厨房に着いた。
何でしょう…俺何かしましたかねぇ…。
「…パフェを作ってみました。もしよろしければお召し上がり下さい」
「!?」
チョコパフェだぁ!!すげぇなぁ…。
「良いんですか?」
「はい。エスカルゴさんの為に作ったので…」
「ありがとうございます!いただきます!」
咲夜さんから渡されたスプーンでパフェにガッつく。
「ふふ、そんなに急がなくても、パフェは逃げませんよ?」
「美味し過ぎてとまらないです!」
「またまた〜…そんな事ばっかり言って…」
チョコが普通のと違うな。
ブラックチョコ?ビターチョコ?
とにかく普通のやつより濃い感じだ。
バニラアイスに合ってる。
「ごちそうさまでしたー!」
「早いですね…」
「本当に美味しかったです!ありがとうございます!」
「そう言っていただけて嬉しいです♪」
あ…ホワイトデーのお返し、咲夜さんもだな。
うむむ…ドンドン人数が増えてゆく…。
仕方無いですねぇ…本気出しますか。(ニヤリ)
「エスカルゴさ〜ん、またお客様です〜。エスカルゴさ〜ん?何処ですかー?」
ん?美鈴の声だ。
「はーい、今行きまーす!」
とりあえず返事だけして…お客を待たせることになるけどさっさと終わらせよう。
「さて、片付け…」
「いえ、片付けは私がやりますのでエスカルゴさんはお客様の方へ」
「…ごめんなさい、お願いします」
「はい」
ホワイトデーの時は俺がやろっと。
「お待たせしました〜」
「どこに行ってたんですか?」
「へへ、ちょっと…」
「4人もお客様が」
「4人!?」
「そうです。さ、参りましょう!」
「え、ええ…」
誰だろう?
「お待た…せ?」
霊夢に魔理沙にアリス、萃香まで…。
どんな組み合わせだこりゃ…。
「遅いぜエスカルゴ〜」
「すまんすまん。ちょっとな」
「今日は何の日か知ってるか?」
言っていいよな?
「バレンタインデー…だったかな」
「流石エスカルゴだ!ほい、これは私からだ!」
「お、キノコだ」
キノコ…(笑)
魔理沙らしいけどな。
それにしてもデカイなこのキノコ。
これも夕飯に入れてもらうか。
「サンキュ!」
「魔理沙がいつも世話になってるわね。という訳で、私からはこれよ。はい、カップケーキ」
「おお、ありがとう」
…なぜ紫色が混じってるんだ?
毒々しい見た目なんだが…。そうか……紫芋か。
「さ、その紙ごと食べれるからガッといっちゃって」
「お、おうよ」
神よ…!私をお守り下さい…!
モグッ…
あ、美味い。普通に紫芋だったか。
「美味しかったよ、ありがとう」
「ふふっ♪」
残りの2人の方を見ると、萃香は手を後ろにしてニコニコ笑っている。何を隠し持っているのかはなんとなく察せる。お酒だろう。それも…鬼殺し。
霊夢はなんかモジモジしてる。目が泳ぎまくってて、超不自然だ。
「おい霊夢、モジモジしてないで早く渡したらどうだ?」
霊夢のことだから、渡すものがなくて…“私をあげる”なんて…いや、そりゃねぇな。てか、それってさっきのルーミアかよ…ははは…。
「はい…これ」
「!」
霊夢が渡してきた“それ”は…袋だった。
「……袋?」
「中身見なさいよっ!!」
「お、おう。…おお!」
羊羹とお茶っ葉だ!
「…ごめんなさいね、そんなのしか無くて…」
「いやいや、嬉しいよ!ありがとう!」
「ふん…」
霊夢…めっちゃ真っ赤だな。熱でもあるのか?
