カルゴ「あ゙〜ゔ〜……読めないぃぃ……!!」
パチェ「いい加減に諦めなさいよ。あなたに闇と雷以外の魔法は扱えないわ」
カルゴ「技の多様さで娘に負けるのが悔しくて…うぐ〜…」
パチェ「まぁ、気持ちはわからなくも無いけど」
ある日俺は、紅魔館の図書館で各属性の魔導書を読み耽っていた。闇と雷はどれも読める。しかしそれ以外の属性となると…やはり読めやしない。分かってる。分かってはいるのだが、読まずには居られなかったのだ。
カルゴ「光属性…しかも雷系統だと読めるんですけど…やっぱそれも結局の所雷属性ですもんね」
パチェ「動物で言うところの〇〇目〇〇科と同じなのよ。分類みたいなものね」
カルゴ「そうなんですねぇ…むぅ…」
どうやら、各属性には派生があるらしい。魔法に関してはまだ学が浅い俺にはよく分からないが、簡単に言えば、火属性の中でも炎系統と熱系統、水属性なら流水系統と降水系統…のように。
あくまでも俺個人が便宜上そう呼んでいるだけでパチュリー本人が何と呼んでいるかは知らない。
パチェ「…もしも系統のも扱えるのだとしたら、光属性と月属性の一部使えるんじゃないかしら。属性そのものじゃなくて、系統の部分なら」
カルゴ「月……あぁ、闇ですか」
パチェ「そう。まぁ自己開発してるそうだけど」
カルゴ「ええ、1枚だけですけど。月にも系統はあるんですよね?」
パチェ「主に状態異常系だけど、その中でも色々分かれるわね。その中の1つが闇」
カルゴ「ふむ…」
属性が使えるなら、それ以下に属している系統も全て操れる。系統が使えるのならそれ以下が全て使える。やはり、属性が多ければ多いほど有利な事に変わりはない。
ちなみに俺の主な属性は雷だが、これを仮に分類した場合は、能力補助、電力弾、電磁波、雷魔法などの系統に分類できる、という訳だ。
パチェ「…あぁ、そうだわ。あなたがここあ達に教えた魔法、私も全部覚えたわよ」
俺が腕組みして考え込む一方、隣で魔導書を読みながら、何気無くそう口にしたパチュリー。一旦思考停止してしまった俺は、意味を理解するのに数十秒掛かった。
カルゴ「……………え?」
パチェ「何よ、今の間は」
カルゴ「だっ…だって、パチュリー様って氷属性使えないはずでは……」
パチェ「普段使わないだけで普通に使えるから。そもそも、水属性と気温とかを弄る自然系の混合魔法で代用できるし。何ならそこら辺の精霊から力を借りればそれで事足りるのよ」
カルゴ「えぇ〜…やっぱ属性操れるのってすごいチートじゃないですかぁ…」
額に手を当てて、態度で「あちゃ〜……」と表現してみる。そんな俺を見た彼女は小さくため息をついて、読んでいた本を閉じる。
パチェ「基礎的な能力が多い吸血鬼に言われたく無いわよ、何言ってんの?」
カルゴ「ちぇ〜。だってよ、レミリ…寝てるし」
パチェ「レミィならずっと寝てるわ」
カルゴ「ったく…」
読書中の俺の隣にはずっとレミリアが居た。娘のレイチェルはフランや弦月姫と庭で遊んでいる。ここあとシガレットは図書館の掃除中だ。
パチェ「起こしましょうか。『ザメハ』」
レミィ「っ…んん……あれ、私寝てた…?」
カルゴ「マジで覚えてる…しかもほぼ無詠唱…?おっかないですね…」
パチェ「非攻撃系の魔法は非スペル化させたわ。私程の力なら、詠唱による効きやすさなんて殆ど変わらないから。別段驚く事でもないでしょう、こんな基礎的な魔法くらい使えて当然よ」
カルゴ「詠唱による効きやすさってなんです?」
パチェ「あっ…教え忘れてた。魔法ってのはね、しっかり詠唱した方がより効果が強く効きやすくなるの。無詠唱の方が楽だけど。私が、スペルの宣言をしても尚詠唱し続けるのはそのためよ」
カルゴ「ま……マジすか……」
パチェ「魔界神から教えてもらわなかった?」
カルゴ「いや全然」
神綺《魔法に関してはあんまり…》
カルゴ《だと思った》
パチュリーがここで母さんこと魔界神神綺を引き合いに出したのは、俺が魔法の練習をする時は、紅魔館か魔界のどちらかで行っているのを知っているからだろう。なので、彼女から魔界神という単語が出ても、特に引っかかることは無かった。
パチェ「まぁ、これくらいなら私達の中では常識なんだけど…あなたは素人だから仕方ないわね」
