※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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サリエルが出てくる靈異伝って弾幕ゲーじゃなくブロック崩しだから弾幕描写のしようがない事にこの異変書き始めてから気付いた俺氏…。
本作品での最大級のミスです。



いざ、倒れ逝くその時まで

妹紅「なんだか凄い気迫だなっ…!」

 

カルゴ「ああ…」

 

これまで感じたことがないほどの強い殺気をこの身に受け続け、僅かながらも精神的に押される。

妖怪は精神的な攻撃に弱い。だが俺たちのような魂を本体としている者は特にその傾向が強い。

だから、良くも悪くも呑気な輝夜なんかが、一番こういった精神的な攻撃をスルーできるだろう。殺意だけではなく、攻撃力も高いので、肉体的なダメージまでも与えてくるのがキツい。

 

妹紅「力で押そう。その方が私らに合ってる」

 

カルゴ「そりゃあ良い。符の肆(よん)『雷光一閃』!」

 

今度は、妖魔雷霊剣を抜いてそのスペルを発動。

真一文字に剣を一閃すれば込められた力が迸る。

更には、込められた力のみならず、己の力までも剣を媒介に溢れ出し、弾幕の形をとり飛び出す。

 

サリエル「私を相手に手を抜いているのですか?このような殺傷力の低い攻撃で私をどうにかするつもりだったなんて…舐められたものです」

 

カルゴ「俺らの世界には、ルールがあるんでな。それを破ったら、それこそ秩序が乱れちまう」

 

妹紅「もし仮に、私が全開で戦えば、その場には焼け野原しか残らない。この建物も燃え尽きる」

 

カルゴ「もしも俺が本気で戦えば、辺りは完全に消し飛び巨大なクレーターができる」

 

サリエル「いいえ。私もこの神殿も、死、つまり滅びの秩序からは外れています。何をしようと、決して壊れはしません」

 

妹紅「はいはい、そうかよっ!そんならこれでも喰らいな!そんでもって全部壊れてしまえ!蓬莱『凱風快晴-フジヤマヴォルケイノ-』!!」

 

カルゴ「危ね!…獄雷『Deadly Thunder』!」

 

ルナティックをはるかに越えるような、凄まじい密度の妹紅の弾幕を避けながら、神殿の床に紅い魔法陣を描き、殺傷力に特化した赤黒い雷を召喚する。

噴水のように噴き出した雷はサリエルに向かい、しかしサリエルは強固なバリアを張ってその雷を弾いてしまう。バリアに阻まれた雷は水滴の様にあちこちに散り、地面に落ちる。

 

サリエル「…地獄から力を借りる魔法、ですか。中々の攻撃力ですね。当たればこの身が焼かれてしまうかもしれません」

 

カルゴ「っ…バリア強すぎじゃんか…」

 

傷つかないバリアって何なんだ、霊夢並みの強度なのか?大天使の実力は、こんなにも……?

地獄から、つまりへカーティアからの加護も多少なりともあるわけなんだけど……。

 

妹紅「まさか私の十八番が通用しないとはなぁ。少し傷付いたぞ」

 

サリエル「秩序には逆らえません」

 

カルゴ「それでも逆らってみせるさ。こんな事を許すわけにはいかないからな」

 

サリエル「はぁ…魔界神神綺ならばいざ知らず、あなたは私の考えをご理解頂けたと思っていたのですが…残念です…」

 

カルゴ「理解はしているよ。そっちが全くの正論だってのもわかってる。だけど他人がムザムザと殺される様子を見てろってのは俺には出来ない。だから逆らう」

 

サリエル「わかりました。やはり、殺して全てを終わらせるしか無いですね」

 

俺に哀れむような目を向けた彼女は、目を伏せて更に弾幕の密度を増やす。妹紅のフジヤマヴォルケイノの密度を超えており、俺たちの弾幕を尽く掻き消しながら向かってくる。

 

カルゴ「さっきも言ったが、俺と妹紅は死なん。不老不死なのでな」

 

サリエル「ならば『不老不死』を無かったことにすればいいだけの話です」

 

カルゴ「なっ─────!?」

 

サリエル「?何を驚いているのです?この程度、なんてことありません」

 

妹紅「出来る…のか?」

 

サリエル「そう言っていますよ。不死、不老不死とは、死の秩序を乱す最たるもの。私にどうにか出来ないわけがありません」

 

妹紅「…そっ…かぁ……不老不死、解除かぁ…」

 

炎の弾幕の発射をやめて、どこか遠くを見つめる妹紅。サリエルはそんな妹紅の邪魔をすまいと、狙いを俺だけに定める。

 