「私からはこれだ〜!」
背の低い萃香が高々とあげた手に持っているのは…。
うん、わかってた。
「鬼殺し…ははは…」
予想通り過ぎて思わず苦笑い。
「みんなで飲もう?なっ?」
「俺はちょっと…」
「折角のバレンタインデーなんだから飲もうぜ!」
「私はシャンハイにあげる物があるからこれで失礼するわ」
「おう、またな!ケーキ美味しかったよ!」
「ふふっ…」
最後に笑って帰って行った。
「な?飲もうぜ!」
「むむむ……わぁったよ」
「よーし!なら、中入っても良いかー?」
「お、おう」
霊夢、魔理沙、萃香を、前に宴会やった部屋に通す。
「私らだけで宴会やってるみたいだな〜!」
「そ、そうだな…」
「ほい!」
何処から出したのか、盃を4つ持ってる萃香。
あー、鬼殺しは少しキツいぜ…?
カラダ、もってくれよ!3倍アルコールだっっ!!!!
「グッとやれ!グッと!」
「……!」
グイッ
覚悟を決め、一気に流し込む。
「おお〜、いい飲みっぷりだなぁ〜」
数十分後
「みんなぁ、今日はありがとおおおお!!俺ぇ、嬉しすぎて泣きそうらよおおおお!!」
「出た…エスカルゴの“二重人格”…」
「ホント、酒飲むと人が変わるよなぁ」
「いいゾいいゾ〜、もっと飲め〜!」
「おしゃけうまぁい!!」
「わかってるじゃないか〜!」
「よぉ〜し、気分ノッてきたァ!」
「お?勝負するか?」
「まりさぁ…やるぅ?」
「ここではやらんぞ、いつもの部屋でだ」
「ここでいい」
「いや…え?危ないだろう」
「俺がさっさと終わらせるからぁ〜、安心してい〜よ〜」
「大した自身だなぁおい…」
「いくよぉ?混合武器『雷刀&雷銃』!!」
ジャキィィィン…
「え…ちょっ…まだ始まって」
パチン☆
ドシュシュシュシュ…
「ぎゃああああああ……」
「いてて…まだ痺れてやがるぜ…」
「ごめんごめぇん!」
「不意打ちって…いつものお前では考えられないな」
「にゃははは〜…」
「それにしてもさっきのあれ凄かったわね」
「あにがぁ?」
「ナイフのやつよ。まるであのメイドみたいな…」
「しゃくやさんのまねしたんらもん…へへ…」
「真似って…やるわね…」
「俺は時間止められないから…弾幕の密度で勝負するしかないんらよ〜」
「なるほどね…」
「ねぇ霊夢ぅ」
「なによ?」
「血、飲ませて?」
「嫌よ。アレ、変な感じするんだもん」
「ありがと〜」
ガブッ
「ちょっ、ダメって言ってる…」
チュウウウ…
「んぁぁっ……ちょっ…とぉっ…!」
「んふふ〜♪」
「おお…相変わらず凄いなエスカルゴは…」
「んぅ?」
「いや、何でもないぜ。そのまま飲んでてくれ」
「ん〜♪」
「魔理…沙〜?覚えて…なさい、よ…!」
「おお、怖い怖い。ならもう帰るぜ、じゃーなー!」
ビュオッ
「……ん?」
やべ…また酔っ払っちまったか…。
「エス…カルゴ…っ」
「よ…よぅ霊夢!どうした?そんなグッタリして」
やべぇ〜…………(滝汗)
「またあんたに血を吸われたのよ…!」
「にゃはは…すまんすまん…」
「全くあんたは…。次は殴ってでも止めるから」
「ひぇぇぇ……」
あれ?魔理沙居ないや。
「魔理沙は?」
「脅したら帰ったわ」
「お、脅し…?」
「まぁね」
聞かないでおこう…。
「おうエスカルゴ〜、迎え酒でもどうだ〜?」
「いや…俺はもう…」
「萃香は黙ってて!」
「酷いなぁ霊夢ぅ〜…」
「で、酔いはもう覚めたの?」
「おかげさまでな」
「なら良かったわ」
「…?」
怒って…ない?
「なによ、そんなに人の顔ジロジロ見て」
「いや何でもない」
「仲良しだなぁお前ら〜」
『萃香はもう黙ってろ!』
「ふえぇぇ〜…」><
カララッ…
『?』
「はいはーい、失礼しますよー」
『!?』
ま、窓から文が…。
「にとりさん、はい掴まって」
窓の下の方に手を伸ばす文。
え?にとり?
