アリス「はぁ〜あ、お泊まり楽しみね〜♪」
カルゴ「そだね。でも、何して過ごそうかな…」
アリス「何をするとか考えないで、ただまったり過ごしても良いじゃないの」
カルゴ「まぁね、それも良いけどね」
母の日。日頃の母の苦労を労って、母への感謝を表す日だ。遠くアメリカでは、アン・ジャービスへの教会での追悼にまで遡り、5月の第2日曜日に祝い、日本もそれに倣っているが、その起源は世界中で様々であり、その日付も異なる。…が、国が違っていてもなお共通するのは、感謝を表すという事だ。その考え方だけは万国共通らしい。
という訳で、魔界神神綺の息子の俺と、娘であるアリス姉ちゃんは、母の日の今日は魔界で過ごすことに決めてある。俺にとってパンデモニウムで一日中過ごすのは何気に初めてのことだ。それと今夜は、特別にパンデモニウムに宿泊する。
のも、初めてだ。今日は母さんだけではなく俺にとっても良い日になりそうで、非常に楽しみだ。
アリス「じゃ、出発しましょ!」
カルゴ「飛ぶ?それともスキマ?」
アリス「決まってるじゃない、スキマの方よ」
カルゴ「道程を楽しむってことはしないのね…。まぁ、俺が言えたことじゃないけどさ」
アリス「童貞と楽しむ?」
カルゴ「やめろ」
アリス「ふふっ、冗談よ冗談♪ あなた以外の男と交わる気は無いわ♪」
カルゴ「…って、何で俺が姉ちゃんの性事情に首突っ込んでんだよ…。姉ちゃんがどこの馬の骨と交わろーが、俺の知ったこっちゃねー……いや、やっぱなんか胸糞悪ぃぞ!?」
姉ちゃんが他の男と交じる様を想像した瞬間に、ノーマルの状態だった愚息が凄い勢いで縮まっていった。その上、気分がとても悪くなってきた。吐き気を催しかねないほどだ。彼女の手を強めに握り返し、それを何とか耐える。
アリス「あ〜、シスコンの弟を持つと大変だわ♡お姉ちゃんの事が大大大好きなんだものね〜♡」
カルゴ「あ〜、ブラコンの姉を持つと大変だな。姉弟で恋人繋ぎするとか、絶対にブラコンだろ」
やはり、俺達が手を繋ぐ時は恋人繋ぎだ。これもいつものことではあるのだが、今のように多少の違和感を覚えてしまうことは決して少なくない。そういえば、魔界のアリス…ロリスこと妹と手を繋ぐのも何故かこれだった気がする。イマイチ、距離感が掴みづらい姉と妹だ。
アリス「まぁまぁ、お互い様ってことでね♡」
カルゴ「…母さんが見たら何て言うんだろうな。とりあえず行こう」
アリス「お母さんなら喜んでくれるはずよ♪」
だろうな、と内心で呟きながらスキマを開いた。魔法の瞬間移動だと異界への移動は不可能だが、先日の里乃と舞の一件で貰った能力なら魔界へも瞬間移動が可能だ。
だが、あまり自慢することでもないと思うので、姉ちゃんには一応黙っておく。能力なんて、そう易々と増えていいものでもないからだ。
スキマの向こうには、見慣れたパンデモニウムの門があり、既に母さんと夢子とロリスが出迎えに来てくれていた。
ロリス「おかえりっ、お兄ちゃん、お姉ちゃん!ね、今日は2人共お泊まりするってホント!?」
カルゴ「ただいま、アリス。勿論本当さ、今日はいつもよりお世話になるぜ」
到着するなり、すぐさま飛びついてきた妹の頭を撫でながらそう答える。相変わらず甘えん坊で、思わず抱きしめたくなる可愛さだ。またあとで、沢山抱かせてもらうとしよう。
アリス「そうねー。今日はよろしくね、アリス。夢子とお母さんもよろしく。少し厄介になるわ」
ロリス「やった!やったぁっ!あははははっ♪」
理性が崩壊しかけるが、姉ちゃんが繋いでる手に力を込めたので何とか我を取り戻した。危ない。もう少しで、抱き上げて彼女のぺったんこな胸に顔を押し付けて匂いを嗅ぎまくっていた。
