※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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唐突のレミリア視点。


レミリア嬢の最高のワガママ

フラン「スー……スー……」

 

カルゴ「…レミィ〜……フラぁ〜……。ほっぺ…にゃわらかいよぉ……むふふ………」

 

レミィ「ふふっ…2人共、よく眠ってるわね…」

 

隣で眠る彼、そのまた隣で眠る妹の寝顔を眺め、小さな声で呟く。今夜の月は満月ではないけど、とても美しい輝きを放っている。

横になったままお腹を優しく撫でて、今回のこの自分の妊娠について思いを馳せる。こうして月を眺めながら子供のことを考えると、出産が今から楽しみでならない。

 

レミィ「女子かも…か。名前はどうしましょ…。あなたはどんなお名前を付けてほしいのかしら?

…早く生まれてきなさいね、私たち家族が優しく抱いてあげるから…」

 

────私は、子供が欲しかった。

スカーレット家の次期当主としての……ううん、そんなのはあんまり関係なくて…。大好きな人と愛し合った証が、私にも欲しかった。

でも、幼い頃にお母様に聞いた話だと、個人差はあるけれど、私たち吸血鬼に生理が来るのは大体

700歳〜800歳との事だった。

今私は515歳。お母様が言っていた年齢よりも、

ずっとずっと若い。だけど、幸運なことに私は、早くに生理が来た。生理が来るのがわかった時はすごく嬉しかった。すぐに子供作っちゃおう、と思ったけど、もうちょっとだけ、彼とのエッチを楽しみたかった。

…その結果として、こうして妊娠した訳だけど…決して後悔はしていない。元々はこうなることを望んでいたんだから。

ただ、1つだけ…。妊娠に関して1つだけ後悔…というか、残念に思っている事がある。それは、あと7ヶ月は激しいエッチが出来ないという事。

妊娠中の性行為は別に構わないけど、その際には避妊具っていうのが必要らしい。お腹の中にいる赤ちゃんにとっては危険だから、とエスカルゴは言っていた。

それはちゃんと理解している。だけど、エッチもしたいと思っている。それに、早く我が子をこの手で抱きたい。これが母性っていうのか、私にはわからないけれど、赤ちゃんに対して、そういう感情が芽生えてきているのが自分でもわかった。

でも、時間は早く流れてくれない。

私がどう足掻いたところで、あと7ヶ月は我慢を強いられてしまう。

咲夜は元々の性欲が少ない方だけど、私やフランみたいに性欲が旺盛な人は、こんな時はどうしていればいいんだろう。

そんな疑問を抱いた私は、(霊夢は勘がいいから)

私と同じくらい性欲が多い鈴仙に、先日の宴会の時に聞いてみた。…だけど、鈴仙から返ってきた答えは「我慢一択ね」だった。

あまり影響が無いとはいえ、やっぱり不安だから禁欲していたそう。どうしても何かしたくなった時は、口で彼を奉仕してあげただけらしい。多分霊夢もそうだと思う。

でもそれは、根がしっかりしてるからそんな風に我慢できていただけ。私はワガママで、そんなに我慢なんてできっこない。

だから、その7ヶ月がとんでもなく長く感じる。

 

レミィ「…ねぇ?私の栄養とか好きなだけ持っていっていいから、早めに生まれてきてくれない?

ふふっ、ワガママよね…」

 

鈴仙の話を聞いた私は、あることに気が付いた。

「エッチしたい」と「子供が欲しい」は一見両立しているように見えるけれど、継続的な観点から観れば、両立していない、ということ。

どちらも「セックスする」とかで解決するから、両立しているように見えてしまう。私も、最初はそう思ってしまっていた。

でも、子供が産まれるまで時間がかかるとすれば話は変わる。「子供が欲しい」を成し遂げるには「エッチしたい」を我慢しなければいけない。

そう考えると、やはり両立はできていない。

こんな時、我慢が苦手な自分の性格が恨めしい。

 

レミィ「この子が生まれたら、我慢も教えなきゃいけないわね…。私みたいにワガママになってはいけないもの…。────あれ?」

 

「常識的に考えて両立できないもの」を両立するには、常識外れのナニカをしなくてはならない。

私たちにはその「常識」を覆す「能力」がある。

根本的なことに今更気付いた私は、どうにかしてすぐに出産できるようにならないか、と考える。

妊娠中の薬の使用はあまり良くないらしいから、永琳に頼むのはダメだ。

時間の流れ方などの境界をいじれば何とかなると思うけど、紫に頼むのだけは絶対イヤ。アイツにだけは借りを作りたくない。

 

レミィ「時間…といえば咲夜だけど…そこら辺のことは出来たっけ…?」

 

待って?確かあの子、リンゴジュースを林檎酒に変えられたわよね?発酵させた…つまり、時間を進められるということ…。これは…イケる!