カルゴ「妹紅…?うおっ、危ねっ!うわわわ…!おいおい、なんで俺だけ集中攻撃なんだよっ!」

 

フラン4人やこれまで体験した不可能弾幕とは、全く比べ物にならない密度の弾幕が発射される。あまりの密度に壁が迫ってくる様にすら思える。

 

カルゴ「くっ…!雷爆符『ギガサンダー』!!」

 

妹紅が近くにいるので、あくまでも、そこそこのエネルギーを爆散させて弾幕を掻き消す。一瞬、サリエルの姿がハッキリ見えるようになる。

 

サリエル「彼女は今、死へ思いを馳せています。彼女の存在は秩序を狂わすもの。その彼女が死へ興味を持ち始めている今、秩序を司る私が彼女の邪魔をするわけにはいきません」

 

何重もの壁が向かってくる。次第に、サリエルの姿すらも弾幕で隠れてしまうほどに、俺の視界は青白い弾幕に染められた。避ける場所などない。

 

カルゴ「手加減無しの…凶砲『超電磁砲(レールガン)』!!!」

 

ポケットの中で金属板を握り潰しパチンコ玉より大きな金属球を作った俺は、それをローレンツ力で加速させてサリエルへ一直線に投げる。

風圧により、金属球の軌跡の周辺の弾幕も、全て掻き消されている。そして、サリエルのバリアの破壊音が聞こえた。

 

サリエル「っっ………!!!」

 

弾幕の穴の向こうから、サリエルの苦しむような表情が見えた。バリアで受け止めたものの、右の翼が一枚消し飛んだらしく、どくどくと血が溢れ出していた。

バリアで受け止めた刹那、身を躱したらしい。

 

カルゴ「……翼が全部消える前に降参を勧める。その怪我も治すからさ…」

 

と、戦いたくないアピールをしてみる。しかし、サリエルはそんな俺の言葉を一蹴する。

 

サリエル「…大きなお世話です…!もう、本気を出します………!!」

 

カルゴ「うっ………!」

 

本気を出すと発言した直後、翼が再生して、その6枚の翼が大きくなり、全身が紫色に染まった。途端に、感じられる殺意が強まる。

 

カルゴ「妹紅っ!!手を貸してくれ!!」

 

妹紅「………」

 

声をかけるも、ボーッと立ち尽くしてただ虚空を見つめているばかり。喋る様子も弾幕を発射する様子も全くない。

 

サリエル「背中…ガラ空きですね」

 

カルゴ「────ッ!!」

 

振り返ってみれば、背後から…そして左右からも壁のような弾幕に囲まれていた。逃げ場はない。相殺するしかない。しかし、この密度を消すともなれば、妹紅への被害も考慮しなくてはならないのだ。そうなるとまともな相殺は不可能だろう。つまり、妹紅への被害を省みずに吹き飛ばすか、このままどうにかして受け続けるか。

答えは2つに1つだ。

…そんな中でも俺は、3つ目の答えを選択する。

 

カルゴ「雷爆符『テラサンダー』ッ!!」

 

先程の3倍ほどの威力で、全方位を吹き飛ばす。

ギリギリで、妹紅に怪我をさせない威力だろう。

爆風で妹紅も軽く吹き飛ばされるが、怪我まではさせなかった。しかし妹紅はその着地点にへたり込んだまま、立ち上がろうとはしなかった。

そんな妹紅を見ているうちに、またもや俺自身が弾幕に囲まれる。これではキリがない。

 

サリエル「いくら消しても無駄です。本気の私を前にした時点で、あなたの勝ちの目は潰えた」

 

カルゴ「っせーよ…。妹紅に変なことを吹き込みやがって…!」

 

サリエル「言ったはずです。彼女もまた、秩序を乱す存在。それを無くせば秩序が乱されることもないのです。あなたもですがね」

 

カルゴ「ゴチャゴチャうるせぇ…秩序だの決まりだのって……俺ァそーゆーモンが嫌いなんだ!」

 

サリエル「あなたは(・・・・)でしょう?私は私のやる事があるというだけです」

 

カルゴ「あーもーうっせぇよ!全部消し飛べッ!おい妹紅ォ!ここら一帯、吹っ飛ばすかんな!!身を守んねぇと怪我じゃ済まないぜ!!」

 

やはり返事は無い。そんな妹紅を見てチッと舌を鳴らして、サリエルの近くで気絶している夢月の下にスキマを開き、ユキとマイと同じ所、つまりあの祠へ移動させ、夢月の安全を確保する。

 

カルゴ「眷属『擬似神化』」

 