「よい…しょっと。やっほー!」
窓枠に身を乗り出して手を振るにとり。
「にとりだ!」
スタッ
2人が室内に入る。
「エスカルゴにプレゼントだよ〜」
「おお!?」
「はいこれ!」
ん?これは…
「充電器か?」
「そうだよー。でもこれは持ち歩けるんだー!」
「マジか!!」
モバイルバッテリーか!
「マジだよー。コードの、こっちを充電器に刺して、こっちをエスカルゴに刺すんだよ。これを充電するのはこの前の注射器型充電器で出来るから安心して!ここの小さい穴に刺してね!」
コードと充電器を手渡すにとり。
「ありがとう!」
「いえいえ〜」
「そういえば、なんで文さんも?」
「私もプレゼントがありま〜っす!エスカルゴさんには普段からお世話になってますからね〜!」
「てへへ…」
そこまでかな?
「はい、どうぞ!!」
と言って手渡してきたのは…
「……団扇?」
「そうです!」
「これって、天狗の持つ…あれ?」
「そうです!私が子供のときに使っていたものです!そんなに強い風は起こせないのでご安心を!」
「おお…!ありがとう!」
これまたすげぇアイテム手に入れたなぁおい。
「ここだけの話…」
グッ
「!」
顔近いよあやや…。
「スカートならめくれますよ♪」ボソッ
“清く正しい”はどこいった射命丸よ。
いやそれより…
「それマジ?」
小声で返す。
「マジです!」
「早速使ってみて…良い?」
「どうぞご自由に!」
「なにコソコソしてんのよ?」
霊夢…なんかご機嫌ななめ?
「いや何でも。じゃあ早速……えいっ!」
ブオッ……フワァ…
「あやややややや!?ななななんで私!?」
「…黒か!」
「エスカルゴさん〜!?」
「ふふっ…使って良いって言ってたから」
「あはははは!!文やられてるー!」
「笑わないで下さいよにとりさん!」
「じゃあ次は…」
誰にしようか?
「にとりだ!」
フワァ…
「ゲゲッ!」
すぐ隠したけど見えたぞ。
「一瞬だったけどバッチリ見えたぜ!」
「む〜…」
水色と白の横縞。
「つ・ぎ・は……」
チラッ
「な、何よ…」
「霊夢♡……ええええい!!」
ブワッ…
『…………』
と、途中までしか持ち上がらない…だと…!?
「ふんっ、どうしたの?」
「くぅぅ〜…!」
スカート丈が長いから重いのかな?
ていうか、巫女服のこれはスカートって言い方であってるのか?
「もう1回だ!!」
「何度やっても同じよ」
「ええええい!!」
ひょいっ
『!?』
あれ、めくれ……ええ!?
「はぁぁぁ!?」
「見るなばかぁぁぁぁ!!」
ベシッ
「あぎゃっ」
お祓い棒でほっぺ殴られた…痛てぇ…。
「おまっ…なんで履いてn」
「霊符『夢想封印』!!」
「ぎゃああああああああああああああああ!!」
数分後
「起きなさいバカ」
「ん…」
痛ててて…。
「全く…バカね、人のスカートの中覗こうとしなきゃ痛い目に遭わなかったのに」
「だってまさか履いてn」
ゲシッ
「あてっ…顔蹴るな!靴履いてるだろが」
「裸足だけど?」
「………」
それはそれで…えへへ…。
「つーか、なんでめくれたんだ?」
「ブン屋がやったのよ」
「なるほど。…あれ?みんなは?」
やっとみんなが居ないことに気付いた。
「にとりも萃香も、あんたが寝てるうちに帰ったわ」
「ありゃまぁ…。文は?」
「そこで伸びてるわ」
「…キュウウウ…」
「なんか呻いてるぞ」
「あんたのこと倒してから真犯人に気付いたからね、あいつにもお見舞いしてやったわ」
「うわぁ…酷いなぁ…」
「人のスカートの中覗く方が酷いわよ」
「すまんな…」
「変態エスカルゴ」
「返す言葉も無いぜ…」
「そんな事するなら、この団扇は没収かしらね」
「ええ!?そんなぁ!!」
「当然でしょ!?このままあんたに持たせてたら、スカートめくり異変とか起きそうだわ!」
「ネーミングセンス無さ過ぎだろ…」
「んなっ…」
「ま、使い所には気をつけるよ」
よし、あとで咲夜さんのスカートめくるか。
「あんた今…あのメイドの事考えた?」
!?
