サブタイトルでわかっちゃいますかね?w
カルゴ「んぅ…ふあぁぁ……もう朝か…」
目が覚めた。
自分で起きれたのはいつぶりだか覚えてない。
俺は咲夜さんに起こされてばかりだ。
その際、何度声掛けても起きない場合はナイフをカチャカチャ鳴らすから怖い。
目を開けると枕元にナイフを持った咲夜さんが居るんだ。そりゃ目が覚めるよな。
さて、今朝は自分で起きれた訳だが…。
隣にはまだフランがあどけない寝顔で寝ている。
手はまだ繋がれている。
ドクン…ドクン…
フランのほっぺをぷにぷにしたい…が…起こしてしまうかもしれないので、それはグッと堪える。
咲夜さんも来ないし、フランも寝てるから、もう一眠りしようかな。もちろん手を繋いだままでな♪
身体を横たえたその時──。
コンコンコン
カルゴ「!?」ビクゥッ!!
咲夜「おはようございます、エスカルゴさん。朝食の準備が整いました」
カルゴ「…」
扉の向こうで声が聞こえる。
マジか、このタイミングでか…。
咲夜「入りますよ」ガチャッ
枕元に歩み寄る。
咲夜「おはようございます、起きて下さい」
カルゴ「ん…おはよ…ございます…」ムクリ
今起きたフリをする。そうしなければ、声掛けられたのに無視したのがバレてしまうからだ。
咲夜「あら、今日はすんなり起きれましたね」
カルゴ「よく眠れたからですかね、えへへ」
咲夜「それはよかったですね。ところで、隣にいるのは…?」
カルゴ「フランです。昨日の夜は一緒に寝ました」
咲夜「まぁ…お二人共…!もうそこまで仲良くなられたのですね…!」
カルゴ「いつも一緒に遊んでるからですよ、多分」
少し慌てて弁明をする。
咲夜「ふふ、きっとそうですね」
フラン「んん…もう…朝なの…?」
フランが目覚めた。
カルゴ「おはよう、フラン」
咲夜「おはようございます、妹様」
フラン「おはよ、咲夜。エスカルゴもおはよ♪昨日はありがとうね♪」
カルゴ「お、おう…」
なんか照れるな…。
咲夜「朝食の準備が整っております、参りましょう」
フラカル『はーい』
咲夜「まぁ、移動中まで手を繋がれて…。ほんとに仲がよろしいんですね」
咲夜さんが目を細める。
フラン「だって、フランたちはもう恋人同士だも〜ん♪ね、エスカルゴ♪」
!?…ああ昨夜のことか。
急だから驚いたが…その通りだな!
カルゴ「あぁ、そうだね」
まさかここまでストレートに言うとは思わなかったな…。
いや、いずれは言わなければいけないことなので、カミングアウトする機会を伺っていたのだ。
俺のちっぽけな計画すら破壊するとは…流石フラン。
咲夜「まぁ…!そうだったんですか。通りで仲が良すぎると思ってました」
あれ…?もう少しなにか反応すると思ったんだけど…。
ま、なにはともあれ助かった。
ガチャッ…ギィィィ…
咲夜「遅いじゃない、咲夜。待ちくたびれたわ」
レミリアが不機嫌そうに言う。
カルゴ「申し訳ございませんお嬢様。エスカルゴさんの眠りがかなり深かったもので、起こすのに手間取ってしました…」
おぉい咲夜さぁん!サラッと何言ってるの!?
まぁ別に俺のせいでいいけど…。
レミィ「…ならいいわ。さぁ、食べましょう」
いいんかい!!!
心の中でツッコむ。
あれ、そんなことより…。
パチュリーが居ないや。
カルゴ「あの、咲夜さん。パチュリー様は?」
咲夜「パチュリー様はまだ寝ておられます。『パチェが眠っている時には無理に起こさないで』とお嬢様から言われておりますので」
カルゴ「なるほど」
レミィ「ほらエスカルゴ、あなたのせいで遅くなったのよ?早く席に着きなさい」
カルゴ「はい…」
俺は席に着こうとした。
が、フランに手を引かれ…レミリアの前まで連れていかれた。
フラン「お姉様、朝ごはんの前に話があるの」
レミィ「あら、なにかしら?折角の料理が冷めてしまうから、手短にお願いね」
フラン「うん。…あのね、私、エスカルゴと付き合ってるの♪」
レミィ「はぁ…?」
うう…これまたドストレートに…。
フラン「一緒に遊んで、一緒に寝て、ず〜っと一緒に居るの。もうそれくらいラブラブなの、付き合っても良いでしょ?」
レミィ「か、勝手にすればいいじゃない。ほら、朝ごはん食べるわよ」
呆れた様子でそう言う。
フラン「ありがとう、お姉様♪」
…あれ?
