あと、ちょっとした出来事も。
もし自分なら…と想像しながらだとより楽しめるかな、と思います。
人間としての俺、吸血鬼としての俺
吸血鬼となり、紅魔館に住み始めてから結構経つ。2週間程だろうか。
結局、美鈴に直接挨拶出来たのは幻想入りから二日後のことだった。ずっと寝ているので、起こしてしまった。
話は戻るが、あれからしばらく、自分の力を模索している。が、未だに見つけられる気配は無い。
カルゴ「ちぇっ…。このまんまじゃ、吸血鬼だけに、血を吸う程度の能力になっちまうな…。何か無いかなぁ…」
そんな時に何故かふと、昔のことを思い出した。
そして、現在との違いについて考えを巡らせた。
人間だった頃の俺は、読書家で、目立たず、地味で、出来るスポーツと言えば卓球、弓道、バスケやバレーなどだけだった。
目も悪く、遠くは見えなかった。そう、近視だ。
裸眼での視力は、左右どちらも0.02ほどだ。
けど、吸血鬼となった今は違う。
裸眼でも遠くが見えるようになった。
卓球で鍛えられ、元々よかった動体視力に磨きがかかったような気さえする。
今スポーツしたら一体どうなるんだろう?
いや、フランたちと遊ぶことが最早スポーツだな…。
また、人間だった頃の記憶は吸血鬼となった今もキチンと残っている。
俺は化学を専攻としていた学生だったから、そこらの人間よりかは化学的な見方、考え方が出来ると思っている。
高専生を…いや、元高専生を見くびってもらっては困る。
服装についてだが、咲夜さんに服を仕立てて貰った。メイド長というのはここまで万能なのか?
それとも咲夜さんが特別なのか?
この問は、恐らく後者だろう。
レミリアやフランと同じく、俺にも羽があるので、破けないように、羽のところには縦長の穴がある。パッと見ただけじゃわからない。
羽は自然と通るし、しかも動かしやすい。
咲夜「もし破れましたら申し付け下さい、すぐ新しい服と取り替えますので」
なんて言ってたけど、破れる気配など微塵も感じられない。
人間の頃はもちろん靴下+スニーカーであったが、吸血鬼となってからもそれは変わらない。
靴下もこれまた咲夜さんお手製だが、靴は幻想入りしたときのと変わらない。
ちなみに、俺が幻想入りしたときの服装一式は大事に取っておいてある。
やはり思い出は大事にしたい。
それにしても、咲夜さんが仕立ててくれた服はとても動きやすい。
ここまで動きやすいと、普通の服装には戻れないぞ?まぁ戻る気なんかサラサラ無いけど。
読書家なのは昔も今も変わらずずっとだ。
こっちへ来てからは、暇ができたらパチュリーと共に本を読み漁っている。
もちろんパチュリーのそばには小悪魔が居る。
そう言えば、吸血鬼になってからは、好みや味覚が多少変わったような気がする。
飲み物だと、紅茶だ。
紅茶は元々好きであったが、人間の頃は飲めなかった紅茶が飲めるようになっている。
具体例を上げるとするなら、アールグレイだ。
食べ物だと、ゴーヤチャンプルーだ。
カルボナーラが好きなのは相変わらずなのだが、ゴーヤチャンプルーを好んで食べるようになった。出されれば食べる程度だったのに何故だろう?
多分、咲夜さんの作るゴーヤチャンプルーが世界でイットー美味しいからかもしれないな。
遊びの面でも大きく変わった。
人間だった頃は家で一人でスマホゲームをして過ごしていた俺。だが、今はフランがいる。
フランは、自分が暇になったらすぐ
フラン「エスカルゴ〜、遊ぼ遊ぼ〜!」
と寄ってくる。
その様子はとても可愛らしく、即OKして遊んでしまう。遊ぶと言っても、俺は弾幕を出せるわけではないので、フランが出す弾幕をただただひたすら避けるだけだ。
かなり疲れるが実に楽しい。
気持ちいい汗をかくというのは、このことだろうな。なぜフランがこんなんで楽しめてるのかを以前聞いたことがある。
そうしたら、
フラン「小動物みたいにチョロチョロ逃げ回ってるのを見るのって、と〜っても面白いのよ!」
と答えたのだ。
なるほど、小動物のように逃げ回る俺を見て楽しんでいたのか。
俺と遊んで、楽しいと感じてくれるのはもちろん嬉しいのだが……小動物とは…。
なんか複雑な気分だ。
生まれ方の違いはあれど、一応同じ種族なのに。
今もこうして遊んでいる訳だが…。
うん、可愛い!
小動物扱い…か。
ま、俺も楽しいから、いっか♪
一人で納得し、フランと共に少し休む。
フラン「ねぇ、エスカルゴ」
カルゴ「なんでしょう?」
フラン「遊んでくれるのは大好きだけど、その話し方はキライよ。もっと気楽に話しかけて?」
カルゴ「で、でも…お嬢様ですし…」
フラン「いいのよ!お嬢様だって思うなら、お嬢様の言うこと聞きなさい!」
うっ…痛いとこを突くなぁ…。
前にレミリアにも同じ様な事言われたような…。
カルゴ「わ、わかりました…」
フラン「……次そんな話し方したらきゅっとしてドカーンしちゃうからね」
ジト目でこちらを見、フランにしては暗く低い声でそう言う。
きゅっとしてドカーンって、それって死ぬってことじゃ…。なんとしてもそれは避けなきゃ!
それにしても、なんで姉妹揃ってこの話し方だとダメなのだろうか…?
もっと友達っぽくしたいってこと…なのかな…?
カルゴ「…わかっ…た…」
途切れ途切れながらもそう答えると、フランはとても可愛い笑顔を見せ、
フラン「うんっ♪」
と言った。
思わず頭を撫でたくなったが、グッと堪えた。
このまま、あと何年過ごせるのか俺にはわからない。
でも、この楽しい日常を大事にしよう、と心から思った。
程なくして、俺にある変化が起こる。
でもそれは、また次のお話で。
うーん…なんとか、言いたいことは言えたかな…と思います。
次回は、先程触れた「変化」について!
多少期間が空くかもしれません、ご了承下さい!
それでは次回もお楽しみに!!
文章構成下手スギィ…。