「ピーンポーンパーンポーン!運営からお知らせです!先程、トーナメント表を確認していた所、Bブロック2回戦目にて、重大なミスを発見してしまいました!!シードを一組だけ無理に入れたせいでズレが生じてしまい、幻月&夢月ペアは、2回戦が免除され、次なる3回戦から再参戦する形になってしまいました!大変失礼しました!!修正はしません!ピーンポーンパーンポーン!」
「……チャイム鳴らすんじゃなくて口で言ってんのか、今の……」
「というか軽くない?大丈夫?悪魔の双子にボコボコにされない?」
「大丈夫だ鈴仙、気にすんな。幻月達なら……」
何やら笑顔で話している夢幻姉妹を手で示す。怒ってはいないようだ。「ラッキー♪」くらいに思っていそうだ。周囲がザワザワとしすぎていて地獄耳でも聞き取れないが、鈴仙は波長を操って彼女達の話を盗み聞きしている。すると……。
「…………」
何故か不機嫌になってしまった鈴仙であった。
B
┏━━━┻━━━┓
┏━━┻━┓ ┃
┏┻┓ ┃ ┏┻┓
カ 妹 幻 八 霊
ル 紅 月 千 愛
ゴ & & 慧 &
& マ 夢 & 霊
? ミ 月 獺 麗
霊
「そろそろエスカルゴの出番ね。誰と組んだの?あっち行く前に教えてよ」
「ダーメ、あっち行ってからのお楽しみだ」
ひと足早く知ろうとする鈴仙だが、軽く流して俺を呼ぶアナウンスを待つ。今回は、真っ直ぐにステージに飛び込んでやろう。注目を浴びそうでとても楽しみだ。
「Bブロックも、早くも2回戦に突入!!そしてついに、シードのあの人が参戦するぞーっ!!」
「天魔様を力で下し、溢れる
「そんな彼に選ばれたパートナーはコチラッ!!見た目はただの金髪女児!しかし、彼女の能力はそれなりに凶悪らしい!?しかも実は熱烈に愛し合っているとか!宵闇の妖怪、ルーミア〜!!」
観客席から直接舞台に飛び降り、スキマを開きルーミアをこちらに呼び寄せた。地面に開かれたスキマから、ニュッと手が出てきたので、それを掴み、一本釣りのように引っ張り上げる。
「やっと私の出番だー」
「待った分、暴れてやろーぜ」
「あはは、あなた暴れたら私の出番無いじゃん。ちょ〜っとくらい楽しみましょ?」
「まあ……そうだな」
「対するは!!自己犠牲度は英雄以上!?元祖・不老不死キャラ!命の焔で彼を焼き付くせるか!蓬莱の人の形、藤原妹紅〜!!」
「そしてそして、そんな彼女とツルむのは!狸の大親分、化かしの天才!しかもかなりの酒豪!?佐渡の二ッ岩こと、二ッ岩マミゾウ!!」
「へぇ〜……。お前って、本当に山の英雄なんて呼ばれてるんだな。……ククッ、お前が?英雄?フフフフ……笑わせてくれるじゃないか……!」
「どうした妹紅殿、何かあったか?」
「いやいや、違うよ旦那。面白いんだよ。あんなロリコン煩悩野郎が英雄だなんて呼ばれてるのを見たらさぁ……プ、ククククッ……ダメだ、我慢できない!アッハハハハハハハッ!!こりゃ傑作だよなぁ!アハハハハハハ!!」
腹を抱えて大笑いする妹紅。これぞまさに抱腹絶倒というやつだろうか。涙を流すほどに大笑いしている。こんなに笑われるとは心外だ。
「あーもー、腹痛ぁ〜……。心から笑えてくるよホント……」
「笑いすぎだぜ」
「なんだっけ?天狗の長の、天魔とやらを倒せば英雄
「カッコ笑いとか言うな!言っとくが、天魔様は妹紅が思ってるより強いからな?さっきはなんか空回りしてたが……」
「へいへい、分かってるよ。でなけりゃ妖怪の山勢力を束ねられるハズが無いからな。あんなでは束ねられないだろうさ」
「うーん相変わらず直球ゥ……」
「ねぇねぇエスカルゴ?目の前が取って食べれる人類?」
「妹紅の事は食ってもいいんじゃねーか?どうせ治るし。だろ、妹紅?」
「フンッ、食えるものならな!」
「おーこわ……ワシなら再生するとしても絶対に食べさせたりしないがの……」
「こッ、これは白熱しそうだぞぉ!?」