神綺「厄介になるなんてそんな言い方はダメよ、ここは2人の実家でもあるんだから。思いっきりリラックスしちゃいなさいね♪」
カルゴ「うん、そうするよ」
姉ちゃんの手を離し、今度はロリスと手を繋ぐ。家の中を歩くだけなのに手を繋ぐのはどうなのか甚だ疑問だが、合意ならばどうでもいいだろう。
カルゴ「そうだ、母さん。この前のあの部屋さ…アレ、マジでへカーティアと合意だったわけ?」
神綺「そうよ?当然じゃない。元気を無くしてるピースちゃんを、どうにかして助けてあげたくて
…っていうのが主な理由ね。勿論あなたの想いもわかってたからね、まさに一石二鳥だったわ♪」
そう言って微笑む母さんを見ると、どうにも言う気を無くしてしまう。本当だったら文句や皮肉のひとつやふたつ言いたかったのだが…嬉しそうにしているなら別にいいかな、と思い直した。
カルゴ「ったくさ…アレ割とビビってたんだぞ?疎遠になったらどーしようかって」
神綺「うふふっ、ごめんなさいね♪」
カルゴ「…全く…」
ロリス「…?お兄ちゃん、何かあったの?」
カルゴ「んーと…簡単に言うと、好きな子に告白する機会を作ってくれたって感じかな。今でこそ感謝してるけど、あの時はビビったよ」
ロリス「ピースちゃんってあの子供だよね?前にパーティで見た事あるよ。え?お兄ちゃんってばまた新しい女子ゲットしたの?なんで?私がいるじゃない…」
カルゴ「どうした急に」
ロリス「…お兄ちゃんはね、私とお姉ちゃんと、彼女さん達と巫月ちゃん達だけ見てればいいの…今以上に子供の彼女増やさないで?お兄ちゃんはロリコンさんだけどね、あんまり子供の彼女さん増やすと私と巫月ちゃんでみんな倒しちゃうよ」
カルゴ「いやマジでどうした」
ロリス「お兄ちゃん、今よりモテちゃヤダよ…?お兄ちゃんは私のお兄ちゃんなんだもん…」
カルゴ「…善処するよ」
夢子(善処できないパターンですよね、それ…)
妹の、妙に重い愛を感じた。子供の…という事は自分に近い子供が自分の様に俺と親しくなるのが嫌…ということなのだろうか。そうなると、ある意味で自分の子供のように接しているチルノとのことはあまり言えないかもしれない。
アリス「アリスったら、本当にお兄ちゃんが好きなのね♪」
ロリス「好きじゃないよ、大好きなのっ!」
アリス「ふふっ…そうね、私もだわ♪」
姉同様、妹もかなりのブラコンのようだ。巫月はファザコン、妹はブラコン…。いつかこの2人が衝突するような気がしてならない。そんなことは起こらないと、切に願うしかない…。
というか、姉ちゃんは魔理沙の事が好きで、俺は家族として好きと言っていたはず。この場合は、ブラコンに当てはまるのだろうか…?今更だが、その定義が少し気になってきた。性交までしてて家族としてだとしたら姉ちゃんの倫理観を疑う。
…夢の弦月姫と交わった俺が言っては、超絶特大ブーメランでしかなかったか。
と、そんなことを考えている間にリビングに到着した。ようやく、まったりタイムの始まりだ。
神綺「今日は何をして過ごしましょうね♪」
アリス「お母さんったら、エスカルゴと全く同じ事を言ってるわ〜…この親にしてこの子ありって感じね」
神綺「あらまぁ♪」
アリス「さっきエスカルゴにも言ったけど、ただまったり過ごすのもたまには良いんじゃない?」
ロリス「でもさでもさ?まったりするだけなのはつまんなくない?やっぱり弾幕ごっことか、読書するとか…色々ヤリたいな〜♪」
アリス「えぇ〜…私は参加しないわよ?というか母の日なのにただのお泊まり会になってる…」
神綺「それで良いのよアリスちゃん。あなた達はいつだって親思いなんだから、母の日なんて必要じゃないわ♪」
アリス「別に大した事はしてない気がするけど…お母さんがそう言うんなら…まぁいいか」
