「お待たせ致しました、遅くなってすみません」
「あー、全然待ってませんよ。今来たとこです」
「そうでしたか。……では、何処に行きましょう?」
「……この近くに、
「勿論です」
「じゃ、行きますか」
「あ、エスカルゴさん。……折角ですし…………ね?」
「っ!……は、はいっ……」
龍は、少々照れて頬を染めながら手を差し出してくる。手を繋いでエスコートしてほしいと、つまりそういう事なんだろう。
茜色に染まりつつある空へ飛び立ち、俺達は山を飛んで下山する。魔法の森は中も周辺も瘴気塗れで空気が汚いのであまりのんびり移動もしてられない事もあって、小屋の直上に移動したら、そこからはスキマで小屋の前へ。
つい先程、典と使ったばかりなので、隠蔽の為の結界は今回は掛けておらず、手間も何も無い。
「魔法の森にあるとは……」
「あんまり人も妖怪も近付かないので、ある意味、都合がいいんですよ。妖獣?ってのは居ますけど、少し前に討伐したんで今はほぼ生息してませんし」
「ほほう、成程。今のこの森は空気以外で言うならある意味で安全地帯になっているんですね」
「まぁ、そうですね」
ふむふむ、と龍は何事か考え込んでいるようだ。少しの間そうして黙って小屋を見つめた後、龍は、思い出したようにある事をカミングアウトする。
「私ね、実は男と女、どちらでもイケるんですよ。好きになるかは別として、ですが。同性との行為は何度かシテるんですが異性とはこれが初めてです。なので……優しくシテくださいね?」
「任せてください。折角ですから一緒に気持ち良くなりましょ。……ところで……その、なんつーか……」
「?」
「龍さん……き、キスは……OK、ですか……?」
「はぁ……キスですか?勿論OKですけど、どうしてそんなことを聞くんです?」
「えっと……これなんて言うんだろうな、英雄なんて呼ばれてると色んな子とこうして遊ぶ機会があるんですが……たまに、ホントたまにですけど、キスだけダメな子が居るっていうか……」
「へぇ……珍しい事もあるものですね。私でしたら、あなたの気が済むまで何でもお相手致しますので、心配しなくてもいいんですよ♡」
「……ありがとうございます。なら……ベッド……直行しますか。さっき身体は綺麗にしたんで」
「あら。事前に身を清めてきて正解でしたね」
「えー……」
「え?」
「そのままが良かったなって……」
「あらら……それはすみません、下調べ不足でした」
「下調べ?」
「あぁいえ……ほら、あなたに助力を依頼するのですから、下調べくらいはしますでしょう?」
「あー、まぁ、そうですね。素性も知れないヤツに大事な計画を打ち明けるなんてそんなの博打としか言い様がないですしね」
「そう、ですね……。そうですそうです、何と言うかそういう事です」
「?」
何故か焦るようにそう言葉を続ける龍を見て少し不審に思いつつも、彼女の手を引いて小屋の中へと連れ込む事に成功。後は……このまま何度か、彼女を犯すのみだ。
服を脱ぎその辺に放ると、それを見た龍も、少し困惑しつつ衣服を脱ぎ始める。天狗装束の上からも分かったが、彼女はそれなりに豊満な胸をお持ちのようで、黒下着姿を見ただけで、3回イッたあとの俺も勃起してしまった。
「う……もう興奮されてるんですね……///」
「お陰様で。もうビンビンですね」
「す、凄い……堂々としてますね……」
「ええ。彼女達のお陰で自分に自信持ててるので。ま、恥ずかしいっちゃ恥ずかしいんですけどね」
(自信がある……割には早漏らしいけれど、それならすぐに終わるかしらね。明日の仕事に影響が出ない程度にしたいけれど、絶倫らしいし……うーん……)
お互いに全裸になった後、軽めの深呼吸をしつつ龍をベッドまで誘導。
手を繋いだままベッド端に座り見つめ合い、唇を重ねるなりそのまま押し倒し、頬を撫でまくりつつ腹に引っ付く程に反り返った肉棒を、ノーハンドでくちゅくちゅと擦り付ける。
「ははっ、スゴい糸引いてる♡」
「っ……焦らすのがお好きなんですか……?」
「いんや、そんな事は無いですよ?でも折角ですしゆっくりと楽しみたいんですよね。……だって俺達、これきりの関係なんでしょ?」
「……」
「龍さん?」
「……そんな悲しい事、言わないで下さい。そんな事考えないで、今を楽しみましょう?」
「め……龍さん……何か俺みたいな事言うんですね。すみません、無粋でした。そうですね、たっぷりと今を楽しみましょう」
