※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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王様ゲーム

レーテ「スゥ……スゥ……」

 

レミィ「ふふっ、よく眠ってるわね♪」

 

カルゴ「そだな♪」

 

月都侵攻から数日が経ち、各家庭へお土産の配達などを済ませた俺は、いつも通り平和な日常へと戻っていた。

成長したとはいえ、レイチェルは赤ん坊なので、まだ昼寝を必要としている。昼寝のときは、俺とレミリアで添い寝をする。

余談だが、俺のオッドアイは未だ継続中である。説明がものすごく大変だった。

 

レミィ「さーてと…レイチェルも寝たし、私達は皆のとこに戻りましょっか。何して遊ぶ?」

 

カルゴ「弾幕ごっこ……は、レイチェルが起きるかもしれないからダメだな。トランプするか?」

 

レミィ「良いかも。じゃ、パチェも混ぜて4人で遊びましょ。フランは図書館に居るし」

 

カルゴ「おうよ〜」

 

そして2人で図書館へ行き、フランと合流する。しかしフランは、トランプよりこっちやりたいと読んでいた本を見せてきた。どんなプレイなんだと思ってそのページに目を通すと、王様ゲームの紹介がされてるページだった。

レクリエーションの本を読んでいたらしい。

 

フラン「なんか面白そうじゃない?」

 

カルゴ「王様ゲーム…久しぶりだな。俺はいいがレミリアはどうする?」

 

レミィ「構わないわよ。自由に命令出来るって、何だか面白そうだからね」

 

フラン「そうよね〜!」

 

もしも俺に何か過激な命令したら、過激な命令で返すつもりだが…そこはわかってるのだろうか。そもそも、ルールを把握してるかが不安である。俺はスキマで番号を盗み見れるが…今回ばかりはそんなつまらないことはやめておこう。

 

パチェ「王様ゲーム…私もそれに参加しろと?」

 

レミィ「参加人数は5〜10人が望ましいのよね。私とフランとエスカルゴ…小悪魔…ここでパチェが入ってやっと5人なのよ」

 

パチェ「咲夜は?」

 

レミィ「もちろん呼ぶわよ。ていうかこれ全員でやらない?弦月姫ちゃんも呼んで」

 

パチェ「少しなら付き合ってあげてもいいわ」

 

レミィ「やった!ありがと、パチェ!」

 

パチェ「…少しだけなんだからね…///」

 

レミリアに抱きつかれて、本で顔を隠して照れるパチュリー。本で顔を隠すタイプは初めて見た。そもそもパチュリーが照れる事を初めて知った。

 

フラン「じゃあ、咲夜と弦月姫ちゃんとパチェは参加確定ね!あと……ねぇ、このゲーム、クジが必要みたい」

 

カルゴ「んじゃ要らない紙に……いや、創造する方が早いか。俺、レミリア、フラン、咲夜さん、弦月姫、小悪魔、パチュリー様……7人分だな」

 

うーん……折角だし、美鈴のことも呼ぼうかな。

いつもいつも美鈴ばっかりハブられてるから。

 

カルゴ「『分身』」

 

レミパチェフラン「?」

 

クジを8人分作ってから、ゆっくりと分身を作り出す。これで少しは長持ちするはずである。

 

分身「また面倒事か」

 

カルゴ「そゆこと。そんじゃさいなら〜」

 

分身「はぁ…いつも俺ばっかこういう役回り…」

 

分身をスキマに落とし、一度スキマを閉じ、次に入口の位置を少しずらしてスキマを開き、今度は美鈴を図書館に呼び出す。

 

美鈴「うわっ!な、何ですか急に!?」

 

ズレた帽子を被り直し、目を丸くしながらキョロキョロと図書館を見回す。

 

カルゴ「ゲームのお誘い〜。これから王様ゲームやるんだけど、たまには美鈴も一緒にやんね?」

 

美鈴「しかし門番が…」

 

カルゴ「分身送ったよ」

 

美鈴「あ!誰かが落ちてきたなーと思ってたら、あれって分身さんでしたか!」

 

カルゴ「うん。やる?」

 

美鈴「やりたいでーす!」

 

カルゴ「…だってよ。レミリア達も良いよな?」

 

美鈴(先に聞いておいて下さいよ〜…)

 

レミィ「ええ、門番が居るなら文句無いわよ」

 

フラン「美鈴よりしっかりしてそうだしね!」

 

パチェ「異議無し」

 

