命蓮寺から飛び立った俺は、真っ直ぐ博麗神社へ向かって飛んでいく。ヤッたからか、力があまり入らないが、飛べないほどではない。早めに帰ることが出来ないので、開き直った俺はまったりと空の散歩を楽しみながら帰ることにした。
カルゴ「果たして今夜も 電気兎の夢を見る……」
諏訪子《おーいっ!》
カルゴ《うわっ!?…ったく、人が折角カラオケ楽しんでるのに…ナイスタイミングだよ…。で、今日は何の用かな?アレはちょっと無理だよ。今丁度賢者タイムだから》
ぶっ続けなら何度でもイケる俺だが、中途半端に時間を置くと賢者タイムに突入してしまうのだ。こうなると、30分はこのままである。よほど強い刺激が無ければ、俺の愚息でも反応しない。
諏訪子《え、なんで今賢者タイムなの?…まぁ、それはいいや。後で頭の中見るから。えっとね、用っていうのは、エスカルゴに是非とも見せたいものがあるってこと!》
カルゴ《そうなの?どこで?》
諏訪子《守矢神社だよ!生憎、私は少しだけ外出してるんだけど、神奈子達に言えばわかるようになってるから、そこは安心してね!》
カルゴ《外出?出不精な諏訪子がか?》
諏訪子《私だって少しは出かけるよ!》
カルゴ《…変な男に捕まるなよな》
諏訪子《大丈夫だよ、私の目にはエスカルゴしか映ってないもん♡》
カルゴ《でももし背後からとか…》
諏訪子《気配で気付けるから!》
カルゴ《地面から出てきたり…》
諏訪子《モグラ!?大丈夫だって♪》
カルゴ《…ならいいんだ》
諏訪子《じゃ、また後でね!》
そう言うなり、すぐに通信は途切れてしまった。何故だか、そこそこ早口だったような気がする。何か急いでいるのだろうか?しかし、進路を守矢神社に変えようとした、その時。
トランシーバーを入れてあるポケットの中から、ペットのお付きの者の声が聞こえてきた。
無線「あー、あー…聞こえてますかー…?」
すぐにポケットからトランシーバーを取り出し、こちらのマイクをオンにする。単なる無線通信機でもスマホと大差ない機能等の使い分けができるあたり、流石にとりである。メカには強い。
カルゴ「こちらエスカルゴ・スカーレット。無線受け取りました、どうぞ」
無線「あっ、繋がりましたか。良かったです…」
カルゴ「おうよ。番号覚えてたんだね」
無線「
カルゴ「へへ、まーね。それで、今日はどした?もしかしてムラムラしてる感じ?」
無線「…そうですね…///」
カルゴ「天子は?」
無線「また…やらかしまして。自宅謹慎中です」
カルゴ「おっ、じゃあ今日は2人きりじゃんか。何処でヤる?」
無線「えっと……その…今日は、私の家で…は、いかがでしょうか…?///」
カルゴ「マジで!?オッケー!」
無線「家の位置は覚えてらっしゃいますか?」
カルゴ「前に1回行ったから覚えてるよ。天子の家を基準にすりゃすぐ行ける」
無線「良かった、安心しました」
カルゴ「それじゃ、すぐに向かうから」
無線「はい。失礼します。(本当だ…あの鬼さんが言っていたように、今日は1人きりなのですね。どうしたんでしょうか…?)」
カルゴ「ほーい」
衣玖の家の中は割と汚いのである。だが、そんな中での性行為が何故か楽しいのだ。生活感溢れる空間内での行為だからだろうか。
更に、普段は真面目なのに部屋の中は汚いというギャップに、危うく俺がオチかけた。自分でそのギャップを感じたことによって、ギャップ萌えが実在することを、身をもって体感した。
こうして誘うのだから、多少は片付けしてあると思うが…真面目だが天然な衣玖のことだ、きっとそこら辺の事は忘れていて、俺が家に着いてから慌てるに違いない。
それから、慌てている衣玖を床に押し倒し……。
その後はいつもの流れだ。オモチャでイカせて、濡れたところに愚息を奥に突き刺して掻き回す。
そしてその後は、2人で家の片付けをする、と。
完璧な計画である。
諏訪子が言っていたアレは、急ぎでは無いらしいので、掃除の後に…夕方に立ち寄る事にしよう。
一方その頃…反霊夢派は、霊夢の『夢想天生』を突破出来ず、苦戦を強いられていた。
武器を投擲しても、拳を振るっても、弾幕を発射しても、結果は同じ。半透明な透明人間もとい、半透明な透明吸血鬼となった霊夢には、それらの攻撃はなんの意味も為さない。
時間を止めてもそれらは一切変わらなく、次第に反霊夢派の面々には疲労の色が目立ってきた。
レミィ「初めて見たけど…ホントにチートね…」
咲夜「斬れないし触れないのに、向こうは弾幕を発射してくる…厄介極まりないですね」
巫月「エスカルゴが言ってたヤツ…。これが霊夢さんの究極奥義なんだ…!」
諏訪子「あーうー…酷い時間稼ぎだ…。ちゃんとこっちも間に合うかなぁ…」
萃香「大丈夫だよ、こんな事もあろうかと第2の足止めの刺客を放っておいたから」
諏訪子「疫病神の次は何なの?」
萃香「あの天人さ。疫病神を行かせて、その後に1人になったらすぐ行けって言ってあるんだよ!アイツ少し馬鹿だから少し不安だけど…」
諏訪子(なるほど、天人とヤッたから賢者タイムだったって事か。…ん?ていう事は、既に第2の足止めの刺客は突破されてるんじゃないの?ま、細かい事はいっか。にしても、エスカルゴからの連絡が来ないなー…戦ってるのかな?)
