※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

601 / 1140
投稿遅れてすみません。体調崩してたので、ここ数日はロクに書かず早めに寝てました。



天使、地に墜つ

「ダーリンはお前なんかには絶対渡さないわよ!私のなんだからッ!」

 

「フン、勝手にほざいてろ悪魔!この戦いで私が勝ち、ご主人様を奪い返してやるまでだ!!」

 

「……奪おうとしてるのそっちなんだけど……」

 

幻月と天子の戦いは、時間が経つにつれ激しさを増していった。弾幕の密度は濃くなり、美しさもへったくれも無い「相手を仕留める為の弾幕」が四方八方にばらまかれている。

「不良天人」と蔑称される天子ではあるが、その身体能力やポテンシャルは通常の天人をも凌ぎ、悪魔というある意味では別次元の生物とも呼べる者も恐れず、正面から幻月へ立ち向かっていく。

戦いが始まってから天子は、巨大な要石を足場のようにして動き、空中をスイスイ移動している。かなり謎が多い石である。

滑らかに動きながら、巨大なチャクラムのような縦に回転する弾幕、多くの要石から放たれる虹色弾幕、どこからともなく現れる巨大な要石など、攻撃パターンの豊富さは、現時点では幻月を圧倒している。

…が、肝心の攻撃力では幻月が若干押している。

攻撃の手段は弾幕とレーザーのみという、極めてワンパターンな戦法だが、攻撃力が並ではない。

ただの弾幕でも要石は破壊される上、レーザーに至っては大きい要石を破壊してもなお進み続けるほどの攻撃力・貫通力を誇っている。

 

(わかる…。コイツはまだ、奥の手を隠してる。だからあの特性は使えない。いざという時の為の切り札にしなくちゃ。奥の手が通じなかった時の絶望した表情が目に浮かぶわ…♡)

 

(私にはわかる。あの悪魔、まだ本領を発揮していない…。魔の者は炎などに弱いのが定石だが、果たしてこの悪魔にも通じるのか。…まぁいい。弱点など突かずとも勝てるだろう。それに、この戦いを楽しむ以前に、私には到底及ばないということを身体に叩き込んで分からせてやるか)

 

2人共、相手が未だに本気を出していないことを見抜いておきながら、ずっと様子見として弾幕を放ち続けている。しかし、その性格故かとうとう痺れを切らした天子は、ついに1枚目のスペルを発動させる。

 

「天の光で禍々しき悪魔を射抜け!要石『カナメファンネル』!!」

 

「ッ!!」

 

小型の要石が多数現れて、紅色の細いレーザーを複数の方向から断続的に放つ。幻月のレーザーと比べると、貫通力も攻撃力もそんなに無いように見えるが、要石は素早く動き回っている上に数が多いので、少しずつダメージは与えられている。

 

「揃いも揃って細々(こまごま)してて…っ!鬱陶しいったらありゃしないのよおおおおおおおおっっ!!!!狂符『夢幻凶鳴』!!!」

 

「チッ……美しさの欠片も無い悪魔め…!」

 

「うわ、俺んとこまできたよ…」

 

小粒の発狂弾幕を全方向に放つ幻月。この戦いを遠目で見守っていた俺まで巻き添えを喰らうが、距離がある分、回避までに少しは余裕があった。

大玉とは違って大きく動く必要は無いし、少しの動きでも回避することが出来るので、3種類ある発狂弾幕の中でも一番簡単な種類だと思える。

そして、俺にまで被害を与えたその発狂弾幕は、天子の要石を尽く破壊してしまう。おかげであの細いレーザー群は止んでしまった。

 

「はーっ、スッキリした!!さァ、次はこっちの番よぉ!100倍返しにしてあげる!」

 

勢い良く飛び上がった幻月は、大量のレーザーを放たんと力を溜める。しかしその一瞬の隙を突き天子が動き出す。

 

「飛翔し、地から離れたとでも思ったか!母なる大地は地を這う悪魔を決して逃しはしないぞ!!地符『一撃震乾坤』!!」

 

先程の幻月のように飛び上がった彼女は、自らが足場にしている要石を踏み付けるようにして勢い良く地面に叩き付ける。すると地面から、何本も柱のような物が飛び出して、チャージ中の幻月を何度も打つ。

 

「がッ…!くっ、こンのぉ……!ぶっ飛ばす!!泣いて謝っても、絶対許してやんないからッ!!

ぐぅぅっ……しつこいわね、何回ぶつければ気が済む…ふぎゃっ…」

 

「はははははっ!多少口ではイキがっていても、所詮はその程度!天人たる私には及ばない!!」

 

「イキがってるのはどっちかしらァ…!?あんたなんか、幽香に比べたら雑魚同然なのよォ!!」

 

「何とでも言え悪魔、私の勝利はもはや確実だ!

さぁ、我が最強のスペルで貴様を殲滅してやる!せいぜい泣いて喜ぶがいい!今更赦しはしない!

