完全憑依、3日目。地底の居酒屋にてジュースや酒を飲み交わした俺たちは、迷いの竹林へ戻り、俺は永遠亭へ、妹紅は自宅へ朝帰りした。戦闘で忘れていたが、昨日は永遠亭の日…だったような気がしないでもない。
カルゴ「おはよー…」
巫月「わっ!エスカルゴやっと来た!」
鈴仙「あっ!ねぇ、昨日は何してたの!?」
扉を開けると、目の前にはカバンを抱える娘と、薬売りの装束に身を包んだ鈴仙の、2人が居た。娘は寺子屋で、鈴仙は里へ営業だろうか。
カルゴ「昨日はさ、妹紅と組んで、地底で勇儀と戦ってきたんだ…。あと、誘われたから居酒屋で飲み明かしてきたんだ…すまない…」
鈴仙「地底…お昼過ぎの地震に関係ある?」
カルゴ「さぁ…。地震なんてあったの?」
鈴仙「うん。それで人里はパニックになってた。『また巨人だぁぁ!!』って」
地味に声を低くして、里人の真似をする鈴仙。
傍らの巫月が「演技下手だね」と言わんばかりの冷たい目で鈴仙を見上げる。
カルゴ「巨人が来る時って地響き凄いもんな…。なんか申し訳ない。被害は無かったんだよな?」
鈴仙「うん、特に無いよ。家屋の倒壊も無いし。今日は普通に営業だよ。巫月は寺子屋ね」
カルゴ「そっか。それじゃ俺は、巫月見送ったら少し寝るよ…激戦直後の徹夜だから身体が…」
鈴仙「私の見送りには来てくれないの〜?」
カルゴ「…しゃーないなぁ…」
鈴仙「〜♪」
寺子屋の授業開始までにまだ時間があったので、まず最初に鈴仙を見送り、次に巫月を寺子屋まで送る。
巫月「じゃっ、行ってきます!」
カルゴ「おう。しっかりやれよ」
巫月「わかってる!…おはようございまーす!」
元気に寺子屋に入る娘を見送った俺は、せっかく時間があるので、寝るのは勿体無いかもと思い、その足で里へ向かうことにした。
そういえば昨晩、慧音の寺子屋について妹紅から聞いたコトがある。なんでも、俺が幻想入りするよりも前は、人里で人間を相手に授業をしていたそうだ。なのになぜ、そこを辞めて自分で妖怪等のために寺子屋を開いたのかというと、妖精の悪戯や下等妖怪の下劣な行いで人が酷い目に遭う事を知ったので、常識を教えてやり無闇に襲わせないようにするためがそもそもの目的だったのだそう。
満月の夜はハクタクに変身する…。彼女は普通の人間ではないというのに、人の子供を教えるとは中々できない事だ。今でこそ、里は妖怪に寛容になったが、それも慧音の努力あってこそだろう。
随分と前に聞いた話だが、文も里に“人間として”
通っているそう。今でも正体を明かさないのは、
「あの人は天狗だったのか」と驚かれるのを防ぐ
為だと言っていた。
文の正体を知る里人は、未だに小鈴だけだとか。
鈴仙が営業に行く時に耳を隠すのは、変態防止の為だと本気で思っていたが、変装だったらしい。
やはり変装無しで里に入る妖怪は俺くらいのものだろうが、人に危害を加えないし、向こうも何も言わないので、別に構わない。俺が人間に化けるなら、翼を切り落として普通の服を着るしか無いかもしれない。化けるなんてできないのだから。
カルゴ「おっす、小鈴」
小鈴「あ、エスカルゴさん!お久しぶりです!」
カルゴ「いつも通り立ち読みに来たよ」
小鈴「えー、偶には借りてって下さいよ〜。私の儲けにならないじゃないですかぁ〜」
カルゴ「ごめんごめん」
小鈴は確か、26歳くらいだったような気がする。
もう大人だというのに、まだまだ子供っぽい。
そういえば先日、鈴奈庵を訪れた時に、魔理沙のツケを払わされた事があった。なぜ小鈴はそれを了承したのやら…。全く、困ったものだ。
