※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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完全憑依・最終日 〜ボスの風格〜

図書館を出た俺は、姉妹が訓練をしている、あの部屋へ向かった。咲夜さんが重点的に空間を拡張しているあの部屋だ。遊び部屋もとい特訓部屋…屋内なら、ここと宴会場以外では戦闘訓練なんて出来っこない。

 

カルゴ「お、爆音…」

 

部屋の前まで来ると、微弱ではあるが、振動やら爆音が聞こえてきた。随分と激しく暴れているとみえる。館の主が何をやっているのだろうか…。

 

カルゴ「大丈夫かー?」

 

扉を開けて中を覗くと、シャンデリアの真下に、左手に炎の剣(レーヴァテイン)を、右手に真紅の槍(グングニル)を持っている、レミリアの姿があった。どうやら、本当にスカーレット姉妹で完全憑依をしていて、尚且つ、その力を自在に操れるようになっているらしい。

 

レミィ「来たのね。少し遅かったんじゃない?」

 

両手の武器を消し、いつもの様な子供っぽい笑みではなく、少しばかり調子に乗っている感じの、余裕たっぷりそうな笑みを浮かべる。

カリスマ…という程でも無いが。

 

カルゴ「ちょっと下の図書館で勉強してたんだ。魔法の使い方とかね」

 

レミィ「へぇ…雷以外?」

 

カルゴ「ああ。後で見せてやるよ。…ところで、レミリアとフランはどっちがマスターなんだ?」

 

レミィ「見ての通り私よ。フランが出たがってるから、少しだけ相手してあげて」

 

カルゴ「少しって…はは…」

 

そしてレミリアはフランと入れ替わり、出てきたフランは、空中から降りてきて、入口に居る俺に突進してくる。他の誰よりも強い衝撃に、肋骨がミシッと音を立てた気がする。

 

フラン「おかえりっ!」

 

ムギュッと強く抱きつき、汗の匂いと彼女のイイ匂いを漂わせながら、スリスリと頬ずりする。

くすぐったいが、フランにこうされるのはとても良い気持ちがする。決して悪い気はしない。

 

カルゴ「ただいま。完全憑依、楽しんでるか?」

 

フラン「うん!今はお姉様がマスターだけどね、交互にやって遊んでるよ!」

 

カルゴ「それは良かった。…俺も誰かと組んで、2人と戦ってみたいな。誰と組もうかな…」

 

フラン「弦月姫ちゃんは?」

 

やはり弦月姫しか居ないだろうか。霊夢や鈴仙を呼んでもいいが、向こうは向こうで何かしているだろうし…余計な事はしない方がいいだろう。

 

カルゴ「弦月姫」

 

彼女の名を呼ぶと、カチッと時が止まった。目の前の彼女は笑顔で硬直し、世界から音が消える。

 

弦月姫「はい、何でしょうかお父様!」

 

と、小走りで部屋に入ってきた弦月姫。時止めの影響を受ける者には一瞬で現れた様に見えるが、影響を受けない俺にはその地道な努力が見える。

 

カルゴ「弦月姫、俺と完全憑依しないか?」

 

弦月姫「お父様と!?ぜひ、お願いします!」

 

カルゴ「お、良いのか?それじゃ、俺に憑依してくれるか?」

 

弦月姫「もちろんです!」

 

乗り気の弦月姫は俺に憑依し、弦月姫が表に出て時止めを解除する。すると目の前のフランは目を丸くする。それはそうだ、フランにとっては急に俺が消え、代わりに弦月姫が前に居たのだから。

 

フラン「あれっ、エスカルゴは?」

 

カルゴ「居るよ。弦月姫に憑依してもらった」

 

フラン「なるほどね〜!じゃー、お外に出よっ!部屋だと色々壊しちゃいそうだもんね!」

 

カルゴ「そうだな」

 

レミィ「さぁ、そろそろ引っ込んでもらうわよ。この私こそがマスターなのだからね」

 

カルゴ「ははは…」

 

レミリアの、あまりの「私が主」の様な発言に、思わず軽く苦笑いをする。まるでフランの文句が聞こえてくるような気さえする。

堂々としているレミリアはカッコ可愛い。

そういえば、弦月姫と組んだは良いが全く練習をしていない。大丈夫だろうか?…だがまぁ、練習なんぞしなくとも互角には戦えるだろう。負けることなんかは微塵も考えていない。最悪の場合は弦月姫の能力に頼るだろう。

娘に頼る…父親としてそれはどうなのだろうか。

 

 

 

レミィ「ここなら思いっきり戦えそうね」

 

カルゴ「そうだな」

 

外に出た俺たちは、紅魔館上空で向かい合う。

眼下には、居眠り中の美鈴、広大な庭や、花壇、テラスなどがあり、よく見渡せる。ここならば、弦月姫の新しい力を存分に発揮出来そうだ。

 

レミィ「いくわよエスカルゴ!ハァァァッ!!」

 

カルゴ「ああ、来いレミリア!!」

 

レミリアは赤い妖力弾、俺は黄色い電力弾を発射して互いに牽制する。次第に身体が温まってきたので、まずは1枚目のスペルを発動させて相手の出方を伺うことにした。

 

カルゴ「操電『ボルトオペレート』!!」

 

10個の電力弾を出し、指先1つでそれらの弾幕を細かく操作していく。殴って壊されないように、動きはできるだけ不規則的にする。

 

レミィ「鬱陶しい!紅符『不夜城レッド』!!」

 

カルゴ「!!」

 

彼女の目の前で不規則的に動かしていたからか、十字のオーラを出され、すぐ消されてしまった。さっさと攻撃すればよかったと思う。

 

カルゴ「『エスカルゴ・スパーク』!!」

 

両手をファイナル○ラッシュの様に合わせた俺は極太の光線をレミリア目掛けて発射する。しかしレミリアもただでは受けない。

彼女もまた、スペルを発動させた。

 

レミィ「神槍『スピア・ザ・グングニル』!!」

 

光線に向かって勢いよく槍を投擲。それは光をも貫き、真っ直ぐに俺を目がけて飛んできていた。

 

カルゴ「雷武器『雷盾』!」

 

目の前に迫る真紅の槍を、手で掴むのは無理だと思ったので盾で弾き飛ばす。その場にはキィン!という耳障りな金属音が響いた。

 

レミィ「弾いた…か。ふふっ、そうこなくちゃ。そろそろ力上げましょう…!紅武器『グングニルテイン』!!」

 

カルゴ「ッ!?そ、それはさっきの…!」

 

右手に槍、左手に剣を装備したレミリアは、俺を見てニタリと口角を上げる。

 

レミィ「さぁ、次は近接戦よ♪」

 

カルゴ「ククッ…来い!どっちが上か、その身に刻み込んでやる!」

 

レミィ「刻み込まれるのはどっちかしらね!!」

 

両手に異なる武器を装備したレミリアと、漆黒の双剣を装備した俺は、再度、激しく火花を散らし始めた。




10月4日:天子(てんし)の日
10月5日:天子(てんこ)の日
つまり明日も比那名居天子の日なワケですねぇ。
いや、完全憑依編の途中なので彼女出せません。
あと、絵を描けない代わりに、10月19日19時10分
(10時19分かも?)に衣玖さんと天子関連の話を
うpしたいと思ってますゾ。
いくてん(てんいく)良き。
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