咲夜「先程から静かですね、諏訪子さん?もしやもうリタイアですか?」
諏訪子「まさか。避けるのに少しだけ疲れたってだけだし!どうせこっちの攻撃は効かないんだ、避けるのに専念した方が良いでしょ」
咲夜「ごもっともですわ」
諏訪子「相殺する力すらも節約した方がいいね。霊夢の力量は圧倒的だ」
咲夜「では私も、力を使用せずに避けますかね…少し疲れてきました…」
諏訪子「ここで消耗したらそれこそ霊夢の思う壷だからね。『夢想天生』は最強の回避技であると同時に、時間稼ぎも可能なチート技だ」
咲夜「…思ったより考えているのですね。いつものんべんだらりと過ごしてるだけかと」
諏訪子「…否定こそはしないけど、神相手によく言えるね。エスカルゴのお嫁さんなだけあるよ。
…あのね?私だって、やる時はやるってことさ。時が解決してくれるとはいっても、見過ごせない案件だからね」
咲夜「霊夢が寿命で死ぬのを待っていると、その頃だと私もお婆ちゃんになってるか死んでいるんですよねぇ…。それだけは避けたいものですよ」
諏訪子「私は永遠の幼女だぞっ☆」
咲夜「…若さを保てるのは素直に羨ましいです。幼女だと産道の狭さ故に出産に苦労しますけど」
諏訪子「神は性交無しで子供産めるからなぁ…。現に、もう何人か産んでるし」
咲夜「へぇ…そうなのですか。あなたの処女は、どこの殿方に捧げたんです?」
諏訪子「処女はエスカルゴだよー」
咲夜「性交無し出産、あなた自身が経験していたのですね。どんな感じがするんですか?」
諏訪子「つまらないの一言だね。ちゃんとアレをした方が楽しいし、心も満たされる感じするよ。中に出されても意思によって受精をコントロール出来るしさ〜」
咲夜「便利ですね…。という事は、今のあなたは妊娠を拒否しているということですか?」
諏訪子「うん。だって、もっと楽しみたいしさ。我慢とか苦手だし。レミリアもそうでしょ?」
咲夜「…そのようですね」
諏訪子「…てゆーかさー…避けてる途中にこんな無駄話とか、余裕あるねぇ、私たち」
咲夜「霊夢がこちらをしっかり狙っていないからというのも一因ですよ。霊夢は霊力を、私たちは体力を消費して…決して有利とは言えませんが、不利でもありませんね。いずれはこちらの物量に耐えかね、自滅してくれるかと」
諏訪子「そう願うしかないねー…」
萃香「…!見て、霊夢が!」
一同「!!」
霊夢が、半透明からいつもの姿に戻り、霊力弾の発射が止む。閉じていた目を開き、再び反霊夢派のメンバーを冷めた目で見やる。
霊夢「あら、結構疲労してるじゃないのよ。それじゃ私には勝てっこないわよ」
咲夜「それはどうかしら。寧ろ、妖力などの力を回復させるための時間稼ぎに使えたわよ」
霊夢「でも、私の霊力はあんたらを潰すには十分過ぎるほどに残っているわ。そろそろ決着つける事にしましょ。とっくに帰ってるでしょうし」
咲夜「…油断大敵♪」
諏訪子「今だよっ!」
霊夢「!?」
巫月「全力のぉ…『
霊夢「しまった────ッ!!」
巫月からピンク色の稲妻が溢れ出す。先程のこのスペルで全電力を失ったが、霊夢の『夢想天生』を避けている間に、僅かながら回復した。今度はその回復した分を全て稲妻に変え、霊夢に向けて放ったのだ。
当然、あまりの不意打ちに、霊夢は回避も結界の形成も間に合わず、ほとんど被弾してしまう。
諏訪子「っしゃヒットぉ!!!」
萃香「よっっっし!!」
鈴仙「さすが巫月ね!」
レミィ「美味しい所を持ってかれちゃったわね」
フラン「トドメは刺したいな〜」
諏訪子と萃香はガッツポーズをし、母親の鈴仙は手を叩いて喜び、姉妹は素直に悔しがる。
そう、咲夜は霊夢の気を引く為の囮だったのだ。
霊夢「くぅぅっ………しまった…っ…!」
手足が痺れた霊夢はお祓い棒を取り落とし、地に片膝をつく。
レミィ「悔しい話だけど、咲夜以外で咲夜と同レベルかそれより速いのは巫月ちゃんだからね…。速くて気付かなかったでしょ」
霊夢(単に咲夜しか視界になかっただけだけど…油断してた…!手が上がらないし足も動かない…もう1回『夢想天生』使うしかないけど…アレの連続使用は禁物…。だけど、この戦いには絶対に勝たなきゃいけないのよ…!!)