龍は優しい瞳で微笑むと、俺の首に手を回し軽く抱き寄せ、両足でもホールドしつつ、優しくキスを仕掛けてくる。キスは好きなのでそれに応えつつ、何度も何度も唇を重ねていると、龍の方から口内にちゅるりも舌を忍ばせてきた。
「っ!?」
「あら、こちらは不慣れですか?」
「い、いえ、そんな事は無いですけど……。まさか、龍さんから来るとは思わなかったんで……」
「なら、今は私に攻められて下さい♡」
熱い吐息を漏らしつつそう言うと、再び舌を挿入してくる。ちゅくちゅくと頭に響く音を出し、舌を吸ってくる。いつも俺がする事を、彼女にトレースされているような、そんな奇妙な感覚に陥る。
「……ふぅ、英雄にあるまじき可愛い顔ですね♡」
「へ……?」
「キス、本当に好きなんですね。待ってないでキスしながらでも挿入して良かったのに……。そんなに、私のキスは良かったですか?」
「ええ、そりゃーもう……凄く。ほら……もう色々と垂れまくってますよ」
「あらら♡……でしたら今度はあなたから私を攻めて下さいな♡」
「あ……避妊具付けます?」
「そう……ですね、万が一もありますし」
「……わかりました」
文よりは年上っぽい色気があったので、高確率で妊娠可能だと俺は見た。なので避妊具の装着を提案した。本当は生がイイのだが責任の取れない妊娠はさせられない事もあり、とりあえずはゴムを付ける事にした。
先日、魔界で追加で調達したゴムを装着し、再び愛液溢れる龍の膣口に宛てがう。にゅるにゅるっと膣口に擦って亀頭に愛液を纏わせ、彼女の胸に手を添えてから……ゆっくり、本当にゆっくり、ぐぷぐぷ挿入を始めた。
「んくっ……んぁっ…………あぁっ……♡」
「はぁっ……あ゙ー……気持ちい……」
「熱いっ♡……はぁ、んっ……凄い、これが異性とのセックス……♡」
男とのセックスは初体験だと、龍はそう言った。その割に処女膜が無いのは、ディルドかバイブか、そういうモノで穿いたのだろう。まさか、典と棒か何かで繋がってるだなんて……いや、まさか。これは単なる偶然だろう。
それにしても、今の龍の言葉にどこか胸が痛む。女相手に嫉妬している訳ではない。ないのだが……。
「龍さん。異性とのセックス、じゃないですよ」
「ふぇ……?」
「俺とのセックス、です。俺を、ただの男と勘違いしちゃダメですよ」
「あ……すみませ、ひゃあんっ♡……あっ♡ あんっ♡お、怒らなっ……んいぃっ♡ はぁんっ♡ やぁんっ♡優しく、シテくだしゃいっ♡ あ゙っ♡ あ゙ぁっ♡」
「これに味を占めて他の男と寝るようになるくらいなら心酔してもらいたいんです。俺とのプレイに。そんで、俺にね。……俺ね、龍さん?一度でも関係を持っちゃったら、その子を手放したくないんです。他の男と寝る?そんなのさせねーよって、勝手に、独占リストに女の子をブチ込んじゃうんですよ」
「んあぁっ♡ はぁんっ♡ イクッ♡ イクぅっ♡」
「──だから龍の事も独占したい」
龍の腰、お尻がガクガクと震える。しかし俺は、それでピストンを止める事なく動き続ける。いつもだったら共にイッてるだろう。しかし、今回の俺は少し違う。
典に3回射精して、更に時間も置いたので少しはイキにくくなっている。早速その恩恵を感じる事になるとは思わなかったがこれは好都合だ。
「イイ締め付けですね、俺もイッちゃいそうかも……まだ耐えますけど♪」
「ッ……!?」
「はぁ……龍さん……美味しそう。血、少し飲ませてもらいますね」
「え、ええ、どうぞ……ひあぁっ♡ んっ♡ んぁっ……あぁっ♡ なんで……こんなぁっ♡ あ♡ ん゙ぁっ♡♡」
首に噛み付くと、可愛らしい声を漏らして喘ぐ。吸血鬼の牙は首に噛み付けばどういうワケか的確に性感帯を刺激する。龍もそれにやられているのだ。相変わらず便利だ、使わない手は無いだろう。血も補給できて色々と俺に優しい機能だ。
「あふっ……♡ んあ゙あ゙っ♡ ……はぁっ、はぁっ……♡あっ、あっ……あ゙ぁ゙〜〜〜っ♡」
突かれながら吸っていくと、潮吹きしつつビクンビクンと大きく跳ねた。軽くアヘ顔のようになり、更にこちらの興奮を掻き立ててくれる。
「イグぅぅっ♡ イグっ♡ イグぅぅっ♡♡」
「イキまくりじゃないすか、感じやすいのかな?」
「お゙っ♡ んお゙っ……♡」
