※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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第8章:未来へ
セラミっくす


《エスカルゴく〜ん。取り込み中悪いんだけど、ちょっと時間いーい?》

 

 ある日、日向ぼっこをしながら魔導書を読んでいると、袿姫から連絡が入った。のんびりしてる口調だから、緊急ではない用事である事は容易に想像がついた。

 

《いいよ。どうしたの?》

 

《製品検査よ。今日も付き合ってくれない?》

 

《わかった、すぐ行く》

 

 俺と袿姫は、ある種の契約をしている。袿姫は俺に力を貸して、俺は袿姫の開発をサポートする契約だ。たとえどんな内容の開発だろうと、俺は彼女のサポートをするつもりだ。きっと彼女も、それを望んでいる。

 というわけで、早速スキマで畜生界…霊長園へ直行する。いちいち三途の川経由で向かうなんてアホなことはしない。経路がわかるからと言って遠回りをしていたのでは、時間がいくらあっても足りないというものだ。

 

「来たよ袿姫」

 

「待ってたわ。ささ、入って頂戴」

 

 普段なら磨弓が出迎えてくれるのだが、今日は袿姫だ。磨弓の姿が見えない。どうしたのか、と少々訝しむが、彼女の役職柄、色々見回りにでも行っているのかもしれない。

 前方後円墳型の霊長園だが、やはり何度見ても壮観だ。前方後円墳なんて教科書や資料集などの写真でしか見た事ないのに、身近に実物(それ)があり…中身は違うが実際に入れる。とても嬉しい事だ。

 まさか大都会のようなビルが沢山あるなんて、最初は思いもよらなかったが。

 

「それで、今日はどんな埴輪を壊せばいい?一応剣も持ってきたよ。俺じゃ実力不足だけどさ」

 

「フフ…今日はちょっと違ってね、戦闘用埴輪の製品検査じゃないの」

 

「と、言うと?」

 

「娯楽品よ。ま、見てもらえば分かるわ。外から来たあなたなら、すぐに理解できるモノだから」

 

 袿姫の工房に到着すると、すぐにそれの正体がわかった。全く同じ顔をした磨弓が並んでいる事から察するに、製品検査すべき埴輪は、この磨弓らしい。

 

「…それで、この磨弓の何を検査すんの?知能?チェスでもやるの?それとも将棋とか囲碁?」

 

「膣の感触よ。この磨弓の腟内の具合をね、検査してもらいたいのよ。ほら、男の子にしかそれはできないじゃない?」

 

「でもさっき娯楽品って…」

 

「この磨弓は鬼傑組との交易に使う商品。人間霊専用の娯楽品よ」

 

「…あー…なるほど…そーゆーことか…」

 

 つまり、この磨弓達はラブドールってわけだ。確か鬼傑組とはあまり仲良くない間柄だった気がするが、交易を行うことでそれなりの関係を築くつもりなんだろう。

 

「ちなみに、このラブドール磨弓プロトタイプも磨弓同様に自我があるわよ。喋るし、舐めるし、それなりには色んなプレイにも対応してるから、結構イイ感じの商品になったと思うの」

 

「流石袿姫…。ところで本物の磨弓は?」

 

「検査の結果が良好だったらあの子にも搭載するつもりだから、工房の奥でスタンバイしてるわ。あの子のことは…完璧にしたいからね」

 

「…?そっか。じゃ、あの中から1人テキトーに選んでヤればイイのね」

 

「無作為に抽出するってやつね。満足するまで、犯しまくっていいわ。妊娠しないから」

 

 可愛くて、自我もあって、妊娠しない土人形…あまりにも都合が良すぎる。埴輪が妊娠する方がおかしいので、自我がある事に注目すべきか。

 やはり袿姫の力は恐ろしい。歴史ある神様だけあって、色んな意味で規格外だ。

 

「ちなみにそれぞれに性格に違いってあるの?」

 

「無いわよ。事前に磨弓に言ってくれれば、対応してくれるはずだけど」

 

「そりゃ便利だな…おっかないや。じゃあ磨弓、ヤッてみよっか」

 

「はいっ!」

 

