穹「ふわぁ〜ぁ。やれやれ、老人でもないのに、また無駄に早く起きてしまいましたね…。解放区生活2日目…ここがバレるのも、時間の問題…。いつまで持ち堪えられるか、楽しみですね♪」
夜が明けて、朝もやが出てくる頃目を覚ました。
昨日よりかは遅いですが、それでも早朝です。
すると、となりの弦月姫がもぞもぞと動き出し、ムクリと上半身を起こしました。
弦月姫「んっ……あれ、お姉様……もう、起きてらしたのですか…?」
穹「早いですね。起こしてしまいましたか?」
弦月姫「いえ。いつもこれくらいに起きるので、体内時計かと思われます」
穹「なるほどぉ。いやはや、体内時計というのはありがたいですが、融通が効きませんねぇ」
弦月姫「ふふっ、そうですね」
私も弦月姫も、毎日大体早く起きるのでこんな事になっているらしい。良い事なのですが、やはり規則正しすぎるようです。
穹「どうします?早朝訓練でもしますか?」
弦月姫「いいでs…いや、今やってしまうと周囲に私達の存在がバレてしまうかと。まぁ、こうして入ってしまえばバレてもまだ大丈夫ですが…」
穹「あー、そうですねぇ…。では、朝ご飯の準備でもしてますか。特訓は、みんなが起きてご飯を食べてからにしましょう。えーと、確か…昨日の残りとかありましたよね」
弦月姫「ですね。お手伝いします」
穹「お願いします!」
霊夢「ん〜……むにゃむにゃ…」
カルゴ「っ…苦し……………はっ!霊夢…!?」
朝、寝返りが打てなくて目を覚ました俺は、嫁が俺に抱きついて眠っている姿を見て、驚いた。
つい昨日、俺に向かって「抱きついて寝るな」と言ったばかりなのに次は自分がそうなっている。俺が目を覚ましたことなんて、微塵もわからないのか、本人は俺の腰と首に手を回していて、俺の腕に顔をのせ、涎を垂らして眠っている。
苦しいと感じたのは首に手を回されていたからで間違いないだろう。
あれ…なんで博麗神社で寝てるんだっけ?
昨日は確か永遠亭の日じゃ…あぁそうか、すぐに行動を起こせるように博麗神社にしたんだっけ。また今度、ちゃんと埋め合わせしなきゃな。
それにしても………。
カルゴ「ったく…今度は霊夢か…」
フッ、と乾いた笑いを漏らし、自由の効く左手で霊夢の頬をプニる。むにょんと伸びたりぷにっと凹んだりして何とも面白い。
やはり頬を触るのは飽きない。
やべー…めっちゃチューしてぇ…!
この無防備な肉体を…全部俺のモノにしたい。
髪…胸…尻…唇…頬…ダメだ魅力しか感じない。
カルゴ「別に…良いよね?」
頬を撫で回して、キスしてもいいか、眠っている霊夢に尋ねる。当然答えは返ってこない…が。
霊夢「んっ…」
カルゴ「────ッ!!」
呻きながら、更に顔を寄せて、キュッと俺を抱く手に力を込める。必然的に、俺たちの顔はグッと近くなる。
カルゴ「ちょ、待って…今ダメ…!」
堪え性の無い愚息が、ビンビンに反応している。今すぐに霊夢を襲ってメチャクチャにしたい…のだが、「娘たちが消えている」という現実が俺を正気に戻した。今は…今だけはヤってる場合ではない。見つかるまでの辛抱である。
カルゴ「ちぇっ…こんな事が無きゃ、睡姦してたっていうのに…。まーいーや、一緒に寝てりゃあ睡姦のタイミングなんていくらでもあるし…ね。ああ、その可愛い唇にぶち込みてぇよぉ…頼む、治まってくれ……霊夢可愛いぃぃぃ…」
結局、霊夢が起きるまでムニムニしまくった。
驚いた本人が俺を殴ったのは、言うまでもない。
カルゴ「…さて。もうそろそろ8時だな」
霊夢「そうね」
俺のトランシーバーから発せられる解放区放送を聞く為に集まったのは、早苗、咲夜さん、妖夢、鈴仙の4人だった。いや、霊夢も入れて5人だ。文は未だに仕事場に居らず行方を
