※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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鳥獣伎楽④ 〜新たな始まり〜

「あぁ…もう本番か…時間が経つのは早ぇな…」

 

鳥獣伎楽のライブ本番。どうやら客は前回よりも数が多いらしい。まだ客が入り切っていないのに結界内は客でいっぱいだ。少し、結界を内側から拡張しなければなるまい。

しかし大幅拡張なんて器用な事が出来ない俺は、一旦結界を解除せざるを得ないので、解除したら短く詠唱をし結界を張り直す。たったこれだけの作業で、俺の霊力はほぼほぼ尽きてしまった。

…これも全て、母さんのせいだ。母さんが本当に魔界中に鳥獣伎楽を布教したからなのだ。いや、彼女のユニットが有名になること自体は、とても嬉しく思っている。だが……いささか広めすぎたかもしれない。見慣れない者が多いせいなのか、会場内の空気がピリピリしている。それに加えて会場のあちこちで妖精や妖怪達と魔界の住人間でいざこざが発生している。

妖精や若い妖怪が、絡みに行くのだ。返り討ちにされて終わりだというのに…。俺が舞台袖から、スキマを介して雷を放って鎮圧しているのだが、争いは一向に減る気配が無い。

 

「どうするよミスティア…」

 

「なら、もうライブ始めましょうか。それなら、皆もこんな風に争う暇が無くなるでしょうし♪」

 

「予定の時間まではあと何分くらい?」

 

響子に聞かれ、紅魔館の時計台をスキマで覗く。予定の時間より10分程度早い。この程度ならまだ誤差の範囲かもしれない。

 

「10分ちょいだな」

 

「なら始めよ!」

 

「そうね。エスカルゴさんは、もうちょっとだけ舞台袖(ここ)で待機してて下さい♪」

 

「おーよ」

 

「これからすごく忙しくなりますから、ココロのエンジン、かけておいて下さいね♡」

 

「任せとけ。2人も、頑張ってな」

 

「もっちろん♪」

 

「はいっ♪」

 

2人は舞台袖から飛び出し、観客へ姿を見せる。途端に会場は盛り上がり歓声が耳に突き刺さる。

始まったな、と心の中で呟いて、ひとつ深呼吸。

娘達も来るのだ、無様な姿は晒したくない。歌も暗記したし、大丈夫だろう。不安なのは、たまに振られるアドリブだが……これもきっと、ノリと勢いでどうにかできるだろう。

 

「「みんな〜〜っ!!!今夜も私達、鳥獣伎楽のライブに来てくれてありがと〜〜っ!!」」

 

サングラスを掛け直し、気を引き締める。今回の登場の演出はズバリ、アレだ。

 

「「ラジオで予告した通り、今回もゲストを1人呼んでるよ〜!!みんなも知ってる幻想郷最強のあの人っっ!!!」」

 

最強じゃない最強じゃない、と内心大慌てする。こんなセリフが紫さんの耳に入ったら、大目玉を喰らうかもしれない。まだ1人で紫さんや隠岐奈といった賢者達に勝った事が無いのだ。最強には程遠い。それに、最強だなんて畏れ多い…。

そういえば前のライブでもそう呼ばれたような?

 

「「山の英雄ことエスカルゴ・スカーレットさんでーす!!どーぞー!!!」」

 

とうとう呼ばれた俺は全身を細分化させ、舞台袖から飛び立って、舞台上にて集合。そう、今回の演出とは、吸血鬼ならではの「バラバラ→集合」アクションである。

 

「レディース&ジェントルメーン!!いや、殆どレディかナ!?さぁ、今宵もみんなで思いっきり暴れてやろうぜェェェ!!YEAHHHHHH!!!」

 

「「「ワァァァァァァァァッ!!!」」」

 

サングラスで視界が多少は遮られているからか、普段より大きな声が出る。マイク無しで会場中に響かせられるほど…というのは大袈裟だろうが。

 

「それじゃーね、まずは、準備体操に4曲くらいイッちゃうよ!今夜はすこーし刺激が強いから、お子様は耳塞いでるんだよ〜っ!!」

 

とマイクで叫ぶ響子。どちらがお子様なんだとは言えない。見た目こそ幼い「子供」である彼女を

「女」にしたのは、他でもない俺なのだから。

 

