好きな絵師さんがとある事情により春例のあとにアカウントを削除する事になって…正直、かなりショックです。
事情が事情だけに仕方ないのかなとは思います。
多分、皆さんが思ってるよりも、純孤さんの出演回数が多くなりそうです。(いや、逆かも…?)
絵師さんのくだりと関係あるのかと?あります。
あの方の純孤さんが見れなくなるのなら俺がやるってだけです。この小説に出てくる純孤さんは、その絵師さんの純孤さんの容姿のイメージです。あの人の代わりにはなれないけども、出来る限り精一杯書いていきます。
どの絵師さんなのかは…ここで言っていいのか、俺個人では判断しかねますので伏せておきます。
春例までに気が変わってくれたらな…。
純孤「ねぇ、エスカルゴ君?」
カルゴ「ん?」
どうやら俺の呼称は「エスカルゴ君」に決まったらしい。俺の事を君付けで呼ぶのは幽々子さんと純孤と…他に誰か居たっけか?会えばわかるが、今すぐパッとは浮かばないな。
純孤「あなたは…月についてどう思ってる?」
カルゴ「月ぃ?」
未だ布団の中で充電中の俺に、「月についてどう思うか」などと訊ねてくる。月と聞いて、鈴仙は身体をピクリと震わせ、へカーティアとピースはハッとした表情になる。
カルゴ「…綺麗な衛星だと思う」
と、わざと的外れなことを言ってみる。しかし、3人は特に笑うでもなく…。
純孤「都よ。前に行ったことあるんでしょう?」
カルゴ「ある。結局策略負けしたけど」
純孤「それも賢者から聞いたわ。月の使者たちに苛立っている…でしょう?」
カルゴ「月の使者……あぁ、綿月姉妹か。まぁ、多少はね?」
普通に敵を利用するアイツにはホントに驚いた。
イラつくのは嘘じゃないけど半分以上はまんまと騙された自分にムカついてる。あの時はなぁ…。強敵を倒して楽に潜入出来て天狗になってたな。多分だけど。そもそも敵の言うことを馬鹿正直に信じる方が馬鹿なんだよね。
結論!俺自身も依姫も豊姫もムカつく!
変なヤツらのおかげで腐った月を建て直すために俺を利用して排除…って、なんやねんその策略!あまりにも大胆すぎだろが!
今では普通に平和らしいけどなぁ…。
俺の精神を犠牲にして得た平和は美味いか依姫?
…って、完全な逆恨みだろこれ…。
純孤「詳しい事はあとで賢者に聞いて欲しいんだけど…私、月の都にいるある奴に復讐したいの。そこで…」
カルゴ「手伝ってくれないか、と」
純孤「話が早くて助かるわ」
カルゴ「復讐ねぇ…」
鈴仙「ちょちょちょ、待って下さいよ純孤さん!あの時、月の都を襲わないって約そ…」
純孤「しばらく…って言ったわ」
鈴仙「……ッ!!」
約束を思い出して、絶句する鈴仙。確か、過去に霊夢と魔理沙と早苗と鈴仙の4人でとある異変を解決したと聞いている。意外な組み合わせだが…多分、その時の話なのだろう。
ヘカT「そろそろ攻めてもいい頃合いよねん?」
純孤「ええ。でも、幻想郷に迷惑をかけない様な対策をとって欲しいものね。アイツら、自分達の為なら他の犠牲は厭わない所があるし。幻想郷に被害が及ぶなんて、私としても本意では無いし、避けたい事だからね」
鈴仙「むむむ…否定したいけど出来ないなぁ…。幻想郷に都ごと遷都ってかなり迷惑だしね…」
カルゴ「遷都してきた途端に俺とフランで粉々にぶっ壊しても良いなら遷都させようぜ、敢えて。ん?そうすりゃ月の土地は俺のモノになるのか?
