小悪魔「ここあ!シガレット!そろそろお勉強の時間よ、集合!」
ここあ「はーい」
シガー「お父様来る前に早く終わらせなきゃ♪」
紅魔館の地下にある、大図書館。そこでは毎日、パチュリーと小悪魔を講師として、小悪魔の娘の2人を生徒とした勉強会が開かれている。
パチェ「さて。今日も、魔法の勉強をするわよ。昨日は創造魔法の基礎を勉強したわね。今日は、属性魔法と無属性魔法の違いについて、よ。突然だけど、創造魔法は属性魔法と無属性魔法の一体どちらに属するかしら?」
ここあ「…無属性?」
シガー「無属性!」
パチェ「そうね、無属性魔法ね」
2人とも正解であり、それを見たパチュリーは、満足げに頷いた。
パチェ「属性と言えば、何属性を思いつく?」
ここあ「火、水、木、風、氷…」
シガー「光、闇、雷、土?」
パチェ「それだけ分かっていれば上出来かしら。概ね当たっているわ。数はまだまだ多いけどね」
ここあ「例えば何があるんですか?」
パチェ「私の能力の名前の、《火+水+木+金+土+日+月を操る程度の能力》でわかる通り、金、日、月っていう属性もあるわ」
シガー「へー…。でも、具体的にはどういう属性なんですか?火は火の玉とかですけど…」
パチェ「金は金属よ。日は光の言い換えみたいなものかしら。月は…闇や状態異常系の属性よ」
ここあ「操れる属性が多いんですね。流石です、パチュリー様!私も出来るかなぁ…」
パチェ「属性魔法には大抵の場合相性があるの。あなた達のお父様は雷属性と闇属性ね」
シガー「それだけ…ですか?」
パチェ「それだけって言うけど、2属性も操れるだけで大したモンなの。私みたいな種族としての魔法使いじゃない上に、まだまだ若いのに」
シガー「はへー…」
パチェ「永く生きれば、自分で開発したり何だり出来るようになるわ。コツを掴めればね。でも、アイツは元々2つの属性を秘めていたの。天賦の才能ってやつかしら」
ここあ「ほへー…」
パチェ「魔法を大別すると、大きく分けて3つに分けられるわ」
小悪魔「あへー…」
パチェ「属性、無属性…あと1つが何か、分かるかしら?」
ここあ「わかんないでーす!」
シガー「私もでーす」
パチェ「せめて考えるフリくらいしなさいよ…。答えは『精霊魔法』よ。精霊から力を借りたり、または使役したりね。魔法を無理に2つに分けるなら、これは、属性魔法の『全属性』に入るかしらね。力を借りる精霊の属性によるから」
ここあ「あれ?てことはパチュリー様に操れない属性の魔法は存在しないんですか?どんな属性も精霊から力を借りれば済む話ですし」
シガー「完全無欠のパチュリー様っ!」
パチェ「万能に思える精霊魔法も弱点があるの。それは、『力を借りる精霊の力が弱ければまるで意味が無い』という事。無い袖は振れないってヤツよ。無い力は貸せないわ」
ここあ「あ〜…そっかぁ…」
パチェ「だけどね、塵も積もれば山となる、よ。数多く集めればそれなりの力になるわ」
シガー「おぉーっ!やっぱり完全無…」
パチェ「数多くの精霊を従わせて、力を借りれるだけの魔力があれば…ね」
シガー「うぅ…」
パチェ「精霊魔法なんて所詮、己の魔力をエサにして精霊から力を借りてるようなモンだからね。強い精霊から借りようとしたら、それだけ多くの魔力を持っていかれるわ」
ここあ「うわー…」
そこまで話すと、パチュリーは傍らの小悪魔に、そっと視線で合図をした。それで察した小悪魔はふよふよと飛んでいき、10冊程度の魔導書を手に持って戻ってきた。
