あららら…やっぱ霊夢も参戦させた方が良かったかもしれない。ズレが生じた。
まぁいいか。
勇儀と萃香の「嫌な予感」は的中した。なんとAブロックの決勝が、不戦勝に終わってしまったのである。原因は大妖精だ。
あのレミリアとフランが鬼達に遊ばれていた。それを見た大妖精は、チルノが殺されてしまうと泣きながらチルノを説得、彼女を渋々頷かせて、決勝を棄権したのである。
妖精なので「1回休み」になるだけだと反論もしたようだが、あまりにも泣いて迫ってくるので仕方なく受け入れたそうだ。
B
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┏━┻┓ ┏┻┓ ┏┻┓ ┏┻┓
┃ ┏┻┓ 美 幻 八 幽 メ 霊
カ 妹 布 鈴 月 千 香 デ 愛
ル 紅 都 & & 慧 & ィ &
ゴ & & ぬ 夢 & 向 & 霊
& マ 一 え 月 獺 日 風 麗
? ミ 輪 霊 葵 見
そうして、ちょっぴりグダグダなAブロックを終え、大会はついにBブロックへ差し掛かった。今度こそ盛り上がるだろう、という観客の期待を裏切らず、確かに前ブロックと比べ物にならないくらいに盛り上がった。
マミさんは老獪な動きで布都と一輪ペアを翻弄していき、連携が崩れた所に、妹紅の燃え上がる一撃。片方のみならず両方をノックダウンして、二人の完勝となる。
妹紅とマミさんペアは憑依でも素晴らしい連携だったと聞いていたが、憑依でなくとも良い連携らしい。反対に、布都と一輪は、憑依の方がまだ連携が取れていたのだそう。
美鈴とぬえは、意外な組み合わせだと思ったが案外連携が取れていた。これまた意外なことに、ぬえも近接戦闘で試合に臨んでいた。あの三又の武器で幻月の翼を串刺しにしたときは、これなら夢幻姉妹に勝てるのでは、と思ったが……悪魔の力の前では、あまり歯が立たなかったようだ。
2対2、たまに2対1に追い込みつつ、上手く姉妹の連携を邪魔する事ができていたので、あの戦い方は素直に参考にしたいなと感じた。ただ、あれは4人共近接型だったからできたことで……相性の問題もあることだろう。
ここまでで一番不可解だったのは、吉弔と獺霊ペアが幽香と向日葵妖精を倒した時。吉弔は迷うことなく向日葵妖精をいたぶって、瞬時に決着をつけたわけだが……その時、なぜだか獺霊の姿が見えなかった。見間違いかもと思ったが、永琳や鈴仙に聞いても俺と同じ答えだったので、これは何やら怪しい。警戒した方が良さそうだ。
やがて、1回戦も最後の試合になってしまう。
「今度の戦いは何やら凄そうだ!今回戦うのは、メディスン・メランコリー&風見幽香ペアと!」
「次代の巫女こと博麗霊愛、その妹の博麗霊麗!博麗姉妹の登場〜〜〜っっ!!」
「これは凶悪すぎる姉妹だー!圧倒的なパワーで妖怪を薙ぎ払うッッ!!!果たして、二人の力は大妖怪風見幽香、そして、毒人形のメディスンに通用するのかッッ!?」
「か、勝てる……かなぁ……?」
「勝てるかどうかじゃないわメディ。勝つのよ。勝って、この次の試合であっちの幽香の仇討ちをしてやりましょう」
「あのヤクザ、な〜んか怪しい動きしてるよね」
「そうだね〜……。私達で倒しちゃお。やれるか分かんないけど」
「う〜〜〜ん、立ち上るこの妖気……凄まじい!ハンパない気迫を感じる!次の対戦へ駒を進めるのは、一体どちらなのか!?それが、この戦いで決まるッ!」
「それじゃ、始めェい!」
まず動いたのはメディスン。毒を纏った弾幕を全方位にばら撒き始め、姉妹の動きを制限する。こう全方位にばら撒かれれば、二人は自由に動くことは難しくなる。ましてや霊麗は純血の吸血鬼なので、素早く、広範囲に動くのが得意である。
彼女の背後で、幽香は満足気に微笑んでいる。自分は後方支援を決め込むつもりらしい。もしもメディスンが危うくなればすぐ助けに行くつもりなのだろう。
「……何だろコレ、一時的に痺れさせる毒かな。ジンジンするし、少し手動かなくなっちゃった」
「え」
霊愛が必死に回避している中で、霊麗が被弾。いや、わざと被弾した。そうやって、何の毒かを判断したのだ。
姉は、妹のそういった行動をヒヤヒヤしながら見ている。……口にも顔にも出さないが。
「でもなんてことないね、お父さんの弾幕の方がまだ痺れるよ。これすぐ治るし、突っ込めるね」
「だーかーらー、霊麗はそうかもしんないけど、私はすぐには治んないの!」
「んー……でもお姉ちゃんも半妖だし、どうにかなんない?」
「なんないでしょ!」
「そっかー。じゃあ、とりあえず……」
「「姉妹符『緋想封印』!!」」
「ひッ────!!」
二人から溢れる紅白の弾幕。ホーミング性能のあるこの弾幕は、真っ直ぐメディスンへ向かう。しかしそこで、幽香が動く。メディスンと弾幕の間に割り込み、あの日傘で圧倒的霊力の弾幕を、正面から受け止めてしまった。