でも…咲夜に面倒かけたくはないわね。それに、私の体の時を進めるということは、お腹も空くしトイレにも行きたくなる。

時間が経てば自然とお腹が空く。ということは、能力使用中に生理現象が治まる事はきっと無い。

こまめにご飯を食べて、トイレに行って…を繰り返さなければいけないという事になる。

料理を作る時間や手間、食べる時間を考慮してもとても現実的な方法とは言えないわね。

もっと別な誰か…時を進めるのではなくもう少し別な方法でどうにかしたい…。

時間経過=生理現象発生って概念さえなければ、遠慮無く咲夜に頼れるってのに…。もどかしい!

概念………概念?

 

レミィ「そうだわ!!」

 

ガバッと起き上がり、思わず声を出してしまう。

隣の彼、その隣の妹が起きてないかを確認する。

2人がスヤスヤと眠っている姿を確認した私は、ほっと胸を撫で下ろし、ベッドから抜け出る。

 

レミィ「…待っててねエスカルゴ…。もう少しで赤ちゃんに会わせられるわ♪」

 

幸せそうな顔で眠っている彼の頬にそっとキスをして、静かに部屋を出る。日付けが変わる迄にはまだまだ時間がある。今すぐ行くと咲夜や弦月姫ちゃんに見つかる確率は高いけど、静かに行けば問題無く行けるはず。

 

レミィ「…行ってきまーす…」

 

静かに玄関を出た私は、門にもたれて眠っている美鈴には目もくれず、幻想郷東端の博麗神社…の裏山に向かって、静かに且つ猛スピードで飛ぶ。夜は鳥も殆ど飛んでおらず、障害物も特にない。おかげで私は、最高記録とも言える速さで、博麗神社に到着した。

すると突然、なんの前触れもなく、襖が開いた。

そこには、寝間着姿で目を擦る霊夢がいた。

 

霊夢「レミリアぁ?どうしたのよ、こんな夜に」

 

レミィ「夜の散歩よ。あなたこそどうしたの?」

 

霊夢「大きな妖気が近付いてきたから起きたってだけ。1人きりで、どこに行くつもりなの?」

 

レミィ「エスカルゴの義理のお母様に、ちょっと用事があるの。それが何なのかは言わないけど」

 

霊夢「別に興味無い。悪さだけはしないでよね、洞窟の近くの私たちに飛び火が来るから」

 

レミィ「ええ、わかっているわ。おやすみ」

 

霊夢「おやすみ。せいぜい、アイツが起きる前にベッドに戻る事ね」

 

それだけ言うと、ピシャンと襖を閉めた。霊夢の忠告の意図は、よく分かる。図太いようでいて、意外と繊細なのがアイツだから。

自分で言うのはおかしいような気がするけれど、アイツが起きた時に私が居なかったら、きっと、すごく慌てると思う。長時間戻らなければ特に。短時間ならトイレか何かで済ませられるけれど、長時間だと誤魔化すのは難しい。今さっき霊夢が言ったのは、そういう事だ。

そこまで考えたところで、以前魔界に行った時に使用した洞窟を探しに山を登る。

通るべき道は、とっくに把握済みだ。

 

 

 

サラ「あれ?あなたこの前の…」

 

洞窟にはピンク髪の少女が居た。

名前は確か…「サラ」だった様な気がする。

 

レミィ「門番が居た事、すっかり忘れていたわ。通してくれない?」

 

サラ「うん良いよ。もう魔界と自由に行き来していいんだってね。この前、神様から聞いたの」

 

レミィ「そう、良かった。それじゃ遠慮無く」

 

サラ(こんな夜に、何処に行くんだろ?)