電力のストッパーを解除し、無制限に溢れる力をこの身に宿す。左目は光を放って、頭上には輪が浮かぶ。

 

カルゴ「神双剣『神(しん)・究極月面爆雷撃(アルティメットルナエクスプロージョン)』」

 

背中の暗黒斬月剣も抜き、双剣を神殿の床に叩きつけるように振るう。床は割れ、剣はめり込み、スペル名の通り大爆発が起こる。

爆心地にいる俺は当然ながらダメージを受ける。

しかしそれだけに、サリエルにも多大なダメージを与える事ができる。

 

サリエル「なんと力任せな…!しかし、あなたの攻撃のおかげで彼女の肉体は一度滅びましたよ」

 

爆発でまたバリアが破られたのか、翼で己の身を守ったらしく、サリエルの翼は褐色に焦げて細い煙を上げていた。

 

カルゴ「っ…警告はしたぞ。それでも何の動きも見せないなんて…………何考えてやがるんだ…」

 

サリエル「死ぬ事を考えているのですよ。もう、死にたいと願う彼女を思いとどまらせることは、もはや不可能でしょう。決意すれば、私が彼女に死を与えるまでです」

 

カルゴ「俺がさせねぇ」

 

サリエル「愚かな…。第三者が彼女の幸せを邪魔するというのですか?」

 

カルゴ「…………」

 

サリエル「今一度、自分の行動を振り返ってみて下さい。彼女は死を望んでいる。そしてあなたは彼女の死を阻む。それはつまり、あなたは彼女の望みないし幸せを阻んでいるのですよ?果たしてそれで彼女が救われるでしょうか?生きたくない生を無理に生きさせられるのが幸せだと?」

 

カルゴ「…ムカつくくらいのド正論だな」

 

サリエル「分かっているのに何故?」

 

カルゴ「俺が望んでない」

 

サリエル「傲慢な…。他者の幸せを踏みにじってまで、己の欲求を貫きますか」

 

カルゴ「実際、傲慢だからな。全てを思い通りにしなくちゃ気が済まねぇんだ」

 

と言いつつも、あのスペルで壊れない建物なんてあるのかと内心舌を巻く。神殿が滅びの秩序から外れているというのは、どうやら本当のようだ。

しかし、床は壊れかけている。滅ぶ…倒壊こそはしなくとも、ギリギリまではいけるだろう。

 

サリエル「…全く、キリがありませんね…」

 

カルゴ「そっちが負けを認めればそれで終わる」

 

サリエル「それはあなたの方では?」

 

カルゴ「そうかよ。雷爆符『ヨタサンダー』」

 

今度は、なんの躊躇いもなく自分の命ごと爆発を起こす。復活した俺は、全方位の壁に亀裂が走り天井が崩れかけ翼がボロボロになったサリエルを視界に捉えた。

翼は、6枚とも半分から先が消えていた。彼女の背後の壁に生々しい血飛沫が見える。爆発で翼が吹き飛ばされ、血がこびりついたのだろう。

 

サリエル「ぐっ………くっ…翼がっ……………」

 

苦痛に顔を歪め、血が溢れる翼を両手で抑える。

 

カルゴ「…もうやめないか?これ以上やっても、不毛な争いを続けるだけになる」

 

サリエル「何度も…言わせないで下さい……」

 

カルゴ「ならそっちが気絶か死ぬまでこういった攻撃を繰り返すまでだ」

 

死んだことにより『擬似神化』が解けているので爆発の威力は多少落ちるが、それでもダメージを与えられることには変わりない。

 

サリエル「私は死にません…!」

 

カルゴ「……雷爆符『ヨタサンダー』」

 

再び、壊れかけている神殿内に爆発による熱風が吹き荒れ、俺の反撃が始まった。




死を回避…即ち、即死攻撃や(本当の意味での)トドメの攻撃を無かったことにする…。
蘇生とは違うので怪我は治らないのが欠点。

加減を知らないエスカルゴはどこまでやるのか?
そして、妹紅の運命や如何に………?




サリエルのテーマ曲のあの2曲ってさ、ホントにラスボス感やばいよね。ブロック崩しの曲なのかって疑いたくなるほど。聞いたことない人はぜひ聞いてみてね。
「いざ、倒れ逝くその時まで」
「死なばもろとも」
の2曲。
「いざ、倒れ逝くその時まで」のアレンジ曲の、
「魔境堕天録サリエル」すごくかっこいいよ…!
(隙あらば布教)


活動報告見てね!
より多い意見、お待ちしております。
少なくとも5、6人くらいは…なんてね(汗)
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