美鈴「妹様ぁ〜…」

 

カルゴ「それじゃ、小悪魔と咲夜さんと弦月姫も呼んで〜っと…」

 

 

 

残りのメンバーも呼び、図書館に全員が揃った。

それから、外から中身が見えないようなブラックボックスを作り、「王様」「1」〜「7」の数が書かれたクジを箱に入れ適当な順でそれを引く。

 

カルゴ「もちろん、能力の使用は禁止だよ」

 

レミィ「わかってるわ。(1…私にぴったりね)」

 

咲夜「あら、私が王様だわ」

 

レミィ「さぁ、適当に命令しなさい!」

 

咲夜「はい。…美鈴、門番」

 

美鈴「ええっ!?」

 

レミィ「違う、そうじゃない…。番号よ、咲夜。番号を指定して命令するの」

 

咲夜「しかし美鈴の番号がわかりませんが…」

 

レミィ「そう、誰に命令が行くのかわからない。それがこのゲームの醍醐味よ!」

 

咲夜「なるほど、分かりました。…では…6番、全員に紅茶をお願いします」

 

小悪魔「はうっ…わかりました〜…」

 

数分後、全員の手元に小悪魔が淹れた紅茶が行き渡る。咲夜さん程ではないがかなり上手である。俺よりも圧倒的に上手だ。

 

フラン「次は〜…あ、私王様だ〜!」

 

レミィ「げっ…」

 

フラン「すっごい命令しちゃうよ!4番は5番にチューして!」

 

レミィ「私かー…。5番って誰なの?」

 

俺達は顔を見合わせる。皆違うらしい。そして、その中で1人、顔を赤くして俯く者が小さな声で名乗りを上げる。

 

パチェ「………私…///」

 

レミィ「え……う、うーん…ねぇ、ホントにキスしちゃうわけ?」

 

フラン「もっちろん!さぁ、早くして!ゲームが進まなくなっちゃうわ♪」

 

レミィ「じゃ……ごめんなさいパチェ、ちょっと我慢して?……んっ…///」

 

パチェ「……///」

 

レミィ「パチェ、少しホコリ臭いわよ…」

 

パチェ「むきゅっ!?」

 

レミリアはパチュリーの頬にそっとキスをした。レミパチェ尊い…。

 

カルゴ「次は…あ、俺が王様か」

 

レミィ「あなたもろくな命令しなさそうね」

 

カルゴ「そうか?まぁそうだな。…じゃ、2番は7番に往復ビンタを10回」

 

美鈴「ひえっ……2番…って誰ですか…?」

 

咲夜「覚悟なさい」

 

美鈴「咲夜さんんんんッ!?」

 

広々とした図書館に、美鈴の頬が叩かれる軽快な音が響き渡る。

 

美鈴「いたたた…酷いですよぉっ!」

 

咲夜「軽くやったんだけど」

 

美鈴「ほっぺが熱くなってますっ!」

 

咲夜「ふふっ、ごめんなさいね♪」

 

美鈴「ったくもぉ〜…」

 

再びクジを戻し、引き直す。今度は4番らしい。どこか不吉な数字である。

 

レミィ「王様は?」

 

パチェ「…私」

 

今度はパチュリーか。それなら、おかしな命令はしないだろうから安心していいな。

 

パチェ「4番、一発芸」

 

4番と言われ、自分の引いたくじの番号を見る。

そう、まさかの俺だ。

 

カルゴ「俺かよ…」

 

レミィ「あなただったのね」

 

カルゴ「えっと…一発芸『普段よりも甘えん坊なエスカルゴ』。…咲夜さぁぁぁん!!」

 

咲夜「ひゃっ!?」

 

一同「!?」

 

何の前触れもなく突然咲夜さんの胸に飛び込む。すると、当然だが参加者は皆驚く。咲夜さん本人まで目を丸くする始末である。

 

カルゴ「咲夜さん〜…ナデナデして下さいぃ〜…温かいよぉ〜…」

 

咲夜「こ…こんな感じでよろしいですか…?///」

 

若干照れながら、咲夜さんをギュッと抱き締める俺の頭をフワフワと優しく撫でる。

 

カルゴ「ありがとうございます♪」

 

一通り撫でてもらった俺は抱擁を解き元の位置に戻る。命令したパチュリーは、少し引いている。

 

パチェ「もっと他にあったでしょ…」

 

