※この作品はR-18です。

吸血鬼人間の幻想生活   作:エスカルゴ・スカーレット

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Q.リグルの速さと一番似ているのは誰ですか?
A.トンボ化リグルですね?それなら素の状態の巫月に近いです。軽い分カンタンにヤバい速度を出せそう。文とかと比べるとまだまだ遅いです。


2人目の男の子

 緋月生誕から凡そ半月のある日。臨月の霊夢の様子を見ようと、博麗神社へ向かったのだが……神社から1キロ圏内辺りに入る頃、神社の方から凄まじい超音波が聞こえてきた。

 この、酷く荒れ狂う音波……反響定位の為では無さそうだ。まるで外敵に威嚇しているような、そんな感じがする。

 そんな妙な感覚を覚えつつ、神社に到着する。超音波の発射源は確かに博麗神社だった。しかし妙な事が二つある。霊麗が、縁側で眠っている。そして、霊愛の焦る様な「よしよし」という声が聞こえてくる。

 霊夢の気配はするが声はしない。妙なものだ。

 謎の超音波による頭痛を堪えて、開け放たれた縁側から屋内に入ると、そこには、驚きの光景が広がっていた。

 

「お……お父さん……助けて……っ……」

 

 霊愛が歩き回りながら赤ん坊をあやしている。綺麗な黒髪のその赤ん坊は、泣き喚くような顔で口を開けたまま黙っている。

 そして気付いた。超音波の発射源はこの赤ん坊なのだと。そして、霊麗は縁側で昼寝をしていたのではなく、この荒れ狂う超音波にやられて気絶していたのだと。

 

「れ、霊愛……その、赤ん坊は……」

 

「弟だよ、私と霊麗の……。でもさっきから全く泣き止まないから、どーしよって思ってたの……霊麗は倒れちゃうし、お母さんも弟を産んでから動けなくなっちゃうしで、もうっ、何が何なのかわかんないっ……」

 

「!?……い、色々と聞きたいけど、とりあえず俺が何とかするよ。──────……」

 

 柄にもなく、泣きそうな表情で訴えかけてくる霊愛を宥める為に、遂に産まれたらしい2人目の息子に眠らせる魔法(ラリホー)をかけ、眠らせた。

 

「ありがと……助かった、よ……」

 

「霊麗が倒れたのはこの子の超音波のせいだな。霊麗は純粋な吸血鬼だから、モロに聞こえて頭を痛めたんだろう。その点、霊愛は半妖だからギリ助かった感じか」

 

「うん、多分そーだね……」

 

「……って、霊夢は!?おい霊夢ッ!!」

 

「お母さん寝室に居るよ。この子を産んでから、動けなくなって……」

 

 ドタドタとうるさく鳴る足音も気にせず、俺は寝室に直行する。寝室は、凄惨な殺人でも起きたように壁や天井などの至る所に真っ赤な血が飛び散っていた。特にシーツ周りが酷く、掛け布団をかけられた霊夢が、力無く横たわっていた。

 直後なのか、血は乾いておらず、しかも新鮮な匂いがする。

 

「霊夢ッ!?おい、霊夢ってば!!心臓はっ……動いてるな……おい霊夢、起きてっか!?」

 

「……っさいわね……起きてるわよ、ずっと……」

 

「お、起き……てた……良かったぁ……」

 

 汗と血を流してぐったりとしていた霊夢だが、気だるげながらも返事をしてくれたので、心から安心した。出産直後なのか、疲労具合が凄まじく見える。

 

「ほんとに、ついさっきね……産まれたの……。だから、さ……片付け……してくれない……?」

 

「おッ、おう、わかった!霊夢は大丈夫なのか?なんか、部屋中が血だらけなんだけど……」

 

「……あの子……霊麗みたいに、翼あるから……産むとき、お股……裂けちゃって……。しかも、すぐ飛んじゃってさ……ふふ……」

 

「えぇ……」

 

「そうなんだよ、お父さん……。だから私、結界張ってこの子捕まえたの……。それから体洗って産着?とか着せてさ」

 