「な、なんでわかった?」
「あんたわかりやすいから」
「ほ、ほう…。ところで、なんで裸足なんだ?」
「ああ…これ?“エスカルゴは裸足が好き”って紫が言ってたから。ホントなの?」
「お、おう…」
なんで紫さん知ってるの?
「なんで紫が知ってるのかしら…頭の中いじられでもしたの?」
「んなまさか」
「ま、そうよね。…紫は頭が切れるから、そういうのもすぐわかっちゃうのかもね」
「うへぇ…」
困るなぁ…。
「んで、なんで霊夢が俺の好みの格好してるわけ?」
「な、なんとなくよバカっ!」
「ふーん…」
まさか……ね。
「さ、静かになったところだし…」
帰るのか?
「お酒飲みましょうか!」
「いや持ってないだろ」
「さっき萃香からう…貰ったのよ」
「……ほう」
奪ったって言いそうになったな。
ていうか、萃香からってことは鬼殺し…?
「あんたは……飲むとまた大変なことになるから見てなさい」
「…ジュース持ってくるわ」
「早くしてよね」
「おう」
2人だけの宴会か。文はまだ居るけど…。
「持ってきた」
「何それ真っ赤ね…」
「血のジュースだ。俺ら吸血鬼はよく飲んでる」
「へー…。それじゃ、乾杯しましょ」
「…おう」
「ハッピーバレンタイン♪」
「は、ハッピーバレンタイン…」
カチャン♪
「カンパーイ」じゃなくてそれなのね…。
霊夢って意外と乙女…?
なんて言ったら殺されそ…黙ってよっと。
「それでさぁ、魔理沙ったらキノコば〜っか持ってくるのよ!?それも同じの!飽きるわよねぇ!?」
「あー…まぁそうだな…」
あれからはや数十分…霊夢はベロッベロに酔っ払っている。そして俺は愚痴を聞かされている。
俺は適当に答えているのだが…愚痴のネタは尽きないのかな?いつまでも話し続けるんだよなぁ…。
「ねー、聞いてるぅ?」
ガシッ
「き、聞いてるとも」
頭掴むな〜顔近い〜酒くせぇ〜…。
「じゃー、なんて言ったのか言ってよ」
あ、詰んだやん。
聞いてない時にこれ言われたら詰むよな。
「魔理沙…と、キノコ…だろ?あ、同じのばっかりって言ってたな」
「それは前の話よー。今の話聞いてた?すっごく大事なこと言ったんだけど」
…………………………(滝汗)
「ちょっとぉ〜…聞いててよ…」
「ごめん…なんて言ったんだ?」
「強いあんたが好きだから付き合ってって言ったのよ、もう!」
「……?」
いや嘘だろ、そんな言葉聞いてないぞ。
「聞いてるぅ?」
「聞いてるよ。いや…え?」
「疑ってるのぉ?」
「そりゃ…まぁ」
疑いたくもなるだろそりゃ。
「その…な、俺にはもうフラン…レミリア、鈴仙が居てだな…」
「こっそりでイイわよ…ヒック、私の自己満足よ」
「いや…霊夢が良くてもだな…俺がダメなんだよ」
「なんでよぉ?私が言ってるのよ?」
「霊夢だろうと誰だろうと、ダメなものはダメだ。だから…な?その…勘弁してくれ…」
「私だけそんなのってないわ……」
凄く寂しそうな顔をする霊夢。
「そ、そんな顔すんなよ…俺が悪者みたいじゃないか…」
「断ったらあなたは悪者よぉ〜…」
「えぇ〜…」
だってダメなものはダメだもん…なぁ?