カルゴ「何故だろう、パチュリー様が言うと全然イラつかないんですけど。魔法に関しては知識等含めチートなのが分かってるから?」
パチェ「そーかもね」
レミィ「なになに?何の話してるのよ?目覚めたばっかりで何の事かサッパリなんだけど」
カルゴ「ん?魔法って深いな〜と。パチュリー様魔法に詳しすぎて」
いつものレミリアなら、こうボンヤリと煙に巻くようなことを言えば「違うでしょ!」などと言うはずなのだが、パチュリーを褒められたからか、何故か胸を張ってレミリアがドヤる。
レミィ「そりゃあそうよ。パチェは私が知る魔法使いの中では最強で、知識も豊富なんだから!」
パチェ「ったく…レミィったら…///」
レミィ「…!そうだわ!ねぇパチェ、今から勝負しましょ!私とエスカルゴvsパチェで!」
パチェ「殺す気?」
レミィ「そんなわけ!ほら、この前エスカルゴと練習してたアレあるじゃない?パチェにはそれの実験台になってほしいのよ!」
パチェ「殺す気ね…十字でも切っておきましょ。前に1回しか見た事ないけど、それがやばいのはなんとなく分かるわ」
レミィ「お願いぃ〜」
パチェ「だーめ。もしソレやるならちゃんとした制約を付けてほしいわね」
レミィ「んー…そうねぇ…。例えば、私達は魔法しか使っちゃダメとか?」
パチェ「へぇ…!つまり、あなた達の拙い魔法で私を倒そうというわけね?」
カルゴ「なっ……俺はそう言ってませn」
レミィ「ええそうよ!」
カルゴ「オイ!俺の魔力の少なさ分かるだろ!?拡張しなきゃ瞬間移動1回分だぞ!?魔法だけはまだ早いって!」
パチュリーの魔法をマトモに喰らえばどうなるか分かっている俺は、焦って「魔法しか使えない」という巫山戯た制約を解除してもらうよう必死に頼む。しかし、そんな望みも儚く……。
パチェ「エスカルゴにとってもメリットはあるんじゃないの?レミィの魔力を借りれるワケだし、魔法の練習にもなるでしょ」
カルゴ「何でノリノリなんすか…」
パチェ「ん…今日も比較的体調が良いから」
レミィ「最近、体調良い日が多いわよね。とても喜ばしい事だわ」
パチェ「ここあ達と主従契約してから…かしら。あの子達、私に何かしてたりするのかしら?」
カルゴ「ここあとシガレットが掃除を頑張ってるからなんじゃないですか?喘息の原因には、埃も含まれますから」
パチェ「それまでは咲夜が頑張ってくれてたからそれは多分無いわよ」
レミィ「そうよエスカルゴっ!咲夜の仕事ぶりはあなたも分かるでしょ?」
カルゴ「いや、咲夜さんの仕事が完璧なのは俺も知ってるけど。だって俺の嫁だもん。ところで、パチュリー様のお風呂の頻度が増えたのって主従
契約後ですよね?…ただ、パチュリー様ご自身が埃っぽかっただけだと思うんですけど…。それについてはどうお考えですか?」
パチェ「むきゅっ!?」
レミィ「ぷふっ……くくっ……くふふっ…」
パチェ「わわわわ私が埃っぽいですってぇっ!?そこ!レミィ笑わない!」
カルゴ「かなり気にしてましたもんね。生まれたばかりのここあ達に色々と言われて」
パチェ「〜〜〜〜〜〜ッ!!」
あれは確か俺と小悪魔がヤリまくった日の事だ。小悪魔含め、現在この図書館で働いている魔力体3人は、パチュリーと主従契約を交わしたのだ。その内容は至って簡単なもので、どちらの身分が上かをよりハッキリさせて、扱いやすくする等の意味がある…らしい。
その契約を結んだら、最早身内同然だ。本能的にそれを知ったここあ達は、口々に「埃っぽい」、
「衣服が埃っぽい」などと遠慮無く言ったので、彼女は少し傷ついたらしい。彼女らのその言葉が図星だったからだ。
だから彼女は風呂の頻度を増やし、服もその都度洗い終わってあるものに交換した。
…その結果、持病の喘息が飛躍的に軽くなった。
パチェ「よし…分かったわ、そこまで言われちゃ潰さずにはいられないわね」
カルゴ「なんか、およそパチュリー様らしくないおっかない言葉が出たような気がするんですが」
パチェ「真の魔法を見せてあげる。自分が教えた魔法で倒されなさい」
レミィ「まぁ、怖い怖い。私は魔法の学はあまり無いけど…エスカルゴの技術と
カルゴ「…レミリアの魔力があれば」