なぜ俺が魔理沙のツケを払ったかって?…まぁ、一時の気の迷いというやつだろう。
カルゴ「新しい外来本はあるかな?」
小鈴「えーと……雑誌が数冊!」
カルゴ「じゃあその中から適当に1冊読ませて」
小鈴「はいっ!」
芸能雑誌のような本を渡されたので、それにサッと目を通す。名前も知らない芸人のスキャンダル記事、政治家の汚職…俺がいた頃と変わらない。
やはり、人間とは優れているようで優れていない生物だ。食物連鎖のピラミッドの頂点は、俺たち妖怪だろう。外に行けば、どんな兵器を使っても俺たちを殺せやしない…と思う。
カルゴ「俺がいた頃と変わらない…な」
読み終わった俺は、ため息混じりにそう呟く。
言葉の通り、俺は外の人間に色々と呆れていた。
小鈴「そうなんですか?」
カルゴ「ああ。進歩しねぇなぁ、人間ってのぁ。幻想郷の人間の方が素直で良いな…汚職なんて事しなさそうでさ〜…」
小鈴「でも、技術はとても優れてるんですよね。いいなぁ、私も一度、外に行きたいですよ」
カルゴ「…と思ってる時期が一番楽しいんだよ。外に行けば必ず幻滅するから」
小鈴「えぇ〜?でも、テーマパークなるものには行ってみたいと思うんですよね〜」
俺が返した雑誌を広げ、うっとりと目を細める。
そのページには、ネズ○ーラ○ドというドデカイテーマパークの写真があった。
カルゴ「事故ったら死ぬし、並ぶだけで数時間も使うぞ。里の行列とはワケが違うんだ」
小鈴「それは嫌ですね…並ぶだけじゃなくもっと有意義なことに時間を使いたいですよ」
カルゴ「そうそう。外には、行きたいなーとだけ思っておきな」
小鈴「はぁ〜い」
雑誌を積み上げているところに、件の雑誌を軽く投げて置き、並ぶのはヤダー、とため息混じりに呟いた小鈴。それを聞いた俺は、どんだけ並ぶの嫌なんだ、と苦笑する。
するとそこに、人間に化けた妖怪がやってきた。
??「ふぉっふぉっふぉ。そうじゃぞ小鈴、外の世界は決して良いものでは無い。技術だけじゃ、技術だけ。人間自体には、魅力なんぞ殆ど無い」
小鈴「あっ、マミゾウさん!」
カルゴ「やぁマミさん、久しぶり。相変わらず、お変わりないようで」
暖簾を潜り、マミさんが鈴奈庵に入ってきた。
佐渡の二ッ岩こと二ッ岩マミゾウ。化け狸の頭領であり、この鈴奈庵に人間に化けて訪れる常連の1人である。鈴奈庵が妖怪にもオープンになり、俺が堂々と通う様子を見て、正体を明かしたが、妖怪に詳しかった事からすぐ納得されたらしい。
マミ「エスカルゴ殿ものぅ。外で今の話を聞いていたが、さすが外から来た元人間なだけあって、リアリティに溢れていたわい」
カルゴ「俺が昔、実際に体験した事だからね…。並んでばかりで疲れたあの時…『俺はなんの為にここに居るんだ?』って本気で考えたものだよ。遊ぶ為に並んだのに並ぶ意味を忘れかけたとか、これもうわかんねぇな」
マミ「それほどまでに退屈なんじゃから、致し方あるまいて。儂も色々と体験してはいるが行列は確かに退屈でしかないものだ。エスカルゴ殿でもそうなるじゃろうな。…して、エスカルゴ殿よ」
おちゃらけた様子から一転し、急に真面目そうな声になるマミさん。どうしたのだろうか、と俺は訝しむ。
マミ「お前さんから、妹紅殿の妖気をビシバシと感じるが…何かあったのかの?これほど強く残るなんぞ、普通では有り得ない事だぞ?余程激しいぶつかり合いをしたか、あるいは…………一体、お主は何をした?」
カルゴ「そんなに感じる?流石だなマミさん…」
