※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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八雲 紫の八つ当たり・全面戦争

「フゥー……」

 

俺は物陰に隠れて、束の間の休息を取っていた。

しかし近くから戦闘機のような音が聞こえてくる。

 

「っ…!?またかよ!?」

 

蔭から覗くと、戦闘機が何機も連なって辺りを探索しているのが目に入る。

そして、爆弾のようなものを投下。

 

「へっ…そんなん当たんねぇよ、バカがよ」

 

だが…本能が言っている。“喰らうと死ぬ”と。

 

「…雷鎧『サンダーアーマー』最大出力!!」

 

「うわわわっ!?」

 

それは爆発し、建物は全て倒壊。

鎧越しに、とんでもない熱を感じる。

まぁ、炎火の方が熱いのだが。

でもここにいては危ない。逃げるしかない。

俺は影から飛び出し、戦闘機よりも速く、戦闘機よりも上空を飛んで逃げた。

今落としたのはもしや…原爆?

それともそれ以上の…水爆?

どちらでも良い、とりあえず逃げよう。

数時間後、俺は日本の北端、北海道に来ていた。海外に逃げようと思ったが、無理だ。食べ物が俺の口に合うとは思えないし、何より日本から出たくない。

 

「はぁ〜……」

 

あの時従兄弟を殺さなければこうはならなかったのに…。いや…そもそもなんでこの世界に?

確かに俺にとってはこの上ない苦痛だよ、この世界は。そんなことを思いながら、建物の影で眠りにつく。

しかし、更に数時間後。

 

「…!」

 

さっきも聞いた、戦闘機の音で目が覚めた。

陰から覗く。

 

「やばい!!」

 

また先程の爆弾と似たようなものを…しかも複数投下した。ネットや教科書で、あの形は見た事がある気がする。

 

「雷鎧『サンダーアーマー』最大出力!!」

 

再び鎧を発動。

その爆弾は無慈悲に全てを破壊する。

 

「うあああああ!!!」

 

瓦礫の波に飲まれ、そのまま流される。度重なる疲労によりストレスは頂点に達していた。

けれども、飛び出す直前に考える。

敵勢力は複数。

対して俺は1人で、しかも力があまり残ってない。

逃げる事も可能だがそれでは勝てない。

俺は一計を案じる。

俺一人で勝てないなら同士討ちさせれば良いと。

 

「…よし」

 

俺は瓦礫から飛び出し、わざと戦闘機へ向かう。

パイロットが勝ちを確信したような顔で俺を見、笑って何かを発射するが、俺に当たるなりそれは音を立てて消える。

そして戦闘機を持ち上げ…。

 

「うおおおおおおおおお!!」

 

戦闘機同士をぶつける。2機は爆発した。

だが、ほかにもまだまだ居る。

 

「チッ……数が多い…」

 

高度を下げ、もう一度、今度は瓦礫の影に隠れる。

不意打ちが一番有効だと思ったからだ。

 

「ん?」

 

またあの爆弾か…懲りねぇやつ…。

 

「くっ…」

 

その都市、さらに周辺の都市は既に壊滅していた。

住民が居たかはわからないが。

それも、米軍によって、だ。

正確には、俺に誘導された米軍によって、か。

数時間後には、目につく限りの建物は消え、ほぼ更地と化していた。

 

「…次だ!」

 

ここまできたら…俺の嫌いなこの世界、全て破壊してやる…!

今度はわざと見つかるように飛行し、戦闘機をおびき寄せた。

狙い通り、俺についてきた戦闘機。

しばらく南下した。

ここは恐らく東北地方のどこか。人間の気配は、やはりしない。物陰に隠れると…。

 

「馬鹿の一つ覚え…ってのは、これの事だな」

 

例によって爆弾をばらまく米軍戦闘機。

ただの絨毯爆撃だろう。

 

「うおあっ!」

 

数発を至近距離で喰らい、流石に鎧にヒビが入る。

解除して鎧を張り直したいが、放射能で汚染されているかもしれない、という周りの状況がそれを許さない。

 

「逃走先で…やるか。それまでもってくれ……」

 

再び飛び出し、戦闘機を誘う。

 

 

 

 

 

 

 

その頃────幻想郷・博麗神社

 

「ふわぁぁ…」

 

エスカルゴが戻ってこれるようになるのは明日…。

紫…どうしたのかしら…。

 

「なにこれ……ッ!?」

 

ふすまを開けた私は驚いた。

外には、四季折々の草花が溢れんばかりに咲き乱れていたからだ。

 

「これって…」

 

確か前にもこんなことがあったはずだ。

確か……大きな戦争や災害が起こったら…起こるんだっけ。紫が言ってた様な気がする。

 

「外でなにかあったわね…!?」

 

でも結局、その日はそれ以外に何も無かった。

 

「いよいよ…明日ね。アイツは無事かしら…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後。俺は限界かもしれないと生きるのを諦めかけていた。腹も減ったし喉も乾いた…。

もう隠れるところもなく、全てが更地だった。

空は米軍戦闘機に覆われている。時間が経つにつれて戦闘機やら何やら、よく分からないものの数が増えてきた。当然だ。

この鎧が破壊されたら、すぐ死ぬかもしれない。

けど、嫌いな世界はほぼ壊せた。

数日かけて日本中を逃げ回ったおかげで、恐らく沖縄以外の日本全土に凄まじい威力の爆弾が、大量に落とされた。思わず笑えてくる。こうも簡単に核のような爆弾を持ち出すと思わなかった。

 

「もう…満足かな」

 

そう呟くと、フワッと体が浮く感じがした。

鎧は、力が限界を迎えたからか解除された。

死を覚悟したが心残りはある。せめてもう一度、フラン達に……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2日目。

 

「来ないじゃないのよ…」

 

紫は中々現れない。

 

「あの女はまだ来ないの?」

 

「レミリア…フランまで…」

 

「……………」

 

黙って俯いてるフラン。

 

「…………」

 

『!?』

 

黙って紫が現れた。

 

「お待たせしたわ。遅くなってしまったけれど、今からエスカルゴを呼び戻すわ」

 

「そうしてもらわなきゃ困るのよね」

 

紫を睨みながらレミリアが言い放つ。

 

「…申し訳ないわ」

 

「ねぇ紫。この花の異変、エスカルゴと関係があるのかしら?」

 

我慢出来なくなったのでズバリ聞いてみる。

 

「……そうね。エスカルゴが相当暴れたようね。国1つ殆ど滅びたわ」

 

「はぁ!?」

 

「直接やったのは別の国だけれど。エスカルゴは同士討ちを誘ったり色々誘導したりして、逃げ回ってたようよ。私のせいで取り返しのつかないことに……」

 

「色々聞きたいことあるけど、とりあえず、エスカルゴは無事なの!?」

 

「なんとか…。今呼ぶわ」

 

無事かどうかがわかるってことは、繋げられずとも見守ってはいたのかもしれない。

 

『早くして!!』

 

フランとレミリアが叫ぶ。

すぅっと、空中にスキマが開いた。




なんか違うんだよなぁ。
脳内のストーリーを半分も出力できない。
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