てっきり反対されるかと思ってたけど…。
何もなくて良かった…。
フラン「さぁ、一緒に食べましょ♪」
カルゴ「わっちょっ…」
また連れてかれる。
昨日までと違って、フランの向かいではなく隣に座る。
レミィ「……」
レミリアは黙ってる。
それがなんか怖い。
フラン「いただきまーす!」
カルゴ「いただきます」
レミィ「…いただきます…」ボソッ
やっぱ、見るからに不機嫌…だよな…。
よく眠れなかったのかな?
フラン「はい、あ〜ん」
カルゴ「!?」
あーんだなんて初めてだ。ああもう可愛いなぁ!
フラン「美味しい?」
カルゴ「うん、美味しい!」
レミィ「……………」
レミリアは黙って食べている。
こんなことが数回続き、朝食を終えた。
3人『ごちそうさまでした!』
レミリアの様子はもういつも通り。
美味しかったからかな?
料理で機嫌直るとは、意外と単純なんだな…。
なーんて、口が裂けても言えないけど…。
フラン「ねぇ、今日は何して過ごす?」
なぜこんなことを聞くのだろう?
なにか企んでるのか?
カルゴ「いつも通り遊ぼ!」
とりあえずこう答える。
とりあえずというか、俺にとっては毎日やらねばならないことだからだ。
遊ぶとは勿論特訓のこと。
まだスペルを使いこなしているとは言えないからな。そしてこれは、暴走を防ぐためでもある。
フラン「う〜ん…もちろんそれもいいんだけど…たまには別なことしない?」
カルゴ「別なこと?」
フラン「そ!咲夜もお姉様も無しで、二人きりで散歩…とか…」コソコソ
二人きり!?
つ、つまりそれってデートじゃ…!
でも特訓…あああでもデートしたい!
カルゴ「…じゃ、今日はそう…する?」
フラン「うん!」
ピンポーン
咲夜「あら?こんな朝早くからお客様かしら」
咲夜がそう呟き玄関へ向かう。
というか、紅魔館ってピンポーンって感じなの?
門番はなにして…いや、美鈴は寝てるか。
チラッとレミリアの方を見やると、もう居なくなってる。いつの間にか自分の部屋に戻ったのか。
咲夜「射命丸文さんが、エスカルゴさんに取材したいと言っています。如何がなさいますか?」
咲夜が戻ってきてそう告げる。
フラン「え〜、エスカルゴはフランとお散歩行くからダメ〜!」
どうしよう?
今日断ったところで、別な日にまた来るのは目に見えてる。う〜ん…。
なら…取材をはやく終わらせ、フランとデートする。よし、これでいこう。
カルゴ「フラン、早く終わらせればちゃんとお散歩出来ると思うよ。それに、今日断っても、また別の日に来るかも知れないでしょ?なら、早く終わらせた方が…いいんじゃないかな?」
フラン「…むぅ〜…。それじゃ、私も行く!」
カルゴ「よし!じゃ、一緒に行こ!」
俺とフラン、射命丸文は咲夜さんの案内で応接室に通される。
応接室に来るのは初めて…かな。
3人はソファーに腰を下ろす。
俺とフランは手を繋いだまま。
文とは反対側に座る。
文は、コホン…と咳払いをする。
文「初めまして、エスカルゴさん!清く正しい射命丸文です!今日はよろしくお願いします!」
清く正しい キター!
これはもしや…あやややや〜、も聞けるか!?
カルゴ「よろしくお願いします」ペコッ
文「今日は、いくつか質問をさせていただきます」
カルゴ「はい」
文「早速ですが、なぜ別の世界から来たあなたがこの紅魔館で暮らしているのですか?」
カルゴ「えっとそれは…」
と答えかけて、1つあることに気付いた。
あれ?なんで文の耳に俺の存在が知れた?