「そうか……霊愛、ありがとな。今度、里に何か好きなモノ買いに行こうな」

 

「ん……ありがと。……片付け、手伝うよ」

 

「ああ、ありがとう。霊愛は部屋の掃除を頼む。霊魔のことはベビーベッドに寝かせておこう」

 

「霊魔(りょうま)?」

 

「その子の名だ。結構前に決めてた。な、霊夢」

 

「そうね。とりあえず体洗って来るわ。うわー、思ったより下半身血だらけね……」

 

「ちょッ、立って大丈夫か?歩けんのか!?」

 

「余裕よ。怪我だってもう治ったしね。……ま、貧血なのは変わんないから、お風呂出たら血だけ飲ませてくれない?」

 

「お、OKOK。好きなだけ飲むといいよ」

 

 居間に創造したベビーベッドを設置し、霊愛はそこに弟を寝かせる。霊夢は下半身裸のまま体を洗い流そうと風呂へ向かった。

 シーツはすっかり赤黒く染まっている。血だの何だの、よく分からないがヤバいように見える。しかし霊夢が無事ならそれに越したことはない。再生に慣れていないとはいえ今の霊夢は吸血鬼。時間はかかっても、無事に再生できたようだ。

 

「お父さーん、血ってどうやったら落ちんの?」

 

「舐めたら落ちんじゃね?」

 

「私に畳を舐めろっての?」

 

「じゃー濡れた布で爪使って擦ればいい」

 

「そんなの、もうやってるに決まってるじゃん。それでダメだから聞いてるんだけど?」

 

「なら、買い換えるか裏返しにするかだな。ま、創造すりゃいいか」

 

「じゃ今使ってる畳は外で燃やしとくよ?」

 

「ああ、汚れてるヤツは燃やしといてくれ。その枚数分だけ創造して設置しとくわ」

 

「はーい」

 

「布団もこれ洗濯は無駄だな、無駄無駄。綺麗になるような汚れじゃあないぜ、こいつは」

 

「壁と天井はどうしよっか……?」

 

「後で俺が舐め取っておこう」

 

「キモッ……キショッ……」

 

「冗談だ、真に受けんなよ」

 

「お父さんならやりかねないから。……それで、どうするの?」

 

「上から絵の具でも塗ればいいさ。それか表面を削り取ればいい。ヤスリとかでな」

 

「じゃあ燃やしたら手伝うね」

 

「おう。……あ、外行くついでで良いから、霊麗起こしといてくれ。こっち手伝わせる」

 

「はいはーい」

 

 その晩、4人……否5人で新たな家族が増えたことを夜遅くまで祝いに祝った。その後、霊夢にこの出産について色々尋ねたところ、陣痛が酷くなっても永遠亭に向かうことは一切考えもせず、神社で産むことしか考えていなかったそうだ。

 なんでも、3人目ともなればコツは掴んでいるとかで、意固地になっていたようだ。

 永遠亭の緋月も十分に育っているので、俺は、今日から博麗神社に住み込みで子育てすることになった。人手も多いので昼間は色々楽だったが、夜は俺が付きっきりで面倒を見ることになった。

 魔法はもう使用しないでひたすら見守るように決めたが……どうやらこの息子は、泣く代わりに超音波を乱発するらしく、ひたすら眠れない夜を過ごすようになるのであった。




まだ早いと思った。
でも作中時間を進めるには書くしかなかった。
13歳差の兄弟姉妹なんてリアルでも割といるし、そこだけ見たらリアルでも余裕で再現できそう。


長女:巫月・優曇華院・スカーレット(13)
次女:博麗霊愛(12)
三女:射命丸穹(11)
四女:十六夜弦月姫(10)
長男:魂魄妖舞(6)
五女:博麗霊麗(6)
六女:八雲茜(マエリベリー・ハーン)(6)
七女:東風谷樹里愛(6)
八女:レイチェル・スカーレット(1)
九女:ここあ(1)
十女:シガレット(1)
十一女:永江魅玖(1)
十二女:摩多羅阿弥(0)
十三女:緋月・優曇華院・スカーレット(0)
次男:博麗霊魔(りょうま)(0)
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