神綺「あなた達が仲良くして、元気で居てくれるだけで、十分に親孝行してるわ♪」
ロリス「なんか、お母さんがお母さんっぽくない事言ってる〜」
アリス「ね」
神綺「ええっ!?」
確かに、あまり母さんらしくはない。けれども、優しさはよく伝わってくる。その意味ではかなり母さんらしくはある。アリスもロリスも、きっとそこは分かっている。母さんをイジリながらも、何だかんだ言って照れ笑いを浮かべている。母の優しさに気付けないほど、2人は鈍感でもない。
ロリス「ねーお兄ちゃん、また弾幕ごっこしよ?それで、終わったらお風呂入ろ?そのあとは……んーとね…お昼食べたら一緒にお昼寝しよっ♪」
カルゴ「待て待て…。そう矢継ぎ早に言われても困るぞ。俺も読みたい本があるからさ、寝るのはその後でいいか?起きてからだと忘れそうだし」
ロリス「じゃーさ、ベッドで一緒に読もっ♡」
カルゴ「う、うーん…それならまぁ…いいかな」
最近のロリスからのスキンシップは少しキツイ。キス以上までイッてしまいそうで、今まで以上に理性を抑えるのが大変なのだ。ドクドクと高鳴る胸を押さえながら、弾幕ごっこをやりに、2人で外へ向かって行った。
◆
ロリスとの刺激的な昼寝も終えて、時はもう夕方である。夕飯の準備をしようとした夢子だったがうっかり食材を買い忘れたらしく、どうせなら…ということで全員で買い物に行くことにした。
神綺「そうそう!最近、凄い店が街中にオープンしたのよっ!チェーン店も魔界の各地に沢山!」
カルゴ「どんな店?」
神綺「朝から夜までやっててね、商品がすっごく充実してるの!薬草から鉱物まで、魔道具関連のモノがたっくさんあるのよ!」
カルゴ「すげぇ…魔理沙が聞けば喜びそうだね。なんて店?」
神綺「セプテム・ウーンデキムっていうお店よ!帰りに寄ってみましょう!」
カルゴ「…開店時間と閉店時間分かったわコレ」
神綺「あら流石♪」
夢子「確かその店は、朝7時から夜11時まで経営しているんでしたよね」
カルゴ「やっぱそうか」
神綺「あーんもう、夢子ちゃんっ!今それ問題にしようとしてたのにぃっ!」
夢子「あっ…申し訳ありません」
アリス「謝らなくていいわよ、夢子。出されてもどうせ分からなかったし」
ロリス「そーそー。そんなの出されても、絶対にお兄ちゃんに頼るしー」
姉妹「ねー」
神綺「はうっ」
カルゴ「ハハハハ…」
魔界は幻想郷よりも進歩している。会社があって街もある魔界なら、コンビニがあってもおかしくないような気はしていたのだが…どうやら本当にあったらしい。外のようにコンビニとは呼ばれていなさそうだが。
────その後、幻想郷の人里にある八百屋より少し大きめの八百屋にて野菜を買い込み、肉屋で肉を買い込み…他にも多くの食材を買った俺達はその足でセプテム・ウーンデキムへ向かった。
店はメタリックな外装で、中から普通の植物とは少し違う植物の匂いがする。例えるなら…そう、魔法の森で嗅ぐような匂いなのだ。
カルゴ「い…行くか…?」
アリス「面白そうじゃないの。行きましょ♪」
ロリス「だねっ♪」
外装通り、内装もそれなりにメタリックである。
山をくり抜いて出来た洞窟に店を構えたようだ。床や天井、壁は謎の鉱物で覆われている。電灯は一切無く、しかしその鉱物が光を放っているので決して暗くは無い。
商品は確かに植物や鉱物だ。中には干物もある。
老婆の魔女が巨大な釜でグツグツ煮込みそうだ。
カルゴ「うへぇ、小型じんめんじゅかよ…かなりキモイモノまで取り扱ってるなぁ…。うっ、触手なんてモノまで売ってんのかよぉ〜…」
アリス「へー…。魔法の森のアイツら、殺したら石を落とすだけだと思ってたけど、死骸も一応は残るのねぇ…。力加減の問題なのかしら?」