『*大気圏は我が手中にあり*』!!」

 

「さっ…最強のスペル!?それ、本当!?」

 

「どうした、怖気付いたか!だがもう遅いッ!」

 

「!」

 

剣を足場の要石に突き刺し、それと共にフワリと宙に昇っていく。やがて空中で静止した天子は、

「これで勝てるぞ」と言わんばかりの自信満々な笑みを浮かべながら静かに幻月を指さす。すると激しく発光しながら、大量の雷が降り注ぐ。

しかし、当の幻月はケロッとしている。まるで、見えない壁が幻月を守護しているかのように。

 

「なっ…!?お前、どうして私の雷をっ…!?」

 

「へっへーん、どうしてでしょーねー♪」

 

「そうか…まさかとは思っていたが、お前も私と同じ、ドMなのか…っ!!」

 

「………………は?」

 

思わず、目を見開き言葉にならない疑問の言葉を口から漏らす幻月だが、天子の思い込みはさらに深くなっていくばかり。

 

「そうでなければあれを耐えられるハズが無い…ご主人様かドMな奴しか、あの攻撃には…。衣玖ですら身体が痺れて動けなくなっていたのに…」

 

「ドMとか何とかってあんた気持ち悪いのよッ!狂符『ルナティックパーティ』!!!」

 

「くっ…何故通じない…!ドMか?ドMなのか?いや、それでも普通身体は痺れ………へ?」

 

金切り声にも近い声でブチ切れた幻月は、ついに不可能弾幕とも呼べそうな真の発狂弾幕を発射。ブツブツと呟いていた天子はその全身を要石ごと打たれ、勢い良く地面に墜落してしまった。

 

「…きゅぅ〜……」

 

「はー、スッキリしたっ☆」

 

地面に倒れて目を回す天子を見下ろした彼女は、スキップしながら俺のそばへやってきた。当然のように天子のことは放っておいてある。

 

「さ、デートの続きよ、ダーリン♡ 氷雪世界から街中まで、スキマで戻っちゃいましょ♡」

 

「天子のこと天界に戻したらな」

 

「えー、めんどくさー。あんなの放っておけば?目覚めたら自分で帰るでしょ」

 

「目覚める前にまた変な男達が来たら、それこそ面倒だろ?助けた意味が無くなるのは嫌だぞ?」

 

「やっぱ気に入ってんのね〜」

 

「うっせ。天子は俺専用のペット、それだけだ」

 

「はいは〜い」

 

スキマで本人を家に届けた後は、また2人で街をブラブラし、買い物&食べ歩きデートに興じた。

おかげで金欠を起こしてしまったが、魔界で何か新しく商売でも始めてみようかと母さんと密かに画策する俺であった………。




天子と天使を掛けてみました。
見た目が天使の方(幻月)かもしれないし名前が天使の方(天子)かもしれないので、割とゴチャゴチャしたはずです。…した?したよね?

久しぶりに新作短編書きましたので、宣伝をば。
「東方淫ピ録 〜The Libidinous Two Girls〜」
https://syosetu.org/novel/194334/1.html
まだ導入(1話目)なので、これからエロくなる予定です。本編でも出ているあの子が……!
副題は「淫らな2人の少女」みたいな感じです。多分そうだと思う。(Google先生より英語ダメ)
タイトルがヒドイせいなのか、これまでと違ってランキング入りしませんでした(泣)

R-18のリク消化の前に、普通のリク消化します。
(次がそれとは言ってない)



ものすんごく今更ですが、地震大丈夫でしたか?
俺は大丈夫でした。
少なくとも、手元にあるWALKMANを起動させて有頂天変 〜 Wonderful Heavenを流す程度には、精神的に余裕がありましたね…。

災害などは、東方キャラ等に置き換えると意外と心が落ち着きますよ。なので俺個人的に気持ちが落ち着ける方法を載せときます。参考にどうぞ。

地震→天子が暴れてるんだなぁ
BGM:有頂天変 〜 Wonderful Heaven
津波→にとりの暴走か?
BGM:芥川龍之介の河童 ~ Candid Friend
大雨→水鬼鬼神長め…
雷→衣玖さんご乱心かよ
BGM:黒い海に紅く〜 Legendary Fish
雷→屠自古がヒャッハーしてらぁ
BGM:夢殿大祀廟
雷→雷鼓姐さん何やってんだ
BGM:始原のビート 〜 Pristine Beat ←オススメ
雷→天子の怪ラストワードktkr
BGM:有頂天変 〜 Wonderful Heaven(憑依華)
停電→ルーミアの闇に取り込まれちゃったぁ♡
BGM:ほおずきみたいに紅い魂、妖魔夜行
火事→布都斬りてぇ
BGM:大神神話伝
火山噴火→妹紅暴れてんなぁ
BGM:月まで届け、不死の煙(深秘録)

みたいに自分の好きな何かに置き換えて考えると精神的に余裕が生まれると思います。少なくとも俺は、かなり落ち着いて情報収集が出来ました。
あと避難する時とか、やっぱり落ち着いてた方が良いですよね。心の持ち方は大事だと思います。
何かあったら、落ち着いて行動しましょう。

○○大丈夫?とかを呟くのは、自身の安全を確保してからにしましょう。もし、そう呟いたあとに自分が死んだら…ねぇ?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。