幻月「ダ〜リン♪」
夢月「おにーさん♪」
カルゴ「おー…幻月夢月じゃん。来たんだ。でも今日が何の日か知ってるとは意外だな」
縁側に横たわり、膨れた腹を休ませていた俺は、少し反動をつけて起き上がった。少し重くなった胃が、ドプンと大きく揺れたような感覚がした。手には、ハート型の箱を持っているので、今日がバレンタインということは分かっているらしい。
幻月「もっちろんよ!今日が何の日かわからないなんて、彼女失格♪」
夢月「2人で1つのチョコ、作ってきたんだぁ♪受け取って♡」
カルゴ「ああ、サンキュ」
ハート型の箱を開けると、その中にはピンク色でハート型のチョコが入っていた。ピンクのハートとはとても可愛らしい。
カルゴ「ピンク…ストロベリーかな?」
幻月「食べてからのお楽しみ♪」
夢月「お兄さんがだ〜い好きな味だよ♪」
カルゴ「ふーん…?ま、いただきまーす」
型に入れて固めたようにツルツルでとても綺麗なカーブを描いているチョコレート。これは普通のチョコのようなほろ苦さが無い。やはり、カカオではなくホワイトチョコやその他の種類らしい。しかし、イチゴの味はしない。味的にはホワイトチョコなのだが見た目が…。
カルゴ「…ん?甘さだけじゃねー…何だろうな、この味…別な何かが混ざってるのか?」
幻月「匂いでわかるでしょ♪」
カルゴ「あ……血の匂いだ」
チョコの匂いに負けてたのでわからなかったが、よく嗅ぎ分けてみれば血の匂いがほんのり香る。どうやらこれは、ホワイトチョコ+血液らしい。だとすればこれは、幻月と夢月の血だろう。
カルゴ「そういや、幻月と夢月の血は吸った事が無かったな…。チョコ+血も美味しいもんだな。これどうやって作ったんだ?」
幻月「簡単よ。くるみが私達の血を吸ってから、溶かしたホワイトチョコに吐き出してもらって、色が均等になるように混ぜて、固めて…だよ♪」
カルゴ「ふむふむ、普通にめちゃ簡単なんだな。俺でも1発で作れる………ん?くるみが吸って、吐いて…って、まさか…」
幻月「間接キス、しちゃったね♡」
夢月「やっぱり嫌だった…かな?」
カルゴ「いや、別にいいんだ。男じゃなきゃな」
夢月(やっぱり良いんだ…)
幻月「男吸血鬼なんてダーリンの他に知り合いに居ないわ。居たとしても絶対吸わせないけどね。吸わせるワケが無いじゃんね、私の血はダーリン専用なのよ?」
夢月「私のも♪」
幻月「何なら、今ここで飲んでもいいのよ♡」
パチッと可愛らしくウインクをして微笑む2人。とても可愛らしく、今すぐ吸血したい、本能的な衝動に駆られる。だが今だけは我慢しなくては。
カルゴ「今度飲ませてよ。今は…お腹いっぱいに近いからさ」
幻月「流石に食べすぎたものね。あんま食べると太るかもしれないから、そこは気を付けてよね?太ったダーリンなんて見たくないし」
カルゴ「そりゃー、勿論分かってるさ。そろそろ運動してカロリー消費しとかねーとな」
夢月「相手してあげよっか?戦いのさ♪」
カルゴ「いや戦わないよ。ちょっとヤってくる」
夢月「殺る?誰を?」
カルゴ「…誰
夢月「そっちか…。誰とスるの?」
カルゴ「さっきチラッとペット見かけたのでな、ちょっくら犯してくるわ」
幻月(ペット…?ふーん……誰?)