ただの森や山に自生する植物ではなく、何か摩訶不思議な力を秘めているような…。生える環境に適応するよう、自らで自らを変質させたような、少し妙な造形をした植物がそこらにある。
俺が小型じんめんじゅと言ったのもその一部だ。
おそらくこれも植物の一種…なのだろう。鉱物の方でも、俺が見た事あるものから無いものまで、多くの種類がある。
神綺「凄いわねぇ…少し見ない間にこんなに進化してるなんて…」
夢子「神綺様の『少し見ない間』とは、一体何年規模なのでしょう…」
神綺「そうねぇ…数百年かしらね?」
夢子「………」
カルゴ「なぁ母さん。魔界って、外の世界に無い物質とかもあるの?原石にしちゃあ、資料とかで見た事がない鉱物が多いっぽいんだけどさ」
神綺「そりゃあそうよ」
カルゴ「すげー…魔法研究だけじゃなくて、科学
(化学)実験も捗りそうだなぁ…」
神綺「…全く考えていないっぽいから、1つ助言させてもらうわね」
カルゴ「ん?」
神綺「創造魔法…あるでしょ?カルちゃんも結構扱えるようになってきているわね」
カルゴ「まー、そこそこはね」
神綺「これ、新物質も創造出来るんだからね?」
カルゴ「!?」
神綺「当然でしょう?無から有を生み出す魔法、それが創造魔法なのよ?既出の物質から、未出の物質まで…何でも生み出せるんだから」
カルゴ「えっ、それマジで…?うわぁ、滅茶苦茶損してきてんじゃんか俺…!」
危うく大声を出しそうになった俺は、慌てて手で口を塞ぎ、自分に言い聞かせるようにして呟く。言われてみればそうである。
全く以てその通りなのだ。一体いつから────
創造とは神にも等しい力。神が既に存在している物質しか生み出せないなど…そんなわけが無い。
カルゴ「夕飯食べたらすぐに試すよ…」
神綺「とは言っても、実験ばかりに熱中して体調崩したり、生活リズムを乱すのは禁止するわよ。あなた、彼女や子供達と遊ぶ時間は一切削らないけど、その代わりに睡眠時間を削るじゃないの。そんなのは妖怪といえどダメよ。自粛なさいね」
カルゴ「はぁーい…」
その後、店の中全体を見て回った結果、アリスとロリスが何かの鉱物を購入し、退店した。そして変わらず魔界の街中を歩いていると、向こうから見慣れた2人が袋を持って歩いてきた。
幻月「あれっ?ダーリンじゃない♪」
夢月「あっ、お兄さん。なんか久しぶりだね♪」
現在の夢幻館及び夢幻世界の主、幻月と夢月だ。そういえばこの2人は、しばしば魔界に買い物に来ていると以前言っていた。とすると、今もその買い物帰りなのだろうか。
カルゴ「しばらくぶりだね。悪いな、最近あんま
幻月「そーだよねー。あんまり来ないからさぁ、幻想郷を襲撃しようって計画立ててたし〜」
カルゴ「それは止めてくれ」
夢月「そんな冗談は置いといてっと。ね、今私と姉さん、何買ってきたと思う?」
幻月「これ分かったら凄いよ〜!多分この問題は分かんないと思うわ!」
幻想郷襲撃を冗談で片付けるとは…相変わらず、恐ろしい姉妹だ。しかし、こんなある意味無垢なところも2人の魅力の1つである。
カルゴ「同じもの買ったのか?2人バラバラ?」
夢月「どっちでしょ〜かっ♪」
カルゴ「ん〜…幻月はリップ、夢月は…料理道具とかそういうキッチングッズかな?」
幻月「へぇ〜。なんでリップだと思うの?」
カルゴ「何となくかな。魔界でリップ買ったって前に言ってたから…今日もそうかなぁと」
幻月「ふっふっふ…答えはぁ〜……」
姉妹「じゃーんっ!!」
2人は同時に、袋から買ったものを取り出した。なんと下着だった。ヒラヒラのレースがついて、とてもオシャレなものだ。こういう下着は確か、ランジェリーと言うのだったか。服に疎い俺にはよく分からない。
だが、俺が目を付けたのはそこではない。2人の下着は、隠すべき場所を隠していない。何故か、その場所にピンポイントで穴が空いているのだ。