「どちらのペアも、片方は不老不死者!自爆技も特攻技もあるッ!絶大な威力に違いないわ!!」
「Bブロック2回戦1試合目、始めッ!!」
先手を取ったのは俺……否、妹紅だ。もんぺのポケットから竹筒を取り出し、4、5個程放る。何か、嫌な臭いがする。これは確か、去年辺りに山の中で、天魔を救出しようとした時に嗅いだような気がする。まるで火薬のような────。
「ッ……!」
「わっ!?」
妹紅達に背を向け、ルーミアを守るように強く抱き締める。瞬間、竹筒が爆散し、欠片が背中に刺さり、しかも瞬間的に物凄い熱が背中を襲う。煙もすごい。翼が燻製肉になりそうだ。
「大丈夫か、ルーミア……?」
「う、うん……ありがと。でも、エスカルゴこそ大丈夫?血の匂いするけど……」
「余裕だこの程度……痛いけど」
煙が立ち込める中、背中でまた熱を感知する。妹紅が迫っている。それにしても、まさか爆弾兼煙幕とは……それなりに厄介なモノを持っているらしい。
「傷翼『
「オラァッ!!……ぐぁっ……!?」
翼を作った直後に、妹紅の炎の引っ掻き攻撃が背中に炸裂した。しかし、チリチリと動く砂鉄によって妹紅の手は吹き飛ばされてしまう。かなり血が出たようで、血の匂いが凄まじい。
「やられんなよ、ルーミア」
「わかってる。私を誰だと思ってるの?」
「……今のルーミアは
「うん?タダのあなた好みのロリっ子だよ?」
「ハハッ……どーだか?」
ロリの演技をしていないような気もするが……そこまで気にする事でもないだろう。マミさんはともかく、妹紅が彼女の真の姿に気付くとは到底思えない。妹紅なら俺を狙うはずなので、あとは普通に応戦しよう。
「いくぜ妹紅ッ!!」
「こいエスカルゴッ!!想い人の目の前で吠え面かかせてやるよ!!」
再生したとはいえ、腕を吹き飛ばされてもなお近接攻撃を仕掛ける妹紅。懲りない奴だ。いや、それは俺もか。
「ダルマにしてやるぜ、下手に動けねぇようになぁぁ!!」
砂鉄の翼を伸ばし妹紅の四肢を切り落とそうとするも、やはり一筋縄ではいかずに、スイスイと回避されてしまう。
そして翼が伸びきったところで妹紅が接近してくる。駆け引きの上手さは相変わらず。しかし、そんな事で攻撃を喰らうほど俺はヤワではない。
「ちっ……」
「青き炎の洗礼を受けろ!喰らえッ!!オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァァッッ!」
凄まじいラッシュだ。妹紅が拳を振ると、青い炎のフェニックスが飛び出し、俺を焼かんと俺に向かってくる。何羽も、何羽もだ。こんな攻撃は未だかつて見たことない。いつの間にやら、開発していたらしい。
「闇爪『シャドークロウ』!!無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァーーーーッ!!」
斬って、斬って、更に斬って、ただひたすらに斬り尽くす。火の粉が舞いたまに熱いが、直撃は免れている。そして背後のルーミアが、のんきに応援してくれる。
「頑張れっ、頑張れっ!もし優勝したら、好きな姿でヤラせてあげるからね〜♡」
「──────ッ!!」
一週間に及ぶ欲求不満で死にそうになっている俺に、ルーミアのこの発言は効いた。それなら、もし優勝したら大人ルーミアと交わりたい。もうずっと、こればかり考えていた。
「すっかりお前の色に染まってるな、アイツは!結局はそれまでなんだよエスカルゴ、お前は!!女とヤッて楽しく過ごせてりゃあそれでいい!!そうなんだろ!?」
「おうその通りだ!!」
「……!」
「俺ァ、この大会でルーミアと頂点に立つ男だ!こんなところで負けてらんねぇ!!だからよォ、妹紅……!俺の為に負けてくれッッ!!!」
「全力で邪魔してやる!!邪な願望に負けるほど私は弱かないんだよッ!!お前の望む道を、私の炎で焼き払ってやる!!」
