紅魔館の前まで来て驚いた。
門番は倒れてるし門は開いてるし玄関の扉が開けっ放しになっているのだ。
「美鈴さん!?どうしました!?」
「クレイ様…強すぎです…っ」
くれい?
ガクッ…
「!美鈴さん!美鈴さん!!」
…揺さぶっても返事は無い。気絶したようだ。
酷いケガだ。アザがいくつも出来てる。
────侵入者か。
その侵入者はクレイというらしい。
とりあえず中行くか。
「きゃあああっ!!咲夜ぁぁぁぁ!!」
レミリアだ!咲夜さんに何かあったか!?
「レミリア!!」
玄関に飛び込むが…居ない。どこだ?
「来ないでえええええ!!!」
フラン!?何処だよ!?
声の方向から察するに宴会の部屋だけど…。
バァン!
「フラン!レミリア!」
『エスカルゴ!!助けてぇ!!』
宴会してる部屋に居た。
フランとレミリアは部屋の隅で抱き合いながらカタカタ震えている。その前には咲夜さんがナイフを構えて立ちはだかり、更にその前には……見慣れない子供がいる。
羽が生えている。フランの羽とそっくりだ。いや、結晶の色以外同じだ。その子供の結晶はどれも真っ黒だ。
ポケットに手を入れて咲夜さんを見上げている。あの姿…昔あるアニメで見た、ギド・○○○○・デビルークそっくりだな。
「お前がこいつらの彼氏…エスカルゴか?」
振り返りながら言う。
ホントにそっくりだなオイ。
「…ああ、そうだ」
落ち着いて答える。
「お前、俺の彼女取りやがったな!?」
?????
「…は??」
「とぼけたって無駄だ!そこにいるフランドールとレミリアはオレ様の彼女だっ!!」
「!?!?」
…え?どゆこと?え?え?
「私はあんたなんかの彼女じゃないわよっ!」
「そうよ!エスカルゴ、騙されないで!!」
「お、おう…?」
「お前らは黙ってろ」
『ひっ…!?』
!?2人がビビった!?
そもそもなんだこいつ?
「大体、なんでお前なんかがスカーレットの姓を持ってんだよ」
「レミリアに認められたからな」
「けっ、気に入らねぇなぁ。オレ様の知らない所でそんな事をよぅ…」
なんだこいつ…?
「オレ様か?オレ様はクレイドール・スカーレット、ここに居る2人の許嫁だっ!!」
「!?!?」
え?こいつもスカーレット?……許嫁!?
「ああそうだ」
つーか、なんでさっきから俺が何も言ってないのに返事する?まるでさとりみたいな……ハッ!
「気付いたようだな。オレ様の能力は“心を読む程度の能力”だ」
うわっ!!
「面倒くさッッッ!!」
「面倒臭いとは酷いやつだなお前。という訳でこの2人はオレ様が貰うから、お前は2人と別れた上で出ていけ」
「!クレイ!そんなのは私が許さないわよ!」
「レミリアは黙ってろ」
「…!黙ってられるものですか!エスカルゴは私とフランの大事な彼氏よ!あんたこそ、なんで今頃…」
「お前らが消えたから、なんとかして連れ戻そうと数百年外を彷徨っていたら、八雲なんとかっつーオバサンがここに連れてきてくれたのさ」
紫さん…!?
「そうそう、紫だ紫。あのオバサンには感謝してるぜ、ホント」
「エスカルゴ、そんな奴ぶっとばしちゃって!」
「え?」
「おいおいフラン、酷い言い草だな?」
「うっさいわよ!私はあんたなんか大っ嫌いなんだから!」
「……」
「エスカルゴ、お願い!!」
しゃーないな…事情はあとで聞くか。
「…という訳で、俺がお前をぶっ飛ばす」
「オレ様に勝てるかな!?」
「さぁな」
「…!」
レミリアより強いのか?
霊夢程だとしたら少し手強いな。
「ああ、レミリアより強いぜ!」
「ばっ…紅茶の飲み比べで勝ったくらいで良い気になってんじゃないわよ!!!」
レミリアキレた。
「それでも勝ちは勝ちだろ」
「ここで言ってるのは弾幕勝負のことよ!」
「それは勝負した事ねぇからわかんねぇな」
「っ…!」
ふーん…クレイとフランたちとの関係性がわからん。後で聞こう。
「オラかかって来やがれ!」
好戦的だな。
「ああ、戦闘は大好きなんだッ!」
「奇遇だな」
「?」
「…俺もだ」
充電してきてよかったぜ。
「充電…?」
「お前に話す必要は無い」
「舐めた口きいてくれるじゃねぇかエスカルゴ」
「まぁな。俺は強いぞ」
○ペダの福富みたいなこと言ったな俺。
「へっ。俺も強いぜ」
「そうかよ。んじゃあ少しは楽しめそうだな」
「オルァァァッ!!」
───速い。
床を蹴ってパンチしてきた。
中々のスピードだ。
「オラオラオラオラァァ!防戦一方かァ!?」
「くっ…」
腕をクロスに組んで防御してはいるが、ジワジワ押されている。
「混合武器『雷刀&雷銃』」
ジャキィィィン…
「おいおい、自分のことも囲んでんぞ」
パンチを繰り出しながら問うクレイ。
「ああ、わかってる」
「!?」
パチン☆
ビシュシュシュ…
「おっとぉ!よっ!ほっ!」
「んなっ…」
避けやがる…だと?
こいつ…鴉天狗並の素早さかっ!
グサグサグサッ…
「うっ…ふぅぅぅ…」
俺に刺さったナイフは俺の中に還元される。
こうすれば多少は無駄にならない。
「避けられないのかぁ?」
「いいや?避けないんだ」
「はーん。俺のすばやさ見たろ?」
「ああ、見た。中々やるな」
「俺の二つ名教えてやろうか?」
興味あるな。
「…ああ」
「“神速の吸血鬼”だ」
「へぇ。俺の二つ名教えてやろうか?」
「…聞かせろ」
「雷速の吸血鬼…だ」
「へっ、こっちの方が速いな!」
「光より速いモノは存在しない。つまり俺が最速だ」
「抜かせっ!フンっ!!」
「!!」
先程よりも速く突っ込んでくる。
「雷鎧『サンダーアーマー』攻撃Ver.」
「オルァ!!」
バキッ!
「んなっ…」
鎧から突き出てる刃を、腕を振り払って折りやがった!
「オラオラどうしたァ!!」
「!」
バキィッ!
「ぐはっ…」
アッパーとはこれまた…。
鎧越しなのにかなりの衝撃だ。
「って〜…軽く痺れてやがるぜ」
ちゃんと痺れてないのか…。
「雷符『Midnight☆Thunder』」
ブワッ…
「なんだァこれは!」
「喰らえ!」
バチバチバチ……
「ぐああああああああ!あああああああ!!」
フッ…
「どうだ!」
「…はぁ…はぁ……耐えたぜ…」
「うそぉ!?」
クレイドール・スカーレット…中々手強い…!
さて…どーやってぶっ飛ばす…??
クレイ…何者!?