パチェ「……さて。これから、あなた達の適正を見させてもらうわ。ここに、各属性の魔導書が…しかも初級のがあるわ。1ページでもいいから、読んでみなさい。読んで理解できたらその属性が使えて、理解出来なかったら使えないわ」
ここあ「私達が馬鹿だったら、凄く簡単でも理解できないんじゃ…」
シガー「だよね…」
パチェ「あなた達、無属性魔法使えるじゃない。これくらい余裕よ」
ここあ「じゃあ…火属性から」
シガー「水から読んでみよっと」
積まれている本から、それぞれ1冊ずつ手に取りパラパラと何ページか捲る。適当なページを見つけてから読むつもりらしい。
パチェ「…小悪魔。あなたの予想は?」
小悪魔「パチュリー様と同じ考えです」
パチェ「あら、私の考えを言ってないのに、もう分かったつもり?」
小悪魔「ふふっ、本当は2人の適正なんてとうに見抜いているんでしょう?パチュリー様ですし。なのにそれを隠して、真っ当に育つように、順を追って説明したのでは?」
パチェ「…さぁ、なんの事かしら」
数分後、全ての魔導書を1ページずつ読み終えた2人は、大きく息をついた。
パチェ「どう?」
ここあ「何ていうか…全部読めました」
シガー「理解も出来ました」
パチェ「やっぱりね。あなた達は魔力体だから、どんな属性の魔法も使えるのよ。存在自体が魔法みたいなものだからね。小悪魔もよ」
ここあ「おー!それじゃーパチュリー様と同じく完全無欠になれるんじゃ!?」
シガー「うんうんっ!」
パチェ「私は
姉妹「…いいえ」
小悪魔「ひどっ!!」
パチェ「まず、魔力の量が違うわ。まぁ、魔力は溜めれば良いんだけどね。それと、魔力の強さも全然違うわ。それが私とあなた達の違いよ。よく覚えておくことね」
姉妹「なるほど〜…」
ここあ「それでも、全ての属性魔法を使えることには変わりないんですよね?無属性魔法も」
パチェ「その通りよ。だから、色々覚えなさい。
姉妹「はーい!」
パチェ「最後に魔法に関する大事な事を話すわ。勉強をする前に、今から言うことを覚えなさい」
姉妹「はいっ!」
パチェ「魔法は基本的に
姉妹「分かりました、パチュリー様!!」
パチェ「…今日はここまで」
姉妹「ありがとうございましたっ!!」
元気に頭を下げた姉妹は、先程読んだ属性魔法の魔導書を読み漁り始めた。それを見たパチュリーは目を細め、自分も読書を始めて、小悪魔は図書館全体の整理を始めた。
カルゴ「極めれば、か。という事は、パチュリー様はまだ極めてないって言いたいの?」
パチェ「ええ、そうよ。私はまだ上を目指すわ。自分に伸び代がある内は上を見続けるわ。…ん?キャアアアッ!どこから入ったのよこの子供!」
小悪魔「あれっ、あの子って…!」
ここあ「わっ、いつの間に!?」
シガー「気付かなかった…」
カルゴ「パチュリー様が悲鳴上げてら…」
パチェ「────エスカルゴ!?」
カルゴ「せーかい♪」
3人「!?」
パチェ「いつから居たのよ…。(うわー、真面目に講義してる所聞かれてた…なんか恥ずかしい…)」
カルゴ「2人が属性を言ってた所から!」
パチェ「かなり最初ね……。(ガッツリ聞かれてるじゃないのよー!穴があったら入りたいわ!何を言われるか分かったもんじゃないし!ネタにして笑ってきたらコンガリ焼いてやるわ!!)」
カルゴ「それよりさぁ、ちょっとパチュリー様にお願いがあるんだけど…」
パチェ「……?」
魔法講座を行っていたパチュリー。疲れからか、盗み聞きされていたことに気付かず、ちょっぴり恥ずかしい思いをしてしまう。自分のプライドをかばい全ての誤魔化しの策を講じたパチュリーに対し、盗み聞きをしていたショタ、エスカルゴが言い渡した交渉の条件とは………。
ショタカルゴは、様こそ付けるけどタメ口ですw