今なら堕とせるんじゃないかな、と思う。上手く堕とせたら新たな彼女にも出来そうだし……大天狗の彼女という事で、色々と、これからの生活なんかが楽になりそうだ。
「龍さん……」
「ふぁい……?」
「付き合ってくれますか?色んな意味で」
「は……っ…………す……すみません……それは……」
表情も明るくなり、堕ちたかと思われたが、その直後に顔に暗い影が現れ……断られてしまった。少し久しぶりのその感覚に思わず顔がヒクつき、余裕の表情が崩れてしまったのが自分でも分かった。
流石、大天狗ともあろう者は、そう簡単には俺に堕ちてくれないらしい。
しかしそれならこちらにも考えがある。
「……ぶっちゃけ、俺のハーレムって、彼女や嫁達、子供達の皆の協力で成り立ってるんです。だから、時間的余裕は実はあまり無くて……龍さんがここまで身体を張ってくれても、あなたに助力する事は多分叶わない……」
「そん、な……あんっ、で、でも、考えてくれる、んですよねっ?そ、それならっ……あぁんっ♡」
「皆との時間を優先していたらあなたに力を貸せる余裕なんて無いですよ。正直言ってね」
「……っ」
「でもあなたが俺とそういう関係になってくれたら自然な流れで俺の力を貸せます。時間も使えます。彼女達も協力してこそのハーレム、ですから」
(成程……。つまり彼のプライベートな時間に助力を求められるのは、彼のハーレムに入っている子達、または家族限定の特典のようなものなのか。思えば天魔様が彼への使いとしたのは射命丸だった……)
「それならビジネスパートナーみたいな形でも力を貸せます。確実にあなたの助けになれます」
「っ……んぁっ♡……はうっ……んんっ♡ はぁ、んっ♡わか、りましたっ♡ なるっ♡ なりましゅっ♡ あっ♡あなたの女にっ、してくらしゃいっ♡♡」
「……そんなセリフが出るとは……っ」
ちょっぴり引いたが、トロ顔でのそんなセリフはやはり股間に響くものがあって、自然とピストンの速度、そして深度が強化され、漸く絶頂に達した。
「あ゙あ゙ぁぁあ〜〜〜〜〜っっ♡♡♡」
「……はふぅ…………気持ちイイ……」
「わ゙っ……私も……気持ち、良かったれす……♡」
「そりゃ良かった♡」
ニヒッと笑いかけ、再び彼女と舌を絡めるキスをしてみる。相変わらず龍からの攻めが強くて、俺も負けじと彼女を攻めるが、中々折れてくれない。
やがて精液が溜まったゴムを捨て、新しいゴムを装着すると、あからさまにギョッとする龍。
「え゙っ……ま、さか……?」
「ええ。まだ相手してもらいますからね♡」
「噂通りの絶倫ですね……」
「まだ
「ちょ……ちょっと休ませて下さい……。何と言うかその……イキすぎました……///」
「なら休憩後はラブラブ恋人エッチしましょーか♡もっと攻めますんで耐えてくださいね?」
「恋人…………ふふっ、そうですね……♡ 色々と宜しくお願いしますね、エスカルゴさん♪」
「こちらこそ♪」
◆
「実は……ここだけの話なんですけどね?私、天狗でありながらも神としての力もあるんですよ」
「えっ?」
「本当に秘密ですよ?あなたに力を貸す神と……あーあとサトリ妖怪ですかね?それら以外には絶対秘密ですからね?射命丸にもですよ?」
「分かりました。……神としてって、マジですか」
「飯綱権現ってご存知ありませんか?」
「……すみません……」
「いえいえ、良いんですよ。……滋養強壮や戦勝等のご利益がありますが…………どうですか?この私と……そういう関係に、なってみませんか……?♡」
「いっ、良いんですか?でも……」
「良いんです。あなたの力になれれば、私はそれで良いんです……♡」
「龍さん………………お願いします……!」
「承知しました♡」
──龍曰く、滋養強壮は天狗の麦飯から来ているとの事。そういえば、文々。新聞だか花果子念報の広告で天狗の麦飯の話は見た気がするが、まさか、アレが龍の事を指していたとは思わなかった。
そして滋養強壮の効果で絶倫さにも拍車が掛かり萎える事は無く、結局、夜になるまで龍との逢瀬は続いた。
「すみません、中断という形にしてしまい……」
「いえいえとんでもないです。腰とか痛めちゃったみたいで……本当すみません、俺ばっかり気持ち良くなっちゃって……自制も利かず……」
「良いんですよ、私が望んだことなんですから」
「でも……っ」