「性欲に勝る欲望は無い!証明してやるぜ、俺の想い!俺の欲望……ッ!」
再び炎の爪で迫る妹紅。俺もそれに応えるべく闇の爪で応戦。互いの身体を引っ掻いたところで爆発し、俺も妹紅も後方に吹き飛ばされて、壁に背中をぶつける。
しかしそんな痛みには慣れている俺達だ、すぐ立ち上がり再び殴る蹴る引っ掻くの激しい攻防に入る。そんな中、とうとうマミさんが動き出す。
「フォッフォッフォッ、お主は見てるだけかい?お嬢さん」
「エスカルゴが頑張ってくれるからね。あなたもそうでしょ、狸さん?」
「いんや、ワシはお主と違うぞい。ワシの標的はお前さん。ただそれだけじゃ」
「へぇ……♪」
◆
「やっぱりルーミアだったかぁ〜……」
「『やっぱり』って……霊愛あんた、まるで予想できてたみたいに……」
「流石お姉ちゃん♪」
「何となくはできてたよ。お父さんとルーミアが組んでたあの時……何気に良い組み合わせだって思ったもん。お母さんも言ってた相性ってヤツ、結構良い方だとは思うよ」
「まぁ……巫月ちゃんの次くらいには確かに相性良さそうだけど。ルーミアが本気出すとしたら、やっぱり決勝かしら」
「そーじゃないの?」
博麗一家でそんな会話をしている一方で、彼の義理の姉達の居る紅魔館陣営では─────。
「な、な、な……!エスカルゴのパートナーが、ルーミアですってぇ……!?しかも愛し合っ……そそそそれ、それってぇ……」
「ふ〜ん、ヤることヤッてたんだねぇ」
「フラン!?あなたなんでそんな冷静なの!?」
「お姉様、知らなかったの?ルーミア、昔っからエスカルゴのこと好きだったよ?」
「は、はぁ!?う、嘘よそんなの、後付けの嘘!最近好きになったけど古参ぶりたいだけでしょ、信じないわそんなの!」
「えー?だって宴会じゃ、いつも撫でて貰ったりあんな所やこんな所を食べさせてもらったり……なんならチルノより親密そうに見えたけどね〜。ね、咲夜?」
「そうですね。旦那様が幻想入りした年でさえ、一緒にお昼寝までしてしまう仲でしたから……。ただあの頃は、恋愛的に好きだったというより、
『食べさせてくれるから好き』みたいに見えてはいましたが……」
「咲夜!?あなたも気付いていたの!?」
「ええ。一緒に寝るということは、その先、どう気持ちが変化するといえば……やはりそういう方でしょうからね。お嬢様は……その様子ですと、ご存知なかったのですね」
「あうう……」
「お姉様ったら宴会になったらすぐ霊夢に絡みに行っちゃうもんね〜。エスカルゴの方なんて全く見てないもんね〜」
「やめてフラン、そんな笑顔で見ないで……!」
そして、先程決勝を棄権した妖精達は。
「ねぇねぇ大ちゃん。『ヤラせてあげる』って、何をやらせてあげるのかな?」
「しっ、知らない!私、知らないもんっ……///」
「そっか〜」
と、顔を赤くしてしまう大妖精。何も知らないチルノは、ルーミアの発言に首を傾げた。しかしそんな純粋なチルノを見て、大妖精は少々不安な気持ちになってしまうのである。
更に、永遠亭陣営では────。
「ええっ!?ル、ルーミアだったの……!?私、サグメ様、巫月を差し置いてルーミア!?てゐは無いかもと思ってたけど、ルーミアは完全に盲点だったわ……!!」
「サラッと私を候補に出すのやめろウサ」
「まさかとは思っていたけど、本当にそのまさかだったとはね。私も予想外だったわ。てっきり、何だかんだ子供達の中の誰かと組むものと思っていたわ」
(あんな小さな子にさえ先を越されている……。私の意気地無しめ……こんなに思い切りのない女だったのか、私は……?そんなはずは……いや、でも、これでは本当に……)
「……ルーミア……!!」
永琳も鈴仙も予想外だと感想を述べているのに対し、サグメは更に遅れをとったと悔しがって、巫月はルーミアに対し、謎の対抗心を燃やすのであった。
◆
「じゃあ、攻撃される前に攻撃しちゃお〜っと」
