※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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パチュリーのパーフェクト魔法教室

小悪魔「ここあ!シガレット!そろそろお勉強の時間よ、集合!」

 

ここあ「はーい」

 

シガー「お父様来る前に早く終わらせなきゃ♪」

 

紅魔館の地下にある、大図書館。そこでは毎日、パチュリーと小悪魔を講師として、小悪魔の娘の2人を生徒とした勉強会が開かれている。

 

パチェ「さて。今日も、魔法の勉強をするわよ。昨日は創造魔法の基礎を勉強したわね。今日は、属性魔法と無属性魔法の違いについて、よ。突然だけど、創造魔法は属性魔法と無属性魔法の一体どちらに属するかしら?」

 

ここあ「…無属性?」

 

シガー「無属性!」

 

パチェ「そうね、無属性魔法ね」

 

2人とも正解であり、それを見たパチュリーは、満足げに頷いた。

 

パチェ「属性と言えば、何属性を思いつく?」

 

ここあ「火、水、木、風、氷…」

 

シガー「光、闇、雷、土?」

 

パチェ「それだけ分かっていれば上出来かしら。概ね当たっているわ。数はまだまだ多いけどね」

 

ここあ「例えば何があるんですか?」

 

パチェ「私の能力の名前の、《火+水+木+金+土+日+月を操る程度の能力》でわかる通り、金、日、月っていう属性もあるわ」

 

シガー「へー…。でも、具体的にはどういう属性なんですか?火は火の玉とかですけど…」

 

パチェ「金は金属よ。日は光の言い換えみたいなものかしら。月は…闇や状態異常系の属性よ」

 

ここあ「操れる属性が多いんですね。流石です、パチュリー様!私も出来るかなぁ…」

 

パチェ「属性魔法には大抵の場合相性があるの。あなた達のお父様は雷属性と闇属性ね」

 

シガー「それだけ…ですか?」

 

パチェ「それだけって言うけど、2属性も操れるだけで大したモンなの。私みたいな種族としての魔法使いじゃない上に、まだまだ若いのに」

 

シガー「はへー…」

 

パチェ「永く生きれば、自分で開発したり何だり出来るようになるわ。コツを掴めればね。でも、アイツは元々2つの属性を秘めていたの。天賦の才能ってやつかしら」

 

ここあ「ほへー…」

 

パチェ「魔法を大別すると、大きく分けて3つに分けられるわ」

 

小悪魔「あへー…」

 

パチェ「属性、無属性…あと1つが何か、分かるかしら?」

 

ここあ「わかんないでーす!」

 

シガー「私もでーす」

 

パチェ「せめて考えるフリくらいしなさいよ…。答えは『精霊魔法』よ。精霊から力を借りたり、または使役したりね。魔法を無理に2つに分けるなら、これは、属性魔法の『全属性』に入るかしらね。力を借りる精霊の属性によるから」

 

ここあ「あれ?てことはパチュリー様に操れない属性の魔法は存在しないんですか?どんな属性も精霊から力を借りれば済む話ですし」

 

シガー「完全無欠のパチュリー様っ!」

 

パチェ「万能に思える精霊魔法も弱点があるの。それは、『力を借りる精霊の力が弱ければまるで意味が無い』という事。無い袖は振れないってヤツよ。無い力は貸せないわ」

 

ここあ「あ〜…そっかぁ…」

 

パチェ「だけどね、塵も積もれば山となる、よ。数多く集めればそれなりの力になるわ」

 

シガー「おぉーっ!やっぱり完全無…」

 

パチェ「数多くの精霊を従わせて、力を借りれるだけの魔力があれば…ね」

 

シガー「うぅ…」

 

パチェ「精霊魔法なんて所詮、己の魔力をエサにして精霊から力を借りてるようなモンだからね。強い精霊から借りようとしたら、それだけ多くの魔力を持っていかれるわ」

 

ここあ「うわー…」

 

そこまで話すと、パチュリーは傍らの小悪魔に、そっと視線で合図をした。それで察した小悪魔はふよふよと飛んでいき、10冊程度の魔導書を手に持って戻ってきた。

 

パチェ「……さて。これから、あなた達の適正を見させてもらうわ。ここに、各属性の魔導書が…しかも初級のがあるわ。1ページでもいいから、読んでみなさい。読んで理解できたらその属性が使えて、理解出来なかったら使えないわ」

 

ここあ「私達が馬鹿だったら、凄く簡単でも理解できないんじゃ…」

 

シガー「だよね…」

 

パチェ「あなた達、無属性魔法使えるじゃない。これくらい余裕よ」

 

ここあ「じゃあ…火属性から」

 