かなり重くなった腹を摩りながら、この人混みに交じる天子と衣玖の方へ向かう。が、この2人も手に何か袋のようなものを持っている。まさか…とは思うが、食べてから運動なら大丈夫だろう。
カルゴ「よっ、天子、衣玖さん」
天子「ご主人様ぁ〜っ!」
2人の近くに行くと、天子は普段通り、俺に飛びついてきた。天子の身体からは桃の香りがする。桃を食べているから…なのだろうか。
衣玖「お久しぶりです」
カルゴ「え?…あぁ…」
昨日話したばかりだろうと思ったが、何か余計な事を言えば天子が面倒臭くなる予感がしたので、口を閉ざす事にした。
天子「はいこれ!天界の桃チョコよ!地上のどのお菓子よりも高級でね、高貴な味がするの!」
カルゴ「ほ、ほう…サンキュな」
包装を剥がして桃の香りを漂わせるチョコに噛み付く。中には桃の果肉も入っているらしく、所々柔らかい食感がする。
天子「ほら、衣玖もついでに渡しちゃいなさい!特別に許可してあげるわ、ご主人様に渡すの!」
衣玖「私は……私自身が、プレゼント…です…///」
ふむ、本日3人目か。ある意味ナイスタイミングだったな。遠慮なく襲わせてもらおう。今すごく溜まってる…いや、兎に角ヤリたい気分だから。
天子「はぁ!?何よそれズルい!私にはオススメとか言ってチョコ買わせたクセにー!というか、衣玖も桃チョコ買ってなかった!?」
衣玖「ええ、買いましたよ。ただし私は、自分のおやつ用に購入しただけです。それをプレゼントするとは、一言も申しておりませんよ」
天子「〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!!」
こっちの方が、一枚上手だったか。まぁ、天子も居ればもっと良い運動にはなりそうだが。それも短時間でかなりの運動量になるだろう。あんまり多くの時間が取れないこの状況だと、好都合だ。
カルゴ「少し時間いいかな?」
衣玖「ええ、何時間でも♪」
天子「ずーるーいー!私も私も〜っ!久しぶりにご主人様とヤーリーたーいー!」
カルゴ「…あんまり騒ぐんなら連れてかないぞ。騒がないなら連れてくけど」
天子「分かった、騒がないわ!だからご褒美に、いっぱぁい、バチバチってシてぇ♡」
カルゴ「今日は短時間だけな。その代わり手加減無用で激しくするかんな」
衣玖「はい♪」
天子「激しくシてぇ♡」
カルゴ「転移『
天子と衣玖の2人の肩に手を乗せて、魔法の森の小屋に瞬間移動。シャワーを浴びたりなどせず、すぐにベッドに直行する。
時間にして、およそ30分。時間は短いが、その分激しくヤリ続け、カロリーをガリガリ消費した。腹ごなしの運動にしては余りに激しすぎる程だ。その後は汗を流すためにシャワーを浴び、すぐに博麗神社に蜻蛉返りした。目紛しいスケジュールであるが、これくらいの忙しさにはとうに慣れた。天子達も一緒だ。
カルゴ「たっだいま〜っと…」
境内に戻ると、途端に皆の視線が集まる。花見やその他宴会のようにシートや茣蓙を敷いてそこに座っているメンバーが多く居る中、屋根の上からこちらを見ているある3人組に目がいったので、ひょいとそちらに行ってみる。貰いに行くというよりも、宴会の時のように、挨拶に行くノリだ。
カルゴ「よっ、純孤。ピースにへカーティアも」
ヘカT「どうもー♪」
ピース「Happy Valentine♪」
純孤「あっ…あのね、エスカルゴ君…。私もね、チョコレート…作ってみたから…その……///」
ガサゴソと振袖の中からそれを取り出した純孤。リボンまで結んであって、とても可愛らしい。
純孤「お口に合うか分からないんだけど…食べてもらえるかしら…?」
カルゴ「有難く頂くよ、ありがとう!」
純孤「良かった…渡せたぁ〜……」
胸に手を当て、大きく息をついた純孤。そこまで緊張するものなのだろうか。初めてでもそんなに緊張する事は無いと思うが…まぁ、純孤らしい。
カルゴ「ん、ビターチョコ…!」
純孤「どう…?」
カルゴ「うンまいよ!大人の味って感じだけど、俺は好きだな!」
純孤「そう…良かった…♪」
ペロリと平らげてしまった。美味しければ、食は進む。しかも、甘いものが続いていた所に苦めのチョコなので、そのギャップで余計にだ。
ヘカT「私はブラックチョコよん!まさか地獄の女神から貰えるとは思ってなかったでしょう!」
カルゴ「マジか…!いっただきまーす!」
純孤のビターチョコよりも数段苦い。しかしこの苦さがクセになる。ブラックもビターも、とても美味しい。あとはミルクチョコがあれば、恐らく全種類制覇だろうか?