なら、レミリアに献上しようかな。あいつ、まだ月を欲しがってるみたいだし」
鈴仙「ホントにやりかねないなぁ…」
カルゴ「純孤って、月欲しいって思ってる?」
純孤「いいえ。嫦娥への復讐しか考えてないわ」
カルゴ「えっと…へカーティアは?」
ヘカT「特に。…地獄に手を出すんなら、話は別だけどねん?」
カルゴ「…?地獄には興味無いな、土地だけ」
ヘカT「良いわよん、それで。って、なんで月を我がものにする話進めてるのよん、それって月が都ごと来たら、の話でしょう?アイツらだって、そんなに馬鹿じゃないし、全く同じ手は使わないと思うけど?」
純孤「私もそう思うわ」
カルゴ「俺も。同じ方法は足がつくからな」
犯罪者がまた犯行を行う時、同じ方法を使うと、足がつきやすくなると言われている。だが反対にバラバラな方法で行えば、連続性は無いと警察に判断され足はつきにくくなる。割と有名な話だ。馬鹿は同じ方法を繰り返し、バレて捕まるのだ。
純孤「対策される事も向こうは考えてそうよね。対策の対策…頭がこんがらがりそう…」
ヘカT「なら、真っ向から攻めましょ?それも、なんの前触れもなく突然に」
カルゴ「それなら虚を突けそう…」
腕組みして考えていると、「はいはいはーい」とピースが手を挙げた。皆の視線が集まると、手を下ろして俺に向かってこう言った。
ピース「結局、エスカルゴはそれに参加するの?しないの?」
カルゴ「どうしよう?…鈴仙はどっちがいいよ?一応、鈴仙の故郷だろ」
鈴仙「う、うーん…そりゃあ危ない事はしないで欲しいし…やっぱり故郷だしね…。元同僚達にも危害が…及ぶかもだし…」
そう言って、チラリと純孤を見やる鈴仙。対する純孤は、ただ一言、ボソリと呟く。
純孤「嫦娥の部下は甚振るわ」
鈴仙「……」
レイセンら玉兎って嫦娥の部下なのか…。
カルゴ「俺が戦いたいのはあの姉妹なんだよね。殺したい、じゃなくて戦いたいんだよ。殺さないって永琳先生とも約束してるしさ」
鈴仙(あ、あの時の約束、まだ覚えてたんだ…。てっきり、殺したいほど憎んでるものだと…)
純孤「あなたがあの2人を引き付けてくれるなら私達も楽に行動出来そうね」
ヘカT「そうねぇ。問題は無さそうだけど…賢者さんはどう思うかしらねぇ?」
鈴仙「…多分、隣の部屋で聞いてるかと。ここの隣はお師匠様の部屋なので…」
すると、鈴仙が俺に告白してきたときのように、壁越しに永琳の声が聞こえてきた。
永琳「そうね。出来るなら、都の平和を乱したりして欲しくないわ。あの時とは違って、まともになっているようだからね。…でも、嫦娥は私から見ても結構な悪女だしねぇ…。復讐したいと思うあなたの気持ちは、わからなくもないわ」
純孤「ほう、ならば─────」
永琳「でも!」
一同「!?」
語気を強める永琳に、ビクリと竦み上がる一同。俺も鈴仙も純孤も、かなり驚いた。
永琳「あなたが恨みを抱いているのは嫦娥のみ。部下だからってわざわざ玉兎を襲う必要は無いと思うんだけど?」
純孤「…そうすれば奴は何れ出てくるだろう?」
永琳「出てこないでしょ、嫦娥は。現に、あの時嫦娥はあなたの前に出てきたかしら?最後まで、何の音沙汰もなく終わったでしょう?」
純孤「うむ…。しかしあの時は、うどんちゃんが月の兎ではなく、地上の兎になっていたからだ。まともな月の兎を襲えば出てくると睨んでいる」
永琳「私の経験と憶測から言わせてもらうけど…多分、部下を襲ったくらいでは出てこないわよ」
純孤「何故?」
永琳「さっきあなたが自分で言っていたでしょ。
“自分達の為なら他の犠牲は厭わない所がある”。部下とは言っているけど、実際は奴隷に近いわ。ねぇウドンゲ、上司の嫦娥に会ったことある?」
鈴仙「(会った事なんて)ないです」
実質上の上司は綿月姉妹だったって、過去に鈴仙言ってたな…。あの姉妹にはペットと思われてたらしいが…クソ腹立つ話だな。なんか腹立つよ。
永琳「あなたが襲って玉兎が消えた所で、嫦娥にとっては痛くも痒くもない。だから出てくる事も絶対に無いの。…それでも、無関係な兎を無駄に襲うつもりなの?」
純孤「確かに言われてみれば…。そういえば奴の性格を考えて作戦を立てた試しがなかったな…。ふむ、なるほど。つまり兎に手を出さなければ、という条件付きなら賢者殿もこの案にOKという解釈で良いな?」
永琳「…さぁ、どうかしらね。私はただ、無駄に被害が広がるのを見たくないだけだから。標的を嫦娥だけに絞ると言うのなら………私からはもう何も言わない。好きにするといいわ」
鈴仙(やっぱり、兎も守ってくれるんだなぁ…。それにしても、嫦娥を見捨てる様な発言だけど…過去に何かあったのかな…?)