腰の痛みなどは怪我ではないので俺には癒せない事もあって、尚もウジウジとしていると、なんと、逢瀬ももう終わりなのに、龍は俺を黙らせるように強めのハグ……そして、唇だけの軽いキスをする。
「凄く気持ち良かったのは、私も同じですよ。そうじゃなきゃイケませんもの。……ね?」
「はい……。あの……また……会えますよね?」
「ええ、近いうちに。初対面ですが……私達、恋人になったんですから。それではまた♪」
可愛らしく微笑んで、龍は飛び立った。しかし、今度はあまり急いでいないのか、それともやっぱり腰が酷く痛むのか……満天の星空の下で、遊覧飛行を楽しむかのようにゆったりと飛んで行った。
そんな彼女を見て、いい加減、怪我以外も治せるような魔法を開発しておこうと決意したのだった。
◆
「ちょっと典ぁ!」
「お帰りなさいませ。夕飯の準備、整ってますよ」
「『お帰りなさいませ』じゃなーいっ!彼のどこが早漏でテクBよ!全然早漏なんかじゃなかったわ!彼がたった一度イクまでに、私は何回イカされたと思ってるの!?テクAよ!持続力はSね!もーっ、腰痛ぁい!気持ち良かったけど!!けどさぁ!!」
「お疲れ様です」
「結局ね、5個入り避妊具使い果たしたから生でもエッチしちゃったわ!デキたら大変だと思ったけど気持ち良さの前に理性なんて有って無いようなものだったわ!だけどここからが本番よ、彼という力を手に入れたから後は色々とよろしくヤリつつ最大限彼の力を有効活用してあげるんだから!」
「……。一先ず落ち着いてください。恐らくですが、飯綱丸様がイキやすい体質なのでは?」
「んなわけないでしょーがっ!……はーっ……、私がどうかなんて、あんたがよく知ってる事でしょう、そんなの」
「なら、飯綱丸様との逢瀬では早漏にならぬよう、飯綱丸様と交わる前に他の誰かと交わったのでは?待ち合わせ場所は妖怪の山ですし、彼の知り合いも多く存在しますから、搾り取られたとかでは?」
「有り得ないわ、
「────ッ!?」
「天魔様のお屋敷の周辺は、嫌でもあの方の気配が感じられる。そんな中でムラムラするなんて、まず不可能だし……もし彼がナンパしても女の子はそれに応じないわ。誘拐でもしない限り、その説は無い」
「……でしたら、誘拐したのでは?その辺の妖精なら有り得なくもないでしょう」
「お屋敷前には門兵が居るのよ?如何に山の英雄と言えど、目撃者が確定で居るような現場で誘拐など出来るはずがないわ。……あ、そうか。門兵に聞けばいいのか。私と待ち合わせている時に誰か来たか」
「……ッ!!」
「ちょっと出掛けてくるわ」
「ちょちょっ、ちょっと待ってください!」
「何をそんなに必死になっているの?あなたの説を確かめようとしているだけよ?」
「いえ、決して必死ではありませんが……飯綱丸様、すみません、次は正確な情報を献上致しますので、どうかお許し下さい」
「……もしこれが敵情視察とかだったら危なかった。次はしっかりした情報を集める事ね」
「は……はい…………申し訳ありません」
アイツめ……まさか私が、こんな理由で飯綱丸様に頭を下げるような事になろうとは思わなかった。
きっと、私の情報への信頼度は下がってしまっただろう。これも全て、あのたった3回のセックスで早漏である分の精液をコキ捨てたアイツのせいだ。次会ったら、カラッカラになるまで使ってやる。
(典、彼とヤリたいんならそう言えばいいのに……。あなたが彼を誘ったってのは何となく分かるのよ、あの部屋の残り香でね……。まだまだ甘いわねェ)
なお、典と同じくあの小屋で彼に犯された龍は、相手が典であると、感覚で何となく分かっていた。優しくて目立たない獣臭、しかし彼女はその匂いに誰より慣れ親しんでいたから────。
◆
「あやや〜」
「おやエスカルゴさん、どうされましたか?今夜は紅魔館のはずでは?」
「えっと、紅魔館行く前にちょっと報告。この度、飯綱丸さんと付き合う事になりました♡」
「?……ん?えっ?はい?」
「ニヒヒ、あややに負けないくらい可愛かったな!いつか、3Pでもシテみたいね、どーかな!?」
「えっ…………えええええええええええええええええええええええええええぇぇぇぇぇっっっ!!??」
今回もまたmeimei(@meimei89008309)さんから拝借しました。可愛い。♡にズキューーーンです。
こうして「計画」の為に枕営業的なのするのって、まるで「裏社会の接待」みたいな感じしません?