「もう怒ったわ!」
「!?」
「私と勝負よ!私が勝ったら付き合いなさい!」
「おう、いいぞ」
この前勝ったもん♪
「んで、いつやるん…」
「いくわよ!霊符『夢想封印』!!」
「うおおおおああああああああ!!」
ドドドドドドド…
急に…!?痛てぇやべぇ気絶しそう…。
「これで私の勝ちよっ!ヒック…」
いや…。
「……耐えた…ぞ!」
「なぁにぃ〜?」
「俺の番だ!雷牢『雷神の牢獄』!!」
「あー…この前のね…」
酔っ払ってるからな…ほんの少しは手加減してやるよ。ほんの少しは、な。
「こんなの破っちゃうわよ〜、見てなさ〜い」
無理無理、酔っ払ってる霊夢とシラフな俺じゃ、俺の優勢は揺るがな…
バキィィィン…
「…え?」
「ほーら、ただの拳1つで壊れたわ♪」
嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘!?
「もう1回だ!ハァァァァァ!!」
「おっと、もう喰らわないわよん♪」
避けられたァァァ!?
クソッ、もっと大きめにすればよかった!
「混合武器『雷刀&雷銃』!!」
ジャキィィィン…
「逃げ場無しだ!喰らえ!!」
ドシュシュシュシュ…
「…かかった♪」
「え?」
ボゥンッ
分身!?
「ここよ」
後ろから声?
「いつの間に────」
キィィィィィィン………
「───!?」
振り向きざまに…蹴られた…痛い…。
バタン…
「ほら、起きなさい変態」
痛ててて…俺は変態じゃないぞ…。
いや待て。今一瞬気絶してた!?
「ふーん…起きないんだ」
グニィ…
「はぅっ!?ちょ、そこ踏むな!!」
「なんだ、起きてるじゃない」
「起き“てる”んじゃなくて、起き“た”んだよ!」
ったく…なんて所を踏みやがるんだこの巫女は…。
「どっちでもいいわ。それよりあなた、私に負けたわね?」
「………………」
「黙ってるってことは負けを認めたわけね」
「金的なんて反則だぜ」
「はァ?そんな事言ってなかったじゃない」
「言われなくてもわかるだろ…」
「わからないわね。私には無い苦しみだもの」
「うっ…」
そう言われたら…くそう…。
「認めてくれるわよね?私との…こ・う・さ・い」
…許してくれ…俺が弱いからだ…。
弱者は強者には逆らえない…これがこの世界の理なんだ…多分…。
「…おう」
「じゃ、そんな訳でこれからもよろしくね」
「…うん」
「ちょこちょこ神社に来てよね」
あ、霊夢からは来ないのな。
まぁいっか。怠惰巫女だし仕方ない。
今に始まった事でもないし…ものは慣れだ。
「…わかった。やっぱ1人が良いのか?」
「当たり前」
「ちぇっ…わぁったよ…」
「ほんとに分かってんの?」
「大丈夫だ、問題無い」
「ならいいけど…」
「フッフッフ…霊夢さんがエスカルゴさんに愛の告白とは…。そしてその場にこの私が居合わせるとは、なんという僥倖…!これは良い記事が書けそうですね…!」ボソボソ
「エスカルゴ」ボソッ
「おう」
霊夢が何を言わんとしてるのかわかった。
『文(さん)?』
「あやっ…?起きてるのバレました?」
うつ伏せのまま答える文。
「ボソボソうっさいわよ」
「うんうん」
「あやや…なら逃げるまでです!」
タタタッ…
『あ!逃げた!』
あいつまた窓から…!