ヘカT「ほーら、ピースも渡したら?」
ピース「うぅ…恥ずかしいですよ、こういうの…渡すのも作るのも初めてで…味見してないし…」
ヘカT「この私が教えたのよん!大丈夫!!」
カルゴ「ピースも作ったのか。へへっ…マジか、嬉しいな…♪」
ピース「くっ…!勘違いしないでよね、友人様とご主人様が作って、材料が余ったから作ったってだけだから!!そうでもなきゃ、あたいがチョコなんてそんなのっ…作るわけが無いじゃんっ!!お返しは3万倍返しだからなっ!!」
早口で言い終えると、顔を背けながらハート型の箱を俺に突き出してきた。3万倍返しとは一体、何を返せば返せるのだろうか。
カルゴ「ハート型か、可愛いじゃん」
ピース「はぁ!?別に意味は無いし!ご主人様と友人様が2人共四角だったから、これだけじゃーエスカルゴが可哀想かなって思ったからわざわざ型を使って作ってあげたってだけだしっ!!変な勘違いするならあたいが食べちゃうぞ!!」
カルゴ「はいはい、分かったから落ち着け……。顔真っ赤だぞ?」
ピース「おまっ…誰のせいでこうなったと…!」
純孤(照れてるピースちゃん、可愛いわね…♪)
ヘカT(んもー、ピースったらツンデレなのね♪
林檎みたいに赤くなっちゃって、可愛いわぁ♪)
ピース「これはその、あれだ!義理チョコだか、友チョコだか…そう、友チョコ!!」
カルゴ「じゃ、有難く頂きまーす♪……ん?」
箱を開けた俺は、自分の目を疑った。ハート型の中心には、白のチョコペンで書かれたであろう、
「LOVE」の文字。そしてチョコ本体は、ブラックチョコやビターチョコ等には似つかわしくない、明るい茶色である。この色は、ミルクチョコだ。
2人の余った材料ならば、ビターやブラックで、もう少し黒いはずだが…。
ヘカT《色で察せるとは流石ねぇ…》
カルゴ《もしかしてミルクチョコで当たってたりする感じ…?》
ヘカT《ま、食べてからのお楽しみねん♪》
カルゴ「お、甘くて美味い…!」
ピース「へへっ、そうだろそうだろ〜!」
カルゴ「ミルクチョコ?」
ピース「そうそ…って違ぁう!余ったやつだって言ってるだろぉ!」
カルゴ「はいはい、そうでしたね。…この文字はホワイトチョコのチョコペン?美味いわマジで」
ピース「へ?文字なんて書いたっけかな〜…?」
カルゴ「えっ?『LOVE』って書いてあったけど?もう食っちまったが…」
ピース「は……はぁ!?『LOVE』って…はぁ!?