 

門番を軽く突破して、とうとう魔界に到着した。

相変わらず、何故だか落ち着く雰囲気を醸し出している。紅魔館とは違う、また異質な落ち着きを得られるような気がする。

 

レミィ「念の為、この姿で行くのはやめましょ」

 

妖怪は主に、夜に活動する。今が丁度その時だ。

見つかったら、以前のような面倒な事になりそうなので、蝙蝠化して奥へ向かうことにした。

そして、飛び続けること数十分。とうとう、氷雪世界を越え、魔界の最奥へと到着した。

 

レミィ「1人で来るのは初めてね…。来て大丈夫だったかしら…」

 

吸血鬼に戻り、そう呟いて玄関の重い扉を叩く。

暫くすると扉の向こうから足音が聞こえてきた。

近付いてきて、音が止んだと思うと、ギィィッと音を立てて扉が開いた。

 

夢子「どちら様で…おや、あなたは…。幻想郷のワガママお嬢様」

 

レミィ「何よその認識…。いや、それはいいわ。夜遅くに悪いわね。神様居る?」

 

夢子「神綺様でしたらもう少しでおやすみになる所ですが…。急用でしょうか?」

 

レミィ「ええ、その通りよ。だから、彼女に取り次いで欲しいのだけど」

 

夢子「…少々お待ち下さい」

 

浅く頭を下げて数分後、夢子は再び玄関へ来た。

 

夢子「お入り下さい。ご案内致します」

 

レミィ「ありがと」

 

どうやら許可が下りたらしい。夜遅くに来たにも関わらず追い返さないとは、思ったよりずっと、良い神様なのかもしれない。

応接室に通された私は、魔界神神綺と向き合ってソファに腰を下ろす。

 

レミィ「こんばんは。夜遅くに申し訳ないわね」

 

神綺「こんばんは。大丈夫よ、カルちゃんの彼女だものね、遊びに来るのなら拒んだりしないわ。ところで、急用って何かしら?」

 

レミィ「あなたのその力を見込んで…って言うと少しおかしいけど、あなたにしか頼めない大事なお願いがあるの」

 

神綺「私にしか?一体、どんなお願いなの?」

 

レミィ「今、私のお腹の中には…エスカルゴとの子供が居るのね」

 

神綺「まぁ!おめでたいわね!…でも、あなたはまだ子供でしょう?大丈夫なのかしら?」

 

レミィ「…それで、それについてなのだけど…」

 

そう前置きして、自分の今の状況、考え、永琳の発言、2人で導き出した答えなど、全て話した。

神綺は、終始その話を無言で聞いていた。

 

神綺「なるほど…早く我が子の顔を見たいと…。確かに性欲過多な人には辛いかもしれないわね。でもレミリアちゃん?今あなたがここに来た事、肝心のカルちゃんには内緒なのでしょう?それは良くないことよ?」

 

レミィ「……」

 

神綺「そうね、レミリアちゃんの考えてる通り…魔界神である私だったら、レミリアちゃんをほぼ苦しませずに、赤ちゃんの成長を早められるわ。なんたって、神様だもの。…けど、片親の我儘でそんな大それたことはできない。そういう大事な事は、両親の同意が無ければいけないでしょう?あなたなら、わかってくれるわよね?」

 

レミィ「…ええ…」

 

神綺「だったら、カルちゃんにちゃんと話して、許可を得て…2人でまた、ここにいらっしゃい。朝イチでも、こうして夜でもいいから。話し合いだけは絶対にしなさい。……ねっ?」

 

レミィ「っ…わかったわ。それじゃ、また明日…出来れば明日中に来たいと思ってるわ」

 

神綺「もちろん、話はあなたから切り出すのよ。私からは何も言わないからね」

 

レミィ「百も承知よ」

 

パンデモニウムを出た私は、蝙蝠にならず全速力で魔界の空を翔ける。氷雪世界を越えて、魔界を越え、サラの前を通り、博麗神社を通過し、里を越え、進み続ける。

紅魔館に到着した私は、静かに玄関から入って、こっそり彼と妹と眠る部屋に戻る。日付けは既に変わっていて、咲夜と弦月姫ちゃんのメイドも、仕事を終えて眠っている時間帯だった。