「ではまた!」
バシュッ
「アイツ〜!!」
「追いかけるぞ!」
「ええ!」
俺と霊夢も窓から飛び出し文を追う。
「待ちなさーい!」
「待てと言われて待つ阿呆が居ますか〜?」
「〜〜〜!」
「霊夢!手!」
「はぁ?」
「手繋ぐぞ!」
「な、なによこんな時に…。あんたも乗り気じゃない」
「違う!あいつの視界を奪うんだ!霊夢も何も見えなくなるから俺が支える!」
「…ありがと」
ギュッ…
「雷符『Midnight☆Thunder』!!!」
ブワッ…
「ほ、ほんとに何も見えないわね」
「そのままのスピードでずっと真っ直ぐな」
「わかってる」
「あややっ!?何も見えませんね!」
「それだけじゃない。…闇の雷よ、文を貫け!」
「あやや!?」
バチバチバチバチ…
「いくら幻想郷最速でも、見えなきゃ避けようがないだろ!?」
「あやややややややややややややや……」
ヒュゥゥ…
痺れて飛べなくなったのか、落ちていく文。
「霊夢、俺が行ってくるから此処で待ってて」
霊夢に行かせると文が可哀想だからだ。
「…わかったわ」
「よし」
できるだけ穏便に…と。
スタッ…
「あやややや…見つかってしまいましたか…」
「霊夢とのことは御内密にお願い出来ますか?」
「なんでです?」
「極秘の関係なんで」
「うーん…なら代わりの記事を書かねばなりませんねぇ…なにかネタあります?」
「…文さんのパンチラ」
「却下です」
「……バレンタインデー特集とかは?」
「!イイですね!わかりました、そうします!」
「もし俺らの事載せたら…山に攻め入ります」ニコッ
「それは困りますね…」
「ですよね。じゃ、よろしくです」
「はーい…」
「団扇、大事にしますね♪」
「は、はい…ありがとうございます…」
「ではまた」
バシュッ
「ふぅ…」
穏便に済んで良かったぜ…。
「どうだった?」
「別な内容にしてくれるってさ」
「そう。ま、私としては公開しても良いんだけど…あなたが困るのよね?」
「そうだな」
「黙っててあげるんだから、感謝しなさいよね」
「わかってる。ありがとうな」
あれ?告ってきたのって霊夢だよな?(汗)
「じゃ、私はこのまま帰るわね」
「そうか。じゃーな」
「ほんと、ちょこちょこ来なさいよね」
「わかったよ」
「じゃ」
「おう」
ふぅ…。
その夜
IN 紅魔館
『いただきま〜す!』
「ねぇ咲夜、この大きい鳥は何?」
「エスカルゴさんが、ルーミアから貰ったと」
「そうなの?」
「ああ。チルノと大妖精が俺にプレゼントしてたからそれを見て…らしい」
「えっ…チルノと大妖精からもなにか貰ったの?」
「チルノからはかき氷、大妖精からは焼き鳥を貰った」
「へ、へぇ〜…」
「エスカルゴって、モテモテねぇ」
「いや、たまたまだろ」
「そうかしらね…」
「そうよお姉様♪私たちのプレゼントの方がよっぽど心篭ってるわ♪」
「そうね♪というかあなたは何をあげたの?」
「秘密♪」
「……………はぁ…」
咲夜さんのも美味しかったな…。
チラッと咲夜さんを見ると、咲夜さんはそれに気付き、微笑みながら唇に人差し指を当てウインクし、「言わないで」と訴えかけてきた。
「………」コクッ
黙って頷いて答える。
今の咲夜さん、すんげぇ可愛かったんですが。
咲夜さんのチョコパフェ…また食べたい!
『ご馳走様でしたー!』
「はー、おっきかったわね…」
「そうね…」
「3人で分けて食べてやっと…か」
『エスカルゴはその前にいっぱい食べたからでしょ?』
「う、うむ…」
「他には何食べたの?霊夢たちも来てたわよね?」
「あ、気付いてたのね」
「あれだけ騒いでれば気付くわよ…ねぇフラン?」
「そーよそーよ」
「じゃあなんで来なかったんだ?」
「あなたがまた酔ってたから」
…そのタイミングで気付いたのか。
「魔理沙からは何もらったの?」
「キノコ」
『キノコ?』
「夕飯にキノコあったろ?それさ」
「他には?」
「特に」
「他の人からは?」
「文から団扇、にとりから持ち歩ける充電器、アリスからカップケーキ、霊夢から羊羹…だったかな」
「凄いわね…」
「あと、萃香からはお酒ね」
「やっぱり…」
「まぁこんな感じだ」
「ねーねー、誰のが一番嬉しかった?」
袖を引っ張りながら聞いてくる。
「どれも嬉しかったよ?」
「そーじゃなくて…」
こーゆー質問は凄く答えづらいのだ。
フランもレミリアも、凄く期待したような目で見てくるし…ああもう…。
「また後で!寝る時に答えるから!な?」
「う…ん…わかった」
よし、“答え”、考えよか。
なんて答えればフラン、レミリア共に笑顔で済む?
