ある日俺は、散歩ついでに夢幻館に遊びに行こうとしていた。あくまでも「散歩ついで」なので、スキマを使っては行かない。例によってあの花を潰し、ガサガサと道無き道を進んで行く。
以前空から行こうと試した事があったが、やはり空からだと、あの血の湖を見つけられなかった。湖の上空は普通に空なので、空からも行けるはずなのだが、やはり夢幻館の周辺は、普通とは違う空間なのかもしれない。つくづく幻想郷は不思議だ。
カルゴ「…おっ。いい匂いしてきた…」
弱めの向かい風が吹いてきた。湖の方からの微風なので、血の匂いが風に乗って香ってきたのだ。そしていつも通り、くるみは湖の畔で寝ている。昔の美鈴のようだが、敵意を発する者に対してはしっかり門番すると言っていた。……俺が初めて夢幻館に行った時は、普通に敵意剥き出しだったはずだが…。いや、くるみが可愛いなと見蕩れていたので、敵意として受け取られていなかったのだろうか。まぁ細かい事は気にしないでおこう。
カルゴ「……」
スゥスゥと小さい寝息を立てて寝ているくるみの頭上にしゃがんで、可愛らしい寝顔を見つめる。顔の前で手を翳してみるが何の反応も見せない。どうやら、しっかり眠っているらしい。
カルゴ「く〜…るみっ♪」
くるみ「はぅっ!?」
柔らかな頬を、むにょんと両方から押し潰して、眠っていたくるみを起こしてみる。すると、そのパッチリとした丸い目を見開いた。やはり反応も含めて全て可愛い。
もう、
俺も悪魔の端くれなのだから、魅了を使って心を手に入れたところで、特に何の問題もあるまい。今まで意識的に魅了を使わなかったのは、俺の中にある人の心が邪魔をしていたからだが…やはり完全に捨て去っても良いような気もする。
くるみ「おにーしゃん!?」
カルゴ「よっ、くるみ。元気してた?」
頬を押さえていた手を離し、膝を抱えるように、彼女の傍に座り込む。それを見たくるみもまた、身体を起こして俺と向き合うようにアヒル座りで座る。ロングスカートなので、パンツがチラ見えするということは無い。
くるみ「そりゃー、私は元気だけどさ……。急にほっぺ押されたから、ビックリしちゃったよ?」
カルゴ「へへっ…くるみのは初めて触ったけど、やっぱりイイなぁ。女子のほっぺ、サイコー♪」
くるみ「女
エッヘン、と腕を組みながらドヤるくるみだが、そんな
カルゴ「そこまで分かってて年下相手にお兄さん呼びか。悪くないがどこか違和感あるわやっぱ。可愛いからそんなのどうでもいいんだけどさ」
くるみ「言われてみれば。まっ、年なんて大して関係無いよね〜。ところで今日はどしたの?」
カルゴ「幻月んとこ行こーと思ってな。んでも、手前でくるみが寝てたからさ、ちと襲ってみた」
くるみ「襲うんならもっと悪魔らしくしたらー?チキンに思われるよ?」
カルゴ「幻月にもよく言われんだよな、『もっと悪魔らしくしたらどうなの?』って。いや、悪魔らしくって何だよ。全くワケがわからん」
くるみ「…教えてほしい?」
カルゴ「教えて」
くるみ「本能に任せて思うがままに蹂躙するの♡ただそれだけの事よ♪」
カルゴ「良い意味でも悪い意味でも?」
くるみ「そうねー、私はそうだと思うわ。身体が悪魔になったんなら、心のどこかに悪魔らしさが芽生えてるはずだもん。あとはそれに任せてればオッケーって感じ?」
カルゴ「ふーん…なるほどね。ありがとう。なら早速、その悪魔らしさを発揮してもいいかな?」
くるみ「いちいち聞くことじゃないよー?自分の好きにすればいいのよん♪」
カルゴ「…なら…」
くるみ「……?」