何で!?どうしてぇ!?(それ口に出して聞く!?やっぱりバカだ!!なんでここで言うのさ!!)」
カルゴ「俺に聞かれても…」
ヘカT「あらぁ♪ やっぱり好きなのねぇ♡」
ピース「ちーがーいーまーすー!材料買った時にペン買ったけど、ご主人様達が使わなかったからあたいが使ったんですー!!」
カルゴ「…って、やっぱピースじゃん」
ピース「あわわわ……この…バーカ!お前なんて嫌いだー!女子に恥ずかしい思いをさせるヤツはモテないんだぞー!」
ヘカT「彼に限ってはモテてるけどね〜♪」
ピース「うぅ〜……それもそうですね…!お返しくれなきゃ…もう1回、狂わせるからなっ…!」
カルゴ「おーよ、期待しとけ♪」
ヘカT「私も期待してるわぁ♪」
純孤「私も…♪」
カルゴ「頑張らねーとなー♪」
屋根の上でそんな話をしていると、下の方から、また別な妖精の声が飛んできた。
チルノ「おーいエスカルゴー!いつまでも屋根に居ないで、こっちにも来てよー!!」
カルゴ「お、チルノ達じゃんか。じゃ、俺ァそろそろ下行くよ、純孤」
純孤「ええ、分かったわ。また遊びに来てね♪」
カルゴ「ああ、勿論」
純孤に微笑んだ俺は、チルノ達の前に、手っ取り早くスキマで移動する。楽はした方がいい。
チルノ「今年は、いつもみたいにかき氷じゃなくチョコにしたぞ!氷漬けにしたけど!」
そう言ってチルノが差し出したのは、野球ボール大の氷の塊だった。中心にはチロルチョコの様な小さいチョコがある。天体の核のようだ。
カルゴ「おお、ありがとうな。…でもこれって、どう食えばいいんだ…?」
大妖精「それなら、溶けるまでは私達のを食べて待ってて下さい!今年は、チョコにしました!」
カルゴ「お、大ちゃんも今年はチョコなんだな。けど、どこで仕入れたんだ?」
大妖精「美鈴さんから分けて頂いたんです!」
カルゴ「あー、なるほどね。…ん、やっぱ甘くて美味いね、チョコは」
リグル「あのっ、私もチョコで……。大妖精と、被りなんですけど…」
カルゴ「おっ、サンキュ♪」
みすち「私はいつも通り、ヤツメウナギですよ♪
これで精力つけて…またお願いします♡」
カルゴ「へへっ、良いぜ♪」
るみゃ「私はねぇ…私をプレゼントするよー!」
みすち「!」
カルゴ「…それはどういう意味で?」
るみゃ「今日だけ私を好きにしていいってこと!どうするぅ〜?有り余る性欲をぶつけるもよし、欲望に任せて襲うもよし♪」
リグル「それ同じだよね!?」
カルゴ「ほぉ〜…何してもいいんだな?」
るみゃ「うんうん、何しても良いよ♪」
カルゴ「それじゃ…遠慮なく」
氷を持たない方の手をルーミアに伸ばした俺は、頬をムニムニと触る。眠っている時のように力が入っていないので、とても柔らかい。
るみゃ「あ
カルゴ「やっぱり、ほっぺぁ気持ちいいな〜…♪サンキュ、癒された♪」
るみゃ「…それだけ?意気地無し〜」
カルゴ「続きは…また今度、遊ぼうぜ」
るみゃ「………はーい♪」
頭を撫でてやると、にひひっと可愛らしく笑ったルーミア。幼女万歳。ロリコンでもいい。ロリは至高。そして癒し。癒しは心のオアシス。つまりロリは心のオアシスだ。
神綺《カ〜ルちゃん♪》
カルゴ《んー?》
神綺《次はこっちに来なさい!大好物を揃えて、待ってるからね!》
早苗《いいえ、その前にこっちですよ!》
諏訪子《そーだよ!今日は、エスカルゴの好きな体操服で来てるんだからね!》
カルゴ《ファッ!?…あ、居た!ちっこくて全然見えなかった!》
諏訪子《何をぅ!?》
神綺《いいから、先にこっちに来なさい!》
諏訪子《こっちだよ!》
神綺《来ないのなら、私が迎えに行くまでよ!》
諏訪子《うぉう、それなら私だってぇ!!》
カルゴ《やれやれ…。まだチルノの氷食べきれてないってのに…》
その後もしばらくは、あちこちに挨拶巡りをし、お菓子やケーキ等をたらふく腹に収めた。お陰でさっきまでより腹が重くなり…胃もたれになり、夕飯を食べられない状態になった。菓子類で腹が一杯になるなど、とても久しぶりのことだった。
大体半分位のキャラ書けたかな。今回書いてない紅魔館組や妖夢達はホワイトデー編で。キャラが多くなりすぎた結果、分ける事になりました…。流石に全員をバレンタインとホワイトの両方書くのは骨が折れるどころか砕けるほどの作業です。
いや、それよりも、「バレンタインデーとっくに終わってる」っていうのが大きいよね(今更感)
まぁ次は過去編なんですが。(非エロだよ)