IN 永遠亭
「エスカルゴ喜んでたわね〜…」
「そうウサね〜…」
「あとはあんたが余計なことしなければ完璧だったのに…なんで余計な事するのよ?」
「イタズラは私の生きがいウサ」キリッ
「………」
何言ってんだこいつ…。
「喜んでくれてよかった…ふわぁぁ…」
「あれ?もう眠いウサ?」
なんでだろ?
「早起きしてお粥作ったから…かなぁ…」
眠いわね…今日はもう寝よっと。
「じゃ、私はもう寝るわね、おやすみ〜」
「おやすみウサ〜」
…またエスカルゴと寝たいわね……。
IN 博麗神社
「ふふふ…うふふ…」
やっと言えた…!エスカルゴにやっと言えた
「やっほ〜♪」
「…来たわねスキマ妖怪…」
「あなた、今日……」
紫がなんて言おうとしてるのかはわかる。
「ええ、なんとかね」
「おめでとう、霊夢」
「…ありがと」
「見てたけど、少し無理矢理だったわねぇ」
見てたの…?
酔ってたからかな、気付かなかったわ…。
「ああでもしなきゃ、アイツにうんって言わせられなかったのよ」
「まぁね…彼、ああ見えて結構強情なところあるしね…」
「そうなのよね。でも、紫がアイツの好み教えてくれたおかげで、少しは喜ばせられたかも」
「好み?」
「ほら、裸足がどーのこーのって」
「ああ…そういえばそんな事も言ったわね」
…聞いてみようかしら。
「なんでそんなの知ってたのよ?アイツの頭の中を覗いた訳じゃあるまいし」
「前にね、すこーしだけ覗いたのよ」
「うーわ…」
「いや、変な意味じゃないわよ?力をつけ過ぎた彼が、幻想郷を破壊する者になり得るかどうかを見てきただけよ(大嘘)」
「アイツはそんな事するヤツじゃないわよ」
「ええ、“いつもの”彼はね」
「…どういうこと?」
「暴走したら大変な事になるからね。吸血鬼は比較的暴走しやすいのよ」
「ふーん…もしそうなったら、私が止めるまでよ」
「…彼、初めて暴走した時、フランちゃんを殺しそうになったらしいのよ」
「えっ? あんなにベタベタしてるのに!?」
「それ程、見境なく暴れるってことなの。それはよく覚えておいてね」
「…わかったわ」
「人間には、吸血鬼のような再生力がないから…本当に気を付けてね」
「わかってるわ。心配ありがと」
「それが言いたかっただけだから、私はもう帰るわね」
「そう。おやすみ」
「ええ、おやすみ。仲良くね」
「…わかってるわ」
「………」
全く紫ったら…心配性ねぇ…。
でも、紫のおかげでアイツと付き合えるようになったようなものだし…そこは感謝しなくちゃね。
さ、もう寝ましょ。
…いつか、アイツと寝る日が来るのかな…。
IN アリス宅
「なぁアリス〜」
「なに?」
「あのカップケーキ、凄い色してたな」
「紫芋入れたからね。でもおかしいのよね…」
「何がだ?」
「この森で取れる、あるキノコを粉にしたやつ入れたのに、全然効かなかったのよ」
「お前すぐ帰ったろ」
「即効性のはずなのに変化が無かったから、調べ直す為に帰ったのよ」
「ほー…。ちなみに、効果が出たらどんな感じになったんだ?」
「ハイテンションになる」
「えー…酒飲んだ時と変わらないじゃないか…」
「まぁね。でも効かなかったのよね〜…なんでだろ?」
「そこは専門外だから私はわからんな。じゃ、そろそろ帰ろうかな…夜も遅くなってきた事だし」
「泊まって行ったら?」
「んー…じゃあそうさせてもらうぜ!」
「あ、本盗まないでよ?」
「盗むんじゃない、借りてるだけだぜ」
「ったく…」
IN 妖怪の山
「いやぁ、驚きましたよ…」
「なにが?」
「まさか霊…」
おっと危ない、危うく口外するところでした!