カルゴ「一瞬では思い付きませんよ、あれ以外。

あぁ…ナデナデめっちゃ気持ちいいよぉ…」

 

パチェ「口に出てる」

 

カルゴ「おっと、こりゃ失敬」

 

咲夜「………///」

 

咲夜さんと俺以外の全員が苦笑いする中、クジを戻して、引き直す。

 

小悪魔「あっ、私王様です〜!」

 

パチェ「うーわ」

 

フラン「面白い命令、期待してるわ♪」

 

小悪魔「では…1番は5番に、ハグしてキスして

『大好きです!』と言ってくださいッ!!」

 

カルゴ「えっ」

 

フラン「あーん、私2番〜…お姉様は?」

 

レミィ「3番。パチェは?」

 

パチェ「4番。咲夜は?」

 

咲夜「6番です。美鈴は何番?」

 

美鈴「7番です。…てことは、エスカルゴさんか弦月姫ちゃんがどちらか…ですね」

 

弦月姫「…1番…です…///」

 

咲夜「まぁ!」

 

レミィ「あら、逆だと思ったのに。弦月姫ちゃんからエスカルゴにか〜、もっと面白そうね♪」

 

カルゴ「マジでするのか?親子…だぞ?」

 

レミィ「私はパチェにキスしたわよ?あなたも、腹を括りなさい。弦月姫ちゃんもね」

 

カルゴ「…手の甲とかほっぺで良いからな?」

 

弦月姫「いえ…!えいっ!」

 

カルゴ「うぉっ…」

 

ムギュッと抱きつかれて、思わず焦ってしまう。ロリメイドに抱きつかれるこの状況……外の世界なら通報案件かもしれない。逆なら尚更だ。

 

弦月姫「お父様…。良い…ですか?」

 

カルゴ「…弦月姫が良いなら」

 

弦月姫「では…………んっ…///」

 

カルゴ「〜〜〜…」

 

ぷにっぷにで柔らけぇぇぇ…!ていうか口でキスしちゃったよ…マジか〜…。なんか巫月みたいになりそうで期待できそ…じゃなくて、怖いなぁ。

 

弦月姫「大好きです、お父様!」

 

カルゴ「俺もだよ、弦月姫♪」

 

最後にキュッと抱き合い、次のクジを引く。

 

美鈴「来ました来ました…!私が王様ですよ!」

 

レミィ「美鈴か…何を言うのか予想つかないわ」

 

パチェ「そう?私は何となく察せたわ」

 

美鈴「今こそ咲夜さんに仕返しをする時!2番は7番に往復ビンタです!10往復!!」

 

カル咲「!!」

 

時が止まった。俺と咲夜さんと弦月姫以外は全員そのままの表情で固まり、世界から音が消える。

 

咲夜「弦月姫、目を瞑って耳を塞いでいなさい」

 

弦月姫「?はい…」

 

弦月姫に耳を塞がせた咲夜さんは大きな溜め息を漏らす。何か言うつもりだろうか?

 

咲夜「…というわけで、10回……キスします…///」

 

カルゴ「え?ビンタですけど…」

 

咲夜「旦那様にビンタするなんて、たとえゲームでもしたくありません。ですから……ね?///」

 

カルゴ「…1回で良いんですよ?」

 

咲夜「私とキスするの…嫌…ですか?」

 

カルゴ「いやいや!嫌だなんてとんでもない…!寧ろ嬉しいっていうか……てへへ…」

 

咲夜「では…///」

 

首に手を回し、目を瞑ってそっと唇を重ねてくる咲夜さん。やはりとんでもなく柔らかい。

 

弦月姫(わぁ…何度もキスしちゃってる…///)

 

娘がこっそり見ているとも知らず、10回もキスをして、それから咲夜さんは能力を解除した。

 

美鈴「…あれ?少し、体勢変わってません?」

 

咲夜「気のせい」

 

美鈴「?まぁいいでしょう!さぁ、7番さんに、往復ビンタです!」

 

咲夜「時を止めてもう済ませたわ」

 

美鈴「ホントですかぁ〜?皆見てませんよ〜?」

 

咲夜「7番が旦那様だったからね、皆に見えないようにしたのよ。妻が旦那様に恥をかかせるわけにはいかないんだから」

 

美鈴「ホントにビンタされました〜?確かに頬は赤くなってますけど」

 

カルゴ「された」

 

美鈴「ならいいですけど〜…」

 

恐らく、照れたから赤くなっているんだと思う。

頬というより、顔が熱いし。

 