シガー「水から読んでみよっと」

 

積まれている本から、それぞれ1冊ずつ手に取りパラパラと何ページか捲る。適当なページを見つけてから読むつもりらしい。

 

パチェ「…小悪魔。あなたの予想は?」

 

小悪魔「パチュリー様と同じ考えです」

 

パチェ「あら、私の考えを言ってないのに、もう分かったつもり?」

 

小悪魔「ふふっ、本当は2人の適正なんてとうに見抜いているんでしょう?パチュリー様ですし。なのにそれを隠して、真っ当に育つように、順を追って説明したのでは?」

 

パチェ「…さぁ、なんの事かしら」

 

数分後、全ての魔導書を1ページずつ読み終えた2人は、大きく息をついた。

 

パチェ「どう?」

 

ここあ「何ていうか…全部読めました」

 

シガー「理解も出来ました」

 

パチェ「やっぱりね。あなた達は魔力体だから、どんな属性の魔法も使えるのよ。存在自体が魔法みたいなものだからね。小悪魔もよ」

 

ここあ「おー!それじゃーパチュリー様と同じく完全無欠になれるんじゃ!?」

 

シガー「うんうんっ!」

 

パチェ「私は体質(喘息)という枷があるから別として…小悪魔を見てもそう思える?」

 

姉妹「…いいえ」

 

小悪魔「ひどっ!!」

 

パチェ「まず、魔力の量が違うわ。まぁ、魔力は溜めれば良いんだけどね。それと、魔力の強さも全然違うわ。それが私とあなた達の違いよ。よく覚えておくことね」

 

姉妹「なるほど〜…」

 

ここあ「それでも、全ての属性魔法を使えることには変わりないんですよね?無属性魔法も」

 

パチェ「その通りよ。だから、色々覚えなさい。魔力が足りれば(・・・・・・・)、どんな魔法も扱えるからね」

 

姉妹「はーい!」

 

パチェ「最後に魔法に関する大事な事を話すわ。勉強をする前に、今から言うことを覚えなさい」

 

姉妹「はいっ!」

 

パチェ「魔法は基本的に何でもありな特別な力(・・・・・・・・・・)。魔法の学があれば魔法を作ることだってできる。属性魔法も無属性魔法もね。あなた達のお父様は吸血鬼だけど、真面目に魔法の勉強を始めてからいくつかオリジナルの魔法を作ったわ。…まぁ、どれも無属性魔法な上に、大きな声では言えない恥ずかしいのもあるけど。時間や空間などの神に届くような事も、魔法を極めれば可能になるわ。だから今はよく学びなさい。学があれば、さっき言ったように、自分の好きなように魔法を作って扱えるようになるからね」

 

姉妹「分かりました、パチュリー様!!」

 

パチェ「…今日はここまで」

 

姉妹「ありがとうございましたっ!!」

 

元気に頭を下げた姉妹は、先程読んだ属性魔法の魔導書を読み漁り始めた。それを見たパチュリーは目を細め、自分も読書を始めて、小悪魔は図書館全体の整理を始めた。

 

カルゴ「極めれば、か。という事は、パチュリー様はまだ極めてないって言いたいの?」

 

パチェ「ええ、そうよ。私はまだ上を目指すわ。自分に伸び代がある内は上を見続けるわ。…ん?キャアアアッ!どこから入ったのよこの子供!」

 

小悪魔「あれっ、あの子って…!」

 

ここあ「わっ、いつの間に!?」

 

シガー「気付かなかった…」

 

カルゴ「パチュリー様が悲鳴上げてら…」

 

パチェ「────エスカルゴ!?」

 

カルゴ「せーかい♪」

 

3人「!?」

 

パチェ「いつから居たのよ…。(うわー、真面目に講義してる所聞かれてた…なんか恥ずかしい…)」

 

カルゴ「2人が属性を言ってた所から!」

 

パチェ「かなり最初ね……。(ガッツリ聞かれてるじゃないのよー!穴があったら入りたいわ!何を言われるか分かったもんじゃないし!ネタにして笑ってきたらコンガリ焼いてやるわ!!)」

 

カルゴ「それよりさぁ、ちょっとパチュリー様にお願いがあるんだけど…」

 

パチェ「……?」




魔法講座を行っていたパチュリー。疲れからか、盗み聞きされていたことに気付かず、ちょっぴり恥ずかしい思いをしてしまう。自分のプライドをかばい全ての誤魔化しの策を講じたパチュリーに対し、盗み聞きをしていたショタ、エスカルゴが言い渡した交渉の条件とは………。

ショタカルゴは、様こそ付けるけどタメ口ですw
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