言葉を切り、くるみの目を真っ直ぐに見つめる。そんな黙ったままの俺を見て、彼女は可愛らしく首を傾げる。目を合わせつつ、俺は自身の魔力を目に集めていた。魔力の流れを制御するコツは、パチュリーからとうに習っている。剣を介して、地面等に魔法陣を描く時なんかは、魔力を流して魔法陣を描いているのだからそれと同様に魔力を自分の目に集めればいいだけの事だ。
前にもくるみに使った事があるし、きっと今回も通用するだろう。
くるみ「…あ……れ、れ…?待っ、て…まさか、これって……?」
徐々に顔が赤くなってきたくるみは、震える手で自身の頬に手を当てる。この状況を漫画にするとしたら、顔の横に「カァァ〜…///」と書いてありそうなほどに赤い。
カルゴ「あれ、前は気付かれなかったんだけど…気付いちゃった?」
くるみ(どうしよ…やばい、目が離せないよ…///
これ、多分
カルゴ「おーい?気付いてるのかって聞いてん…うお゙ぁっ!?」
アヒル座りしていたくるみが、大きな翼も使って俺を覆うように、勢いよく押し倒してきた。幸いここは原っぱなので、痛くはない。敢えてケチをつけるなら、固めの草がチクチクと首に当たって擽ったいことだろうか。
くるみ「もぉ……ダメぇ…♡」
カルゴ「お…おいおい…?」
息を荒くさせて顔を近付けてくるくるみの目は、さながら催眠に掛かった者のようだ。どうやら、少し効きすぎたらしい。もっとも、意図して使用したので悔いはない。それに加え、こうして押し倒されても尚、魔力を送り続けているのだから。
くるみ「おにぃさぁん…♡ ちゅー…しよぉ?♡」
カルゴ「勿論…良いぞっ…!」
くるみ「えへへぇ…大しゅきぃ…♡」
口を窄めキス顔になったくるみは、そのまま俺に体を預け、唇同士を触れ合わせた。リップを使用しているのか、唇を離す瞬間にも少しくっついているのを感じた。
くるみ「まったくぅ……。幻月に怒られるから、好きって言うの我慢してたのにぃ…♡」
カルゴ「え…それマジ…?」
くるみ「ホントだよぉ?初めて戦った後に、また会いたいなぁって思って……また会えた時とか、ホントに嬉しかったんだからね?」
カルゴ「そっか……なんか、嬉しいな…。俺さ…くるみのこと、可愛いなってずっと思ってて…。
くるみ「えっ……///」
カルゴ「だから、くるみにそう思われていたのは素直に嬉しいな♪」
くるみ「ふふっ♪ じゃあさ…私達ももう、立派なカレカノだよねっ♡」
カルゴ「だね♪…浮気性っていうか、女たらしな俺だけど……よろしくな」
くるみ「一途な悪魔とか、悪魔らしくないと思うけどね。むしろそういうところが悪魔っぽいよ、私的には。だってそうじゃなきゃ
カルゴ「フラン達には一途でいて欲しい…なんて思ってる俺はやっぱダメ男だな。でも、そういう考え方もあるんだな。いいね、前向きで。ちっと心が軽くなった気がするよ」
くるみ「えへへっ、良かったぁ♪ じゃ、もう1回ちゅーしよぉ?」
蕩けた顔で俺の首に手を回したくるみ。やはり、少し効きすぎたらしい。だが、色っぽくていい。強い
そして、抱き合ってキスをし、口を離すと…何と俺達のそばには、満面の笑みでこめかみに青筋を浮かせる夢幻姉妹が立っていた。
ちょっとめちゃくちゃすぎるオリ異変思いついたので、少し整理したら近いうちに書きます。
もう一度言います。「めちゃくちゃすぎ」です。
言い訳すると、俺みたいな低スペックな脳では、大した事思い付かないんですよね。創作する上でめっちゃ困るヤツですよ。
異変の名前も一応決まってはいるんですけどね、その名前がヤバすぎる。別な意味で、ですが…。流石の俺も書くのを躊躇う程です。アホすぎて。せめて名前くらいはどーにかしたいものですね。ネーミングセンスの無い自分を心底恨んでます。
頑張ります。
次回のヒント:女の怒りの矛先は女