無線「皆様おはよーございます、射命丸穹です!今朝は、母上も父上も心配なさってると思うので皆の声を聞かせたいと思います!」
カルゴ「マジか!」
霊夢「しっ!」
霊夢に口を塞がれた俺は大人しく黙る事にした。
無事が確認できるならそれで良い。
無線「エスカルゴー、私は大丈夫だよ!さっき、ちゃんと朝ご飯も食べたよ!はい、霊愛!」
無線「聞こえてるかな?私も霊麗も無事だよー。探すも探さないも好きにして。帰りたくなったらすぐ帰るからそこは安心してよ。連れ帰るんなら迎えに来て。素直に対応するかは別として、ね。はい、穹」
無線「たまには雑魚寝もいいですね!父上譲りの強い身体のおかげで、ちょっとやそっとでは風邪引きませんから、大丈夫です!もちろんですが、全員健康体のままですよー!次は弦月姫です!」
弦月姫「えっ…と……お母様、聞いてますか…?その、叱られる前に、謝らせて下さい…。勝手に館を抜けてしまい、申し訳ございませんでした!どんな処罰でも覚悟してます!しかし…今だけはこの自由な時間を楽しませて下さい…!せめて、お父様とお母様には迷惑をかけぬように、能力は一切使用しないと約束します!……うぅ…ついに言っちゃった…。はい、妖舞…」
無線「母上ー!幽々子様には会いたいけど、それ以外は自由で楽しいぜー!えっと……あとは…。まーいーや、霊麗!」
無線「お父さんとお母さんまたイチャついてる?私達居ない隙に、ヤりたいことヤっておいた方が良いよ〜。夜のアレ、たまに聞こえてくるから。それじゃ次は…えーと、茜!」
無線「昨日の夕飯は永遠亭から、今朝の朝ご飯は博麗神社から。今日のお昼は守矢神社で、夕飯は紅魔館から。皆のご飯を頂いちゃうぞ、怪盗茜☆あははっ、言っちゃったぁ♪はい、どーぞ!」
無線「…コホン。色々と、ヤバいネタバレをしてくれちゃいましたが…きっと大丈夫でしょうね。では、朝の解放区放送はここまで!また今晩!」
そこで、唐突に放送は終わった。それと同時に、俺と鈴仙の頭にはある違和感が去来していた。
鈴仙「ま、まさか……作り置きしておいたおかずとかお皿が無かったのって…」
カルゴ「さっき、茶碗と飯が減ってたのって…」
うどカル「茜(ちゃん)のせいだったの!?」
霊夢「さすがはスキマ妖怪二世ってところね…。そんな事やられたら防ぎようが無いでしょ…」
余計な食費ががががが……うぅぅ…子供達は育ち盛りだからこれから金が必要なのに…!
食費とか、巫女服のサイズアップ費とかさぁ!
俺は俺で頭を抱えていると、早苗と咲夜さんが、ハッとしたような顔をする。俺はとうに気付いていたが、この2人はやっと気付いたらしい。
早苗「待って下さいよ…お昼は守矢神社って…」
咲夜「今夜は紅魔館って……!!」
さな咲「もしかして予告ですか!?」
霊夢「そう考えるのが普通ね。…と見せかけて、案外、白玉楼だったりしてね」
妖夢「こ、これ以上食費が飛ぶのはダメぇ!」
妖夢は机に突っ伏して、うーんと唸ってしまう。
とりあえず子供たちは、樹里愛以外はみんな無事そうで安心だ。問題はその樹里愛である。
一体、どこに居るのだろうか。
弦月姫「はぁ〜…緊張しました…。でもこれで、能力はしばし封印せねばなりませんね…」
穹「緊張って…。それはこちらのセリフですよ?謝った時なんて、どこにいるのかをバラすつもりなのかと焦りましたよホント」
弦月姫「す、すいません…」
巫月「ホントだよ全く…。さぁ、軽く特訓したら樹里愛探し行こー!」
一同「エイ、エイ、オー!!」
何不自由なく育った子供達は、ある事をきっかけに少しの間だけ親元を離れて生活することを決意した。幻想郷のとある場所で団結した子供達は、自分達の末の妹、樹里愛の捜索に乗り出した…。
次回から少しの間、子供たち目線になります。
何故なのかは今回の長編のパロディ元を知ってる人ならわかるはずです。