姉妹「えっちなランジェリーでした〜!」
カルゴ「わっ、ちょっ…いいからそれ仕舞えっ!アリスも居るんだ、子供の教育に良くないっ!」
とか言ったが、ロリスの目の前で姉ちゃんと性交した過去がある俺が言っても、これもブーメランでしかなかった。
幻月「あー、ダーリンったら興奮してるんだ〜♡えっちなダーリン♡」
夢月「私達がこれ着けてるの妄想したんだ〜♡」
カルゴ「ししししとらんわっ!」
否、妄想した。愚息が反り立つのを抑える為に、先程店で見た小型じんめんじゅを思い起こすが、そんな逃げなどは全く通じず、素直にムクムクと起き上がってきてしまった。
幻月「誤魔化すダーリン、可愛いっ♡」
カルゴ「可愛いって言われても、何て反応すれば良いのかよく分からない…。と、とりあえずな、これから夕飯だからさ、俺達はそろそろ行くぞ。近いうちに遊びに行くからさ」
幻月「はーい!じゃあそれに備えて毎日えっちなランジェリー着けてま〜す♡」
夢月「お兄さんならえっちなこと大歓迎だよ♡」
カルゴ「まだ2人には手出さないよ。まだ…ね」
幻月「ぶーぶー…。まぁいいかな、幻月ちゃんの魅了でその気にさせちゃうんだから♡」
夢月「じゃあ今日はもうバイバイね。バイバイのキスしましょっ♪ んっ♡」
夢月は幻月と違ってリップ等を使用していない。しかし乾燥はしておらず、他のみんなと同様に、ぷにぷにとしていてとても柔らかい。
幻月「あーんズルいよ夢月ぅ〜。次は私ねっ♡」
首に手を回されて行う幻月とのキス。やはり今もリップを使用しているらしい。イチゴ味だった。
そして夢月と違うのは、唇を合わせたままで舌を絡めようとすることだ。唇を閉じて拒否しようとしても、彼女の艶やかな上目遣いと、甘い匂い、舌使いの前では、俺の拒否など砂上の楼閣の様に脆く崩れ去ってしまう。
幻月の舌を口内に受け入れ、人目もはばからずに熱いキスをする。お互いの唾液を交換するように舌を行き来させ、舌を吸ったり、とにかく舐めて口のみで快楽を得る。
そしていつしか、幻月から一方的に抱かれていたのにも関わらず、気付いた時には俺も幻月を強く抱きしめていた。
口を離せば透明の糸を引いて、お互いに顔を紅潮させながら微笑み合う。
幻月「えへへ…またねっ♡」
カルゴ「またな」
スキップで去っていく夢幻姉妹。段々小さくなる背中を無意識のうちに目で追うが、しばらくしてふっと我に返る。
アリス「随分見せ付けてくれるじゃないの、あの悪魔っ娘達。よくもまぁ、こんな簡単に私の弟を篭絡したわね」
ロリス「でも絶対勝てないよね…」
アリス「そうね…」
勝てたら復讐でもしていたのだろうか。やはり、この2人は少しだけブラコン要素が強いらしい。色々と、行動には気を付けなければなるまい。
◆
パンデモニウムに帰宅し2度目の風呂も済ませた俺達は、母の日ということで母さんの好物料理を夢子に教えてもらいながら作った。調理の際にはキッチンが少し狭く感じたが、俺にはそれもまた楽しかった。魔界の食事には和食も洋食も中華もあるが、やはり洋食の方が多い。
母さんの好きな献立もまた、洋食のメニューだ。
俺のように「特にコレ好き!」という品は無く、ただただ洋食全般が好きなのだとか。
………それから数時間後。皆でワイワイと食べてとても楽しかった夕食の後は、腹を休ませながら母さんの部屋にて実験を行っていた。
カルゴ「…創造魔法系のスペルの弾幕は、今から生み出す物質による弾幕にしようかな。殺傷力を求めるスペル以外はね」
神綺「岩石落とし系は、そのままなのね?まぁ、時には攻撃性も必要だしね」
それに頷いた俺は、どんな物質を作ろうか入念に想像し、しっかりと詠唱をする。簡単なイメージとしては、某RPGに出てくる「○ライムダーク」というキャラだ。「ダーク○ライム」ではない。
