※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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コラボ編終わりましたねぇ…。
なんか俺まで寂しくなりました…。


思い出

俺らは、スキマに入った。

元の世界へと繋がっているスキマに、だ。

 

 

 

2人とも、スキマから出る。

 

スゥゥゥゥ…

 

スキマが閉じた。

 

帰ってきた。

ここは、吸い込まれたあの時に居た森だ。

 

「帰って…きたんだな」

 

「うん……」グスッ

 

フランはグズってる。仕方ない。

 

「泣くな…」

 

俺まで泣きそうになる…。

 

「うっ…」グスッ…

 

「…………帰ろう」

 

「…うん…」

 

そして俺らは、紅魔館目指して歩き出した。

炎火と妹紅から貰った…日除けのペンダントをつけて。

 

 

 

 

 

「ちょっと、寂しくなるわね…」

 

フラン…やっと落ち着いた…って感じかな。

俺も、やっと落ち着いてきたよ。

 

「そうだな…。でも、このペンダントがあるんだ、アイツらを忘れることは絶対に無い」

 

ペンダントが無くても、忘れる事は無いがな。

 

「そうね…。それにしても、外って眩しいのね」

 

「え?ああ、そうだよ」

 

フランは太陽を見上げ目を細める。

 

まぁ、ここまで長時間太陽の下に出たことないからな…。傘から飛び出すことも多々あったが、いずれも短時間だったし。

 

「羽は大丈夫か?」

 

「ええ。このペンダント、ホント凄いわね。お姉様もきっと喜ぶわ」

 

「ああ」

 

これがあれば、異変の時に言ってたあの目標…「外でみんなで思いっ切り遊ぶ」ってのは達成出来るんだからな。

 

「あ、あなたたち!?」

 

『ん?』

 

誰だ?空から声が…でも逆光で見えねぇ…。

 

スタッ

 

その“誰か”は目の前に着地した。

 

『あ!!』

 

「どうしたの、こんなところで!?」「シャンハーイ!?」

 

アリス…と、上海だ。

 

「やぁ、アリス。…久しぶり」

 

「やっと…やっと帰ってきたのね…」「シャンハーイ!」

 

「うん!」

 

フラン…もうすっかり元気だな。

俺も、元気出していこう。

 

「とにかく急ぎましょう、みんな待ってるわ!!」

 

「シャンハーイ!」

 

「わ、わかった…」

 

「あっ!傘が無いじゃない!!」

 

「それはもう大丈夫」

 

「え?どういうこと?」

 

「説明はあとで。…急ぐんだろ?」

 

「ええ、そうね!」

 

アリスも加わり、3人で紅魔館へ向かう。

 

急いだ甲斐あって、すぐに着いた。

 

美鈴は何故か起きていた。

 

「美鈴、門を開けて!!」

 

「ん?アリスさ…フラン様!?エスカルゴさん!?」

 

『久しぶり!』

 

「えええええええええ!?いつお戻りになられたのですか!?」

 

「ついさっき!門開けて!中に入ってもいいわ!!」

 

「わわ、わかりましたぁ!!」

 

ギィィィィ…

 

『ありがとう!』

 

「いえ!ところで、これはどういう…」

 

「説明はあと!みんな揃ってからね!」

 

「は、はい!!」

 

 

 

ガチャッ!

 

『ただいまぁぁああ!!!』

 

玄関に飛び込み、2人で声を張り上げる。

 

タタタタタ…

 

誰か来た。

 

「妹様!?エスカルゴさん!!」

 

「咲夜!!」「咲夜さん!!」

 

おお、咲夜さんだ!

 

「今までどこで何をなさっていたのですか!!」

 

「その説明は、お姉様たちも揃ってからね!」

 

「そうですね!今すぐ呼んできます!」

 

「お願い!」

 

フォンッ…

 

『!?』

 

さ、咲夜さんが消えた…。アレやったのか…。

時間が止まった?とかそーゆーの、止められてる側としてはなーんにもわかんねーんだよなー…。

 

シュンッ!

 

『!!』

 

咲夜さんが現れた!

って、なんかゲームみたいだけど…。

 

レミリア、パチュリー、小悪魔も居る。

 

「あ…あ…!」

 

ヘナヘナと座り込むレミリア。

パチュリーと小悪魔はポカーンとしている。

 

『ただいま、レミリア(お姉様)!!』

 

「うっ…」

 

やべ、レミリア泣きそう…。

 

「うわぁぁぁあん!!」

 

ドスッ

 

「ぐえっ」

 

急に立ち上がり突進してくる。

 

「バカバカバカ!!急にいなくなるからびっくりしたじゃないの!!」

 

「す、すまない…」

 

ギュムムム…

 

「ぐううう…苦…しい……」

 

強すぎる程の力で抱きしめてくるレミリア。

 

「うるさいうるさい!いなくなるのが悪いのよ!」

 

パキッ

 

「☆△*§〆¥#%◀∵!!!」

 

肋骨折れたァァアアアア!!!!