「ごゆっくりどうぞ〜。私はここに居るからね、終わったら返却と報告お願いね〜」

 

 一番近くの磨弓の手を取り、とりあえず袿姫の工房を後にする。周りは果ての見えないビル群、まさに都会のよう。となれば、ヤリ場はひとつ。

 

「…ここら辺でいいか」

 

「はい」

 

 路地に連れ込んで、ギリギリ通りから見えるか見えないか、という位置まで来た。この街並みを往来するのは人間霊と埴輪くらいなもの。しかし磨弓は霊長園では偶像(アイドル)的存在だ、隣を歩く俺までかなりの注目を浴びたのは言うまでもない。

 尤も、この磨弓が本物ではないことは、俺しか知らない。

 

「そのドロワみたいなの下げてみて」

 

「はい」

 

 まさかとは思ったが恥じらいってモンがまるでなかった。悪くはない、悪くはないが、なんか…なんだかなぁ…といったところだ。こういう所を事前にこの磨弓に申告しておくべきだったのか。

 何とも言えぬ気持ちを心の奥底にしまい込み、下から覗き込むようにしゃがんで、彼女の秘部を見てみる。左右対称なようで少しだけ非対称で、内部が見えそうで見えないのがもどかしい。

 

「…綺麗」

 

「ありがとうございます…嬉しいです」

 

 ただ一つ、ロリっ子のようなスジじゃないのが少し残念だ。いや、そこに残念感を見出すのは、俺がロリコンである証なのか?…どちらにせよ、とても綺麗に創られているのは間違いない。

 

「指入れてもいい?」

 

「っ…お好きに…どうぞ…」

 

「恥ずかしい?」

 

「…少しだけ…」

 

「何にでも従順にならなくていいよ?言いたい事言ってみなよ。その方がオモシロイからさ」

 

「分かりました…」

 

 さて、どうなるか──と思いつつ、指を入れてみようとすると、性格を切り替えたらしい磨弓が俺の手を掴んできた。

 

「ダメですっ…こんなとこで…!もし見られたら私、恥ずかしくて……死んじゃうっ…///」

 

「おぉっ…」

 

 思わず歓声が漏れた。まさか、ここまで感情を演じるとは思いもよらなかった。これには、かのカメレオン俳優もビックリだろう。

 

「……大丈夫だよ磨弓、誰にも見られないから。本番もすぐ終わるさ。イイだろ…?」

 

 なんだこの早漏宣言。もし磨弓が早漏の意味を知っていたら内心笑われそうなセリフだ。あぁ、言ってから後悔してしまった。

 

「わかり…ました…」

 

 指を入れてみて驚いた。まるで本物の女性器のようにヌルヌルしていて、皮膚同様に柔らかい。そして、まるで熱されたばかりの陶磁器のように熱い。

 

「濡れてる…すごいな。挿れていい?」

 

「うぅ〜…早く終わらせてくださいね…」

 

「じゃ…壁に手ェついてお尻こっち向けて…」

 

「こ、こうですか…?恥ずかしいです…///」

 

 土人形とは思えぬ柔らかな肌、新鮮な反応に、思わず生唾を飲み込んでしまう。しかし、周囲に人間霊の気配はない。ヤるなら今だ。

 

「挿れるよ磨弓…っ」

 

「はい……キて…っ!」

 

「…熱ッ…」

 

 熱が出ているときにヤッているような感じだ。または、激しい運動の後にヤるとこんな感じだ。普段よりも熱いため、段違いに熱を感じられて、それがとても気持ちいいのだ。

 

「あっ…腟内(ナカ)に…入ってきたっ…」

 

「あー…すげ…まるで本物じゃん…」

 

 ホールのような無機質な締めではなく、まるで意思があるかのように絡みついてくる。しかも、ご丁寧にGスポまで創りこんであるではないか。袿姫はトコトン出来に拘るクリエイターらしい。

 

「っ…この感触…って…」

 

「…?何か違和感でもありましたか…?」

 

「いや、そうじゃなくって…っ」

 

「?」

 

 磨弓の最奥、愚息の先の先が触れるこの感触…まさにアレだ。子宮口……を模したものだろう。しかも、それが先端に吸い付いてくる。どこまで精密に創っているんだ、袿姫は。この後また会うことになるが、そのときは、敬意を込めて変態と呼んでやろう。