妹紅と聞いて、知り合いである小鈴までも、俺を怪しむかの様な目で見てきたので、紫さんの力で完全憑依をして遊んでいた、と軽く説明をした。
マミ「何と…あの完全憑依をしていたと!中々に強烈に残るものじゃのう。あの時、自分では全く気が付かなかったよ。疑って、すまんかったな」
カルゴ「いやいいよ。俺も、相手から他の誰かの力を強く感じたら、何かあったんじゃないかって疑うし。寧ろそっちが普通っしょ」
マミ「それもそうじゃな!ふぉっふぉっふぉっ。
…いいのう、儂ももう一度、完全憑依で暴れたいものじゃ…。なぁエスカルゴ殿、八雲殿にお願いしてもらうというのは可能かの?」
キラキラと目を輝かせ、紫さんにお願いして、とお願いしてくる。珍しい事もあるものだ。
カルゴ「別にいいけど…ここじゃダメだ、ほかの所に行こう、どんな危険があるかわからない」
マミ「承知した。ではな、小鈴よ」
小鈴「あっ、あの、マミゾウさん!」
俺達が鈴奈庵を出ようとすると、ガタンと椅子を飛ばしながら大声を出す小鈴。
マミ「ん?」
小鈴「あ、暴れるってその…人間をどうにかするってことですか…?」
なるほど、妖怪が「暴れる」なんて言えばそんな事も考えるだろう。しかし、そんな問に対して、俺もマミさんも苦笑する。
マミ「フッ…違う、そんなんじゃないぞ。ただ、強き者と戦うというだけのことじゃ♪」
小鈴「よ…良かったぁ…」
ホッと胸を撫で下ろす小鈴に、「また来るぞい」「じゃあな」とだけ言い残し、今度こそ鈴奈庵を出る。向かう先は、迷いの竹林だ。
そこで紫さんを呼び、事情を話し────。
紫「そうねぇ…普通なら『はァ?負担増えるだろふざけんなよ』…って言ってやりたいけど…」
カルゴ「う…」
マミ「おぉ、怖い怖い」
紫「あなたは前回、あの姉妹をもう少しの所まで追い詰めた実績があるし…今日だけって条件付きだったら許してあげてもイイわよ」
マミ「本当かの!?おお、嬉しいぞ!」
紫「それじゃあ……」
こうして、能力を使用してアレコレ境界を弄った紫さんは帰って行った。俺とマミさんが組むのはまだ慣れていないので、紫さんに勝負を挑むなどということはしなかった。
それから約3時間、俺たちは1対1で戦ったり、完全憑依で影狼と戦ったりして楽しんだ。
カルゴ「いっけねぇ、もう昼だ。悪いマミさん、娘の迎えに行ってくるから完全憑依解除するよ」
マミ「うむ、了解した。…あ、もし良かったら、鈴仙殿と儂とエスカルゴ殿と娘さんで戦わんか?完全憑依が2組作れるではないか」
解除すると同時に、後から戦わないか、と戦いに誘ってくる。実に面白そうなお誘いだ。
カルゴ「昼ご飯食べてからなら、それでいいよ。マミさんも永遠亭で食べてく?」
マミ「いやぁ、儂は里で食べてくるよ。元から、そのつもりじゃったからな」
カルゴ「そんじゃあ、1時に永遠亭前に集合って感じでいいかな?今は11時半くらいだし」
マミ「ではそちらの説得は頼むぞい」
カルゴ「任せとけって!」
〜青年食事・説得中〜
食事中、鈴仙と巫月の説得をした俺は、乗り気の巫月と乗り気ではない鈴仙を連れて外に出る。
鈴仙の手には、ルナティックガンという兎の耳がついたメガホンの様な武器がある。また、巫月もその武器を持っている。とてもキュートである。
丁度、玄関前には、ご飯を食べてきたらしいマミさんが居て、無事合流出来た。時間通りだ。
巫月「エスカルゴと完全憑依かぁ〜♪ なんだか、すっごく面白そう♪」
鈴仙「私があの人とっていうのがちょっとな…。私もエスカルゴと組みたいよ…」