 

「い゙だい゙………」

 

「…あら?何このペンダント…」

 

レミリアが、俺の首にかかってるペンダントを発見。

 

「説明…す…から…離して…」

 

「…わかった」

 

「…ふぅ…」

 

多分もう治った。吸血鬼の身体ってのは便利だな。

 

「さぁ、説明してちょうだい」

 

「い、移動しよ…?玄関で立ち話は…」

 

「それもそうね」

 

レミリア、落ち着いたか。

 

そして食堂に移動し、お茶の準備も出来…。

説明を始めようとした。

途中で会ったアリスは分かるが……

 

「…なんで文さんも?」

 

「エスカルゴさんとフランさんの帰還も、絶対に知らせなければならないことですからね!」

 

いつの間にか来てたし…。

 

つーか、「も」…ってことは、行方不明になったときも新聞を書いてくれたのかな。なら、今回は長くても文句言わないでおこう…。というか長くなるわ、うん。

 

「わかりました。説明します…」

 

俺とフランは、この1ヶ月にあったことを説明した。

あの変なやつに巻き込まれ…別な幻想郷に飛ばされたこと。そこで出会った、焔 炎火という人物のこと。

彼が働く永遠亭に居候させてもらったこと。

帰ってきた時は八雲 紫の能力で帰ってきたこと。

 

「なるほどなるほど…」

 

文は熱心にメモをとっている。

もう何十ページも書いてる。

 

「それで、そのペンダントは?」

 

「ああ、それについてはまだだったな。これは、その炎火…と、彼女の妹紅が作ってくれたんだ」

 

「へぇ、よかったじゃない。似合ってるわ」

 

「ふふっ…」「えへへ♪」

 

「これな、凄いんだぜ。日除け効果があるらしくてな、これ着ければ俺ら吸血鬼だって日傘要らないぞ」

 

『えっ…えええええええええええええ!?!??』

 

みんなしてすげー驚いてる。

 

「う、うるさい…」「あの音と変わんないわよ…」

 

「私にも貸してっ!貸しなさい!」

 

首に手を伸ばすレミリア。

 

「待て待て、話は最後まで聞け!」

 

押しのけ、制止する。

 

「なによ?」

 

「お前の分もある」

 

「えっ…?」

 

「ほら」

 

ポケットからもう1つのペンダントを取り出し…。

 

「早くつけたい!」

 

「つけてやるから、待て待て」

 

「ん…」

 

レミリアの首にかける。

 

「…炎を象ってるのね。その炎火って人、中々いいセンスしてるわね」

 

「へへっ、だよな!炎を支配する程度の能力らしいが…雷の俺にも出来んのかァ?ははっ…」

 

「ね、エスカルゴとその炎火、どっちが強いの?」

 

「炎火」キッパリ

 

「そ、即答…」

 

「炎火、すげーんだぞ?あの星熊 勇儀をぶっ飛ばしたからな」

 

「ええ…何よそれ怖い…」

 

「だろー?あ、その後な、俺と炎火の複合スペルで暴走したお空倒したんだぜ!」

 

「私も頑張ったんだからねっ!」

 

俺もフランも胸を張る。

 

「暴走…?あの、馬鹿に定評のあるお空が…?アイツ暴走したら怖そうね…」

 

「怖かったぞー。地底は暑いし、熱いし、雷通じねぇし…イラついて突っ込んだらぶっ飛ばされたからな。死ぬかと思ったわ」

 

「ええ!?」

 

「その時、私が受け止めたのよ♪」

 

「そ、そうなの…?」

 

「ねっ、エスカルゴ♪」

 

「だな♪」

 

「なんか、前より仲が深まった感じするわね」

 

紅茶を飲みながらパチュリーが言う。

 

「なっ…!」

 

レミリアが何か言おうとする。

 

「私たちね、力合わせて妬ましい妬ましい言ってる奴のこと倒したのよ!」

 

「パルスィな」

 

「そうそう!」

 

「力合わせてって…?」

 

『俺たち(私たち)の複合スペル!』

 

「え…ええ…?」

 

驚き過ぎて声が出ないようだ。

 

「楽しかったわよね!」

 

「ああ!」

 

「…さ、さぁ、エスカルゴもフランも帰ってきたことだし………明後日、宴会を開くわよ!!」

 

「あら、いいわね」

 

レミリアの提案に、アリスが賛同する。

 

「あやっ!?なら今すぐ記事を書いて宴会あることを知らせなければ!それでは!」

 

文はホクホク顔で帰って行った。

 

「じゃ、私も」

 

「気を付けてね」

 

「ええ」

 

アリスも帰って行った。

 

 

 

「…宴会…?」

 

蘇る記憶…。

そう、妖怪の山で行ったあの宴会のことだ。

俺、炎火、咲夜さん、妖夢に…あと…あの拾った娘っ子…凛乃だったかな?たった5人で300人分(例外アリ)の料理作った…。炒め物だけでもかなりの重労働だった。

 