「仕入れたばかりの外の曲だよっ!ミュージックスタートッッ!!!」

 

ミスティアが指を鳴らすのと同時に演奏を開始。幻想入りする前に、ずっと聞いてきたあの曲を、覚えてる限り再現、そして2人とアレンジした。譜面は暗記している。好きなものだったら、暗記なんて余裕なのだ。

やがて2曲とも発表し終わり、汗を拭った俺は、観客を見回す。歌詞が色っぽく、そして歌い手(ふたり)も色っぽい為か、性的な意味で興奮している様子の観客をチラホラ見かける。

 

「これで興奮してちゃーあとが持たないよー!!次はエスカルゴさんも歌うからね〜〜っ!!!」

 

「「きゃあああああ!エスカルゴさーん!!」」

 

河童の女子達の対応にも少しは慣れた。こういう時は、そっちを見て笑顔で手を振れば大抵の場合なら何とかなる。俺の顔なんて中の下とか中の中程度だと思うが、顔で判断してようが何だろうが好意を持ってくれるにこしたことは無いだろう。

ならばその好意を保たせる為に、俺は手を振り、そしてマイクを握る。

 

「ヨッシャア、俺の溢れるリビドー、テメーらにぶつけてやるからなァ!覚悟しやがれィッ!!」

 

「ヒュ〜、ノッてるねェ!私達も、ノリ遅れないように頑張らなきゃ!ね、みすちー!」

 

「そうね♪」

 

 

 

性欲100%(ショートVer.)

原曲:勇気100%

作詞:鳥獣伎楽+エスカルゴ・スカーレット

編曲:鳥獣伎楽

♡:ミスティア・ローレライ

△:幽谷響子

□:エスカルゴ・スカーレット

 

□ションボリしてメソメソしてどうしたんだい

満月みたいに笑う君はどこだい

♡△WOW WOW

 

□ヤリたい子とヤッたもん勝ち

性春なら

つわりの時はいつだって

そばに居るから

胸はデカくなけりゃ

挟めないだろう

尻を叩いて調教しよう

 

♡△ あん♡あん♡

 

□そうさ100%性欲

もう頑張るしかないさ

この幻想郷(せかい)中の女子を

抱き締めながら

 

♡△ あん♡あん♡

 

□そうさ100%性欲

もうヤリきるしかないさ

僕達が持てる幸せ永遠に

 

♡△□忘れないでね

 

 

 

ショートVer.なのですぐ終わってしまう。まぁ、気分が盛り上がっていたらそんな事はあまり気にならなくなるものだ。何せ楽しい時間は早く過ぎ去るので、曲が短くても長くても、楽しく感じてさえいれば早く感じるのだ。

 

「まだまだこんなもんじゃないよ〜っ!オトナなお遊戯はまだまだ続くよっ!」

 

「休む間も無く次の曲イッちゃうよぉ〜!!皆、ちゃんとついてきてねー!!」

 

よくそこまでサラサラと話せるな、と俺は内心で2人に対して舌を巻いた。アドリブ慣れしているにもほどがあるだろう。…そう考えつつ次の曲の演奏を始める。今回は先程より落ち着き目…かと思いきや、大してそうでも無い曲だ。

 

 

 

ユージューフダン☆迷うんDeath

原曲:竹取飛翔〜 Lunatic Princess

作詞:鳥獣伎楽+エスカルゴ・スカーレット

作曲:鳥獣伎楽

 

今日は何をしましょう?

どこで遊びましょう?

やりたい事が多すぎて

いつも迷います

 

会いたい女子がいる

そんなのいつもの事だよ

誰から会いに行こう?

優先順位ワカラナイ

 

デートをしようと誘われ

いつもなら直ぐに向かうのに

本日ばかりは困ります

予定が被ってたよ☆

 

今日は何をしましょう?

どこで遊びましょう?

やりたい事が多すぎて

頭がパンクする

 

義務じゃありません

これは権利です

別に放棄してもいいけれど

そんなのしたくないよ

 

(間奏)

 

皆と遊びたい

でも体力は有限

妖怪の俺でさえ

少しは休みたいかな

 

時間はあるのにさ

謎の眠気が来るよね

薬でも盛られた?