カルゴ「えと、それお話するのはいいんですが、その前に教えて下さい。なんで俺の存在が文さんの耳に入ったんです?俺の存在はこの紅魔館に住んでるみんなしか知らないはずですが」
文「以前、『最近あったこと』について取材したときに、門番の美鈴さんから『別の世界から1人吸血鬼が来て、ここで一緒に暮らしてる』と、教えて頂いたのです!」
カルゴ「…なるほど…。それなら納得です…」
あの門番…いつも寝ているのにいつの間に…。
文「あやや、もう納得されましたか、理解が早くて助かります」
あ、生あやや聞けた。すげー嬉しい。
文「では教えて下さい。なぜあなたはこの幻想郷に来たのですか?」
カルゴ「それは…」
幻想郷に来た経緯を、薬のとこから…つまり、最初から話した。
何度目だっけかな…3度目くらいかなぁ。
文「なるほど、詳しくありがとうございます。つまりあなたは元人間…これは凄い記事が書けそうですよ〜!」
カルゴ「あは…は…」
誇張とかはやめて…ね…?
思わず苦笑いする。
文「さて、次の質問です」
カルゴ「はい」
文「先日、この館が壊れかけましたよね?何故あんなことになったのですか?」
カルゴ「スペルを使いこなす特訓をしていたら、吸血鬼の本能に呑まれて暴走してしまったんです」
文「ほ、本能に呑まれた…?」
文は少し驚いた表情を見せる。
カルゴ「はい。酷く暴れ回ったそうです」
文「暴れ回ったそう…ということは、あなた自身は覚えてないのですか?」
おお、流石、長年新聞記者をやっているだけの事はあるな、洞察力が優れてる…。
いや、これくらいは普通か?
カルゴ「ええ、覚えてません」
文「その事は誰から聞きましたか?」
カルゴ「フラン、パチュリー様、レミリア様から聞きました」
文「では、みなさんからも話を聞きたいのですが…みなさんいらっしゃいます?」
咲夜「レミリアお嬢様は紅魔館の主として成すべきことがございますので来れません。パチュリー様はまだ眠っておられます」
フランの後ろにいる咲夜さんが答える。
文「ふむふむ…。ではそのときあなたは何をしていたんですか?」
咲夜「ご飯の仕込みをしていました」
文「館内の異変に気づくことは?」
咲夜「ありませんでした。なにぶん、特訓に使われている部屋と厨房はかなり離れていますので」
文「なるほどなるほど、わかりました。ではフランさんに聞きたいのですが」
フラン「私に?なぁに?」
文「暴走したエスカルゴさんはどんな感じでしたか?」
…ほんと詳しく聞いてくるなぁ…。
それを新聞に出来る文章力があるから凄い。
フラン「どんな感じって言われても…。狂った様に叫んで暴れて…ハッキリ言って怖かったわ」
文「フランさんですら恐怖する…と。一体どんな感じなんでしょうか、私もこの目で見てみたいものです!」
咲夜「館が壊れかけるくらいだったんです、二度と暴走はしないで欲しいですね」
その節はほんとすいませんでした…。
文「ありがとうございます。それでは次の質問です。壊れかけた館はすぐ修理されたようですね。一体誰が修理したのですか?」
咲夜「河童たちに頼んだのです」
これまた咲夜が答える。
文「河童たちですか、それなら納得です!」
ちなみに、文愛用のカメラはにとり製である。
文「…では、最後の質問です。この質問はフランさん、あなたへの質問です」
フラン「なぁに?」
文「あなた、ずっとエスカルゴさんと手を繋いでますよね。お二人はどのような関係なんですか?」
フラン「あら、見て分からない?私たち、恋人同士よ」
ここでも堂々と…。俺にはそんな度胸は無い。
文「あやややや〜、恋人同士でしたか、それは失礼しました」
あやややや〜キタ━(゚∀゚)━!
生で聞けたのが嬉しくて思わずニヤけてしまう。
ニヤけたのが隣のフランにもわかったのか、手を繋いでない方の手で太ももをつねられた。
テーブルで隠れているので文からは見えない。
ギュゥゥゥ
カルゴ「イデッ」
文「あや?どうかされました?」
カルゴ「い、いえなんでも…」
あぁぁ…痛かった…。
文「そうですか。えーと…これで取材は終わりです。朝早くから取材を受けて下さりありがとうございました。他になにか記事にして欲しいこととかなにかありますか?」
カルゴ「いえ、特に無いです。こちらこそありがとうございました」
咲夜に玄関まで案内された文はそこからまっすぐ空へ飛び立つ。早速記事にするのだろうか?
こうして俺たちは文の取材を終えた。
あややの取材、受けてみたいですね!
さて、次回はいよいよお散歩!
でも、人間だったエスカルゴはどうしてもデートを意識してしまい…?