カルゴ「…あのな?話、聞いてたか?最初は俺と巫月で、その後は入れ替えるって言ったろ…?」
鈴仙「そーだけど…最初に組みたいよ…。娘より後ってなんかなー…。最初は私に譲って?」
巫月「絶対ヤダ」
鈴仙は笑顔で問いかけるも、巫月は俺の腰に抱きついて鈴仙から顔を背ける。いつもの事ながら、ファザコンで嬉しい。
カルゴ「娘に譲る母の姿も見せてやれば?いつもどっちがイチャつくかで母娘喧嘩してるんだし。頼むから、その喧嘩を止める側にもなってくれ。永琳先生もそろそろ泣くぞ」
鈴仙「だってエスカルゴ、巫月とばっかじゃん。いーっつも私は後でさー…」
耳をシワシワにさせて、キュッと袖を引っ張る。
ぷっくりと可愛らしく頬を膨らませて、娘ばかりでは無く自分を先に構えと言う。こんな様子は、かれこれ12年前からずっと変わらない。
何だかんだと言いつつ、鈴仙も巫月をしっかりと可愛がっているので、ホントに憎めないヤツだ。
カルゴ「その分夜は鈴仙に構ってるだろう?昼は巫月、夜は鈴仙でちゃんと分けてるじゃないか。起きてる時間的にも妥当だと思うが」
鈴仙「いつでも一緒に居たいのわかるでしょ…?前より会える頻度は増えたって言ってもさ…」
カルゴ「…ワガママ兎ちゃんめ♪」
鈴仙「んもう……………ちょ、見られてる…!」
マミさんが目の前に居ることを忘れ、鈴仙の頬にそっとキスしてしまう。鈴仙はマミさんの存在に気付いて慌て、俺は鈴仙に言われて思い出す。
マミ「ふぉっふぉっ、随分と仲睦まじいようじゃのう、鈴仙殿よ」
鈴仙「いえっ、あっ、その……もうっ、ガッツリ見られてるじゃない!」
カルゴ「しょうがないなぁ鈴仙は」
鈴仙「しょうがなくないわ!てか私のせい!?」
マミ「あー…別に儂は気にしないから、その辺で落ち着けい。あまり時間も無いのでな、さっさと始めたいのじゃが」
鈴仙「………/////」
マミさんに諭され、赤くなっていた鈴仙はやっと落ち着きを取り戻す。内心はまだ落ち着いてないのか、耳はしわくちゃのままだ。
マミ「さて鈴仙殿、どちらがマスターになろう?儂はどちらでも良いぞ」
鈴仙「え?いやぁ〜…私はまずエスカルゴと組むつもりなのであなたとは次に…」
マミ「…娘さんはとうにエスカルゴ殿に憑依しておるんだが?」
鈴仙「えっ!?って、巫月居ないし!」
鈴仙が照れている隙に、巫月に合図を出して俺に憑依させた。俺がマスターで巫月がスレイブだ。
巫月「えへへっ、私がいっちば〜ん♪」
鈴仙「あーっ!!ホントに憑依してる!!」
マミ「さ、早くしてくれい。どっちにする?」
鈴仙「私がマスターで、エスカルゴと戦うわよ!勝ったらすぐ交換するんだからね!」
巫月「勝てるといーね♪ もしも私達が勝ったら、マスターとスレイブを入れ替えてもう1回ね♪」
鈴仙「望むところよ!」
数分後
カルゴ「力借りるぞ巫月ィ!」
巫月「うん!キメて!」
カルゴ「W雷撃『エレクトロスマッシュ』!!」
鈴仙「うにゃあああああああぁぁっ!!!」
俺と巫月は、終始鈴仙たちを圧倒し続け、遂には2人の憑依スペルでトドメをさした。なんとも、気持ちのいい戦いだ。
マミ「やれやれじゃ…激情に流されるから簡単にやられるのじゃぞ、鈴仙殿よ…」
鈴仙「ふえぇぇ…だってぇ…」
巫月「えっへへ〜、じゃあ次は私がマスターで、エスカルゴがスレイブだからねっ!もう一度倒すからね、鈴仙!」
鈴仙「イイわよ、今度こそ勝つんだからね!」
マミ(やれやれ…)
その晩。俺たちは、単なる好奇心から、完全憑依したままの状態で、お風呂に入った。誰と組んだのかは、もはや言うまでもないだろう。