でもそんなワケはないよ

 

俺と皆の予定が

ピタリと合ったら遊ぼうか

それでも何人か重なれば

乱交でもヤりましょうか

 

俺はエロいから

色んな事をシたい

中出し一発決めちゃえば

堕ちない女は居ない

 

(間奏)

 

皆からの好意

全て受け止めたい

だけど俺は一人だから

難しいときもある

 

時間さえ合えば

いつでも大歓迎

デートでもエッチでも

何でも良いですよ

 

責任は取りますよ

喜んで取りましょう

女遊びの責任は

皆との「結婚」で…

 

 

 

「「「きゃああああああ!エスカルゴさぁぁん!私とも結婚してぇぇぇ!!好きぃぃぃ!!」」」

 

そう言われても、ぶっちゃけかなり困るのだが。まぁ言うだけならタダなので、笑顔でスルーだ。スルーするに越したことはない。

 

「ほらほら、キャーキャー言ってる間に、お次の曲にイッちゃうよ〜!!」

 

「多分、今日一刺激強いよぉっ♡ お子様じゃないみんなだったら、大丈夫だよネ♡」

 

意味深に微笑む響子。それを聞いた観客達は口を揃えて「大丈夫ーっ!」と叫び返してくる。皆、しっかりライブを楽しんでくれているようなのでゲストとしても来た甲斐がある。

ただ、最前列に母さんと夢子、ロリス、アリス、ユキやマイ、幻月と夢月、くるみ、エリーなど…異世界の住人達が来ているのがとても驚きだ。

一応、幻月達にも複製ラジオは渡しておいたが…どうやら電波は向こうにも届くらしい。そして、母さんとロリスは、ペンライトのような光る棒を持ってピョンピョン飛び跳ねている。…可愛い。

 

 

 

射○大量マスタースパーク♡

原曲:恋色マスタースパーク

作詞:鳥獣伎楽+エスカルゴ・スカーレット

作曲:鳥獣伎楽

♡:ミスティア・ローレライ

△:幽谷響子

□:エスカルゴ・スカーレット

 

□ヤろう ♡イイよ♡ △交わす婚約(やくそく)と

□中は? △イイよ♡ ♡欲望解放

♡△うっかり 漏れちゃう 熱い吐息と

液で濡れたシーツ

 

気持ち イイよ♡ 奥を突かれて

ついつい 漏れる 甘い嬌声

行為 合意 子が出来たとして

育てて いきましょう♪

 

膣内(ナカ)に出される気持ち良さ 奥に届くよ

熱いよ精子 アソコも

 

締め付けちゃうよ 気持ちイイから

奥に出される快感 知ったら戻れやしないよ

あなたに抱かれた事を 知らずに知っているから

たとえ今が孕めなくても

 

(間奏)

 

□ほっぺ ♡お尻 △柔らかいものを

□揉んで △触り ♡イジくりまわして

♡△今世 来世 生まれ変わっても

あなたの女になる

 

前と 後ろ いっぱい突かれて

イクよ ここで 締め付けちゃうから

あなた イッて 私達を抱いて

乱れゆく私達

 

いつだってすぐ傍にいる

耐えてるふりして イッてる己(じぶん)

 

あなたの事を想い 絶頂する(イク)のよ

まだ感じたことない 快楽を味わうの

「君とイこう」 それが理と知らず

 

締め付けちゃうよ 気持ちイイから

奥に出される快感 知ったら戻れやしないよ

あなたに抱かれた事を 知らずに知っているから

たとえ今が孕めなくても

 

 

 

「「いやあああああああんっっ!!声聞くだけで孕んじゃいそおぉぉぉっ!!!」」

 

認知出来ないからやめてくれ、と内心ツッコむ。冗談だとは分かってはいるが少しキツイ冗談だ。子が出来たら認知したいので無差別子作りだけは本当の本当に避けなければいけない。

…すると、幻月と夢月が何かコソコソと話をしているのが目に留まった。何を話しているのかと、2人が話している間に、そちらに聴覚を向ける。

 

「ダーリンってば、思ったよりもモテてるのね。何か妬けるわね」

 

「処す?処す?」

 

「そーね。もしもダーリンに手を出したら処す」

 

