※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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魔界で起こる異変

カルゴ「…話って?」

 

神綺「まぁ座って。少し長い話になるから」

 

カルゴ「わかった」

 

母さんの部屋に呼ばれた俺は、扉を閉めると共にそう口を開くが、やはり席に座ってと促される。どうも俺は、呼び出されたら立って話そうとするクセがあるらしい。

それにしても母さんの改まった態度が気になる。

 

神綺「…最近ね、魔界の中で不可解な事件が多発しているの。一定年齢以上のお年寄りがバタバタ死んでいくっていう事件が…」

 

カルゴ「疫病?」

 

神綺「そうではないのよ。もしそうならお年寄りだけっていうのはおかしいでしょう?」

 

カルゴ「確かに」

 

インフルエンザはまだ外の世界で猛威を奮ってる頃だろうし、あれは年齢関係なく感染するしな。

 

神綺「夢子ちゃんに調査してもらって犯人までは突き止められたの」

 

カルゴ「おぉ…夢子すげぇ…」

 

そんな所も咲夜さんに似てるな。夢子の方がより淡々と黙々と仕事してそうだけど。

 

神綺「犯人は死を司る者よ」

 

カルゴ「うわ…」

 

神綺「平均寿命を設定寿命と履き違えてね…平均寿命を越えた魔界人を殺してまわってるわ…」

 

カルゴ「設定寿命ってのは初耳だけど…」

 

神綺「人間は平均寿命50歳くらいだけど、人間が100歳を超えることなんて無いでしょう?絶対に越えられない年齢の事よ、簡単に言えば。ああ、外の人間じゃなくて幻想郷の人間のことね」

 

カルゴ「なるほど」

 

外の世界で言うなら、120〜130歳あたりかなぁ?

神って本当凄いな。寿命まで操作されてたとは。

 

神綺「技術の発展と共に寿命伸びてるでしょう?それは神が少しずつ設定寿命を上げてるからよ」

 

カルゴ「興味深いな。けど、なんでその死を司る者が魔界人を殺してまわってるんだ?司る者とか言うなら設定寿命の把握くらいしてないのか?」

 

神綺「…その子、昔は魔界に居たからそれを把握してたんだけど、数十年前から魔界を出て、別な世界に行ってたの。それで、帰ってきたら魔界人の寿命は昔よりも伸びてて…それを知らずに沢山殺してるみたい…」

 

カルゴ「その子?…まさか母さんの子供?」

 

神綺「魔界出身だからそうなるわ。だけど元より家族として扱っているのはアリスちゃんだけよ。

…だから、あなたにはその子に言ってほしいの。

『昔より寿命が伸びたからそんなに殺さないで』みたいな事を」

 

カルゴ「そんなに殺さないでって…。でも、死を司る者って最高にヤバくないか?」

 

神綺「死…つまり滅び。私が創造なら、その子は破壊。私と対局する能力を有してるわ」

 

カルゴ「……もしかして神か?」

 

神綺「惜しいわ。天からの使い…天使よ。それも下っ端とは違う、大天使と呼ばれる位置付けの」

 

カルゴ「大天使…!?」

 

神話やゲームでしか見たこと無くて、幻想郷にも居ないなら実在しないんだろうなんて思ってた、あの大天使か?はぇー、めっちゃ強そうじゃん。

 

神綺「大天使サリエル。死を司る大天使。任務を遂行するのは良いけれど、少し暴走気味。確認をせずに殺し回るのは大天使といえど許されない。だからカルちゃん。あなたに、サリエルちゃんの暴走の鎮圧をお願いしたいの」

 

カルゴ「任せろ。何とかする」

 

それだけ言うと、安心したような笑みを覗かせた母さん。が、母さんの話はもう少し続く。

 

神綺「魔界に居ることはわかるけど、それ以外の情報は私にもわからないわ。だから、幻想郷での異変解決のように、調査から始まるんだけど…」

 

カルゴ「なーに、その程度は慣れっこだっての。追加で聞いておきたいんだけどさ、魔界人の平均寿命と設定寿命、教えてくれない?」

 

神綺「平均寿命は800歳ほど、設定寿命は1400歳ほどになっているわ」

 

カルゴ「随分と間があるな。……ん?平均寿命を超えた魔界人を殺してまわってるってそれ……」

 

800〜1400歳の魔界人が消えるってことじゃ…?

 

神綺「サリエルちゃんがまだ魔界にいた頃の平均寿命は700歳くらいだから、正確には700以上ね。だから大変な事になってるの…」

 

何で数十年でそんなに寿命延ばしたんだよ……。そんなに医療の発達がめざましかったってこと?

 

カルゴ「…わかった、早急に何とかする。けど、虱潰しに探すのは骨が折れるし、大天使とか言うくらいなら、簡単に地上に降りてきたりはしないだろう。…異変解決のプロの力を借りるよ」

 

神綺「………ええ、そうね」

 

カルゴ「じゃ、今日はこれで帰るよ。急ぐから、夢子とロリ…アリスによろしく言っておいて」

 

神綺「わかったわ」

 

スキマを開いた俺は、そのスキマに飛び込んだ。

出口は、今日の宿泊先兼異変解決のプロがいる、とある神社だ。




魔界人の寿命については完全にオリ設定です…。
怪綺談〜現在までで数十年経ってて夢子の見た目があまり変わっていないのだとすれば…ある程度成長したらあとはゆっくり老いる的な感じです。
だからロリスはスクスク成長して、老いる途中で魔法使いになった。(ギリギリ説明つくかな?)
半人半霊と同じような寿命、歳の取り方がいい。
妖夢は70歳より若いから夢子も同じくらい。
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