「〜〜〜〜〜〜ッ……やっぱりあの日傘、弾幕は効かないみたいだね……!」
「お父さんによると物理攻撃が有効なんだよね。かなりの強度らしいけど。どうする、霊麗?」
「物理攻撃するったって、幽香相手じゃあ……。私も怖いなぁ」
「幽香は、能力よりその身体能力と強大な妖力が持ち味の妖怪。勝ちの目は薄いかな。でも、降参するワケにはいかないよね」
「トーゼン……!」
「……メディ。あの子達なら、もっと強い毒でも大丈夫そうよ。毒で防御して特攻させないようにしましょうか」
「わかった!!」
すると今度は、七色の弾幕ではなく赤紫一色の弾幕を放ってくる。あれは見るからに強い毒だ。
「毒々しい見た目」を遥かに超えている。
「うっわ、見るからにヤバいヤツ……!」
「お姉ちゃん、アイツは私に任せて」
「えっ?アイツって……」
「援護お願いね」
「ちょっ……」
残像を残して、霊麗は姿を消す。メディスンの弾幕が消えていない事から、被弾覚悟で特攻したわけではないことは、誰が見ても明白だ。ならば霊麗はどこに行ったのか。
「霊符『夢想封印───」
「あっ……」
霊麗は、メディスンの背後に回り込んでいた。
幽香はまだメディスンの前にいる。つまりは、メディスンの背後はガラ空きなのである。霊麗はそんな至近距離で弾幕を展開し、回避する間も、幽香が割り込む隙さえも与えないで攻撃する。
「───円』ッッ!!!」
「あうっ……ああぁぁっ!!」
「メディ!!」
「あんたの相手は私!霊符『夢想封印 夢幻』!」
メディを助けようと霊麗に襲いかかろうとする幽香だったが、霊愛が高密度な弾幕を放ち彼女の足止めをする。
(霊麗がメディに近すぎる……あれじゃメディを守れない……!!突き飛ばして離したとしても、霊愛の弾幕も、私ではなくメディを狙っていたとしたら…………)
幽香はまた傘で防ごうと考えたものの、霊麗がメディスンを襲っている最中の為、自分が霊麗を攻撃しにいけばどちらにせよ霊愛の攻撃が背後のメディスンに当たる。どうにもならない。綺麗な挟み撃ちだと、幽香は舌打ちをした。
やがて、霊麗の弾幕が止んで、霊愛の前に姿を現す妹。所々赤い痣のようなものができている。被弾も厭わず攻撃し続けたようだ。
「制圧完了♪」
そう言って、霊麗はニッと笑う。
巫女服にも所々穴が空いている。特に血は出ていないが、四肢、それから頬の痣のせいでかなり痛ましく見える。目に見えて治りつつある怪我、しかし霊愛はつい目を背けてしまうのであった。
「きっ、キマッた〜〜〜!!ゼロ距離からの夢想封印はメディスンに効きまくったようだ!!」
「大妖怪の動きすら封じる連携ッ!伊達に何年も姉妹やってないわね!!」
「突撃した霊麗に慌てていたように見えたけど、すぐに合わせられる霊愛も大概だね……!」
「……あなたは頑張ったわ、メディ……。あとはゆっくり休みましょう……」
メディスンを抱え上げた幽香は、ひとっ飛びで観客席まで戻り、先に戻っていた幽香に耳打ちをして、会場から出ていった。
「霊麗、そんな毒受けて……何考えてんの?回避すればいいじゃん……!」
「なんて事ないよ、こんなのすぐ治るもん。絶対死なせちゃいけないルールなんだから、向こうも手加減せざるを得ないよね〜」
「そういう変に捨て身なとこ、ホントお父さんに似てるよね。レミリアみたいにすればいいのに、なんでわざわざ身を削るようなことすんの?霊麗バカじゃないでしょ?大事にしなよ、自分の身体くらいさ……!」
「ん〜……早く終わらせられるのなら、その方がいいでしょ?」
「……不死身じゃないんだからやめなよ……」
「えぇ〜……早く終わらせてのんびりしたいだけだよ?それに初見の妖怪じゃないもん。しかも、死ぬような攻撃は使えないんだもん」
「そうだろうけど……。もういいや、捨て身攻撃やめるよう言っても無駄だよね」
「まぁね。ラクしたいだけだもん」
(私と霊麗は血の繋がった姉妹で……しかも全く同じ環境で育ったはず……。それなのに何なの?価値観って、こんなに違っちゃうもんなの?意味わかんないよ、お父さんも霊麗も……。いつか、本当に死んじゃうかもしんないのに……)
そう思うと、つい目頭が熱くなってしまう霊愛だったが、奥歯を強く噛み締めて必死に堪えた。
なおこの後、霊麗はあまりにも捨て身過ぎると霊夢からこっぴどく説教を受けた。しかし幽香のペアを倒せたことにより、その点はとても褒めてもらい、霊麗は更にこの戦法に手を染めることになってしまう────。
罫線トーナメント表はズレていたか?
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ズレてた
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ズレてなかった