純孤「これは良い…とうとう復讐を果たせる様な気がしてきた…!」
ヘカT「そうねぇ。うどんちゃん、文句無い?」
鈴仙「全く無い…と言ったら嘘になりますけど…まぁ、無いっちゃ無いです」
ヘカT「それなら良かったわぁ。それなら、早速作戦会議に入りましょ〜か。エスカルゴ君も参加してくれるんでしょうし?」
カルゴ「え…あぁ、まぁ…姉妹と戦いたいなぁ…とだけ。何なら玉兎も俺が引き受けるし」
ヘカT「あなたのその能力は、制圧向きよね〜。なら表向きはあなたが1人で攻めて、裏で私達が動く方がやりやすくない?それなら、使者も表…エスカルゴ君の方に行くと思うけど」
カルゴ「あ〜…」
その晩
永琳「ちょっと弓の練習してくるわね〜」
兎達「行ってらっしゃい(です)!」
カルゴ(永琳も練習するのか…)
夕方になって純孤達が帰り、夕飯の後は親子3人まったり過ごしていると、永琳が弓と矢を持って外に出た。永琳の練習風景を見たいと思ったが、練習の邪魔は良くないな、と思い直して、親子で過ごす時間に戻った。
永琳(全く…そばで私が聞いていると知っていて作戦会議をするなんてねぇ。…まさか、私が伝達するのも彼は読んでいたりするのかしら。彼ならそれくらいは読んでいそうだけど…。まぁ、例え読まれていても、伝達はするけどね)
永琳は、矢に手紙を結びつけ…それに羽衣の切れ端も結びつけ、月に向かって放った。
輝夜「あら?永琳にしては、大きく外したわね。的なら竹に括りつけてあるのに」
永琳「輝夜…。まさか後ろで見てたなんてねぇ。恥ずかしい所を見られちゃったわ」
輝夜「うふふっ♪」
そして静かに縁側に座り…核心をつくような発言をする輝夜。
輝夜「…ちゃんと2人に見てもらえるかしら?」
永琳「何の事?」
輝夜「手紙よ、て・が・み。矢に
永琳「なぁんだ、バレバレじゃない」
弓を肩に乗せ、乾いた笑い声を漏らす永琳。
永琳はバレないようにこっそり動いていたつもりだが、輝夜にはバレバレだったらしい。
輝夜「私とあなたの付き合いじゃない」
そうねと言わんばかりに小さく頷き、月を見上げ話し出す永琳。隠す必要は無いと考えたらしい。
永琳「……矢は月に届く。そして、見回りの時に兎か依姫か…散歩に来た豊姫が発見するはずよ。仮に兎に見つかっても触れやしないわ。綿月姉妹しか触れない結界をかけたからね」
輝夜「タネは…血の繋がりって所かしら?」
永琳「ええ。だから兎が見つければ報告に行き、その時は依姫が手にするわ。そして手紙は読まれ純孤の計画が月にバレる」
輝夜「酷いわねぇ」
永琳「大丈夫よ、今回は殺し合いじゃないから。
それに、どうせ純孤は月の都に入れないからね」
輝夜「…?あ……
永琳「そうよ。ガバガバなのよね、あの計画…。恨みが強すぎて根本的な所を見逃しているのよ。それとも、エスカルゴに頼れば結界を破れるとか思ってるのかしらね。力じゃ破れないんだけど」
輝夜「じゃあ、彼らは月に行って何をするのよ?何もしないで帰ってくるの?…エスカルゴの性格的に、面倒臭い事になるわよ〜?」
永琳「そこは多分心配しなくてもいいわ。純孤の計画は失敗したとしても、エスカルゴの計画は、絶対に成功するから」
輝夜「あらら…。それはどうしてかしら?」
永琳「全部言っちゃつまらないわ。ヒントは……純孤達とエスカルゴは別行動ってことね」
輝夜「う〜ん…」
数日後─────月
玉兎「報告!ほうこーく!依姫様ー、海岸に何か矢のような不審物がー!」
依姫「不審物?そんな物はすぐに排除なさい」
玉兎「そ、それが、誰にも触れなくて…。銃剣でつついても透明な壁みたいなのに遮られて…」
依姫「(透明な壁…結界?)…兎も角、その場所に案内して頂戴」
玉兎「はい!」
報告を受けた依姫は、その報告をしてきた玉兎と共に、豊かの海の海岸へと向かった。そこには、確かに矢が一本、浜に突き刺さっていた。依姫は躊躇いなく手をのばすが、玉兎は警告する。
玉兎「お気を付けて!バチッと弾かれます!」
依姫「弾かれ……ないけど?」
何食わぬ顔で、ズボッと矢を抜く依姫を見て兎は目を丸くした。
玉兎「あ…あれぇ…?さっきはすごく弾かれたんですけど…」
依姫(なるほど、強い結界が掛けられている…。しかもこの結界は、八意様のものに違いない…。とするとこれは矢文…地上でまた何か…?)