「……………」カタカタ…

 

「どうしたの?」

 

レミリアが顔をのぞき込む。

 

「え?」

 

「震えてるわよ?」

 

「な、なんか…帰ってきたんだなーって思って…」

 

「ふふ、そうね」

 

震えてたか…。

あの後も大変だったよなー。

レミリアと戦ったり…。

 

「そだ、向こうのレミリアとも戦ったぜ」

 

「そうなの?どうだった?」

 

「ん?お前と同じく、可愛くて単純だったぜ」

 

「た、単純…馬鹿にしてるの?」

 

「してないしてない」

 

「で、結果は?」

 

「エスカルゴが一瞬で倒したわ!」

 

「ちょっ、フラン…一瞬じゃなかったって…」

 

「ええ〜…」

 

怒るかと思ってけど、逆に驚いたようだ。

 

「ま、まぁ、俺が勝ったよ」

 

「エスカルゴね、凄く強くなったのよ!お姉様、一瞬で負けちゃうわよ!」

 

「なんですって〜!?エスカルゴ、今すぐ戦いなさい!」

 

「ま、また今度な…今はまだ疲れてる…」

 

「…仕方ないわね」

 

「あ、あとな、フランが2人で混乱したぜ…あはははは…」

 

「ふふっ、そうなの?」

 

「ああ…」

 

 

 

これからもしばらく話は続き…。

夜も遅くなってきた。

 

「………」

 

俺は1人でボーッとしていた。

姉妹は風呂に入ってる。俺はもう入った。

 

「エスカルゴさん」

 

「…うにゃ?」

 

おっと、ボーッとしてたからか、変な声が…。

 

「あ…小悪魔。どしたの?」

 

「…おかえりなさいですっ!」

 

バッ…

 

椅子に座ってる俺に、急に抱きついてきた小悪魔。

 

「!?…ど、どうした…?」

 

「…エスカルゴさんが居なくなって…私、寂しかったです…」

 

「…ごめんな」

 

謝りつつ頭を撫でる。

ピクッとしたがそのまま撫でさせてくれた。

 

「寂しいだけじゃなくて…」

 

「?」

 

「パチュリー様も…レミリア様も…誰も、私に優しくしてくれませんでした…」

 

「……」

 

「私に優しくしてくれるのはあなただけです…」

 

「……」

 

本運んだりなんだりを手伝ってるだけなんだが…。

 

「だからもう…勝手に遠くに行かないで下さい!すっごく心配したんですから!」

 

「…うん…気を付けるさ。心配かけて悪かったな」

 

今回は不可抗力なんだがなー…。

小悪魔にまで心配かけたか…。

 

「あの…」

 

「ん?」

 

「いえ…なんでもないです」

 

「?…そか」

 

 

はぁ〜、お風呂気持ちよかった〜!

ゆっくりできた?

うん!ありがと、お姉様♪

 

 

『!!』

 

バッと離れる小悪魔。

 

「で、では私はこの辺で…」

 

「お、おう…」

 

頭を下げてそそくさと退散する小悪魔。

あいつ…何を言いかけたんだ?

あと…優しくされるのに慣れてないのか?まぁ、あのパチュリーが優しくするとも…うん…思えないな。

 

「あー、エスカルゴまだ居たー!」

 

「まだってなんだよフラン…」

 

「ごめんごめーん♪さ、寝よ♪」

 

「お、おう」

 

部屋へ移動し、3人でベッドに入る。

風呂上がりの2人はいつもより温かく、そしていい匂いがする。

 

「こうして3人で寝るの、久しぶりね!」

 

「そうね。1人で寂しかったわ」

 

「…ごめんね、お姉様」「すまん」

 

「ふっ、もう大丈夫よ」

 

「私、疲れたからもう寝るね。おやすみなさい」

 

『おやすみ』

 

「…………」

 

寝付きの良いこった…。手はもちろん繋いでるぜ。

 

「ねぇ、エスカルゴ」

 

「ん?」

 

「…バカ」

 

「すまんな」

 

「…明日、戦ってね」

 

「うーん…鈴仙のとこ行ってからでいいかな?」

 

「な、なんでよ!?」

 

「いや…鈴仙も俺の彼女…だしね」

 

「そ、そうだったわね」

 

「それの後でいいかな?」

 

「ええ、いいわよ」

 

「ありがとう」

 

「…でも」

 

「ん?」

 

「チュー………して」

 

「…おう」

 

チュ〜…

 

「ふふっ、久しぶりね」

 

「だな」

 

結構長いことしてたような…。

 

「これからも…よろしくね」

 

「こちらこそ、よろしく頼むぜ」

 

『おやすみ!』

 

久しぶりに3人で過ごした夜は、とても熱く、心身共に温まった。




さて、ラーメン食うか…。
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