咲夜「いけない、もう3時の準備の時間だわ…」

 

レミィ「あら…。おやつは食べたいから…これで最後にしましょうか」

 

咲夜「申し訳ございません、お嬢様…ありがとうございます…」

 

全員がクジを戻し、また引いていく。

 

フラン「さぁ、最後の王様は!?」

 

咲夜「私です」

 

弦月姫「当たりませんでした〜……」

 

咲夜「残念ね。…じゃあ…そうねぇ………1番が全員に何か一言、言って下さい」

 

美鈴「たはー、また私ですか…。でも簡単そうで良かったです…。パチュリー様は……たまには、外に出てみてはいかがですか?」

 

パチェ「髪が痛む」

 

美鈴「弦月姫ちゃんは…いつも庭仕事を手伝って下さり、ありがとうございます♪」

 

弦月姫「いえいえ!」

 

美鈴「お嬢様…ご出産おめでとうございます!」

 

レミィ「随分前の話よ!?」

 

美鈴「妹様は…えっと…館の破壊行為はもう少し抑えて頂けると有難い…ですかね…」

 

フラン「気を付けるー♪」

 

美鈴「咲夜さんはですね…えっと…ナイフを刺すことだけは割とやめて欲しいです…」

 

咲夜「寝るあなたが悪いのよ」

 

美鈴「はうっ…。こあちゃんは…うーん…いつも何の本を読んでるんですか?もし良ければ、私も読んでみたいです…!」

 

小悪魔「美鈴さんには刺激強いと思いますよ♪」

 

美鈴「エスカルゴさん…は………うーん………」

 

カルゴ「そんな悩むのか?」

 

美鈴(これってもしや…!?でも公開処刑に近いですよねこれ…やっぱ無理か〜…。いや……アレなら伝わらないけど伝えられるかも…!?)

 

あまりに黙り込む美鈴。おかげで皆の視線は俺か美鈴のどちらかに集まり始める。

 

美鈴「我爱你(ウォーアイニー)…です!///」

 

一同「…?」

 

カルゴ「んー……?」

 

聞いた事あるけど…どういう意味だっけ?

 

フラン「なんて言ったの?」

 

美鈴「ウォーアイニーですよ、妹様♪」

 

フラン「美鈴語わかんないー」

 

美鈴「な、何ですか美鈴語って…。中国語です」

 

フラン「日本語ではどういう意味なの?」

 

美鈴「それは…まだ秘密です♪」

 

カルゴ「あとで意味調べてみるわ。返事はそれの後でもいい?」

 

美鈴「ええっ!?へへへ返事ぃ!?あぅぅ…///」

 

パチェ(…なるほど)

 

カルゴ「どした?何かまずいことでも?」

 

美鈴「いえ、何も!よ、宜しくお願いします!」

 

カルゴ「…?うん」

 

顔を真っ赤にして、手をブンブンと振って慌てる美鈴。一体、どういう意味なのだろうか。

 

咲夜「…では、私と弦月姫は仕事に戻りますね。本日のおやつは何になさいますか?」

 

レミィ「チーズケーキかしら」

 

フラン「私ブルーベリーケーキがいい!」

 

カルゴ「ガトーショコラ……と見せかせて、俺もブルーベリーケーキでお願いします」

 

咲夜「承知しました」

 

レミィ「んなっ、またフランの真似!?」

 

カルゴ「チーズケーキはあまり食べれなくてな。ブルーベリー好きだから真似とかは考えてない」

 

咲夜さんのチーズケーキならばまだ食べれるが、やっぱりガトーショコラやブルーベリーケーキ、ミントチョコには負ける。

 

レミィ「ふ〜ん…」

 

咲夜「美鈴も門番に戻りなさい」

 

美鈴「は〜い……」

 

フラン「小悪魔〜、大人の本貸して〜」

 

小悪魔「わかりました!」

 

レミィ「そろそろレイチェル起きるかしら…?」

 

カルゴ「パチュリー様ー、早速意味調べるんで、中国語の本貸して下さいー」

 

パチェ「小悪魔ー、中国語の本持ってきてー」

 

小悪魔「少々お待ち下さいー!」

 

王様ゲームを終えた俺達は、いつも通りの日常へ戻っていった。さっさと意味を調べ、的確な返事をしてやろうと思う俺であった……。




博麗神社編も書きたい…どうですかね?
なーんか、自然と会話が増えてしまいますw
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