 

「イきそ……腟内(ナカ)で射精(だ)すぞ磨弓っ…!」

 

「いっぱい、出しちゃってください…!」

 

 後ろから抱き抱えるように彼女を抱き締めて、同時に思い切り精液を吐き出し、磨弓を俺の色に染めていく。

 小さく身震いしたあとは萎みかけた愚息を引き抜き、少々息が荒くなっている磨弓に軽く口付けする。

 

「私の腟内(ナカ)、気持ちよかったですか…?」

 

「うん…すごく気持ちよくてすぐ射精ちゃった。ありがとな、磨弓」

 

 ケジメとして最低限のお礼を伝えて、初々しく照れる彼女を抱き締めた。やっぱり人形にしては人肌のような温もりを感じられ、不思議な気分になってくる。

 

「えへへっ…それならよかったです♪」

 

 どれだけ人間に似せていても、彼女は人形だ。いくら犯しても何度犯しても感じるワケがない。

 そう思うとどこか虚しく…寂しく思えてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おかえりなさい、二人共。磨弓はお風呂にでも入ってきて」

 

「はいっ!」

 

 磨弓が工房内のお風呂へ向かったのを確認し、袿姫は検査結果を訊ねてくる。期待を込めた様な眼差しにも見えたが少し不安の色が見て取れる。

 

「…それで、どうだった?ラブドール磨弓プロトタイプは」

 

「気持ちよかったよ。でもなんか…アレだよね。磨弓は感じてないんだよね?」

 

「そうね。感覚は流石に再現が難しいし…量産に向いてないもの」

 

「………」

 

「…!あぁ、そうか…そういうことね」

 

「何かわかった?」

 

「ええ。あなたって、性行為の時は女の子の声で興奮を継続させているのね」

 

「そう…なのかな?」

 

「そうよ、きっと。だから帰ってくるのこんなに早いんじゃない?ここに帰ってくるのは数時間後だろうって予想してたのに、1時間も経たないで帰ってくるんだもの」

 

「あー……」

 

 そういえば、あの磨弓は喘ぎ声を出さなかったような気がする。そう思うと、だからすぐに賢者タイムに陥ったのかと深く納得がいった。

 

「うーん……出来なくはないから、本物の磨弓に搭載する時は感覚機能も搭載しようかしら。でも量産型磨弓に要らないと思うのよね。どう思う?男の子の意見、忌憚なく聞かせて!」

 

「本音を言うと、俺は感覚機能欲しいよ。それが無きゃ無機質な声になりそうだし。…それに、反応あったら凄く人気になると思う」

 

「鬼傑組のみならず、勁牙組にも売れると思う?あそこも、人間霊を奴隷として保有してるけど」

 

「そうだね。あと、恥じらいを標準装備した方が良いような気がする…かな?」

 

「ふむ…恥じらい、ねぇ…。ありがとうね、良いデータがとれたわ」

 

「こちらこそ。ほどよく性欲発散できたしね」

 

「フフ、まさにWin-Winね」

 

 何かあったらまた呼んで、と言い残して、俺はスキマで霊長園を出た。しかし、少しムラムラが残っていたので、小悪魔に何とかしてもらおうと紅魔館へ飛んで行ったのであった…。




鬼形獣5面のボスとして登場する磨弓は、自機を見て人間霊だと勘違いしました。
その事から、霊長園に住まう人間霊達は、小町が運ぶような霊魂型ではなくて、幽々子様のような人間型であることがわかりますな。
自機を相手に、霊長園に戻るように促すセリフもありましたしね。
となると、やっぱり霊長園の人間霊は人間型なんでしょうね。もしも人間霊が霊魂型なら、人間型である自機達を見て人間霊だと勘違いするのは変ですからね。

磨弓のセリフからも読み取れる上に、畜生界では人間霊を奴隷(道具)扱いしてるってことからも人型であることが読み取れます。
手足の無い霊魂をどうやって働かせるの?って。
それだったら幽々子様のような人型の方が納得がいくってもんです。
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