レミカル「私(俺)達は負け無しよ(だぜ)!」
パチェ「ふふ…ふふふっ…!その言葉、そっくりそのまま返してあげる…。私の技術と技、魔力があれば、私は魔法じゃ負け無しよ…ッ!」
レミィ「私達の圧倒的パワーを前にしても、同じ事を言えるかしら?…やるわよ、エスカルゴ!」
カルゴ「まだ慣れないんだけどな…」
レミィ「…頭の中はうるさくなるわね」
カルゴ「まーな」
レミカル「合符『双翼の
声高らかにスペルの詠唱をした俺達は、吸血鬼の特性の1つ「全身細分化」を発動させる。すると大量の蝙蝠にバラけ、しかし今度は1ヶ所にその蝙蝠が集まる。
パチェ「細胞レベルで
細胞…いや、蝙蝠の数的にも、どちらかというと俺の要素が強めだ。創造した特別な鏡で見たが、中性的な顔立ち、黒髪、紅い両目、混ざり合った妖力や魔力。今回の複合スペルは非常に強力だ。
物理的な完全憑依とも言える。体重は俺寄りだ。
質量保存の法則?そんなものは働かない。ここは幻想郷、物理法則なんてあってないようなものと考えた方がいい。
欠点を上げるとするならば、レミリアが耐流水と耐ニンニクのワクチンを打ってないので、それがこの形態の弱点となってしまうことである。
そして、合体後に目を開けると、そこはいつもの図書館では無かった。白く輝く星を散りばめた、まるで宇宙のような暗い空間…パチュリーの魔法空間なるものに飛ばされていた。
パチェ「ようこそ、私の世界へ。えーと…なんて呼べば良いんだったかしら?」
????「…カップリング名みたいにレミルゴで良いんじゃないかな。実際私達カップルだし♪」
パチェ「ふぅん…分かったわ。今の人格はレミィなのね。エスカルゴ要素はどこ?見た目だけ?」
見た目はより多い細胞の方に似て、人格は完全にランダムである。簡単に言えば二重人格だ。
レミルゴ「能力は両方使えるし、やっぱりこの体良いね。クセになりそう…♪」
パチェ「声は大人っぽくなったレミィで、口調はフレンドリーなエスカルゴみたいな感じね…何か違和感しかないわ」
レミルゴ「慣れれば何とでもなるでしょ」
パチェ(…もしかして、レミィのお母様もこんな感じの声だったのかしら…)
レミルゴ「それにしても、背中の剣が重いなぁ…いつもこんな重いのを背負っているのかと思うと素直に感心するね」
パチェ「(親が子供を褒める時みたいな声色ね…。
でも、レミィに近い声で中性的な口調だと、謎の
ムズ痒さがあるわ…。妖夢なら分かるんだけど。)
ルールは…シンプルに『気絶させた方が勝ち』。
今回は私もこれがいいわ。あなたもいいわね?」
レミルゴ「いいね。さぁ、そろそろ始めよっか。吸血鬼と魔法使いによる、魔法の勝負を!」
パチェ「せいぜい後悔しない事ね!」
啖呵を切って、お互いに魔力弾を発射し始める。確かに魔力量は増えている。身に染みてその様に感じられた。これなら、多くの魔力を必要とする大技だって…とは思うが、そもそもそんな隙が、果たしてパチュリーにあるのだろうか。
無いと思う。しかし、隙は見つけるものではなくこじ開けるものである。どうにかして彼女の隙をこじ開けて、そこに強力な魔法を捩じ込もう。
誰かと組んだら、俺は無敵だ。
(霊夢が敵なら話は別だが)
今回新たに出てきた「魔法空間」については……幻想万華鏡の魔理沙vsパチュリーの場面を参考にして下さい。あんな感じに、バリバリ広いです。それから、図書館と違って破壊してしまう恐れのある物が一切無いので、好きに暴れ回れます。
喘息は生まれつきだったとして、
ほら、確かパチュリーって“満足に詠唱できない”
みたいな設定あったし。どこで見たんだっけ…。
幼女レミリアの声+大人エスカルゴの声を足して2で割ると「大人レミリアの声」または「ショタエスカルゴの声」となる!
尚、人格と声の関係は特にありません。しかも、二重人格な上に不安定なのでキャラがブレます。上手くそこ書けるかな。できるだけ頑張ります。
レミルゴ
エスカルゴ似の中性的な顔、紅い目、人格は稀にエスカルゴ寄りとレミリア寄りで入れ替わるかもしれない。
たまに出るのは〇〇〇寄りの性格(人格)だが、元々の性格がそのまま出る事は無く、必ず一部はミックスされている。
胸は無く、((i))も無いが、╰⋃╯はある。