※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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カルゴ「じゃーな、霊夢」

 

霊夢「早く行って早く帰ってきて」

 

カルゴ「わぁってるよ。そんじゃ────」

 

魔理沙「ちょっと待てエスカルゴォォォォ!!!」

 

カルゴ「ん?」

 

ある日、いつものように博麗神社から移動しようとした俺は、丁度神社に遊びに来た魔理沙から、アリスの伝言を聞いた。

何やらアリスが俺に対して頼み事があるらしい。

頼み事と言われれば断れないのが俺。その内容も聞かぬ内に、スキマの出口…すなわち目的地を、永遠亭から魔法の森に設定し、移動した。

 

カルゴ「空気悪いなぁ…」

 

森の中はマスクを着用して進む。年々、キノコの胞子や、普通の植物ではない、怪しい植物たちの妖気が濃くなっていっているように感じられる。

布のマスクでは心許ないので、外の世界で一般に出回っているようなマスクを創造魔法で創って、それを使用する。

初めのうちはガバガバだったが、慣れてしまえばなんてことは無い。

しばらく森の中を進めば、小ぢんまりとした白い洋館が見えてくる。窓から覗ける限りではかなり多くの人形が並べられているのがわかる。どれも上海をモチーフにしたような可愛らしい人形だ。しかしどの人形にも個性があるような気がする。そんな気がしてならない。

 

カルゴ「おーっす。来たぞアリスー」

 

上海「シャンハーイ!」

 

カルゴ「おぉ、上海が開けた…」

 

扉を叩いてそう声をかけると、即座に扉が開き、笑顔の上海が出迎えてくれた。やはり、可愛い。生身ではないが、人形には人形にしかない特別な良さがあると思う。創造魔法で上海を作っても、創るだけの俺には、こうして話せるようにしたり自立行動を取るようにはできない。

 

アリス「入って来ていいわよー」

 

カルゴ「はーい」

 

屋内からアリスの声が聞こえてきたので、上海についていくようにして中に入る。中にはクッキーを用意して優雅に紅茶を嗜むアリスがいた。

 

アリス「いらっしゃい。しばらくぶりね」

 

カルゴ「そだね」

 

アリス「伝言なんて形になっちゃって悪いわね。魔理沙がここに立ち寄ったからついでに頼んだんだけど…こんな早く来てくれたってことは、また博麗神社に居たのかしら?」

 

カルゴ「そんなとこ。用件は?」

 

アリス「まぁまぁ、そんな焦らないで。ていうか座りなさいよ、立ちっぱなしって…。クッキーも焼いてあるから、遠慮しないで食べて」

 

カルゴ「おっと、失礼した。…いただきます」

 

席につくと丁度上海と蓬莱が紅茶の入ったカップを持ってきてくれたので、それを受け取る。

 

アリス「……久しぶりに会った所だけど、再会を喜んでる場合じゃないわ。力を貸してほしいの」

 

カルゴ「唐突だな。俺で良ければ力貸すよ」

 

アリス「これは魔理沙よりもあなたの方が適任。そう判断したからあなたを呼んでもらったのよ」

 

カルゴ「ほーん…」

 

アリス「簡単に言うとね、妖怪共が増えすぎて、この魔法の森の環境が崩れかけているの。だから妖怪退治を手伝ってもらいたいの」

 

カルゴ「マジか」

 

アリス「これがマジなのよ。…普通の動物がこの森の植物を食べていくとね、毒素だとか、身体に良くないものが溜まり続けて、一定以上溜まると妖怪になるの。いいえ、妖獣かしらね。しかも、かなり中途半端で歪なモノよ」

 

カルゴ「へー…怖いなそりゃ…」

 

アリス「外から幻想入りしてきた犬みたいなあの動物…なんて言ったっけ…。その犬みたいなやつなんて、エサがないからって、雑魚妖怪を襲って食べて、ついには妖獣になったわよ。何体もね」

 

カルゴ「ニホンオオカミかな」

 

アリス「ああ、それ。でもね、毎年これくらいの季節になると妖獣は自然と増えるのよ」

 

カルゴ「そうなの?」

 

アリス「冬眠のための栄養を蓄えようとして近くにいる妖怪を襲うからね、動物は。植物より腹が膨れるし、膨れたあとは塒を探すだけだし、冬を越せるからね」

 

カルゴ「でも、退治する必要はあるのか?」

 

ポリポリクッキーを食べながら疑問を口にする。

 

アリス「動物が妖怪を食べる。…一見、特に問題無いように思えるわよね。でも違うのよ。植物を食べるヤツが居なくなったからか、植物の妖怪がドッと増えたわ。妖獣は共食いするし」

 

カルゴ「うーわ…なるほどね…」

 

草食が居なくなったから植物が増え、増えた肉食は減るのではなく同じ肉食のやつを食らうのか。

外の食物連鎖のピラミッドだと、増えすぎた肉食動物は自然と減っていくものなんだけどな。

やっぱ普通とは違う食物連鎖だと流れも違うな。

 

アリス「だから植物の妖怪も妖獣も、ある程度は減らさなきゃダメ。妖獣なんか増えてみなさい。ジワジワと、この森が破壊されてしまうわ。獣が妖怪を喰らえば、簡単に妖獣になるんだから」

 

カルゴ「なるほどね」

 

外で動物が絶滅してるからこっちに流れてきて、それが餌としてそこらの雑魚妖怪を食し、妖獣と成ってしまうってか。

これからも妖獣は増え続けるんだろう。餌を用意してやればそんな事も無いだろうが……。

 

カルゴ「───ノッた。早速、掃討開始するぜ」

 

アリス「ありがとう。あなたならそう言ってくれると思ってたわ。案内も兼ねて私も手伝うわね」

 

カルゴ「おうよ!」

 

クッキーを食べ終え、紅茶を飲み干したアリスと俺は、妖獣の蠢く森へ、侵入していった。




んー?気付いたらデレから遠ざかっていたぞー?
(ドラクエプレイヤーにはこのあと『○○』っていうものがあることがわかるだろうね。戦闘ではないぞ。そうではない。)
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