 

レミィ「ただいまー……。寝てる…?」

 

フラン「スー……スー……」

 

カルゴ「ほっ……ぺぇ……むふふ…」

 

部屋に入ると、変わらず妹と彼の寝息が私の耳に届き、眠っていることがわかって安心した。彼はどんだけほっぺに執着してるんだろう……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レミィ「ちょっと時間もらってもいいかしら?」

 

カルゴ「うん?あぁ、いいよ。どうした?」

 

レミィ「ちょっと来て」

 

朝ご飯を食べ終わり、フランは図書館へ向かい、同じく図書館へ向かおうとした彼を呼び止めて、「話がある」と彼の部屋へ連れ込んだ。

そして、私の考え、行動の一切を打ち明けた。

 

カルゴ「は…?早く赤ん坊が欲しいから母さんに頼んだ…?」

 

レミィ「ええ、昨日の夜にね」

 

カルゴ「『ほぼ苦しませずに』…か。それが本当だとしたらありがたいんだけどな…。レミリアをもう苦しませなくて済むし…」

 

レミィ「!! もしかして賛成派?」

 

カルゴ「…多分、普通なら『何言ってんだ』ってなるんだと思うけど……少し、考えさせてくれ」

 

レミィ「ええ、大丈夫よ」

 

カルゴ(夢のレミリアは、レミリアの言うことを聞いてくれと俺に頼んできた。でもそれはあの日だけであって、今回は断ってもバッドエンドには転がらないはずだ。ならやっぱり、断るべきか?でもこれ以上レミリアが苦しむのはな…。いや、こうして苦しませているのは俺が原因…っつーか合意なんだけど…。俺も早く赤ん坊は見たいし…楽にしてやりたいから…ノるべき…なのか…?)

 

腕を組んでしばらく悩むエスカルゴ。時計の針のカチカチという音だけが、静かな部屋に響く。

数分後、しばらくの間そうしていた彼は、やっとその顔を上げた。

 

カルゴ「それ、本当に安全なのか?」

 

レミィ「ええ。神様だもの、そこら辺は信用して大丈夫だと思うわ。信用問題に関わる事だしね」

 

カルゴ「………」

 

また腕を組んで考え込む。だけど今回は、さっきより短い時間で、すぐに顔を上げて、ハッキリとこう言った。

 

カルゴ「魔界、行くか」

 

彼は私に手を差し伸べて、私はその手を取る。私より数回り大きい手だけど、なぜだか、小刻みに震えている。反対の手で正円のスキマを開いて、2人でそれを通過して、魔界の最奥に位置する、パンデモニウムに到着した。

扉を叩くとすぐ夢子が出てきて、何も言わずとも神綺に取り次いでくれた。

 

カルゴ「おはよう、母さん」

 

神綺「おはようカルちゃん。用件は…アレね?」

 

カルゴ「ああ。レミリアについて、だ」

 

神綺「ちゃんと話し合いはしたのかしら?」

 

レミィ「したわ」

 

カルゴ「した」

 

神綺「…それで、結論は?あなたの口から、直接聞かせてちょうだい」

 

カルゴ「…どちらが俺たちにとって幸せなのかを考え、その結果…今ここで無闇矢鱈にレミリアを苦しませるのは、将来的な幸せには繋がらないと判断した。元の性格がワガママってのはあるが…そんなヤツに、無理に我慢をさせたくないんだ。正規の方法じゃないから、結構邪道だとは思う。およそ人の道を外れてる行為だ…と思っている。でも…たとえ邪道でも、まだ幼いレミリアをこの苦しみから解放してやりたい」

 

レミィ「エスカルゴ…」

 

やっぱり…考えてないようで考えてるのね…。

今回ばかりは、私が出産ってものを甘く考えてた結果ね…。やっぱり私にはまだ早かったんだわ…精神的に考えて…ね…。

 

神綺「………レミリアちゃんもキチンと反省したようだし…良いでしょう、今回は助けてあげる。でも、次は無いわよ。…レミリアちゃん?」

 

レミィ「私も…よくわかったわ。精神的にもっと大人になってからにするべき事だったわね」

 

神綺「ええ、その通りね。夢子ちゃん、お湯とかその他諸々準備して」

 