見た目を真似るのではなくて、質感と色合いだ。
気体の元素はあるし、液体の元素もある。そして鉱物のように堅い元素もある。だが、スライムのようにぷにぷにしている元素は無いのだ。
だからそれを創造しようとしている。これならばいくら被弾しても痛くない上に、創造魔法で着色さえしてしまえば、普通に弾幕としても使えると俺は考えた。
カルゴ「原子番号8901、元素記号Esc…。命名、エスカリウム」
元素記号Esは既に存在している。原子番号99の、アインスタイニウムである。アクチノイド元素の1つであり、 超ウラン元素でもある元素だ。
なのでこの物質の元素記号はEscにした。後ほど
魔理沙に見せびらかして自慢してやろうと思う。
詠唱を終えた俺の目の前には、黒い球体で表面が艶やかで、触るとぷにぷにでひんやりとしている物質があった。
神綺「やったわね、カルちゃん♪」
カルゴ「ああ。ありがとう、母さん。つくづく、この魔法を使いこなすには想像力が必要だなって痛感させられたよ」
神綺「創造だけに?」
カルゴ「創造だけに」
神綺「うふふふっ♪」
カルゴ「ハハハッ…」
……結局、母の日なのに母に助けられてばかりの俺なのであった……。
因みにこの後は、アリスとロリスとエスカルゴの3人で同じベッドで眠った模様。オイオイオイ。
セプテム(7)・ウーンデキム(11)。元ネタは皆さんご存知、セブンイレブンですね。ラテン語なのでエスカルゴは分かったようです。
いや、ラテン語に精通してる訳じゃないんです。
先日、紅魔館にてラテン語の辞書を読んだばかりというのもあるのです。
前にも言った通り、神綺ママの魔界は公式設定で
「会社」があるほど発展してます。なので今回はコンビニのような名前のお店を出してみました。
(魔道具関連の)品揃えはセブンレベルで凄い。
旧作キャラとエスカルゴの凡その力関係(一部)
神綺>エスカルゴ≧幻月&夢月≧幽香>エリス≧サリエル>夢子≧ロリス=ユキマイ>エリくる
微妙すぎて、>ではなく≧が多数になりました。
イコールにも成り得る、という事はお忘れなく。
…仮に殺し合いになったとしても、エスカルゴの破壊の能力より神綺ママの「能力無効化」の方が先に発動すると考えてもらって大丈夫です。
ガチガチのガチで殺し合いにするとしたら、神綺ママが「エスカルゴの身体を虫にする」とかして潰せばそれでおしまいです。なんなら不老不死も解除できますし。(これはサリエルもだが、神綺ママの方が早いとする。何故かって?神だから)
ていうか存在を消せばいいだけですよね。
つまりママが最強ッ!!!(前にエスカルゴらが勝ったのは主人公補正ってヤツになるのかな…?でもやっぱエスカルゴの方が下なの!)
尚、エスカルゴは「幻想郷で2番目」を目指しているので、神綺ママに負けていたとしても幻想郷2番目には成れますね。賢者に勝てるのかはまた置いといて…。
(…原作を知れば知るほど、2番目すらも彼にはキツイように思えてきますけどね…)
ちゆりとか教授を出すとしたら…あの2人は人間だから年齢がアレなんだよね……。公式で年齢が決定している数少ない2人だからね。
出す方法は一応思い付くけど…発想が貧困でワンパターンな俺の事だし、簡単に予想されそうだ。
590話から台本形式やめようかなぁ…。あの頃はレミフラの口調の書き分けが出来なくてこうしたワケだけども…今の俺だったら多少は…?最近の外伝では、そこそこ書き分けできていると自分で思っているし……。
エスカルゴは中性的〜男性的口調を使い分けるが前後の文脈から誰が言ったのか分かりそうだし…そろそろ台本形式卒業してもいい様な気がする。