ルーミアは地面に闇を広げ、そしてマミさんを闇の中に引き込もうとするが、地面に触れていなければいいと彼女は直感し、フワリと浮かぶ。
「簡単なものじゃな、こんなもん喰らいはせん。舐めてもらっちゃ困るのう」
「と、思うじゃない?」
「?」
「私、舐めてないわ?だってほら、あなたはもうそこから動けやしないもの」
「……ほ?」
真下を見ると、ルーミアの闇がマミさんの影を侵食しており、影が闇の範囲から出ようとすると結界か何かに阻まれたかのように弾かれた。
「これは、ちとまずいかもしれんな……。舐めていたのはワシだったか……」
「影分身を影に潜り込ませて固定するっていう、エスカルゴの『影縫い』っていう技の
「お主、一体何者なんじゃ……?ただの妖怪が、闇という強大な力を持つはずがないじゃろうて」
「さぁ、ど〜だろーねぇ?私はただの妖怪だし、難しいことなんてわかんないわ〜」
「っ……」
わざとらしい発言、イントネーションに、若干嫌な予感がしたマミさん。影は固定され、弾幕を発射する程度のことしかできない。
「捕まっちゃった後はね、滅多打ちにされるの。凄いでしょ?」
地面の闇から、キラキラと光る弾幕が溢れる。そうだ、ルーミアは闇の能力なのに弾幕はやたら綺麗に光っているのだ。ルーミアの語源としては闇の反対の「光」だと思ったが、まさか……。
「妹紅殿!大きな炎を出してくれ!!」
「大きな炎?はいよ、任せなッ!不死『凱風快晴飛翔脚』!!」
「……!やべ、もこたんのライダーキックか!」
「いっぺん死ねえええええええっ!!!」
炎を纏い、妹紅が蹴りをする。そのまま地面に激突し、小さな火山のような形の爆発を起こす。すると、ステージの照明よりも明るい妹紅の光がマミさんの影の伸びる方向を強制的にズラして、マミさんはルーミアの影縫いから解放される。
「ふぅ、助かったぞい。あの娘、中々厄介な技を使いおる。儂が捕まった」
「ふぅん、旦那が捕まるなんて相当だな。じゃあさっさと終わらせるか、本気出される前にっ!」
「それがいいじゃろな。圧倒的火力で吹き飛ばすしかなかろうて」
ジリジリと迫る妹紅とマミさん。俺は寝転んで小休止していたワケだが、ルーミアはそんな俺に弾幕をぶつけ、不機嫌そうに声をかける。
「…………エスカルゴいつまで寝てんのー?私、燃やされちゃうよぉ」
「喰らう寸前に助けた方がカッコイイだろ?」
「カッコつけたってスベるだけだからやめて?」
「シンプルにヒデェな?!」
「事実でしょ、全くもう……これだから変態は」
折角の機会だから、カッコイイと言われたい。ただそれだけだ。俺の救助が遅れる事は無いし、何より俺も男だ、カッコイイと言われたい願望もあることはある。
ライブの時にしか誰かにそう言われない俺……何だか虚しい気がする。
「こんな時にイチャつくとか余裕だなお前はァ!よしぶっ殺す!!!」
「─────激情に身を任せると死ぬぞ」
狙いを変え、妹紅に踏み付けにされたまま横になっている状態の俺を、再び踏もうと襲ってくる妹紅。しかしすんでのところで翼が妹紅の四肢を切断し、ダルマ状の妹紅は地面に落下する。
「ぎゃあぁっ……く、くっそ……!!」
「
「妹紅殿っ!!」
「昔よりも再生力が成長した妹紅は、一分後にゃ復活するだろう。だからマミさん、逃がさねぇ」
「こりゃあまずいかもしれんのう。変化じゃ!」
ボフンと広範囲に広がった白煙。それは瞬時に晴れたものの、そこにマミさんの姿はなく、その代わりにルーミアが二人、そこに並んでいた。
「わ、私が二人……?狸さん化けたの?」
「ちょっと、変化戻しなさいよ狸さん〜」
「そっちが狸さんでしょ?食べちゃうよ?」
「本物だって言い張りたいの?食べるよ?」
ついにはこういうのにありがちな「私が本物」論争を始めた。気配までそっくりそのままに真似られている。気配も見た目も完璧だ。