依姫は、それからすぐに綿月の家に戻って、桃を食べていた姉の豊姫を呼び、永琳の矢を見せた。
依姫「宛名も差出人も不明ですが、これはきっと八意様の文に間違いないと思います」
豊姫「でしょうね。玉兎達は触れないと言って…あなたや私は触れる。という事は、特殊な結界かまじないが掛けられているのね」
依姫「ええ、私もそう思います」
依姫は括りつけてある文を解き、手紙を開いた。
そこには、永琳の字でこう書かれていた。
お久しぶりです、豊姫、依姫。
この手紙を読んでいる頃は、平和な日常を送っている事でしょう。私達も私達で、楽しく過ごしています。たまには気軽に遊びにきてくださいね。
さて、前置きはこの辺にして、本題に入ります。
10数年前に、都を凍結させ幻想郷内に遷都しようとしたあの事件のことは覚えていますね?今回、その敵がまたも月の都を攻めようとしています。
しかし、前回のような避難する手は使えません。
地上では、月の都の遷都に備え、完全に破壊するための準備が完全に整っています。彼らが本気になれば残念ながらあなた達の破滅は免れません。
こればかりは、私にも阻止は不可能です。
ですが、敵の侵攻を退ければ、わざわざ遷都する必要も無いでしょう。そもそも、敵が都へと侵入すること自体が不可能なのですが。
けれども、今回はその敵の中に、“彼”が居ます。
10数年前の第三次月面戦争も、覚えていますね?
“彼”はあの頃と比べて見違えるように成長して、あなた達と同等かそれ以上の力をつけています。
しかしながら、その敵と攻めるという行動を共にするとしても、“彼”の目的は別な所にあります。
即ち、あなた達と真っ向から勝負することです。
前回“彼”は、背後からあなた達の虚を突いて制圧したと聞いています。そのことについて“彼”は、
「真っ向から勝負したら負けると思ったから」と言っています。今回は自信があるので正々堂々と勝負したがっているのでしょう。
前回は“彼”を騙して、月の都を建て直しました。
“彼”は、騙された事をずっと根に持っています。
鬱憤晴らしに付き合ってあげて下さい。もちろん普段なら、そんな話に乗る必要はありませんね。
でもこのままでは鬱憤が溜まりに溜まった“彼”が月を破壊する可能性も否めない所まで来てます。
それに、騙したとは言えど、彼が都を建て直したという事実には、偽りは無いでしょう。誰よりもあなた達がその身で実感しているはずです。
あなた達に仁義の心があるのなら、“彼”と戦い、
“彼”の望みを叶えてあげて下さい。そうすれば、貸し借りなく、プラスマイナスゼロになります。
“彼”は前と同じく表から行くつもりで、敵の方は裏から行くつもりです。
ですが、敵は手も足も出せずに、何も出来ぬまま帰ることになります。依姫も豊姫も、表で“彼”を迎え撃ち、本気で相手をして下さい。
“彼”は相手が本気かどうかなど見分けられます。
下手に手を抜けば、その時こそ終わりです。
大丈夫、誰も死にません。兎も皆、結界の中へと避難させ、あなた達2人が“彼”と戦う。これで、全ては解決します。
“彼”にはあなた達を殺さぬよう言ってあります。
もっとも、そのことなら前回身をもって分かってくれたでしょうけどね。
では、上手くいくことを地上から祈っています。
八意永琳
依姫「…まさかアイツとまた戦う事になるとは。感謝の旨は八意様を通して伝えて頂いたはず…。
って、直接会えてない時点で向こうが怒っているのは明確でしたね…はぁ…」
豊姫「そんなに根に持ってるのかしら…なんだか申し訳ないわね」
依姫「案外女々しいのですね。…いつ来るのかはまだわからないのでしょうか?」
豊姫「やぁねぇ、そんなに八意様に頼っちゃう?
…いつ来てもいいように警戒しておきなさい、と八意様は言ってるのよ」
依姫「なるほど…。避難訓練でもさせますかね。いつも行動が遅いのが目立ちますし」
豊姫「それが良いかもしれないわ。あの時の敵が来るってことは、生命の力に満ちた妖精どもまで来るかもしれないし……万が一って事もあるわ。警備は強化しておきましょう」
依姫「ですね」
そして、依姫と豊姫はそれぞれの訓練を始めて、兎は依姫の指示で避難訓練を開始した────。
あの姉妹は弾幕使わないと思う。ていうか豊姫はどうやって戦うんだろうか。扇子だけ?怖っ!!