巫月「
カルゴ「そうだな巫月…。どうだ、楽しいか?」
巫月「うん、すっごく楽しい。だって、大好きなエスカルゴと体まで1つになれてるんだもん…♪ずぅっとこのままがいいなぁ…」
カルゴ「ははは…」
巫月「あ……そうするとチュー出来ないのか…。やっぱりチューしたいから、お風呂を出たら憑依解いてくれる?」
カルゴ「ああ、わかった」
父とキスするために憑依を解いてほしいとかいう意味がわからん理由でなぜ納得するのだろうか。もう俺と巫月は、キス程度なら当たり前に行っているから納得してしまうのだろうか。
巫月「大好きだよ…。これからもず〜っと一緒に居よーね…私、絶対に死なないから…」
カルゴ「死なれちゃ困るよ…お前は俺の娘なんだからさ。…俺も大好きだよ、巫月…生まれてきてくれてありがとうな…。巫月からは本当に色々な事を学ばせてもらってるよ…」
巫月「鈴仙とエスカルゴが出会って私が生まれたわけだから…エスカルゴを吸血鬼に変えた、神綺お母さんのお陰だね♪」
カルゴ「…まぁ、そうなるかな」
巫月(…やっぱり、強くてカッコイイなぁ、エスカルゴ…。お父さんなのに大好きなんて…普通…じゃないよね…。大好きすぎて、もう辛いよ…)
カルゴ「…?」
なんだろ、なんだかムラムラしてきたのか…?
なにかに欲情してる訳じゃないんだが…なんだ?
カルゴ「…巫月お前、何考えてる?」
巫月「…特に何も?」
カルゴ「嘘つけ、なんだか俺の感情にまでなんか影響出てきてるぞ…」
巫月「別に…変なこと考えてないもん」
カルゴ「変なこととは言ってないんだが?やっぱ考えてるだろ?考えるのは憑依解いてからな?」
巫月「うん。…あのね、エスカルゴが大好きって考えてたんだ。でもエスカルゴの事考えると…」
そこで言葉を切った巫月は、徐ろに手をイケナイ部位へ伸ばそうとするので、咄嗟に切り替える。なんだかヤバい様な気がする。
発情期の巫月に近付いてきた。
カルゴ「おい待て巫月…今、何をしようと…?」
巫月「あのね…なんだかね、おまたがキュンってするの…。病気なのかなぁ…?」
カルゴ「えーとだな…まずは落ち着こう。そして次に話を聞け。イイか?それをヤるのは普通で、キュンってするのは別におかしくない。もちろん病気なんかじゃないから安心しろ。だが!!俺と憑依しているこの状況では、ソコに触れるなよ。俺までおかしくなるからな。わかったな?」
巫月「じゃあ…憑依解いたら触ってもいいの?」
カルゴ「手は綺麗にして、誰にも声を聞かれないようにして触れ。布団が濡れたら替えていい」
巫月「布団濡れないよ…?」
カルゴ「濡れるかもしれないから言ったんだよ。寝てるところ起こされたくないからな」
巫月「…ん、わかった。あとで、触ってみるね」
カルゴ「…ああ」
まさか、この完全憑依を通じて、娘が思ったより成長していることに気付かされるなんてなぁ…。巫月が自然に性に目覚めるなんて、考えたことがなかったよ。…てか、娘にオ〇を教える父親とか倫理的に見てどうなんだ?
巫月「そういえば、鈴仙と裸でぶつかり合いっこしてる時ってお股をぶつけ合ってるね。なにか、好きってことと関係があったりするの?」
カルゴ「…さぁ? 少しは自分で試してみなさい。俺に聞くばかりじゃなくってな」
巫月「わかった」
─────結局、この日の深夜……俺と鈴仙は、娘の激しい喘ぎ声により目を覚ましてしまった。
エスカルゴが娘に手を出す日も近い…!?
(さすがにそれはまずい)