何年もルーミアを見続けていた俺が見抜けないなんてと自分にイラつくが、ここでイラついても仕方ない。見抜く方法なら、何個か思いついた。
「本物のルーミア、今すぐ俺を食ってみろ。この右腕、食っていいから」
「え、なんでこんなとこで……」
「はーい!」
笑顔で飛び付いてくるルーミアはそのまま俺に抱きつき、右腕をバキボキと音を立てて食べた。決まりだ、こっちが本物だ。
そして、呆然と突っ立っているルーミアには、チリチリと動く砂鉄の翼を突きつけ、宣言する。
「ダルマにされたくなきゃ、今すぐ変化解きな。何ならマミさんでも半殺しにする」
「……フー、やれやれじゃ。まさかこの場で喰うなんて思いもよらなんだ」
変化を解き、やれやれと力無く首を振る。もう妹紅の再生も終わるので本当に早くしなければ。
ルーミアに右腕を喰わせているので、それならアレが良いかもしれない。
「雷符『Midnight☆Thunder』!!」
俺を中心に闇が広がって、俺含め誰も何も見えなくなる。そういえばルーミアの出す闇も、彼女含めて誰も何も見えないんだったか。
「き、き、き、キターーーー!!英雄の十八番!数年前までは、彼といえばこのワザだったッ!!読まれやすくなったのか、あるときから使わなくなったが!!それでも私の中では、このワザこそ彼の代名詞だと思っているぞ!!カッコイイぞ、英雄!カッコイイぞ、エスカルゴ〜!!」
「かっ……カッコイイ……へへへへ……」
そして、全方位に放たれる雷。手応えアリだ。手足の生えかけた妹紅、そしてマミさんも、二人一緒に感電させた。妹紅は慣れているだろうが、マミさんとは大して戦っていないのですぐに感電させることができた。
やがて闇が晴れ、二人の気絶が確認できた。
「決着だーーーッ!!2回戦1試合目、シードのエスカルゴ&ルーミアペアの勝利〜!!!」
「とりあえず一勝、と。次は幻月と夢月か……」
「あーあ、それにしても残念だったなー」
「何がだよ?」
「正攻法で見抜いてくれてたら、私もカッコイイって言ってあげたんだけどな〜。ご褒美のチューしてあげたし?」
そう言って、唇に人差し指を当てて上目遣いをするルーミア。その目はかなり息子に効く。
「えっ……なんで今言うの??なんで???」
「何となく〜」
「やっちまった……チクショウ……」
拳を握り締め舌打ちすると丁度目覚めたらしい妹紅がこちらを睨みつけてくるのが目に入った。やはり回復が早い。
「何でお前らみたいな凸凹コンビが私達に……!なんで……ッ!!」
「友情より
「納得いかない…………!!」
「闇を制すのは光、光を制すのは闇だ。だから、何人たりとも、闇の俺達を止める事はできねぇ」
何も言う気が無くなったのか、妹紅はマミさんだけを抱え、観客席に戻って行った。俺はそれを見送り、一旦ルーミアと別れ俺も席に戻る。
《口調はテンション高い時のそれだが、心は妙に落ち着いているな》
《やぁやぁタケちゃん。わかる?》
《『わかる?』ではないわバカタレが。まだその原因に気付かんのか?いや……気付いてなお無視しているのだな》
《ルーミアのおかげ。そうだろ?》
《………………》
《ルーミアと居る時って不思議と冷静になれるんだよね。ルーミアと組んで霊愛と戦った時もそうだった。けど、悪いこっちゃねぇだろう?冷静に戦えてるんだから、もっと強くなれてるってことなんじゃないのか?》
《……今はそれでもいいかもしれんな。今はな》
《どういう事だよ?》
《まァ、安心するがいいさ。
《その為ってどの為だよ》
《さぁ、な。自分の頭で考えるんだな》
《ちぇっ》
罫線トーナメント表はズレていたか?
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ズレてた
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ズレてなかった