夢子「神綺様自ら助産を…!?」

 

神綺「? 私は成長を促すだけ。産むのは、あくまでもレミリアちゃん1人の力よ。その覚悟は?」

 

レミィ「出来てるに決まってるでしょ」

 

唐突に覚悟の程を訊ねてくるが、私の答えは既に決まっているので、即答できる。隣の彼は、緊張しているのか、表情が強ばっている。

 

神綺「結構。…ね、準備お願い」

 

夢子「承知しました」

 

カルゴ「肌着は俺がやるよ。タオルも。だから、お湯だけお願い」

 

彼が夢子にそう言うと、チラリと主を見る夢子。神綺はそれに頷いて、夢子も頷き返して、お湯を沸かしに向かった。彼はすぐ呪文を唱え始めて、タオルを創造した。

 

神綺「あら、カルちゃんも創造できるの?そんな能力付与したのかしら…?」

 

カルゴ「これは創造魔法。吸血鬼には魔力があるから、それを利用したんだ」

 

神綺「なるほどね…。さぁレミリアちゃん、そろそろ始めるわよ、頑張ってね!」

 

レミィ「もちろんよ!」

 

神綺が私のお腹に手を当てて、力を流し始める。

すると、すぐに私のお腹が、大きく膨れ始めた。と言っても、ボンッと爆発的に大きくなったわけじゃなく、少しずつ、空気を入れていくかの様に少しずつ大きくなり始めたのだ。

 

レミィ「…なんだか、少しずつ苦しくなってきたわね…もう少しなの?」

 

神綺「まだまだよ。これじゃ早すぎるわ」

 

十分大きくなってきたと思うんだけど、まだまだ力を流すのをやめてくれない神綺。スイカの様に丸く大きくなり始めた。

 

レミィ「ね、ねぇ?もうそろそろじゃないの?」

 

神綺「そうね。もう少しで臨月の大きさね」

 

レミィ「臨月…って?」

 

神綺「赤ちゃんが生まれる月のことよ。だから、もう少しで陣痛が来るから…。その時は息んで。頑張ればすぐに可愛い赤ちゃんに会えるわ」

 

レミィ「が、頑張るわ…」

 

そういえば、咲夜や霊夢も出産直前はこれくらいお腹大きかったっけ…。なんていうか…人体って凄いわね。私は人間じゃないけど。

 

レミィ「……ぐッ!?い、痛い…裂ける…!?」

 

突然、言葉では言い表せない程の激痛が起こる。

文字通り皮膚が裂けそうに感じて、思わず涙まで出てきてしまう。でも、こんな痛みでも皆同じく耐えたのだと思うと、負けていられない、という思いが湧きてきた。

ましてや霊夢なんて、この痛み、苦しみを2回も我慢して、今のあの家庭を築いているのだから。

 

カルゴ「レミリア…頑張ってくれ…!大丈夫だ、レミリアならできる!もう少しだから!」

 

レミィ「ふふ…ふっ…待ってなさい…!すぐに…元気な赤ちゃん…産んでみせるから…ね…!」

 

神綺「もっと息むのよ!あなたならできるわ!」

 

レミィ「もちろん…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから10数時間後…パンデモニウムの一室で、私は元気な赤ちゃんを出産した。彼が言っていた通り、その赤ちゃんは女の子だった。

髪色は綺麗な薄紫…翼は私たちの様な普通の翼。

一言で言えば、自分の過去を見ているかの様な…そんなことを考えさせる程、私によく似ていた。

暫くして体力が回復して、紅魔館に帰った私たちだけど、咲夜やフラン…パチェ…美鈴、小悪魔…とにかく、全員に驚かれた。

数日後には出産祝いのパーティを開くつもりだ。

彼にはあと数日は連続で紅魔館に泊まってもらう話をして、他の彼女、嫁たちへ、分身を飛ばして貰った。霊夢はどうしてだと慌てるだろうから、特別に理由を伝えて貰うことにした。

きっと、驚きのあまり絶叫することだろう。

伝達が済んだ私たちは、紅魔館の住人全員を部屋に集め、赤ちゃんの名前を話し合った。

 

子供の名前は、レイチェル・スカーレット。

私と彼との間に生まれた、大事な愛の結晶だ。

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