…やはり悪魔。見た目は天使でも中身は悪魔だと改めて強く思い知らされた。そういうところも、やはり大好きだ。つくづく俺はダメ男だと思う。

にしても、少し夢月の残虐性が増したような気がするが…気のせいだろうか。下手したら、俺まで包丁で刺されそうだ。……かーなーしーみのー♪

 

「それと、今日は1つお知らせがありまーす!!みんな、よく聞いてね〜っ!!」

 

お知らせとは何だろうか。そんな発表は予定には無かったはずだが…。ゲストの俺も知らされない知らせとは何なのか気になる。

不意に耳に入ってきたそんな声を聞き、幻月達の会話から意識をこちらに移す。

 

「「本日のライブをもって!私達鳥獣伎楽は!!解散しちゃいま〜〜〜〜す!!!!」」

 

「えっ……」

 

「「「ええええええええええええええええええええええええええええええええええええっっっ!???!?」」」

 

会場中から驚きの声が溢れる。だが当然だ、今の今まで盛り上がっていたのに、突然「解散する」なんて言われたら、驚くに決まっている。

本気で鳥獣伎楽に入れ込んでいたらしい母さんはもはや涙目になって…いや、泣き出した。そして夢子にハンカチを渡される始末だ。

 

「おっとぉ、お知らせはまだ終わってないよ〜?まだ続きがあるよ〜っ!」

 

「鳥獣伎楽の活動は今夜でお終い!だけどそれは

2人で(・・・)の話♪」

 

平静を装いながら、ソロ活動を開始するのか…と考えていたが、そうでは無かった。

 

「「これからは、エスカルゴさんも含めて3人で活動していきま〜〜〜っっす!!!ユニット名はズバリ!!『鳥獣鬼楽』!!!」」

 

ステージの背景の幕が落ちる。するとそこには、大きな垂れ幕があって、達筆な文字で鳥獣鬼楽と書かれている。筆跡的に、響子が書いたらしい。

 

「……へぁっ!?俺ぇ!?」

 

「「「きゃああああああああああっ!!!エスカルゴさん加入なんてサイコォォォ〜〜!!今までより推すぅ!!推す推すぅぅぅっっ!!!鳥獣鬼楽推すぅぅぅぅっ!!!!」」」

 

俺の大慌てが演出だと思っているのか、観客達はますます騒ぎ立てる。しかし本当なのだ。今回のアドリブはかなりドギツイ。

 

「「生まれ変わった私達もよろしくねー!!」」

 

「「「よ・ろ・し・く〜〜〜〜〜!!!!」」」

 

「マジか…。よ、よろしくな〜!!」

 

断れない状況を作り出す手法には素直に脱帽だ。不本意ではあるが嫌ではないので、甘んじて受け入れる事にしよう。鳥獣伎楽改め、鳥獣鬼楽を。

 

「「さぁ、鳥獣鬼楽になって記念すべき1曲目、いっくよぉぉ〜〜!!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…あのひとが…わたしのおとーさまなの…?」

 

「ええ。どうですか?素敵なお方でしょう?」

 

「うんっ!すごくげんきでかっこいーとおもう!はやくおはなししたいな〜…」

 

「大丈夫ですよ、すぐにその時が来ますから…。うふふふっ…♪」

 

この時の俺は、知る由も無かったのだ。まさか、認知出来ていない子供が存在していたなんて。




ユージューフダン☆迷うんDeath
→レプリカの恋ロックVer.的な
射○大量マスタースパーク♡
→恋色マスタースパークの柔らかい音色Ver.的な

エスカルゴがミスティアと響子に教えた外の曲は
MO(・・)RE&MO(・・)RE、モ・モ・い・ろ・み・ご・ろ、恋のため息、最愛Darling
ToLOVE○のあるヒロインのキャラソンですが、
歌詞がすごくエロいのです。それを(幻想郷風にアレンジしたとはいえ)あの2人に歌わせるとかエスカルゴお前………。
デュエット曲は、モモのパートがミスティアで、ナナのパートが響子のつもりです。その方が結構マッチしてる。
○oLOVEる沼にもハマって、どうぞ。

因みにラストのは青娥ではないです。そして次はアレかもです。
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