その時、霊夢の左手の薬指に嵌められている結婚指輪に、ある変化が起きた。霊夢の気持ちに呼応するかのように、黄色に光り輝き始めた。
霊夢「あれ…手が……足が…」
光が強くなる毎に、霊夢の身体を蝕んでいた痺れがどんどん引いていく。
レミィ「ちょ、霊夢の手、光ってない!?」
フラン「ううん、アレは…手じゃなくて指輪…」
霊夢の痺れが完全に消えたその瞬間、指輪から、高密度な電力によるホーミング弾が放たれた。
レミィ「待って、速い────」
フラン「きゃうっ…痺れたっ…!」
巫月「この質…エスカルゴの雷…!!」
咲夜「この至近距離では…ッ!」
諏訪子「ウソウソウソぉぉっ!?ぎゃああっ!」
萃香「痛ァッ!?」
その弾速たるや、普段から彼が放つ弾幕の速度のそれで、比較的遅めの霊力弾に目が慣れてしまっているレミリア達は幾つかの弾を避け損なってしまい、先程の霊夢よろしく、手足が痺れて地に伏せってしまった。
霊夢「指輪から弾幕…?何これ、聞いてないわよこんなの…。どういうこと…?」
薬指で鈍い銀色の金属光沢を見せる指輪を見て、うわ言のように呟く。しかしいくら考えてもその答えが出る訳では無い。
諏訪子「ちょっとエスカルゴぉぉ…!?」
萃香「あと一歩って所まで来たのに…!」
レミィ「私たち吸血鬼はあと少しで回復するわ、落ち着いて!」
フラン「うん!」
咲夜「はい!」
だが、無慈悲な霊夢は回復まで待つ訳が無く…。
霊夢「この私があんたらの回復を待つとでも?」
レミィ「クッ…本当なら私たちが勝ってたのよ!なのに、いつもあなたばかり幸運に恵まれて…!今回は謎の弾幕!?何なのよ、もう!」
霊夢「…話は終わりよ。この戦いは私の勝ちよ。つまり現状維持ね。……霊符『夢想封印』!!」
声高々にスペルの詠唱をした霊夢は、七色の弾幕によって全員の意識を刈り取り、勝利を収めた。
霊夢「ちょっと門番!そっから見てないで運ぶの手伝ってよね!」
美鈴「は、はい!(ひえー、怖かったぁぁ……)」
自分の部屋を持っている者の事はその者の部屋、萃香や諏訪子、巫月のような、紅魔館住まいではない者はその他空き部屋へ運び、寝かせる。
霊夢はこのまま帰るかと思われたが────…。
霊夢「んじゃ、看病ヨロシク。あと紅茶とお菓子出してくれてもいいのよ?」
美鈴「むぅ…わかりました、少々お待ち下さい。弦月姫ちゃんは今どこに居るんでしょう…図書館かな?ちょっと手伝って下さいぃ〜…」
横暴な霊夢は、「目覚めるまで待ってあげる」と遠回しに伝え、美鈴に紅茶とお菓子を用意させ、1人で午後のティータイムを始めた。
その頃、当の旦那はと言うと…天界にて、1人の竜宮の使いと共に掃除に追われていたそうな…。
決着ついたのに「第三者」出す必要あるのかと?
まぁ…一応、これからの流れを左右させるような大きなイベントかもしれないので。(大嘘)
時系列
萃香、天界にて天子を唆し、「疫病神を行かせ、その後気が抜けて1人になったらそこに漬け込み普段よりもたっぷりと相手してもらえ」みたいなことを言う。
「普段よりも」\_(・ω・`)コレ重要!
しかし、天子が天界の祭事の準備中やらかして、自宅謹慎を命じられ、衣玖さんはフリーになる。
(天子と一緒に萃香の話を聞いていたので、彼が1人になる事は事前に承知していた。)
フリーになったことをいいことに、タイミングを見て無線で話しかけ、彼を自宅に誘う。
彼、衣玖さんの自宅に到着。
しかし部屋はやはり片付いておらず…。
その後、夕方近くまで2人で掃除をこなした。
なお、衣玖さんとの自宅デート編は後日書くかもしれないし、書かないかもしれない。
きっと書かないと思う。
(刺激が欲しくなったら書くね。)