眺めていたフラン達の方にまで被害が及んだ。
魔理沙「うわっと!?お、おいコラ!こっちまで狙うんじゃない!」
霊夢「なんで!?完全に我を忘れてる…!コントロールできるようになったでしょ!?」
霊愛「お父さん!?キャッ!」
巫月「なんで!?どうして!?」
咲夜(くっ……銀のナイフさえあれば…!)
レミィ「元に戻りなさいエスカルゴ!!」
フラン「ごめんね……エスカルゴ…!きゅっ!」
カルゴ「フギッ────」
バァァァァァァン!!
目を潰され、呆気なく爆散してしまう肉体。
何事かとみんながフランを凝視する。
霊夢「ちょっと!?何やってんのよあんた!!」
レミィ「フラン!?あなたなんで壊───」
フラン「エスカルゴ言ってたもん!!万が一にも俺が暴走したら壊してくれって!!そうしたら、他のみんなに被害が行かなくなるからって!!」
霊夢「そ、そうだけど…」
攻撃する事を忘れて、フランの判断の早さに驚く一同。そんな中、今度は神綺が笑いだす。
神綺「ふっ…ふふふ…。あはははははっ!生意気言ったあとは仲間割れかしら?」
フラン「仲間割れなんかじゃないわ!これは元々言われてた事よ!」
神綺「へぇ〜…自分を殺してくれだなんて、彼は思い切った事を言うのねぇ…」
一同(あっ…)
カルゴ「死んでないんだよなー、これが」
神綺「!?」
復活した俺は神綺の背後に現れた。
当然、暴走も闇堕ちも解除されて、通常状態だ。
神綺「あなた、さっき爆発したはず…」
カルゴ「俺、ただの吸血鬼じゃ無いからねぇ…。知ってる?蓬莱人は、『今ある肉体が滅んでも、新しい肉体を好きな所に生み出す事ができる』んだぜ?…魔剣『妖魔雷霊剣』!!」
背中の剣を鞘から抜き払い全ての力を引き出す。それを高々と構え、次は非スペルの詠唱をする。
カルゴ「『風の傷』!!」
神綺「……ッッ!!!」
正面からまともに衝撃波を喰らった神綺は、声にならない声を上げ、後方に飛ばされる。
霊夢「やった!?」
魔理沙「やったか!?」
地面に仰向けに倒れる神綺を遠巻きに見て、喜びの声を上げる。それを見てほっとした俺も、剣を背中の鞘にカチャンとしまい込む。だが───。
神綺「…ふ…まさか私が、ここまで追い込まれるだなんて…完全に油断してたわ…」
口元に微笑を浮かべながら、服にまとわりつく埃を払いながらフラフラと立ち上がる。
なぜ、あの衝撃波を喰らって意識を保てるのか、という疑問が、俺にも霊夢にも魔理沙にも浮かんだが、すぐにその疑問は払拭された。
衝撃波を受ける瞬間に壁を創造して、ダメージを和らげたのだ。その証拠に、俺と神綺の間には、壁の残骸と思われる欠片が飛び散っていた。
神綺「もう……本気でいくわ…!」
一同「!?」
本気を出すという発言の直後、神綺の6枚の翼が黒紫色に変化してきた。その様子は大変禍々しく見え、これぞ“神”という感じがする。
諏訪子《あわわわわ…マズイよエスカルゴ!》
カルゴ《そんなのはわかるけど…倒さなきゃね》
諏訪子《逃げて!!超逃げて!!創造神なんかを本気にさせたら何するか本当にわかんないから!もし絶対倒せない死神を大量生産されたら…!》
カルゴ《その時はまた破壊するまでだよ》
と、その時。
諏訪子様との交信がブツッと切断され、頭の中にまた別の神が乱入してきた。太い声のあの神だ。
建御雷《おいお前!!なぜ創造神なんかと戦っているのだ!?何かやらかしたのか!?》
カルゴ《おい建御雷!なぜ乱入してくるのだ!?まだ呼んでいないぞ!?》
建御雷《器からとんでもない力を感じたから見に来たまでだ!!…中々、まずい状況らしいな?》
頭の中を覗いたらしく、瞬時に状況を理解した、建御雷。やはり、神は理解が早くて助かる。
そして、俺は雷神の器らしい。…なんだかなぁ。
カルゴ《もう少し戦ってダメそうだったら呼ぼうとしてた。…呼ぶ手間が省けたよ、タケちゃん》
建御雷《神との戦い…。何万年ぶりだろうか…!神代の頃より雷神として暴れてきたが…これ程の相手とは中々巡り会えなかった!肉体を貸せ!!我に戦わせろ!お前の力を、最大限に引き出してやろうぞ!》
カルゴ《殺さないのが前提だぞ?わかってる?》
建御雷《案ずるな!スペルカード戦でやるぞ!》
カルゴ《…ならいいや。憑依してよ》
建御雷《ふっふっふ…ふははははははッ!ならば降霊・憑依の呪文を唱えるのだ!》
カルゴ《へいへい…》
〜青年詠唱中〜
霊夢「ん…?」
魔理沙「エスカルゴの気配がまた変わった…?」
建御雷「フハハハハ!我、降臨!!」
ノリノリな建御雷は声を上げるが、周りの者は、ぽかんと口を開けているばかりだ。
霊夢「目が黄色…?いや、この気配は───!」
魔理沙「こいつ、バチバチ帯電してやがる!」
神綺「そ、その気配…神の気配!?…お前は一体何者だ!?」
神綺に存在、名を問われた建御雷は、その言葉を待ってたと言わんばかりにニヤリと口角を上げ、大声で名乗りを上げる。
建御雷「…我が名は
…八百万の神…武力に頼らない徳の軍神だッ!」
建御雷は略称で、武甕槌命がフルネーム…というカタチでやっていきます。
漢字が違うだろって?
理屈はあだ名や略称とかと同じですよ。
Alexander→Alex , Xander , Xanと呼ばれる様な。
最近、何もやってないのに東方関連以外の人からフォローされるんですよ。怖くないですか?
それも、1日に2〜3人くらい。
東方オンリーの垢にしたいんですが……読者さんという可能性も多分にあるので、迂闊にブロック出来ないんですよね…。
なのでここで告知します。フォロバは東方関連の方のみにさせて頂きますのでご了承下さいです。