「霊?」
「あ、いえ、そうじゃなくて…。まさか、最初のスカートめくりの標的が私だったなんて…」
「あはは、そんなのたまたまでしょ?目の前にいたんだしさ」
「そうですね〜」
「なんでスカートめくれるなんてこと教えたのさ〜」
「喜んでくれるだろうな、と思ったからです!」
「エスカルゴは喜んでたけど…霊夢怒ってたよね〜。まさか履いてないなんて…」
「それです!私は巫女のパンチラを狙ってたというのに…」
「どこが“清く正しい”んだか…」
「新聞が売れるなら何でもしますよっ!」
「あはは……」
IN 紅魔館
『おやすみ〜』
「おやすみなさい」
「おやすみなさいませ」
はぁ…時間が流れるのは早いな。
寝る時に答えると言ったはいいが…思い付かん。
忘れてる事を願うばかり…
「それでエスカルゴ、誰のが一番嬉しかった?」
はい忘れてなかったー。
「んー…」
「また答えを延ばすのはナシよ」
レミリアまで…。
「答えるまで寝かせないんだから!ね、お姉様!」
「そうね」
そんなぁ〜…。
ぶっちゃけ、ホントに皆良いんだよなぁ…。
フランはチョコ塗っただけだけどエロ可愛かったし…レミリアのは手作り感がすごく良かったし…美味しかった。鈴仙のもそうだ。まぁ何か入れてた様だが。
あとこれは言っちゃいけない様だが、咲夜さんのパフェ。あれはヤバい。パティシエ?あんなんメじゃねぇよ。
「さぁ!」
「早く!」
『答えなさい!』
両側からそんなに言わないでくれ…。
もう、これっきゃない!
「特に2人…が良かったかな」
『誰と誰?』
「フランとレミリア」
『どっち?』
…………これもう答えられないよ。
「なんでそうまでして選ばせたいのさ?」
『一番になりたいからよ!』
「………」
なんて言えばいいのさ…。
「やっぱさ、“大好きな人”からのプレゼントってのはどんなものでも嬉しいんだよ。だから選べない」
「やっと言ってくれたね♪」
「ったく…答えるまで長すぎよ」
「…?」
「エスカルゴ大好き!」
ギュウウ…
「お、おう…」
「わ、私も…大好きよ」
ギュウウウウ…
「い、痛い…ちょい力緩めてちょ…」
「だーめ♪答えるの遅かった罰よ」
「そうそう。このまま寝るわよ」
ひえぇぇぇ…嬉しいけど痛いぃぃ…。
『おやすみ!』
「お、おやすみ…」
うーん…なんで良かったんだ?
大好きな人…って言われたのが嬉しかった…とか?
いつも言ってんのに…。ま、考えるのはもうやめだ。寝よう寝よう。
次の日
「エスカルゴさん、今日の新聞です」
「ありがとうございます」
さーて、文はちゃんと…
「んなっ…」
「どうされました?」
「い、いえ…」
見出しにはこう書かれている。
《幻想郷に新たなカップル誕生!》
あいつ…!
と思ったけど、読んでみたらヒビキと椛の事だったので安心した。あれ?前にもヒビキたちの事書いてなかった?いや、前はヒビキの幻想入りについてだけか。
「さて…と。今日もしっかり、特訓しますか!」
筆者の地味なこだわり(レミフラ編)
霊夢〜…のときは大体レミリアの発言。
魔理沙〜…のときは大体フランの発言。
「」の前に名前つけるようにしようかな?
(;-ω-)ウーン…
プレゼント一覧
フラン……身体にチョコ
レミィ……カップケーキ
咲夜さん…ミニチョコパフェ
小悪魔……ハート型チョコ(無味)
鈴仙………永琳特製媚薬入り団子
永琳………ポッキー(鈴仙と食べた)
てゐ………微量の辛子入り団子
チルノ……シロップ無しかき氷
大妖精……みすちーの屋台の焼き鳥(タレ)
ルーミア…超大型烏&自身の血
霊夢………羊羹+お茶
魔理沙……デカいキノコ
アリス……カップケーキ
萃香………酒(鬼殺し)
文…………団扇(お古)
にとり……モバイルバッテリー
ホワイトデー、えげつない事になりそうだな。